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ますいいリビングカンパニーは埼玉県川口市にある注文住宅を作るデザイン設計事務所です。
ローコスト・セルフビルドでよい素材を上手に使い家族が幸せになる、そんな建築を目指しています。

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田村和也雑想

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2015/06/09

比較的映画はよく見るほうだと思いますが、一度ドラマにはまると止まらなくなってしまいます。
先日、友人にすすめられた「ごめんね青春」のDVDをツタヤで借りて週末一気に見ました。

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「ごめんね青春」は宮藤官九郎脚本によるTV学園ドラマです。
舞台は静岡県三島市。
ご当地キャラやグルメの登場の仕方、地方電車や観光地の使い方など、少し前に大ヒットした同じく宮藤官九郎脚本による「あまちゃん」を見ていたときも思いましたが、地方愛があり、地方の描き方がとてもうまいなーと思います。
それでいて、地方独特の窮屈さがきちんと表現されているあたりは本当にすごいなーと思います。

2015/06/08

先日もご紹介した、横浜市港北区大倉山のダンススタジオのある住宅で、スタジオ前の小さな庭の外構工事をしています。
建築当初は予算の関係もありセルフビルドでコンクリート平板を敷き、まわりを砂利敷にしていました。
しかしスタジオにレッスンに来た子供達が砂利で遊んでしまうことや小さな庭といえどお客さんを招き入れる、また休憩するための充実したスペースにしたいということで、コンクリートを打設し、その上に木製パーゴラを作成する予定です。

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設計中やお見積もり中などにお施主さんと話すことも多いのですが、住宅は竣工時にすべてが完成していなくてもよいと思います。
まずは、家族で住める空間、みんなが集まってダンスをする最低限の空間があり、そこからの様々なカスタマイズは住みながら、使いながら必要に応じてでもいいじゃないかと。
そもそも、後の生活をはじめからすべて予測してつくることは不可能ですし、そんな予測に当てはめられた生活を送るのは逆に窮屈ではないかと。
適度な余白と遊び心があって、住みながら、使いながら少しずつ手を加えていき、自分達の空間を作り上げていく。
そんな長い時間で家づくりを考えてもいいじゃないかとも思います。

外構工事にあたって住宅用の玄関に一時避難した植栽たちが、いい感じにマッチしています。
駅からの抜け道ということもあり多くの人が通るのですが、街の景観の一部のようになっています。
工事中の坪庭もきっと素敵な空間になるでしょう。

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2015/06/05

10月に社員研修でバルセロナに行くことになりました。
設計事務所兼工務店の社員研修なので、目的はやはり建築物を見ることです。
バルセロナというといくつも有名な建物はありますが、やはりサグラダ・ファミリアをはじめとするガウディー建築が主な目的になりそうです。

私は、大学の卒業旅行をかねてヨーロッパをまわった際にバルセロナに立ち寄ったことがあります。
建築を学ぶ学生にとってガウディー建築が人気かどうかは分りませんが、建築にあまり関心がない人でもサグラダ・ファミリアの写真を見ればかなりの数の人が「あー」と思うほど有名な建物で、非常に人気の高い建物だとと思います。

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以前CMなどでも使われたその建物はとても印象的で、当時、私も楽しみにバルセロナに行ったことを覚えています。
しかし、ヨーロッパを一ヶ月旅して、様々な建物や都市空間に驚きの連続で食傷気味だったのか、単純に疲れていただけなのか、思っていたほどの感動は得られませんでした。
実際には、多くの観光客が列をなし、その流れに従って歩いていると、まるでテーマパークにでも来たかのようで、がっかりしたことを覚えています。
もちろんテーマパークが悪いわけではありません。ある目的を持って設計され、建てられている建物がその本来の意図とは別に消費の対象にされている感じに単純な違和感を覚えたのだと思います。

そんな気持ちがあり研修場所が決まったときに、バルセロナか・・他にもまだ見たいものがいっぱいあるのにな、と自分勝手なことを思ったのですが、再び行くと違う発見があるかもしれません。
とりあえず、今回はしっかり勉強してから行こうと思い、アマゾンでガウディー本を注文しました。

