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ますいいリビングカンパニーは埼玉県川口市にある注文住宅を作るデザイン設計事務所です。
ローコスト・セルフビルドでよい素材を上手に使い家族が幸せになる、そんな建築を目指しています。

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増井真也日記
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増井真也日記

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2016/10/08

午前中は雑務をこなす。

午後一番で妻と軽井沢へ出かけた。ちょうど良いお休みがとれたということで建築見学の小旅行である。約2時間ほどで軽井沢のまちに着いた。3連休の初日ということでやけに人が多い。多くの人が別荘に遊びに来ているのであろう。まだ4時、少々時間があるので絵本の森美術館へ立ち寄る。何度か来ているのだけれど、絵本だけでなく庭園や建築も楽しめる場所だ。

早朝、阿蘇山が噴火したなるニュースを聞いた。同じ火山があるこの軽井沢でも、もし浅間山が本格的に噴火したら大変なことになるであろう。が、現時点でそのようなことを感じさせる要素はみじんもない。ツルヤにはいつものように多くの人が食材を買いあさっているし、道路も大混雑である。

ホテルに付き、食事まで1時間ほどの時間があったのでジムで軽く汗を流す。運動不足の体がギシギシ悲鳴を上げているけれどとても心地よい。その後の食事もおいしく頂くことが出来た。夜、絵本の森美術館にて購入した清川あさみさんによる宮沢賢治「銀河鉄道の夜」読了。読了というよりも、清川さんの手によるキラキラと光る宮沢賢治の世界を見て楽しむといったほうが良いであろうか。小説の世界観をこのようなアートで表現する、何とも楽しい本なのである。

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2016/10/07

今日から埼玉大学の工学部建築学科の1年生が二人、ますいいにインターンシップのために参加することになった。期間は3か月ほど、週に2回のインターンシップで単位を取得できるということらしい。朝礼終了後すぐに埼玉大学の担当教授、そしてインターンシップの担当官に連れられて二人の学生が事務所に入ってきたのだけれど、1年生というあまりの新鮮さになんとなく戸惑ってしまった。でも事務所に若者がいるのは良いこと、何よりも活気が出るのである。是非楽しんで、何らかのことを習得して、そして立派な社会人に向けて進んで行ってもらいたいと思う。

10時30分、新宿パークタワーにてKさんの家ミーティング。今日は2回目のプレゼンテーション。前回からの変更案についてご提案をさせて頂いた。とても小さな旗竿地に建つ狭小住宅なのだけれど、旗竿地の使い方の工夫などでなかなか面白いプランが出来上がっている。前回は3階に水廻りの配置をしたのだが、今回は1階にそれをおろし、その代わりに3階を開放的な書斎として提案することにした。2階に配置したリビングと吹き抜けを介して一体となった書斎は、目の前に大きなテラスを持つとても魅力的な場所となりそうな気配である。敷地が狭いということで少々工事が大変そうだけれど、是非とも完成を見てみたいものである。

2016/10/04

夜、先日寄居町にて進行中のMさんの家でいただいた栗を使って、甘煮に挑戦した。栗を使った料理などこれまでやったこともないわけで、Mさんのお母さんからうかがったレシピをもとに初の挑戦となった。渋川を残して皮をむく作業だけでもなかなかの重労働である。栗向きの専用器具があるらしいが、そんなものはないので包丁で何とか対応。渋皮だけの状態になったら、重曹を少々入れたお湯で3回ほどあく抜きをする。

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あくを抜いたら砂糖と塩を入れて味をつけながら煮ると完成だ。Mさんの家の現場でいただいた物と同じようなおいしい甘煮を作ることが出来た。栗、初めての経験だったけれどまた一つ楽しみな季節のレシピを身に付けることが出来た。

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2016/10/02

午前中は、地元の西川口駅東口商店街で行っているお祭りに参加。この商店街の町おこしのためのプログラムは、川口市の呼びかけによってすでに1年間ほど継続しており、ますいいからも田部井君が初回からずーっと参加している。構成メンバーは、商店街の方々、埼玉大学の内田先生、ますいいリビングカンパニー、仕切り役はメインストリートプログラムなる町おこしの手法を手掛ける内藤先生である。正直言って、今のところ成果は出ていない。でも今回のお祭りは、そんな中でつくられたはじめの一歩である。はじめての成果である。ということはやっぱりきちんと見に行かなければいけない。ということで見学に行くことにした。

