M-gallery(エムギャラリー)レンタルアートギャラリー。アート作品の展示

公式サイト>

ますいいでは、古くなった物件を壊すことなく次の世代に引き継ぐお手伝いをしております。

詳細情報>

ますいいリビングカンパニーは埼玉県川口市にある注文住宅を作るデザイン設計事務所です。
ローコスト・セルフビルドでよい素材を上手に使い家族が幸せになる、そんな建築を目指しています。

ますいいリビングカンパニー|埼玉県川口市

ますいいについて/about us
作品集/gallery会社概要/corporate現場進行中/project仕事の進め方/workflow
増井真也日記
田村和也雑想柳澤和孝雑想
お問い合わせ/contact

top > 田村和也雑想 > 田村和也雑想top

田村和也雑想

< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11

2020/01/29

住宅の建築を考えておられるお施主さんと、はじめてお話をするときによく口にする言葉があります。
それは「愛着」という言葉。
一緒に住宅の間取りや細かな部分を考えたり、セルフビルドで漆喰を塗ったり、塗装をしたり、僕たちと一緒に家づくりをするとコストを抑えられるだけではなく、「愛着」のある家ができ、ずっと大事にしていただける家になりますよ。
というわけです。

しかし、一緒に頭を悩ませ、実際に現場で体を動かして、家が出来上がる頃、その「愛着」という言葉では言い表せない感情になります。
設計者であり現場で作業を手伝っている私達ですらそうなのだから、きっと、これからずっと使い続けるお施主さんはもっとそうではないかと思います。
だって、自分の子供に「愛着」なんて表現を使っている人を僕は知らないから。

IMG_0210.JPG

先週末、世田谷区宇奈根のお寺の塀をワークショップで作りました。
以前の日記にも書いたように、土を突き固めて作る版築という伝統的な工法を採用しています。

もう、一年以上も前になりますが、初めてこの場所を訪れて、住職から塀の建て替えについてのお話を聞きながら、何か、檀家さんや住民の人達も参加してできるような工法の塀ができないか、そんなことが最初に頭に浮かんできました。
いつも住宅でやっているようなセルフビルドの延長のようなことが、お寺の塀で、まちづくりでできないか。

IMG_0215.JPG

住職の口からは、道路から既存の塀までの使い道のない4Mの空白のような場所があること、交通量のある道路に面していながらお寺の存在を隠すように古い万年塀が建っている問題、檀家離れやお墓じまいなどと言われるように、これからはお寺も少しずつ変わらなければいけないというお話を聞きました。

それまでは、私自身もお寺や宗教と聞くと一歩引いてしまうような、自分とは関係のない世界、そんなイメージをもっていました。
有名なお寺には観光や参拝に行ったり、もちろん法事やお葬式ではお世話になっているのに。
そうした僕と同じような人たちにも、身近に寄り添えるような場所を、お寺(お墓)と道路(まち)との接点であるこの場所を設計だけではなく、みんなで実際に塀を作るという行為を通して、檀家さんや町の人達も一緒に誇れるような、そんな場所になるんじゃないか。
そんなことを考えました。

IMG_0223.JPG

当日は、現場に建てていた看板を見ていただいた町の人や、お寺さんの声かけで集まった檀家さん、これまでますいいで一緒に家づくりをしたお施主さんなど、総勢60人を超える人たちが集まっていただき、大変にぎやかな作業になりました。
土をドンドン、ドンドンたたく音はまるで太鼓の様に一日中鳴り響き(近所の方にはご迷惑をかけましたが)お祭りのような雰囲気です。

IMG_0175.JPG

IMG_0165.JPG

昼食には、豚汁の炊き出しをつくり、

IMG_0199.JPG

子供達にも塀と同じ材料と工法で、小さな版築の一輪挿しをつくるワークショップを開きました。
それでも満足できない子たちは、大人と一緒に土を混ぜ、足場に上ってトントン、トントン塀を作っています。