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2015/05/30

週末、大倉山の家でのパーティーにおよばれしました。
横浜市港北区大倉山の家は、昨年末に完成した住宅で、あっという間に半年経ってしまいました。
引渡し時期と引越しが近かったことや、年末でバタバタしていたこともあり、まだきちんと完成写真も撮れていません。。。
ということで、HPにもまだアップできてないのですが、ここでちょっとご紹介。

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二階LDKは切妻の屋根形状に合わせて高天井となっており、その一部がロフトになっています。
やはり天井の高い空間は気持ちよく、開放的です。
写真の中央に映っているのが、ご主人、ではなく同じく大倉山で設計・施工させていただいたダンススタジオのある住宅のご主人のTさん。
お子さん同士が同級生というご縁で、Tさんに大倉山の家のお施主さんをご紹介いただきました。
今日は、その二家族とますいい町田スタッフで、なぜだか本日行われた「運動会の打ち上げ」ということです。

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朝から運動会でお忙しいにもかかわらず、おいしい料理をご用意いただき、話も弾みます。
いつもながら、工事中のお話からたわいもないお話まで、子供達そっちのけで、みんな笑顔です。
実はこんなときが一番、設計できてよかったなと思います。
もうかれこれ、30件近く設計していますが、やっているときは常に不安です。
きちんとご要望に答えられているか、またそれ以上のものが提案できているか。
もちろん、細部まで完璧というわけにはいかないまでも、家づくりを楽しんでいただき、大切に、そして楽しそうに使っていただいている様子を見るととても安心します。

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そういえば、話が盛り上がっている最中、スタッフの中村君がTさんに
「ダンススタジオのある住宅では、まだパーティーしていただいてないですよね?」
完成後、お伺いした際にはいつもお昼をご馳走になったり、コーヒーをいただいているにもかかわらず・・・
そのずうずうしさには脱帽です。
そのずうずうしさが設計や施工監理にいきるかは疑問ですが、良い関係が築けているということでしょうか・・・
それではTさん僕も楽しみにしています。

2015/05/28

横浜市戸塚区、東戸塚駅近くのマンションリフォーム工事をしています。
築25年になるマンションですが、当時はかなりの高級マンションで、今回リフォームをしている部屋は134㎡(約40坪)あります。
お施主さんは、中古でこの物件を購入し、スケルトンリフォームを希望されました。
134㎡と面積的には大きな住戸ですが、当初5LDKと小さな部屋で分けられていたため、全体的に暗く風が通らない印象があります。

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今回の提案は、小さく部屋を分けられていた壁をとりはらい、個室は子供室(息子さん2人共同)、寝室、ファミリーウォークインクロゼットのみとして、生活の中心となる大きなLDKをつくります。

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2015/05/27

LDKは36畳、私の経験ではこれまでには作ったことのない広さです。
部屋としては一室ですが、天井を解体しコンクリートをそのまま仕上げとした高天井の場所や、木天井を貼って落ち着いた雰囲気を出した場所、床も場所によってフローリングとタイルを貼り分ける計画としています。
仕上げや天井高を代えたり、ベランダに面してとられた水平窓際につくりつけのベンチをつくったり、壁一面の本棚をつくることで、大きな一室空間の中にいろいろな居場所が出来る工夫をしてみました。

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仕上がりはこんなイメージです。

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現在大工工事が着々と進んでいますが、出来上がりが楽しみです。

2015/05/21

所用があり、島根の実家に帰ってきました。

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実家の前の砂浜

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赤い屋根は小学校

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港があり

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山があり、田んぼや、農道

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いわゆる漁村。
道が舗装されたり、港が少し変わったり、多少の変化はありますが、ほぼ子供の頃のまま。
すべてが遊び場だった。
久しぶりにじっくり近所を歩いてみて、実際に住む人はいろいろと大変だけど、ずっとこのままだといいなぁと無責任に思います。

2015/05/19

東京都世田谷区尾山台の家は4月末に上棟し、現場では木工事が進んでいます。

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この住宅は、ますいいが工務店登録している、新宿にあるリビングデザインセンターOZONEからの紹介で、当初は3社競合のコンペでした。
コンペで提出させていただいたプランやセルフビルド、コスト監理といった、ますいいの家づくりに共感いただき、弊社を選んでいただきました。
そこから約8ヶ月と普段より少し長めの設計期間を経て、3月末より着工しています。