会場に着くとなんとなんと、お祭りのために作られた特設のステージの横で、なぜか私の娘が司会をしているのだ。すぐ横には奥ノ木市長をはじめとする地元の議員さんがいる横で、堂々たる司会ぶりである。どうやらお祭りの盛り上げのために地元である幸並中学校の吹奏楽部を招待したらしく、ちょうどその司会を私の娘が行っていたというわけであったのだけれど、知らずに見ただけに少々驚いた。12時過ぎ終了。

その足で栃木県益子に向けて出発。3時過ぎ到着。約100キロのドライブもすいていると1時間半ほどで到着する。益子焼で有名なこの町にはたくさんの窯元があり、たくさんの作家さんがいて、そしてたくさんの販売店がある。つまりは焼き物で成り立つ数少ない街だ。昔からの作家もいれば、新たな移住者もいる。今日は吉川心水さん、埼玉県の岩槻出身の西田利治さんの二人の作家さんと出会い、お二方の茶碗を購入した。西田さんは日本工業大学の建築学科出身という。僕よりも7歳ほど年上の方である。こういう出会いがあるのもこの町の楽しいところ、お付き合いが出来ないような高価な作家の物よりも、身の丈に合ったお買い物をしたほうがどれだけ楽しいことか。

今は破格な価格が付けられている楽茶碗だって、もとは瓦職人に焼かせた前衛的作品だった。その茶碗に美を認め、破格の価値を付けた利休の仕掛けは、今も美術品という形で細々と残っており、世間の人にほとんど関心を抱かれない世界ではあるけれど茶道家の中ではいまだにある価値を持っている。楽茶碗だけではない。国立博物館にある井戸茶碗だって、もしもオークションにかかれば優に一億は超えるものだ。ただの土塊がまるで貨幣のごとき、創造された価値をまとうだけでなく、歴史上の誰に所有されたかという由来を持つことで、海外の有名な絵画のごとき価値をも持つのだ。だってその昔は、戦争の活躍の褒美として信長や秀吉から家来に渡される領地の代わりになったほどなのである。

作られてしまった後の価値はそうそう変わるものではない。特に美術品のたぐいはそうである。どこかの国の貨幣であればその国の破たんと共に価値を失うであろうが、美術品の価値のたぐいはまるで金のごとく失われにくい物である。そして、千家十職に代表されるすでに有名な作家ものの道具は、すでに成立したその価値を失うことがおそらくないであろう物に分類される。

僕は利休の優れた点を、すでに価値を認められたものを大量に所有した点ではなく、価値のない物に価値を見出した点にあると思っている。すでに認められた価値を高い物を収集するのはお金持ちの道楽でしかない。そしてそういう行為にはあまり興味もない。もちろん見るのは好きである。でもそういうものは美術館で見ればよいのだ。高価なものは高価なもの。僕は作り手が見える身の丈に合う物に心惹かれる。そして益子にはそんな出会いがある様な気がした。

2016/09/30

朝礼終了後、田部井君と二人で埼玉県久喜市にて新築住宅を検討中のIさんの家の現場調査。敷地は地主さんの所有する土地の一角を4棟現場に分譲したもので、そのうちの一区画にはすでに新築住宅が建てられている。もう一つの区画にもへーベルハウスさんの住宅を建築中で、現在は跳ね付き鋼管杭の施工を行っている。今回はこの分譲地の奥の部分にある旗竿地が計画地ということで、周辺の建物の建築状況がとても気になるところである。どの住宅も新築ということなので、一度作られてしまえば周辺環境はそうそう変わるものではない。建物の位置、高さなどにより出来る光や風の通り道を、少しでも有効に活用していきたいのである。

終了後、そのまま川口市を突き抜けて江戸川区のSさんの家に向かう。この現場は町田分室長田村君の大学時代にご友人の家である。「確実に友人を失うことになってしまうので友達の家はやるな」ということを石山修武先生に教えられたけれど、建築家の表現欲を出し切る暴走をするのではなく、友人といえどもあくまでクライアントのために家づくりを行えば、そういう危険は全くない。

現にこの住宅では、奥様と田村君が楽しそうに家づくりの思い出を説明してくれた。下の写真はその一部である。壁に貼られている和紙は、岡崎さんの手によるもの。ちなみに岡崎さんの和紙は着色料による染色ではなく、自然素材による染色をしている。このピンク色は田村君の説明によるとアブラムシ?による色だそうだ。何とも不思議な風合いである。