IMG_0236.JPG

子供たちの記憶にも、小さなころ、この場所であんなことやったなと刻まれることを期待し、

IMG_0138.JPG

ずっと愛される場所になることを期待します。

最後に、僕たちの好き勝手な提案を快く受け入れていただいた常光寺さんと
無理難題ばかりに根気よく付き合ってくれた、外構屋さんの荒川さん、その仲間たちに感謝します。

当日の動画はこちらです。

2020/01/24

映画「パラサイト 半地下の家族」を観ました。
もともと韓国映画が好きなことと、話題になっていることもあり、久しぶりに映画館へ。

IMG_0094 (6).png

内容はソウルの半地下にある、賃貸住宅に住む貧困層の家族が山の手にある高級住宅に住む富裕層家族の家にパラサイト(寄生)してゆくお話。
主人公の息子が友人からの紹介で家庭教師として富裕層の家に雇われたことをきっかけに、貧困層家族が運転手や家政婦などあらゆる手を使ってその家に入り込んでゆきます。
その手口に初めはハラハラ、ドキドキ、笑いありと楽しく見ていられるのですが、中盤からサスペンスあり、最後はホラーのようにもなり・・・
終わってみると一言、おもしろかったあーという感じなのですが、いろいろと考えさせられる部分も残ります。

中盤、富裕層家族がキャンプのために留守にしている豪邸に上がり込んで、贅沢三昧をする貧困家族が、突然の豪雨のため、いきなりの帰宅してきた富裕層家族に何とか見つからずに自宅まで逃げ帰るという圧巻の場面があります。
それまでは、半地下での貧困な生活の様子、山の手の高級住宅での生活がそれぞれ語られていたのですが、山の手から半地下へ逃げ帰る場面でそれぞれの土地的な配置が明らかになります。
豪雨の中、山の手から坂道や階段を途方もなく、ずんずん下って行った最終地点のような場所にある半地下の家には、山の手から流れ落ちてきた雨水があふれかえって洪水になっています。
もちろんそこはきれいな水ではなく、ごみやヘドロ、生活排水などが溜まり、掃きだめのような場所となっています。

高低差の多いソウルだけでなく、日本や他の都市も同じですが、そもそも山の手とははじめに人の住みだした場所だと思います。
地盤が強く、日当たりが良い、水害も少ないそうした土地を人は本能で選び棲みつくのだと思います。
しかし人口が増え、造成や埋め立てをして、従来、人の住んでいなかった場所にも棲家を作って都市はできてゆきます。
地価が高騰するとこんなところにも・・・と思うようなところにも人が住み始め、だんだんとひずみのようなものも生まれてきます。
ソウルの半地下の住宅はまさにその典型的な場所のように見えます。

富裕層にパラサイトして一見優雅に見えたこの家族が、覆すことのできない現実に一気に引き戻されるシーンを、こうした都市構造の「ひずみ」や「ゆがみ」みたいなものや、高いところから低いところへと社会のヘドロを飲み込みながら流れ落ちる洪水の表現を使って見事に映像化しています。

そして、貧困層家族も決して学がないわけではなく、富裕層家族ともに仲の良い家族として描かれていることに、もっと大きな社会のひずみのようなものが表現されているように思います。

まだまだ、書きたいことはありますが、ネタバレしそうですし、随分長い感想となってしまいましたので、この辺でやめておきます。

2020/01/21

神奈川県金沢文庫の家を取材していただきました。

飯田邸撮影 (1).jpg

最近の雑誌を見ていると、建築専門誌でも、生活の風景、人や生活用品の入った住宅の写真がよく見られます。
「住宅を取り上げた雑誌なんだからそんなの当たり前でしょ」
と思われるかもしれませんが、ひと昔前の専門誌には住宅の内観に一切人は入っていません。
しかも、椅子やテーブルなどの家具は建築家が自分好みのものを持ち寄り、写真に映えない網戸などは外して・・・
そんな話を聞いたこともあります。
つまり全く生活感のない、空間としての建築、作品としての建築という写真が並んでいるのです。

