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田村和也雑想

2012年6月アーカイブ

2012/06/29

東京都あきる野市で住宅の設計が進んでいます。

敷地は約130坪。クライアントのおじいさんが畑を作っている敷地の一角に、木造二階建ての住宅を計画中です。
敷地北側には、雑木林(古墳)が広がるのんびりとした地域です。

akirunosikiti.jpg

玄関を入ると、7.5畳の多目的な土間空間が北側の緑地を借景として広がります。
そこから雁行して緩やかにつながる居間は、南の畑に対して開いており、軒の深い縁側に続いています。
おじいさんが、畑仕事の際に縁側で一休みしたり、軒裏にたまねぎをつるしたり(勝手な想像ですが)、畑や北側の緑地と住宅がつながりを持った、モダンの中にも、昔の農家のようなゆったりとした空気感のある住宅ができたらいいなと思っています。

akirunonoie.jpg

2012/06/21

神奈川県横浜市港北区の住宅の基本設計をしています。

今はお母さん一人で住んでいる実家の建て替えで、2人の娘さん家族とお母さんが一緒に住む家を計画しています。
お母さん、お姉さん家族4人、妹さん家族4人と計9人がひとつの敷地で生活をすることになります。
また、妹さんの御主人のお仕事でもある、ダンススタジオ(賃貸)も併設するので、ダンスを楽しむ人々の集う空間ともなります。

先日、竣工した赤羽台の家も似た家族構成でしたが、震災後、このようなケースが増えているような気がします。
私自身も、団地や集合住宅なども含めて、人々が集まって住む空間やそこから生まれる日々の営みのようなものに興味があります。
あまり押し付けがましい空間や関係性を作るのではなく、それぞれの人(家族)のプライベートな部分は尊重し、みんな集まる時には、集まって楽しめる場所がある。
そのような緩やかな関係性が生まれるような場所になれば良いなと思います。

今回の計画では、お母さんとお姉さん家族、ダンススタジオと妹さん家族をそれぞれ分棟とし、それを中庭(デッキ)でつなげるような計画としました。

kouhoku5.jpg写真は、それぞれのボリュームのつなげ方のスタディーをボリューム模型で行なっています。

kouhoku3.jpgこのボリュームは、左側を妹さん家族兼ダンススタジオ、右側をお母さん+妹さん家族として、それぞれの二階リビングを中央の大きな共有デッキでつなげました。

kouhoku4.jpg二つ目のボリュームは、左側の住宅のリビングを3階、右側の住宅のリビングを2階とし、それぞれのリビングからつながるデッキを外階段でつなげています。
こうして階をずらす事によって、それぞれのリビングの視線が交わらず、プライバシーを保ちながら、階段を通してデッキ同士は
空間的につながっている関係を作っています。

kouhoku1.jpgこのボリュームは、左側1階のダンススタジオを半階地下に埋めています。
こうする事により、左側のボリュームと右側のボリュームに半階分の視線のずれを生んでいます。
それぞれの距離感が、先程の案よりは近い関係となります。
ボリュームとしても変化が出来て面白いですし、前面道路に対してボリュームが小さくなり、まわりへの圧迫感も無くなります。

kouhoku6.jpgこれは、立体的にではなく、平面的にそれぞれのデッキをずらしています。


このようなスタディーをしながら全体のボリューム、デッキとリビングの関係性などなど、様々な要件を整理していきます。


2012/06/16

新築工事の設計も進んでいるのですが、今回は町田事務所の初施工物件の外溝工事を御紹介します。

ある日、突然、事務所に奥さんが来られて、外溝工事の提案と見積もりの依頼をいただきました。
なんでも、通勤の際に町田事務所の前をいつも通っておられるという事で、事務所建物や周りの雰囲気を気に入ってもらえ、飛び込みで来ていただきました。

ホームページや雑誌を見ていただいて、電話やメールで問い合わせをいただく事が多い為、こうして、御近所の方がひょいと訪れていただいて、仕事が出来る事はとてもうれしく思います。

