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田村和也雑想

2013年2月アーカイブ

2013/02/20

所用があり、ますいいで現場管理を行っている自由が丘の家に行ってきました。
自由が丘の家は、本社増井さんの大学時代の同級生である、オノ・デザインの小野さんの設計です。

同じく母屋を10年前にますいいで施工させていただき、今回は増築工事になります。
既存の樹木をよけるように配置されたその建物は、一見、何の変哲も無い建物に見えます。

しかし、中へ入ってみると窓の配置が面白いことに気がつきます。別段窓がそろっているわけではないですし、いろいろな面に、いろいろな窓があり、なんだか縦長の窓も多い。通常の家やわたしの設計したものと比べても違和感はあるのですが、いやな感じではなく、むしろ既存樹木をよけることで生まれる坪庭のような空間や空、隣の家の庭などの風景が、すっと目に入ってきます。

jiyuugaoka.JPGちょうど施主検査をしていた小野さんにそのあたりのことを伺うと、やはり窓の配置やかたちにはかなり気をつかっていると言う事。
周囲の風景を室内に取り込むことはもちろん、季節やその時間その時間の光のまわり方、写しだされる影、窓辺に置かれるものの質感にまで想像を膨らませ、窓の配置はもちろん、建物のボリューム、庇、家具の配置などを考えているということです。

設計のアプローチは様々ですが、奇抜なアイデアや手法が雑誌などのメディアでもてはやされている昨今の、いわゆるデザインとはかなり距離を置いた、むしろ意識的に排除された、まるで絵画でも描くようなその繊細なデザインに驚き、この家の本当の良さや、小野さんの挑戦していることの真意は、今回、ぱっと見ただけでは、わかったようでいて、なかなかわからないのだと思います。
誤解を恐れずに言うと、こうした手法のほうがよっぽど奇抜で難しいデザインのような気がします。

2013/02/18

町田事務所のある小田急線鶴川駅から一駅隣の多摩川学園に行ってきました。

多摩川学園駅は、「○○学園駅」のはしりのひとつで、東西にある丘陵の谷間に位置していて、丘陵の上には学者や文化人の住宅も多く、高級住宅地として知られています。
玉川学園が当地域一体を入手、小田原急行に駅舎を無償提供し、文教都市創造に共鳴した文化人等に土地を販売したことがきっかけのようです。

今回のお目当ては、藤森照信設計の「ニラハウス」を見に行くことです。
作家の赤瀬川原平さんの住宅で、なんと屋根の上にニラが生えているのです。
住宅なので、住所等は公にされていませんので、駅からぶらぶら歩いて探しました。

tamagawa6.jpg歩いていると15分程、わりとすぐに見つかったその家は、道路から見ると地面の中へ沈んでいるように見えます。

tamagawa7.jpg残念ながら、当初植えられていた屋根の上のニラは、無くなっていましたが、波波に折られた銅版の屋根や木板貼りの外壁は年数が建ち色あせて、独特の味わいを出していました。
上の写真の道路から渡されているブリッジ階段が、またかわいらしくも雰囲気があり、別世界への入り口(境界)のようにも見えます。

少し周辺を散策いていると、Uの字形をした丘陵の斜面には面白い建ち方をしている住宅がたくさんありました。

tamagawa3.jpgtamagawa2.jpgお隣同士の家ですが、切妻屋根の家が浮いているように見えます。

tamagawa1.jpg雰囲気のある抜け道のような細い石畳の階段が住宅へと続き、歩いていくと、パッと視界が広がります。

tamagawa5.jpg新築住宅の建設のアプローチ。
資材運ぶのも大変そうですが、何物にも変えられない景色が広がっていると思うと、うらやましく思います。

2013/02/16

土曜日ということで、東京都稲城市の家では、お施主さんがセルフビルド工事を行っています。
この家では、内壁のタナクリーム仕上げ、キッチン・洗面台などの家具造作工事、建具・枠材の塗装工事等々、セルフビルド工事が盛りだくさんです。

室内の大工工事が終わったのが一月末ですので、そこから3週、毎週末にセルフ工事をしていただいています。
今日は、旦那さんが家具の製作、奥さんが塗装作業を行いました。