昔からそうした写真を見ていると、住宅って人の住むためのものじゃないのかなと不思議に思ったことを思い出します。
住み手やその場所の生活風景がにじみ出て、持っているものや習慣などを受け止める場所が住宅なんじゃないかと。
かっこよいことを言うと生活に必需品の網戸が外したいくらい気に入らないのであれば、建築家ならそれも納得いくように設計するのが本当じゃないかと
生意気に思っていました。

飯田邸撮影 (2).jpg

まあ、普段の生活を撮影と言ってもそれも難しいですけどねー。
素人のお施主さんがカメラを向けられて、自然に・・・なんてなかなか難しいですし、
「もう少し柔らかい表情で」
などと、声をかけながら、時にはカメラアングルに邪魔な生活用品をどけたりしながら。
その辺はご愛敬で。

多くの人の見ていただくものに、普段のそのままの生活を切り取るのもまた難しいものだなと。
自分たちの設計した住宅の撮影風景を、第三者として見ているのは、それはそれで考えさせられる部分もあり、面白い経験です。

2020/01/17

東京都日野市程久保で工事中の住宅が上棟しました。
天気にも恵まれ、予定通り屋根まで組みあがりました。

t2400.JPG

細い上階の梁の上をスタスタと歩き、レッカーに上から指示を出している大工さんを見ていると、
職人さんってやっぱりかっこいいなーと思います。
事前に組まれる足場、重たい荷物を操作するレッカーの運転手、大工さん、鳶さん、材料を運んでくる材木屋さん
みんなの息が合って初めて危険な上棟作業がスムーズに進みます。

t1400.JPG

平日にも関わらず、現場に駆けつけてくれたお施主さんも、立ち上がったばかりの二階に上がり、
「もっと大きく、もっと大きく」
と、打ち合わせの度に大きくなっていった、北向きに設けた出窓からの景色を眺めて感動していただいた様子。

北側にかけて下がっていく傾斜地に建つこの住宅の二階の窓からは、予定通り、多摩動物公園の山や遠くの町まで見渡せます。
傾斜地に伴う土留めの擁壁工事に、多くの予算と時間がかかりましたが、こうした土地だからこその眺望です。

二階は25畳と大きく取ったリビングとパントリーだけ、シンプルではありますが、切妻の屋根形状をトレースした大きな空間はとても魅力的です。

2020/01/17

世田谷区常光寺版築ワークショップ開催いたします。
1月25日(土)10時から16時まで
ご興味ある方はご連絡お待ちしています。

IMG_0096.JPG

IMG_0097.JPG

2020/01/04

新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年、日記をずいぶんサボってしまい、反省。
年が変わって、気持ちを新たに、家づくりの様子や日常の様子をつづってゆけたらと考えています。

さて、昨年9月から年末にかけて世田谷区宇奈根にあるお寺の塀の工事を進めていました。

IMG_0070.JPG

当初、住職よりお願いされたのは、古い万年塀の建て替え計画。
今にも倒れてしまいそうな万年塀を新しくし、駐車場を整備するお仕事。
しかし、いろいろとお話を伺っていると、他の問題点も見えてきます。

IMG_0075.JPG
■工事前の写真

交通量や人通りの多い道路に面していながら、お寺にとっては裏側(墓地側)にあたるその場所は、古い万年塀がまるで本堂を閉ざすかのように建っていて、お寺があることに気づいてもらえない・・・
いつ通るかわからない計画道路のセットバック部分が4Mもあり、使い道もなく町に空白を作っている。

住職にいろいろと現在のお寺の問題点などを伺っているうちに、そもそもお寺って何をするところだろう?
塀を直すにあたって、またこの空白の土地を利用することによって何か町に働きかけるようなものができないか?
そんなことを考え、勝手に話を膨らませ、町の人も利用できる東屋や休憩スペース、塀にお寺の様子が覗き見れる窓を開けたり、と様々な提案をさせていただきました。
いきなりの提案に住職も戸惑ったこともあったとは思いますが、快く提案を受け入れていただき、工事が進んでいます。
計画の詳しい内容は別ページに上げさせていただくとして、その提案のひとつの集大成として、檀家さんや町の人、ますいいにゆかりのある人に声をかけて、今回の計画地の顔となる場所に高さ1.2M長さ8Mの土の壁をつくるワークショップを開きたいと考えています。