そのようにはじまった今回の工事は、主に駐車場の土間コンクリート施工と建物裏側(裏側と言っても南面で接道もしています)の土留ブロック、階段、そしてデッキの設計・施工です。
デッキを施工する部分の、当初の状態は下の写真のようでした。

GAIKOU1.jpg町田市や多摩などは、本社のある川口とは違い、非常に起伏が多く、高台を造成して住宅を建てているケースが多くあります。
この敷地のように検知ブロックを積んでいる場合は、検知ブロックが地中にも斜めに施工されているため、検知ブロックと道路境界に何とも使いようの無い隙間の土地が出来てしまいます。
今回はその隙間に柱を立て、デッキがなるべく広く使えるように施工しました。

まずは、掘削からはじめます。

GAIKOU2.jpg掘った部分に土留めブロックを積み、階段を作ってゆきます。
手前の低い部分は駐輪場となる予定です。

GAIKOU3.jpg

大工さんがデッキを組んでいます。

GAIKOU4.jpg

デッキの完成はこんな感じです。
目隠し兼手摺材を2,1,2となるように隙間を開け、表、裏と貼ることにより、意匠上のアクセントをつけ、通風を確保しました。

GAIKOU5.jpg

GAIKOU6.jpg

デッキ下にも一面コンクリートを打設し、デッキに湿気が上がってこないようにしています。
木製デッキなので、床下のコンクリートを打設することで、水はけも良くなり、その後の痛み方は随分変わってくると思います。
階段上にはデッキへとつながる大工さん製作の木製扉がつきました。

もちろん、新築の依頼もうれしいのですが、今後もこのような仕事を通じて、地域のおかかえ工務店のような存在になれたらいいなと思います。

2012/06/13

大林宣彦監督の「この空の花-長岡映画-」を見ました。

thCAQW4723.jpg
第二次大戦以降、平和と復興のシンボルとして打ち上げられる長岡花火を軸に、そこにこめられた人々の思いを実話をもとに描いています。
そこには、東日本大震災の復興、世界平和の願いがこめられています。

はずかしながら、私自身、この映画を見るまで長岡花火の事も、第二次世界大戦中に長岡が大きな被害に合ったという歴史も全く知りませんでした。

映画としては、事前に想像していたイメージとは大きく異なり、開始数分で「とんでもない映画だぞ」と思わされてしまいます。
映画の登場人物は、観客に向かって話しかけてきますし、時間軸も複雑に行ったりきたりします。
実話をもとにしたフィクションでありながら、いきなりモデルの人-本人-も登場しますし、撮影された映像と絵のようなCGが重ねられた不思議な映像が、すごい勢いででてきます。

登場人物も意味の分からないことを突然言いますし、はっきり言ってすごく「デタラメ」な感じがするのですが、その無駄のないテンポのよさと、映像の新鮮さや美しさにどんどん引き込まれていきます。
その構成力たるや、ものすごいものがあります。
2時間40分という長めの映画だとは思いますが、あっという間に終わってしまい、何か重たいものがズシンと残ります。
大林監督は70歳を超えていると思いますが、その活力、精神力はすごい。

印象的な場面や言葉はたくさんあるのですが
「人と人との隙間を埋めるのは想像力」(正確には違うかもしれません)
という言葉が印象に残っています。
背中におぶっていた赤ん坊を爆撃で亡くした母親が
「爆撃機からは、このかわいい子の顔が見えなかったんだわ。見えていたら爆弾なんて落とすはず無いもの」
みたいなことを言っていました。

もっと複雑な問題であるとは分かっていますが、そんな想像力が働けば、戦争が本当に無くなるかもしれないなどと希望が持てそうです。
また日常のコミュニケーション自体がそもそも想像力だという事に改めて気づかされました。

「テロリストだって自分たちの子供が飢えずに平和に暮らす世界を望んでいるということ。当ったり前じゃん。でもハンバーガーばかり食ってる脳にはそれが理解できないんだよね」
これは、コラムニストで映画評論家の町山智浩さんの言葉です。


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