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設計室雑感

2012年9月アーカイブ

2012/09/28

興味あるものVol.1 ~浮世絵~

私は学生時代を王子界隈で過ごしました。近くには飛鳥山や名主の滝公園など緑の多い場所があり、長野出身の私は親しみやすさを感じたのを覚えています。学校の近くに、葛餅がおいしい和菓子屋さんがあります。たまに寄って店内で食べるのですが、そこには王子界隈の浮世絵が多く飾られていて、美しい色合いにとても興味を持ちました。

その時から、ふと思い出しては浮世絵のことについて調べるようになりました。さまざまな浮世絵がありますが、私は風景を題材にした名所絵が好きです。江戸の町並を描いた歌川広重作「江戸名所百景」、東海道の名所旧跡が多い「東海道五十三次」、各地から見える富士山を描いた葛飾北斎作「富嶽三十六景」は眺めていて飽きません。(単純ですが...)

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東海道五十三次 品川宿

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富嶽三十六景 信州諏訪湖

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名所江戸百景 飛鳥山・北の眺望

名所絵を含め浮世絵は当時、庶民の楽しみの一つでした。現代には娯楽はさまざまな種類がありますが、江戸時代はそう多くはなかったのでしょう。しかも今でいうフルカラー印刷です。美しく描かれる名所絵を見ながら、庶民は旅行した気分を味わっていたのではないでしょうか。

当時の素朴な町並や人々、風景を美しく切り取った名所絵に、今後も興味を持ち続けていくと思います。名所絵の今を歩いてみるのも楽しいかもしれません。現在でも数少ないですが浮世絵を職としている方々もいます。こんな美しい文化がずっと続いていくのを祈るばかりです。

池上

2012/09/22

先日、雨のち曇りと予報が出ている中、ちょっとしたドライブにと思い、千葉県にあるホキ美術館に行ってきました。建物を見に行くような感覚でいたのですが、作品に目を奪われてしまいました。

ホキ美術館は写実専門の美術館となっていますが、「写実」という言葉も知らなかった私は作品に圧倒されました。髪の毛一本一本まで描かれ、写真のように美しい絵は写真以上に表情豊かな作品で、女性のたたずむ姿や子供が遊んでいる作品など、絵に引き込まれる感覚でした。

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休日/森本草介(ホキ美術館HPより)

写実を辞書で調べると「物事をありのままに描写すること」という意味になるようですが、描き上げられた作品からは作者の思いなどいろいろなことを想像させる力があるように感じます。

帰り際には、館長である保木さんとすれ違いました。館内に保木さんの画があり、気が付いたのですが、作品から受けた印象と同じように、とても優しそうで、力強い雰囲気のある方で、写実美術のすばらしさを感じることができたよい機会となりました。

鈴木

2012/09/15

いま事務所で現場がいくつか 進行しています。基礎にはじまり、棟上、屋根外壁 床、天井、壁、家具など、現場の進行を確認するたびに建築は部分部分の集まりが全体を作り上げているのだなと今更ながら実感をします。
見た目に美しい建築や使い勝手のよい建築は、この一つ一つ の部分に、作り手が並々ならぬ労力を費やし、形にしていった 結果なのです。

「神は細部に宿る」という言葉が有名ですが、これは細部のことではなく 形として現れる全体を決めるのが、部分なのだといっているのでしょう。

なにも先程の言葉は当然建築だけにいえることではなく、人の琴線 にふれるほとんどの物事はこの事が言えるのではないかと思います。

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優れた芸術の中にもこの相関関係が見て取れるかと思います。

ポピュラー音楽の中でも特異な造り故、見る影もなくなってしまった
プログレッシブロックですが、このカテゴリーこそ作り手の(ほぼ作り手本意の)こだわりが見える 作品が数多くあるように思います。

一曲49分ととても人に聞かせる気があるのかと疑ってしまうような曲 がプログレッシブロックにはあります。

マイクオールドフィールドの「チューブラーベルズ」という曲です。

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イントロはたぶん聞いたことがあると思います。 ただそこからが長く、ひたすらインストを我慢をして聞くことになります。 何度も辛い思いをしながら聞いていくと曲のよさがなんとなく分かってきます。

ベースにある音楽の上にコーラスやピアノ、サックス、アコースティックギター などの何種類もの楽器の音を重ね曲として作り上げているのです。

こんなことを50分もやっているのです。

当時2トラックしか録音できないレコーダーを改造し、何重もの音をダビングし この曲を作ったそうです。2300回ほどダビングを繰り返し、完成する頃には ダビングのし過ぎで、茶色いテープが、真っ白になっていたそうです。

ここまで構成がはっきりと分かる作品も少ないと思いますが、部分が 全体を作りながら1つの作品となっている好例かと思います。 優れた建築に出会ったような1曲かと思います。

岸田壮史

2012/09/06

■鉄筋の詩

現場監理で、楽しみにしている工程があります。

2012.jpgそのひとつが、鉄筋の配筋チェックです。
木造住宅では、基礎のコンクリートを流し込む前に行います。

基礎はコンクリートと鉄筋から出来ています。
コンクリートは圧縮に強く、鉄筋は引っ張りに強い為、鉄筋コンクリートは両者の性質を補う形で成り立っています。

だいたい現場には、鉄筋が組み終わった後に行くことが多いです。
チェックをしながら、「きれいだな」と思います。

配筋、まさに鉄を配っています。
くもの巣のように、力の分布、疎密、流れが見えてきます。

鉄筋は見えなくなりますが、非常に大切な要素です。
定着、かぶり、継ぎ手長さなど、チェック項目は沢山あります。

整然と組まれた鉄筋からは、職人の矜持を感じます。
鉄筋職人は究極の裏方ではないでしょうか。
隠れる部分に精魂込めて組んでいきます。

打設時にはアノニマスなコンクリートに呑み込まれていきます。
しかし、見えなくなった鉄筋は生きているのです。
そして、堅牢な基礎が出来上ります。

現場を訪れたクライアントの「見えないところに手がかかっているんですね」という言葉を聞くと、救われた気持ちになります。


佐野

2012/09/03

「生きるための家」展について

先日、上野の東京都美術館に「Arts&Life生きるための家」展を観に行って来ました。

201210828-1.jpgリニューアルされた東京都美術館の初の企画展とのこと。
同じ建物内で開催中のマウリッツハイス美術館展「真珠の耳飾りの少女」を観るために長蛇の列をつくる人達の横をすり抜け、静かな地下の会場へ。
美しいプレゼンボードと模型で、若手建築家の方々が提案する、あるいは妄想する「家の可能性」「住まい方の可能性」が展示されていました。
圧巻だったのは、やはり会場入口に設置された最優秀賞山田紗子さんの原寸大模型。
一見「ありえない」と思えるほど奇抜で大胆な案なのに、しばらく見ているうちにそこで生活している自分を想像できるようなリアリティーもある。
建物の内と外をつなぎ街と家の関係をつくる、個人の居場所をまもりながら家族ともつながる生活の場をつくる、といったような家づくりの大きなテーマが、地面から太く生えた柱と斜めに横たわる床のみの単純な構成で大胆に表現されていました。
見る人の想像力をかきたて、ワクワクさせてくれる原始的な楽しさと、現実の設計活動にも大事なことを問いかけてくれる提案性を持った、刺激的な展示でした。


田部井

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