IMG_0077.JPG

この写真は試しに町田事務所に作った土の壁です。
版築という昔ながらの工法で、砂や粘土質の何種類かの土、石灰、にがりなどを混ぜて土をつくります。

IMG_0071.JPG

それを30センチづつくらい型枠の中に入れ、どんどん、どんどん、木の棒でついて固めていきます。

IMG_0072.JPG

IMG_0073.JPG

養生期間をとって型枠を外してみると、まるで地層のような趣のある壁が出来上がります。

今回の仕事を通して、お寺ってもっと町に対して開けているといいなと切に感じました。
私自身、これまで普段の生活の中でお寺を意識することはほとんどありませんでしたが、改めて見ていると、その広い敷地や豊かな緑は町の財産だと気づきます。
大きく有名なお寺だけでなく、こうした町のお寺が檀家さんだけでなく、町の人達も気軽に寄り添える場所になったら、その場所はもっと魅力的になるのではないか。

今回の計画や、実際にみんなでお寺の塀をつくるというワークショップを通して、この場所がそんな場所になるきっかけになるといいなと期待しています。
誰でも参加できますので、興味ある方はメールでお問合せください。


2019/08/08


東京都目黒区中目黒で、住宅の大工工事が進行中です。
4月に竣工した三間茶屋の家に引き続き、都内の住宅地での工事です。
こうした場所は、近隣の住宅も近く道路も狭かったりするため工事も大変ですが、設計でも頭を悩ませることが多いです。

まず、どこから光が入ってくるだろうか、風の抜ける家になるのだろうか。

そうした条件に対して、よく使う解決策として皆が長く集うLDKを二階にし、あまり採光を求めない水回りや、「寝るだけだから」と寝室などを一階にするプランニングがあります。
やはり、一階より二階の方が明るいですし、風だって通ります。

しかし、今回はお施主さんが一階のLDKを希望されました。
さらに、防犯を考慮し、一階に大きな窓は開けたくないと・・・
なかなか難問です。
さらにこの家の南側は細い通路を挟んで、住宅が建ち並んでいるため、とても一階に採光は期待できません。

IMG_6419.jpg

そこで今回は個室と水回りを配置した二階の中央に大きな吹抜を設け、さらにその上部、屋上へ上る階段周りにも吹抜を配置し、リビングの上部に二層分の吹き抜けをつくりました。
そして、吹き抜けの二階、三階(ペントハウス)の南側に大きな開口を取り、そこから一階にまで光を落としてこようというアイデアです。

IMG_6418.jpg

また防犯性を考慮した一階の細長いスリット窓から取り込まれた空気は、煙突効果を利用して吹抜を上昇し、屋上のサッシから抜けてゆきます。

とまあ、偉そうに書いているのですが、実はこれ、以前設計事務所に勤めておられたご主人のアイデアです。
そして昨年、川口事務所から町田事務所に移動したスタッフの和順君が、上記のような環境的なコンセプトとお施主さんのご要望を踏まえたプランニングを根気よくまとめ上げました。

IMG_6417.jpg

現場では、その光の井戸のような空間が、だんだんと姿を現してきました。
毎年、毎年、この時期は現場で職人さんたちも大変ですが、完成まであと少し。
出来上がりが楽しみです。

2019/06/24

最近、普段手掛けている住宅とは少し毛色の違ったプロジェクトが進行しています。

ひとつはお寺の塀のデザイン。
お寺の塀の設計によって、お寺をもっと町(その周りの住み手)に開くという計画です。
こちらは、もう少し話をまとめてからご紹介しようと思います。

