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田村和也雑想

2012年2月アーカイブ

2012/02/29

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先日、庭の隅にふきのとうを見つけ、もうすぐ春だなと思っていたら、今日は一面、雪化粧。

yukijimu.jpg

2012/02/26

『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』(高橋栄樹監督)を見ました。
AKB48のドキュメンタリー映画第二段のようです。

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とりわけAKB48のファンというわけでもなく、第一段も見たことなければ、メンバーだってこの映画を見るまでは3人くらいしか知らない程度の知識です。
それまでのAKBのイメージといえば、高校や中学の時の体育祭や学園祭のノリだな程度の感覚で、あまり興味を持った事がなかったのですが、好きなラジオ番組で取り上げられていたので、たまには違った分野の映画を見るのもいいかなくらいの感覚でした。
しかし、その内容はアイドルのドキュメンタリー映画としてはあまりにも衝撃的です。

現代社会の中でアイドルというものを成立させるために大人たちの考えた仕掛け、TVなどでも特集されている「総選挙」に代表されるようなゲーム的なものの中での、少女たちの葛藤や苦しみをその舞台裏まで赤裸々に見せています。
その虚構のようなゲームの中での彼女たちの心の動きや行動はまさしくドキュメントで、非常に残酷ではあるけれども、見ていると心打たれるし、非常に面白い。
それはファンが応援すればするほど、それが彼女たちをいっそう傷つけ、またその様子をエンターテイメントとして楽しんでいるというような恐ろしい構造です。
無責任に言えば、それは残酷であればあるほど、面白いのではないかと思うほどです。

そして、そんな事までして成立させるアイドルって何だろうというひとつの着地点として、東日本大震災における復興チャリティーコンサートの様子、被災地での子供達や大人達の笑顔が描かれています。
それはトラックコンテナの荷台という通常のライブから考えると粗末な舞台であるにもかかわらず、まさに国民的アイドルであるAKBだからこそ子供たちに勇気を与えられるし、そこにいる大人やちょこっと写る被災地で救援活動をしている自衛隊の人たちにも希望が与えられる。
またそれは、この活動を通じて自分達の仕事は人々に勇気を与えられることが分かった、というAKB本人たちの希望でもあるというような。

しかしこの映画で見せられるこうした構造は、うまくいえないのですが、とてもあやういバランスで成り立っているような気がします。そこには現代の様々な問題にも共通して見られるような、何かひとつが崩れてしまうと全体が一気に崩壊してしまうような怖さがあるような気がします。

2012/02/24

12tのユニック車に載せられてコンテナが町田事務所にやってきました。

konntena.jpg現場を管理するのに必要な、道具や材料などを保管する物置として使用します。
あらかじめセットしておいたコンクリートの平板の上に、ユニックで吊り上げて、ただ置くだけです。
設置の作業時間は30分程。
たとえば木造や簡単な軽量鉄骨で物置を作ることを考えると、その施行時間は雲泥の差です。
もちろんそれは、コストにも反映してきます。


その施工性やコストに注目され、最近ではレンタルトランクルームや震災の仮設住宅、復興住宅などにコンテナを転用した事例をよく見かけます。
ますいい本社にも、コンテナを住宅に改造したコンテナハウスがあり、私が入社した頃、先輩がコンテナハウスに住んでいました。

http://www.masuii.co.jp/kensozai-kontenahausu.htm

また住宅がトラックに乗ってやってくるという観点から言うと、積水ハイムと建築家の大野勝彦さんが開発した、M1があります。一部屋を工場でユニットにし、トラックに乗っけて運び、現場で組み合わせてゆきます。
今でも、たまに建っているものを見かけることがありますが、画期的なプレファブ工法に見えます。

http://www.sekisuiheimm1.com/

また住宅への転用という例を挙げると、私が大学時代を過ごした大阪には、戦時中に作られた高射砲台を住宅に転用して住んでいる一角がありました。屋上を庭園としたり、まるでモダニズム建築のようだったことを覚えています。

houdai.jpgその時代時代や住み手の状況から必然的に生まれたこうした住宅は面白く、住むとはどういうことかを問いかけられているような気がします。

2012/02/09

ご相談をいただいている、西東京市の住宅の敷地調査へ。
敷地周辺の状況、接道と周囲の家の建ち方、水道やガスのの引き込み等のライフラインをチェックし、
新しい家のボリュームのイメージをなんとなく思い浮かべながらあたりをぐるぐると回ってきました。

帰りに、江戸東京たてもの園へ。
調査した敷地から車で5分程度のところにある、江戸時代や近現代の貴重な建物を移築、復元した施設です。
西東京市のお施主さんはそこに移築された、建築家前川國男の自邸が欲しいくらい好きという事で、調査という口実もでき、行ってきました。
若いご夫婦なのに日本の近代建築の大御所建築家、前川國男の自邸が好きだというのは、「つう」だなと思います。

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戦時体制化につくられたこともあり、既成が厳しく外観こそは和風ですが、サロンと呼ばれる吹き抜けのある大きな空間を中心として各個室がシンメトリーに配置されています。
まさしくモダンで、スカッとして気持ちよく、ところどころにある木造の無骨さもまたかっこいい。