木造三階建てのこの住宅は、高度斜線によって三階の約1/4のボリュームが斜めに切られてしまいます。
要するに斜めの天井となり、3階の1/4は小屋裏空間のようになってしまいます。
都心の住宅地のため、法的な制限によって限られた面積をめいっぱい使って設計しているのですが、この小屋裏のような空間をいかに有意義に使えるかをお施主さんと一緒に随分悩みました。
当初は部屋として使うのではなく、バルコニーとして使うことや、ウォークインクローゼットにするなどと考えましたが、最終的にはトイレ、洗面スペース、子供室の一部として使うことになりました。
子供室は、一部が小屋裏空間のようになり、そこに天窓をつけることで逆に遊び心のある空間になりました。
一方トイレは、そのままでは天井高さが低く使えないので、三階に登る階段の途中から使うような、スキップフロアーのトイレとしています。
設計を考え始めたときは本当に使えるか心配でしたが、骨組みが建ってみると十分使えそうで一安心です。

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本日は、紹介いただいたOZONE担当者の方の現場確認に合わせて、お施主さんに上棟式を開いていただきました。
私たちや大工さんも交えて、設計の際のお話や現場でのあれこれ、非常に有意義で楽しい時間となりました。

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これから木工事本番、ますいいに頼んでよかったと言ってもらえるような家が出来るようにがんばろうと思います。

2015/05/18

住宅、大きく言うと建築は、建物をつくることのようにおもいますが、場所をつくることだと思います。
例えば、南面に気持ちの良い開口があり窓辺にベンチがあったら、昼寝がしたくなったり、読書がしたくなったりすると思います。
壁や屋根を造ったり、窓をつくったりすることで、何もなかったところにそうした心地のよい居場所を造ることが建物を建てる本来の意味のような気がします。

先日、訪れたラオスのヴィエンチャンでのこと。
ラオスに着いた翌日、朝から市内を散歩しているとメコン川沿い大きな遊歩道がありました。
その日は日曜日、休日ですが誰もいません。

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川沿いの閑散とした、だだっ広い空間を見て変な場所だなと思いながら、その日は一日観光をして夕方、もう一度その場所を訪れてみました。
すると、メコンに夕日が沈む頃、誰もいなかったその場所にどこからともなく人が集まってきます。

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遊歩道には仮設のマーケットが立ち並び、広場ではダンスを踊る人たちや、川原で遊ぶ人たち、夕日を眺める人たち、いつの間にか縁日のような状態です。

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いきなり変な空間に迷い込んだよう、宮崎駿の映画、千と千尋の神隠しで、お父さんとお母さんがいなくなり、千尋が湯屋に迷い込んだときのようです。
そこはあっという間に、朝とは全く違う場所になってしまいました。

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なんとなく気になり翌日もそこへ行くと、昨日は何もなかったかのような殺風景な空間に。
そして夕方になるとまたその場所は、変わるのです。
なんだか変わったところだなと思いながらも、メコン川、遊歩道、広場、夕日なんだかそうした場所のもつ力が、人々をひきつけ魅力的な空間作り出していることにわくわくします。

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2015/05/12

東京都杉並区で木造二階建てのリフォーム工事を行いました。
荻窪駅から徒歩数分の住宅地です。
敷地は、袋小路の前面道路に西面で接し、南北、東面は寄り添うように隣家が建っています。
既存建物を調査に行った際は、二階の個室はまだかろうじて日が入るのですが、一階のLDKは日中でも照明をつけないと生活できない状態です。

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左:既存リビング 右:既存リビングから玄関

設計の際に、まずはいかにこのLDKに光を入れて、風の通り抜ける気持ちいの良い場所に出来るかと言う事が問題になりました。
既存建物では、敷地で唯一開いている西側の道路面に玄関と階段、水廻りが配置され、その奥にLDKとなっていました。
リフォームですので、コストをおさえるためにもこの配置計画はなるべく残しながら、空間を劇的に代えることが出来ないか、そんなことを考えながら設計を進めました。
水周りの位置はそのままに、階段と玄関部分の二階床を解体し、玄関を入って土間空間を大きく取り、リビングへとつなげ、階段と吹き抜けを利用して西面からの採光をリビングまで届ける工夫をしました。
また玄関上部はバルコニーとして、そこから採光を取るのと同時にリビングから階段・吹き抜けを通してバルコニーへと風が抜けるように考えています。