そしてもう一つは、今回ご紹介する計画です。
その計画は一件のメールから始まりました。

町田分室の建物を見てご連絡しました。こんな建物を建てたいと思っています。
予算も限られているため、自力建設も視野に入れています。

というもの。

なんだか、面白そうな話に発展しそうな予感の反面、いささか不安も。
この手のお話はよくいただくのですが、僕たちの入る余地がないくらい低予算でお考えの場合も・・・
多くあります。

まずは、お会いしてお話を。となり、打ち合わせが始まりました。
打ち合わせに来られた男性は、相模原の先の方、愛川という地域で、ブドウを栽培されているそう。
食べるブドウではなく、ワインやジュースにする用のブドウで、それを絞る簡単な工場スペースと試飲やお茶が飲めるカフェのようなスペース
忙しい時に簡易に寝泊まりできるスペースを併せ持った建物をつくりたいということです。
そして、たまたま、町田分室の前を通った際に、こんな建物で良いなと思っていただけたとのこと。

さらに話を聞いていくと、
土地は200坪弱、一部なだらかに続く2Mちょいの段差があり、上部に上記の18坪くらいの建物、下部を週末、農家仲間たちと開くマルシェスペースを作りたいと。

なんだかとても楽しそうな話の雰囲気にすっかりやる気になってしまいました。

takanotei04.JPG

takanotei05.jpg

これは、初回提案した模型とスケッチです。
お願いされていた、上部に立つ建物の提案はそこそこに、敷地の低い部分で開かれるマルシェと上部に立つ建物をつなぐ、ぶどう棚のアプローチ、休憩スペースの提案です。

takanotei01.JPG

これは、男性が現在ブドウ栽培をしている農地に作られているキュウイの棚ですが、イメージはこんな感じです。
このアプローチのところどころに、休憩できるベンチを配置して、マルシェと建物を緩やかに、気持ちの良いスペースでつないでいくような。

男性も、建物の計画を頼んだつもりが、いきなりアプローチの提案をされ、きっとびっくりしたはずです。
それでも、快く私たちの提案に賛同していただき、計画が具体的に進んでいくお話となりました。

もちろんそのブドウ棚アプローチは、男性の自力建設ですが 笑

つづく。


2019/06/05

昨年の2月に完成した、横浜市金沢区釜利谷の家にお邪魔しました。
完成して一年と少しが過ぎましたが、建物はこれと言って大きな問題もなく一安心。

室内は・・・
というと、外断熱をして骨組みをとことん見せた内装に肉付けがされ、
棚や家具がお施主さんによって製作され、本や生活雑貨からアウトドア用品まで、様々なものが整然と並んでいます。

k4.jpg

下足で生活をする一階の土間から二階へ上がらせていただくと、外の緑地(がけ地)に向かって大きく窓をとったセカンドリビングは、書斎の様に使われていて、
ソファーに座ると動けなくなってしまいそうなくらい、落ち着いた雰囲気に。

k1.jpg

点検に伺ったつもりが、お昼ご飯にカレーをごちそうになり、

k3jpg.jpg

「一階では内部でありながらキャンプのような生活がしたいんです。」
と当初言われていたような生活が、本当に実現していることにびっくりするやら、感動するやら。

僕たちや職人さんたちと一緒につくったこの家が、今後もお施主さんと一緒に育っていく姿が楽しみです。

k2.jpg

2019/03/15

チームってどんなものだろうと考える時があります。

新規のクライアントに、ますいいさんは職人を抱えているんですか?
と聞かれることがあります。
ますいいは工務店とうたっているので、当然その中に職人さんもいると思う人も多くいるのだろう。
しかし、ますいいも含め、世の中のほとんどの工務店の職人さんは別会社、一般的に協力(下請け)会社と呼ばれる人たちと一緒に仕事をしています。
もちろん、大工さんを自社で抱えているところはあると思いますが、いても大工さんくらいです。