その隣に、建築家堀口捨己の設計した、小出邸がありました。
こちらも近代を代表する建築家ですが、その様相は全く違います。
当時のオランダ風の建物に、日本のかやぶき屋根の家(小出邸は瓦ですが)を突き刺したような形をしています。
室内も仕上げや仕様もぜんぜん違う個室がパッケージされたように並んでいます。
また、家の建ち方も前川自邸が南北を正面にキチッと建っているのに対して、方位からも道路からも振れていて斜めに建っています。
一筋縄では理解できない建物ですが、キッチュな感じでかわいらしく、憎めない建物で奥深さをかんじます。

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こういう対照的なものが、並んで建っているところが博物館の面白いところです。
他にもたくさん建物はあるのですが、仕事の合間に見るには膨大なので、また休みに行こうと思います。

2012/02/07

「団地団-ベランダから 見渡す映画論- 大山顕 佐藤大 速水健朗」を読みました。

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トークイベントをきっかけに集まった団地好きの三人が、映画や漫画などのサブカルに描かれる団地、というフィルターを通して、団地の魅力や歴史をおもしろおかしく語っています。
それは、団地の魅力=ノスタルジーといった単純解を回避し、違った側面からの団地の魅力や歴史を浮き彫りにし、ひいては各時代の社会や家族像が垣間見えてきます。

1950年中頃からつくられはじめた団地の歴史は、私たちの世代にはにわかに信じがたいですが、「下町の太陽1963年」で山田洋二が描がいているように、当初は庶民(大衆)にとって憧れの存在だったようです。
鉄筋コンクリート造、ステンレスの流し台、風呂、水洗トイレ付等、都市への人口流入に伴い郊外に作られた団地は洋風化(近代化)への憧れの象徴、ショッピングモールなどを伴った理想的な都市。
しかし、70年代になると「団地妻」に描かれるような、画一的で窮屈なもの、その閉鎖性が取り上げられるようになります。
そして80年代には、大友克洋の漫画「童夢」で、パッケージ化された同じ形の箱の中に様々な人間が住んでいる、という得体の知れない怖さが描かれ、ついに「家族ゲーム 森田芳光監督」では団地に住む核家族の解体が描かれます。

これはこの本に紹介されているほんの一部ですが、団地という建築に社会が投影されていることが、まじまじとわかります。
そして、現在このような本が出版される事からも解るように、団地が見直されてきています。
団地での高齢者の孤独死などの問題がある一方で、幼少期を団地で暮らした若い子育て世代が、その住環境の良さや子育てのしやすさを理由に団地に帰ってくるという現象があると聞いた事があります。
またシェアーハウス等へのリノベーションやURなどによる様々な試みも始まっているようです。
確かに、団地をひとつの「もの」として捉えると、その広々とした空地や時間が経って成長した樹木、同じものが並んで建っているその風景さえ、魅力的なものに見えてきます。
そしてこんな時代だからこそ、人と人が集まって住むということの本質が問われているのだと思います。


2012/02/02

DVDで「その街のこども 劇場版」を観ました。
2010年に放送されたNHKのテレビドラマに、未公開シーンと再編集を加え劇場公開した作品です。

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阪神淡路大震災をテーマとした作品で、震災を神戸で経験し、その後東京で暮らす若い男女二人が、「追悼のつどい」が行われる前日の神戸で偶然知り合い、震災15年目の朝を迎えるまでの時間を共に過ごすというストーリです。
終電をなくしてしまった二人が、「追悼のつどい」を迎える朝まで、復興を遂げた真夜中の神戸の町を歩きながら、震災を経験した事で背負わされた重荷を、それぞれ打ち明けていく様を淡々とドキュメント風に描いています。

自分たちの過ごした町(友達の家や遊んだ公園)を背景に、それぞれが少しづつうちあける重い過去に、お互いがコメントをするわけでもなく、ただ聞きあうだけ、恋愛感情に発展するわけでもないのですが、はじめは離れていた二人の心の距離がすこしづつ縮まってゆき、心の重荷をすこしづつ下ろしてゆく、またこれから下ろすことを予感させるシーンを、時には現代の若者っぽいと言われそうなユーモラスな描写を織り交ぜながら、見事に描いてゆきます。

友達を震災でなくした佐藤江梨子演じる美香が
「何であんなええ子が先に死ななあかんの。・・・・地震はほんま訳がわからへん」
と言った言葉が印象的です。

東日本大震災の際に私も含めて多くの人の感じたであろう地震の理不尽さや、一方で日常の生活をおくっている罪悪感、地震だけでなく日常的に起こる様々な理不尽な事象やそのような感情に、明確な答えはおそらく誰も出せないと思いますが、主人公二人の何気ない描写の重なり合いを通して、決して励ましあっているわけでもなく、本質的には同じ悩みを抱えているとも言えない二人が、ただ話を聞くだけ、寄り添うだけで人は人によってこんな感じで救われるんだ・・・と心が温かくなってきます。

クライマックスシーンも見ものです。
震災を扱った映画やTVはたくさんあると思いますが、切り口も新鮮で話にぐいぐい引き込まれていってしまいます。
ネタばれしないようにコメントを書くのは難しいので、ぜひ、観てみてください。

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