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二階の各個室へと行く廊下は、アクリル仕上げの渡り廊下風にして、バルコニーから入る採光が玄関土間へと落ちる工夫をしています。

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詳しくはこちらのページへ
http://www.masuii.co.jp/gallery/2015/05/amanuma.html


今回のリフォームでは、内装解体後にサッシと外壁の取り合い部分などで雨漏りも多数発見されたため、外壁も新規に貼り増しました。
耐震診断・耐震改修、1階断熱材入れ替えなど、ほぼフルリーフォームを行っています。

2015/05/11

2月末に竣工した、川崎市多摩区生田のリフォームをご紹介します。
お施主さんは、4人の元気なお子さんのいる若いご夫婦です。
これまでは、分譲マンションに住んでおられましたが、お子さん達もだんだん大きくなり手狭になってきたことや奥さんのおじいさんの住んでおられた住宅が空き家になっていること、そしてあまりにも快適なマンションの生活に何か違和感をもたれたことがきっかけとなり、ご相談をいただきました。

実はこのお話は当初、町田分室をはじめたばかりの約4年前に頂き、中断したり、再開したりと4年越しの計画となりました。
なぜ、そんな過程になったっかというと、快適なマンション生活から築40年程の木造住宅をリフォームして住むという選択になかなか踏み切れなかったのだと思います。
最近の分譲マンションと中古住宅のリフォームで何がそんなに違うのかというと、もっとも大きな違いは断熱性能と耐震性能だと思います。
通常のマンションは、上下階、また角部屋でない限り二面が隣家となっています。
つまりこれは、隣の部屋という大きな断熱材に囲まれているようなものです。
その上、床暖房が設置されていたりととても快適な環境です。
一方、築40年にもなる木造中古住宅は、隙間風やサッシの断熱性能が低かったりなど既存の断熱性能は散々です。
耐震性能の差はいうまでもないですが、たとえリフォームしたとしても、予算を考えるとなかなかスケルトン・フルリフォームといきません。
耐震性能を現行の基準のものとして、断熱性能をマンション並みにしようと考えると、新築を建てたほうが良いという結論になってしまいます。
決して少なくない予算を使って、ある意味現代的な快適性を捨て、中古住宅をリフォームして住むという選択を決断することはなかなかに難しいことです。

それらを踏まえた上で、お施主さんは主に下記の理由でリフォームを決断したと聞きました。
・おじいさんが大切に住んでいた住宅をこのままにしておくのは、もったいない。
・あまりにも快適な環境で子供達を育てることが本当にいいことか疑問がある。それよりも、多少の暑い寒いは工夫しながら、隣家や下階に気を使うことなくリビングや庭で子供達が遊べる環境のほうが良いのではないか
・やはり面積的に今のマンションでは足りない

リフォームの内容は、使いやすいように1階キッチン周り、LDKのプラン変更、設備器具の総入れ替え、1階部分の耐震補強、1階断熱材充填を主に行っています。
LDK、水周りのある1階部分はほぼフルリフォーム、二階は一部床の張替えや壁や天井の仕上げはセルフビルドで漆喰塗りを行っています。
古く趣のある部分はなるべく残しながら、使い勝手が悪くなり更新する部分と違和感なくおさまる様なプランニングや仕上げ材の選択を行いました。

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お引越しは3月初旬だったため、引っ越した当初は慣れないこともあり相当寒かったようです。
今回のお施主さんの選択が正しかったかどうかは、すぐに判断できることではないと思います。
また、正しかったかどうかなんてずっとわからないかもしれません。
それでも私は勇気のある決断だとおもいますし、将来、子供達が自分達の育った家の思い出を大切にしてくれるようなリフォームの手助けが出来ていたらいいなと心から思います。