そんな質問をうけた時、僕は

「職人さんが社内にいるわけではないですが、僕たちの家づくりは、いつも同じメンバーで行っています。
 町田では3組の大工さんをメインにまわし、その他の職人さんたちはいつも同じメンバーです。
 いわゆる、チームなんですよ。
 設計をしたり、見積もり、現場を管理、統率するのは僕たちですが、実際に家を作るのは10~15種くらいの職人さんたちです。
 良い家づくりにはチームワークが大切なんですよ」

なんて偉そうなことを言っています。

先日、横浜市港北区大倉山で、マンションの地下にある倉庫を、ダンススタジに改修工事しました。

DZS1.JPG

お施主さんは、以前、同じく大倉山でダンススタジオ付き住宅を建てさせていただいた、ズット・ダンス・スタジオの高橋さん。

http://www.masuii.co.jp/gallery/2014/02/ta01.html

子供たちのチームレッスンをするのに、もう少し広い場所があればと、今回徒歩圏内の場所に「はなれ」的なスタジオをつくりました。
その名も、ズット・ダンス・スタジオ Motto

ご自宅のスタジオの時もそうでしたが、今回も床貼りなど、セルフビルドを行いました。
当日、現場に行ってみると、
「助っ人を呼んでおきました。」
と高橋さん。

ZDS2.JPG

スタジオでダンスのレッスンを持っている先生や、生徒さん、習っている子供たちの保護者の方まで集まって、最後のクリーニングまで皆さんで行っています。
本来であれば、レッスン料を払っている生徒さんや保護者の方は、お客さんであるはず。
そんな人たちが集まって、楽しそうに作業をしています。

そして、年明けの何やら大きな大会で、そのキッズチームは、なんと日本一になったそう。
先生、生徒、その保護者などなど、ダンスを通して、皆が大きなチームになっている、その光景は何とも素敵で、そして何よりいつも楽しそう。

2019/02/07

東京都世田谷区三間茶屋で進行中の住宅のウッドデッキのセルフ塗装を行いました。

1 (1).jpg

普段は、現場の余ったスペースで行うのですが、3月末の完成に向け、大工さんも追い込み中ということもあり
今回はお施主さんに事務所に来ていただいての塗装となりました。

私は午前中、他の現場をまわり、昼過ぎ、事務所に帰ってくると、ちょうどお昼ご飯を作っているところでした。
普段と変わらない光景の中に・・・
よく見ると、豚の生姜焼きを焼いているのは、セルフ塗装に来られているお施主さん。

1 (2).jpg

その微笑ましい光景に、とっさに写真を一枚。
これだから、セルフビルドはやめられない。
だんだん事務所自体が、おうちのようになってきました。

お近くにお越し際は、ぜひ、町田ブランチの日替わり定食にお寄りください。笑


2018/12/10

横浜市東戸塚で進めていたリフォーム工事の引き渡しを行いました。

DSC_0028400.jpg

先日、外壁を大工さんと一緒に貼った旦那さんのセルフビルドを紹介しましたが、この家のセルフビルド工事は
奥さんの話抜きでは語れません。

というのも、こちらの奥さん、40坪近くあるこの家の壁の漆喰塗りを、ほぼ一人で行いました。
リフォーム工事ということもあり、工事の前半から毎日のように現場に入り、大工さんの作り上げていったところから
パテをして、ペーパーをかけ、養生をしてシーラーを塗り、仕上の漆喰を塗っていきます。
初めのころは、やり方の説明を兼ねて私たちも手伝っていたのですが、いつの間にか、その仕上がりは私が仕上げるよりもきれいにになっており
手を出すもためらう状態に。

IMG_5010400.jpg

また、工事の状況に合わせ、建具や枠、家具の塗装までこなします。

工事終盤、現場に行くと、建具屋さんが
「あの奥さんは何者ですか?
 あれはただのDIYではないですよね??」
と。

話を聞くと、建具屋さんが取り付けていった扉を傍から水拭きし、ささっと金物を養生し、ぱっぱ、ぱっぱと塗装していったと。
その手際の良さと仕上がりのきれいさにびっくりし
「その辺の塗装屋にこの仕事をみせてやりたい」
と一言。