セルフビルドは、もちろんコスト削減という面もあるのですが、自分たちで出来ることは自分たちでやるといったように家づくりに参加していただくことが一番大事だと思います。
もちろんお仕事もあるので、参加のかたちや量は人それぞれですが、家づくりは一生に何度もあることではないのでその過程も含めて、楽しめる、また思い出になる家づくりをご提案できたらなと思います。

serufu.jpg写真は木工が趣味のご主人が洗面化粧台を作成しています。
奥のシートがかかっているものが、台になる部分ですが、まるで職人さんが作ったように仕上がっています。
作業は地下室で行っているのですが、この部屋がご主人の趣味部屋となります。

完成が楽しみです。

2013/02/12

DVDで想田和弘監督の「精神」を観ました。
岡山県の民家を使った精神科診療所の精神病患者を追った、ドキュメンタリー映画です。

seisinn.jpg先日の日記で書いた「演劇」と同じ監督の同じ手法で撮られた映画で、ナレーションもなく、そこに診療にくる精神病患者の診療シーンや患者同士のやりとり、撮影者でもある相田監督とのカメラ越しのやり取りなどが一見淡々と並べられています。

モザイクを使わずに精神病患者をスクリーンに映し出すというタブーに挑み、想田監督自身
「精神科を覆い隠しているベールをカメラの力で剥ぎ取り、虚心坦懐に見つめてみたい、閉塞感と孤独感に覆われ、心の病が蔓延しつつある現代のニッポンで、それをすることに特別の意味を感じた」
と「精神病とモザイク」というメイキング本で書いていますが、そこにはいろいろな葛藤と紆余曲折があったということです。

seisinnbyou.jpgもちろん本人の許可を取っての撮影と言うことですが、 モザイクをかけないということは(一見、簡単に聞こえますが)もともと自殺願望のある患者さんもいる中で、この映画を契機に自殺をしたり、病がひどくなる可能性も十分あったそうです。
そうした中、自分の思考に誠実に、こうした挑戦をした監督の信念と人間性は本当にすごいと思う。
患者である被写体やそこで働いたり、かかわりあうすべての人との信頼関を築けなければ、こんな挑戦は出来ないだろうし、こうした常識やタブーのようなものに風穴を空けるのは、芸術家の信念と人間性、そして芸術の力であるように思います。
映画を観ていると、精神病患者といわゆる健常者とを隔てるラインとは、実はすごくあいまいなものだなと気づかされます。
映画の中でも、患者の人が語っています。
「精神障害であれ、普通の人であれ、全人的に「健」状態の人はこの世に一人もいないんですよ。」

また、ある女性は映画内でこんな過去を告白をしています。
「生まれたときから母親と確執があって、子供が生まれたとき、ぜんぜん誰も祝ってくれなくて、せっかく初孫なのに誰も来てくれないし、祝ってもくれないし、旦那はパチンコに遊びに行くし、誰も何もしてくれない。夜になると子供が泣きわめいてどうにもならない。そのとき夫から母親らしくしろって言われて・・・
あるときとっさに子供の首を絞めてしまって・・・人工呼吸をしたけど息が戻らなくて、結局亡くなってしまった」
女性は警察に捕まりました。いわゆる幼児虐待、殺人です。

しかし、映画をみてその背景を知ってしまうと、その状況に置かれたら誰だってそういう気分になるだろうな、もしかするととっさに同じことをするかもしれない。などと恐ろしい気分になりました。
幼児虐待、殺人はもちろんあってはならないことですが、そんなことをするやつは狂人だとか、自分とは違う世界の人だとかと短絡的に思うことは、実は想像力の欠如であり、「幼児虐待」「殺人」という言葉のニュアンスだけにとらわれ、物事の多面的な側面に目をつむっていることなんだなと知らされました。

なかなか重たいテーマですが、随所に笑えるところもあり、非常にいい映画だなと思います。

2013/02/02

東京都あきる野市の家では、大工工事が進んでいます。
内装下地の石膏ボードも貼られ、内観がだんだんかたちになってきました。

akirunokaidann.jpg写真真ん中の開いているスペースがキッチンです。
キッチンを中央に配置し、写真奥の居間と手前の多目的スペース(土間)を雁行して配置しています。
土間スペースから視界が斜めに抜け、実際の広さ以上に広く感じ、居間から土間まで風が抜けてくれることを期待しています。

akirunokaidan.jpg写真は大工さんが、階段を作っています。
大工工事ももう一息です。

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