2015/05/07

5月2日~7日まで、連休を利用してラオスへ行ってきました。
行く前には「なぜラオス?」とよく人に尋ねられましたが、そんなに特別な理由はありません。
旅行に行きたいなと考えている際にふと思い出した「ラオスは良かったよ、のんびりしてて」という、以前聞いた一言。
4年前、ミャンマー旅行中、偶然、夜行列車の席が隣になったおじさんがいました。それはそのおじさんから聞いた一言でした。
年は私の父親と同じくらい、住宅の設備機器を販売する会社の社長さんで建築の業種ということもあり仲良くなり、そこから3日間一緒に旅をしました。
年を重ねてからバックパックの旅行にはまり、会社は奥さんと息子さんに任せ、数ヶ月アジアを旅行している最中でした。
ちょうど私は町田分室をはじめる半年前くらいで、会社の話やその他いろいろと相談やくだらない話をしたことを覚えています。

私は今まで旅行の際は、著名な建築や都市、遺跡などの特定の目的を持っていたのですが、今回はそんなわけで、ほぼ無目的、ほとんど調べもしないで、知らない国をのんびり歩いてこようくらいの感覚で行ってきました。
タイのバンコク経由で首都ヴィエンチャンへ、そこからバンビエンという都市を回って帰ってきました。

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ガイドブックなどを見ると、ラオスは何もない国なんてよく書かれていますが、あるのは自然だけで、ほんとにこれといったものは何もない印象でした。
ぶらぶらと散歩をして町から離れてみると、道を牛が歩いています。

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最近の日本ではこんな風景見ないなあ。私が育った頃の島根では、こんな砂と砂利道の農道に近所の牛小屋から放された牛が散歩していました。
川で遊んでいる小学生や魚を捕っている親子、なんとなく自分の子供のころを見ているようで、すごく懐かしい気分になります。

その一方、観光客の滞在する都市部のホテルやゲストハウス、ちょっとしたレストランでは、WiFiがつながり、スマートフォンさえあれば、ネット検索は出来るし、LINEで日本とメールや通話が無料で簡単にできます。
それは、本当に海外に来ているのかわからなくなるくらい便利である一方、すべてを均質なもので覆ってしまおうとしているようで、なにか落ち着きません。
もちろん、こうしたものが悪いなどと思いませんし、資本経済が・・・とか難しい話が出来るわけでもありません。

ラオスで抱いたある種の郷愁、おそらくどこにも存在しない懐かしいと感じる漠然とした思いや、なにか均質なものに対するこちらも漠然とした違和感、今回の旅行をとおして感じた大きな経験のような気がします。

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2015/04/30

東京都日野市で進めていた現場が引渡しをむかえました。
ますいいでは通常、設計・施工を基本としていますが、今回の物件は設計者が本社増井の大学の先輩ということもあり、施工を担当させていただきました。

設計はメタボルテックスアーキテクツ事務所です。
http://www.metavortex.com/metavortex/index.htm

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家族お二人で住む住宅ですが、玄関、洗面・浴室、居間・ゲストルーム、キッチン、寝室、それぞれの部屋を半階づつずらし、スキップさせることで各居場所に絶妙な距離感を作り出しています。
設計者の渡邊さんいわく、平屋を螺旋状にひねって持ち上げたイメージのようです。
お住まいになる、お母さんと娘さんのプライバシーを保てるように配慮しつつ、家のどこにいてもなんとなくお互いの気配を感じられるようなつくりになっています。
また敷地が、旗竿状のため、東西、南面は隣の住宅に囲まれてしまいます。
通常の二階建てにすると1階にはほとんど日の当たらない空間になってしまいそうですが、スキップフロアーと吹き抜けを上手に組み合わせて、迫って住宅の建つ南側からも採光が望め、風もうまく通り抜けてくれると思います。

私も普段は設計を行っていますが、他の人の設計した住宅に施工という立場でとことんお付き合いさせていただくと、勉強になることがたくさんありました。

2015/04/20

東京都調布市小島町で進行していた住宅のお話です。
お施主さんは、建築を学び、設計事務所でも働いた経験もある方です。
設計当初より、とても私にはかけない、味のある手書きのプランやパースを描いて持ってきていただき、一緒に設計を進めてきました。
「僕の家は実験住宅と考えてください。」
いつもお施主さんはおっしゃいます。
人の住宅で実験させていただけるなんて...設計者としてはなんて幸せなことでしょう。

お施主さんのご提案もあり、一緒にいくつかの新しい試みを行いました。
一階の床下にエアコンを入れて、床下を暖め、そこからパイプスペースを通して家全体を暖めようとするエアコンを使った床暖房計画や外壁の杉板貼り、単管足場の材料で造った物干台など。
まさしくローコストを追求しつつ、機能性や意匠性を向上させようと試みました。