DSC_0084400.jpg

おそらく、通常の現場では、職人さんとお施主さんが一緒に作業をすることはあり得ないと思います。
職人さんには職人さんのペースがあるし、近くにお施主さんがいると気を使ってしまいます。
ところが、この奥さん、
それぞれの職人さんの名前をいつの間にか覚え、休憩になると世間話をし、現場を盛り上げています。

DSC_0134400.jpg

ますいいの現場では、日ごろからセルフビルドで、職人さんとお施主さんが一緒になることはしばしばです。
他のお施主さんも皆さん仲良くやっていただいていますが、こんなにお施主さんが一人の職人のように、そして現場の雰囲気を良くしている光景は初めてです。

DSC_0063400.jpg

「室内と木製ガラス戸でつながるガレージの天井はイメージを変えて、色を付けてもいいかもしれませんね。」
僕が放った無責任な一言から、調色をして作った色で素敵に天井を仕上げ、
担当したスタッフの水原さんと一緒に、キッチンのバックカウンターの扉を古材や鏡、フローリングの余りを使いパッチワーク状のデザインにしたり、

DSC_0123400.jpg

半端ない施主力の高さです。
そしてこの家のおしゃれでありながら、落ち着く感じや、楽し気な様子は、きっとこうしたご家族から生まれてきているだと、考えずにはいられません。

2018/11/29

世田谷区喜多見の家に続き、三間茶屋の家も上棟しました。

sanngenntyaya_tatekata.JPG

週末、お施主さんも現場に来られ、簡単な上棟式を行いました。
上棟は、これから始まる長い大工工事のはじまりでもあります。
今回は木造3階建ての住宅ですが、大工さんはこれから3か月かけ、ほぼ一人で躯体の骨組みを作っていくことから、テーブルやキッチンをつくる家具工事まで行います。
上棟式は、上棟をお祝いすること、工事の安全、皆のご健勝などをお祈りします。

sanngenntyaya_zyoutousiki2.JPG

しかし、私が一番大切に思うことは、お施主さんと大工さんが顔合わせをして、お話をする機会ができることです。
お施主さんにとって自分たちの大切な家を、どんな大工さんが作ってくれるかは重要なことですし、
大工さんにとっても、これから3か月腕を振るう家のお施主さんがどんな方かわかることは励みになります。
もちろん、職人さんはプロです。
ほっておいても、クオリティーの高い仕事はします。
しかし、やはり人だと思うのです。
仲の良い家族の様子や、かわいい子供たちの笑顔を見れば
「この家族のために、仕事をするんだな。イッチョ、やってやるか!」
と気持ちも上がると思います。

sanngenntyaya_zyoutousiki1.JPG

お施主さんが帰った後、やんちゃ盛りで現場のはしごに登り、土台の上を楽しそうに歩いている子供たちを見ていた
大工さんが
「ああいった、些細なことが家族の思い出になるんだ。
 自分が家を建てたときも、上棟後子供がちょろちょろ後をついてきて、ちょっとした穴から落ちそうになったと。
 今でも家族で話す、笑い話だよ。」
と。

現場のお近くに住まわれており、今回もお施主さんが工事に参加する、多くのセルフビルド工事もあります。
現場に顔を出してもらう機会が多いのもますいいの家づくりの特徴です。
そんな思い出作りも含めて、楽しい家づくりになればいいなと思います。


2018/11/13

東京都世田谷区喜多見の家の上棟を行いました。

IMG_4618.JPG

天気も良く、作業もはかどり、15時前にはほぼ終了しました。
昔は刻みと言って、すべて大工さんが手作業で柱や梁の加工をしていたのですが、今ではほぼすべてプレカットと言って、工場で機械が加工します。
大工さん曰く
「昔は2週間くらいかけて、下小屋で加工し、上棟の前日は間違ったところがないか心配で、なかなか寝付けなかったもんだよ。」
と。
今では、プレカットの精度も上がり、ほぼ組み立てる際の間違いはありません。

IMG_4619.JPG

さて、そのプレカット、お施主さんがぜひ見てみたいと、一週間前、いつもお願いしている材木屋さんの本社およびプレカット工場のある長野県に行ってきました。
実は、私もその工場を訪れるのは初めてで、せっかくの機会なので町田分室のみんなで出かけてきました。
朝早く町田を出発して、お昼前につき、まずはおいしいお蕎麦のコースをごちそうに。

IMG_4622.JPG

工場につくと、先についていたお施主さんと一緒に工場見学です。
材木屋さんの計らいで、見学時に喜多見の家の加工を合わせてもらい、自分たちの家の構造材料が加工されている様子を見させていただきました。

IMG_4620.JPG

工場は私が想像していた以上に大きく、とてもきれいに管理されていています。
図面を書くCADソフトから加工機械に、直接伝達して、オートで加工できるシステムでは、30坪くらいの住宅だと4時間くらいで一棟の加工は終わるそうです。
しかし最後は、加工が間違ってないか、本数がきちんとそろっているかなど人の目できちんとチェックをしているということです。

IMG_4621.JPG

工場を管理することも、最終チェックをすることも、きちんとした製品を作るうえで、結局最後は人なんだと改めて感じさせられます。


夕方、せっかく長野まで来たので、少し足を延ばし、江戸時代の宿場町である奈良井宿へ。

IMG_4623.JPG

時代が変わっても、誰が見ても心の落ち着ける、良いものだなと感じることのできる、そんな建物や街並みを僕たちも作っていけたらなと。
そんなことを考えさせられる良い機会になりました。

2018/11/06

横浜市東戸塚のリフォーム工事では、玄関横外壁を板張りにしました。

tonomura02.JPG

残念ながら決定的瞬間の写真を撮り損ねたのですが、実はこの壁、大工さんとお施主さんの旦那さんの共同作業で貼られました。
大工さんが寸法を取り、カットして、旦那さんが貼っていく。
約二日間の共同作業です。
しかし、ますいいの歴史の中でも、大工さんとお施主さんがこのような共同作業をするようなことがあっただろうか。

それはさかのぼること、三か月前。
外壁に古材が貼りたいと希望していたお施主さんと一緒に新木場にある古材屋さんに行った時のこと。

tonomura03.JPG

数多く並ぶ古材のサンプルの中でも目を引いたのは、ヘリンボーンと呼ばれる、魚(ニシン)の骨のような複雑な貼り方をする素材。
7センチ×40センチくらいの小さな材料を斜めに貼り合わせていく、とても手間のかかる素材です。
新しいものでは以前にも床材として貼ったことのある素材ですが、古材というのは珍しく、しかも今回は玄関横の壁です。

「これ、面白いんじゃない。」
「良い雰囲気になりそうですねー。」

と盛り上がっている傍らで、これ貼るの大変だろうな...
いきなりこんなの選んできましたって大工さんに言ったら、びっくりする(当然、困惑した顔をされる)だろうなーとぼそぼそとつぶやく私。

そこで立ち上がってくれたのは旦那さん。
遅めの夏休みを取り、大工さんの手元となって一緒に作業を完成させてくれました。

とは言っても、いきなりお施主さんが工事を手伝うと言い出しても通常は、大工さんも困ってしまいます。
しかしそれまでも、休みの度に外壁や外構の柵の塗装など、セルフビルド作業を行う中ですっかり大工さんと意気投合していた旦那さん。
そして、僕たちの知らない間に作業は始まり、たまたま現場に顔を出した時には作業終了間際という、コンビネーションの良さ。
お見事としか言いようがありません。

tonomura01.JPG

日の落ちた帰り際、照明に照らされ、とても美しく独特の雰囲気をまとった外壁。
これだから、セルフビルドはやめられないなーと、何をしたわけでもないのに、こちらまで良い気分になって帰路につきました。


< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11
page top