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床下エアコンについては、後日時間をかけてご紹介するとして、今日は、外壁の杉板貼りについてご紹介します。
都内などに多く指定されている準防火地域においては、これまで防火上、なかなか外壁に木材は貼れませんでした。
貼れるものといえば、リン酸処理等された不燃木材など、すごく高価な外壁となってしまいます。
今回試みた計画は、ダイライトという外壁耐力材の12mm厚のもと、木製材の9mm以上のものを組み合わせて防火認定をとっている工法です。
この工法を使うと、ダイライトで外壁の耐力壁と防火の下地を兼ね、仕上げに使う木材は厚み9mm以上であれば、そのほかに規制はありません。

そこで今回の外壁仕上げ材は、厚み12mm幅180mmの屋根下地材を下見板貼りに貼っていきました。
通常、木の外壁材は、表面を削ってきれいに仕上げられています。
今回の材料は、昔の瓦屋根等の下地材なので、表面はラフなままです。
そのため、削る等の手間がかかっていないため、リーズナブルな価格で手にはいり、ラフな仕上がりが逆に外壁に表情をつくってくれます。
なるべく、痛みにくい赤みのあるものを選び、メンテナンスの可能な1階に杉板貼りを行いました。

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施工もお施主さん自ら、セルフビルドです。
「何年、もちますかね?」
と私がたずねると
「まあ、痛んだらまた貼りかえますよ。最初も自分で貼ってますから(笑)」
「それより、人の手に触れる場所や近所の人が通りすがりに見る場所、こういうところに柔らかく、見ていて気持ちのよい素材を使うことで、良い町並みが形成されると思うんです。」
まさに、あっぱれな回答で、何も言うことが出来ませんでした。

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この杉板は防腐材等の塗装もしていません。
だんだんと黒ずんでいく杉板が、時間の流れを映し出し、より味のある景観をつくってくれると思います。

2015/04/19

週末、友人の結婚式で長野県の諏訪に行ってきました。
諏訪を訪れるのは、大学生時代に茅野にある藤森照信さんの設計した神長官守矢史料館・高過庵や諏訪大社をめぐって以来、十年以上ぶりです。

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神長官守矢史料館周辺と高過庵

今回は、少し足を延ばし安曇野にある、内藤廣さん設計のちひろ美術館に行ってきました。
松本から各駅電車にゆられ40分、信濃松川駅で下りて、徒歩30分です。
私は、建築を見にゆく場合、たいていは最寄駅から歩きます。
地方へ行くと1時間くらい離れているところもありますが、特別な事情がない場合は歩きます。
建築は、その用途や機能はもちろんですが、その土地の風土や歴史なども踏まえ設計されています。
少しの時間ですが、周囲を歩くことで、その土地の持っている雰囲気を感じ、風にあたり、その上で建築を見たいと思うのです。

駅から畑や田んぼのあぜ道をとぼとぼ歩いていると、北アルプスの裾野に馬小屋のような建物が見えてきました。
山々を背景に、素朴で、風景の一部のような建物です。

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外周をぐるりと一周して中へ入ると、なんともいえない絶妙のボリューム感(天井の高さなど)です。
美術館としてはぐっと低く押さえられたボリューム感が逆に心地よく、通常の美術館のもっている張り詰めた空気感というより住宅に近い感覚です。
きっと、遠景で見た外観の違和感のなさは、このボリューム感が大切なのだと思います。

岩崎ちひろさんの絵の展示のほかに、自由に絵本の読めるスペースや子供の遊ぶスペース、カフェ、中庭など絵本を多面的に捉えるというコンセプトと、おそらく信州の松でつくられた柔らかな空間が一致しており、とても心地よいスペースです。
休日ということもあり、子供連れの家族や、年配の方、学生風の人たちまで大勢の人が来館していました。

途中で雨が降り出して来ました。
回廊の庇からしとしと雨の落ちる外を眺め、きり妻屋根の形状にあわせた大きな開口からの柔らかい光に包まれているとなんとも落ち着いた心境になります。

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なんて雨の似合う建築なんだろう。
僕もいつかこんな建物を造れたらなあ。

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