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こちらは無垢材の階段の段板である。壁から持ち出されたスチールプレートを挟み込む形で持ち出しの階段が作られている。「もしかしたら垂れるかなと思ったけれど、大丈夫だった。もし垂れたらスチールのササラで補強すればいいと思った。」なる発言を、クライアントの前でできるところが良い関係性の証拠である。こういう挑戦が出来るからこそ、個人住宅は面白い。失敗を恐れず実験が出来るクライアントとの関係、そういう関係性の中でできる建築だからこそ面白くなるのだ。

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2016/09/29

今日は朝からリビングデザインセンターオゾンの1階にある東京ガスショールームにてガス機器に関するレクチャーに参加。参加者は妻と林君、柳沢君とクライアントのYさん、そして私の5人である。2年ほど前にも同じ研修を受けたのだけれど、家庭用燃料電池のエネファームが少々小さくかつ安くなっていたりの小さな変化が見受けられる。ガス発電のエコウィルは無くなるとのこと。家庭用に省エネ機器はエネファームに絞るということなのであろう。東ガスの電気販売についてのPRもされていた。ガスと電気のあわせ売りで、東京電力よりも安くなるという。

そういえばNTT以外の電話が稼働した時も同じような顧客の奪い合いがあったような気がする。自由化によって価格が下がることを期待しての市場の開放ということなのできっと私たち庶民に良い制度なのだろうが、なんとなく現実味が無い。まだ数パーセントしか東京電力から他の電力会社に移行したユーザーがいないということだが、きっとみんな同じような感覚なのであろう。

この研修のメインはIHとガスによる調理対決である。この辺は好みの問題なのでどちらも一長一短であろうが、料理の味やスピードはやっぱりガスの方に軍配が上がるようである。強い火力は料理の味方なのだ。

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2016/09/27

朝礼終了後、埼玉県寄居町にて進行中のMさんの家の現場管理に土田君と二人で出発。現在大工さんによる木工事中ということで、今日は外部廻りのサッシの取り付けなどの工事を行っている。途中サッシ屋さんが来て、掃出し窓のシャッターの取り付けを行う。とても重たいので土田君もお手伝いしていた。

休憩時、Mさんのお父さんから栗の甘煮をいただいた。とてもおいしいと感動すると、なんとお土産の栗をいただいてしまった。せっかくいただいたのだからこの甘煮を作ってみたいと思い、お母さんに作り方を教えていただく。渋皮の状態に皮をむき、重曹で煮ること3回。渋みを抜いたら、砂糖と塩で煮て味をつけるという。細かいことはクックパットで・・・。おいしくできるかどうかが楽しみである。

下の写真はちょっと複雑な隅木と垂木の取り合い。
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こちらの写真は和室からリビングを望んだところ。
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2016/09/24

午前中は会社にて雑務。今日は土曜日だけれど打ち合わせが無い。たまにはそういう珍しい日もあるのである。会社には半分ほどのスタッフが出社している。きつくて給料が安くて、独立しないと生きてゆけない、そんなイメージの設計業界であるけれど、いつまでもそんな状況で継続できるような世の中ではないわけで、ますいいでも土曜日や祭日をお休みにしたりの変化をしているのである。スタッフも何となくそういう体制に慣れてきたようだ。半日だけ出社したり、前の日にがんばって休みをとったりの姿を見ていると、結果的には休みが増えたことで仕事へのモチベーションも上がったような気もする。デザインという仕事は、その量を図ることが簡単ではないだけに慎重に見守っていきたいと思う。

夜、大宮ソニックシティーにて森山良子コンサート鑑賞。妻が好きだというのでチケットを購入してみた。正直言って67歳のおばちゃんの歌声を聴きたいと積極的に思ったわけではない。こんな言い方をしたら失礼だけれど、でもそれが正直なところである。でも、意外なことにとてつもなく感動してしまったのである。

何に感動したのか?そんなおばちゃんの歌を聞いても感動するわけないよと思われるかもしれない。ジャズミュージシャンの娘であるが故なのか、フォークソングミュージシャンという肩書と同時に、僕が大好きなジャズの要素もふんだんに取り入れられており、しかもそれが自分が恥ずかしくなるくらいにパワフルに、リズミカルにうたわれている様子にまずは感動した。そして、歌というのはこんなにも聞く人に何かを感じさせることが出来るのかと思うほどに、感情をこめて歌うその様子にも感動した。そして、そういう風に人を感動させる仕事を、10代からずーと続けている直向きな姿にまた感動した次第である。

一つのことを続けることはなかなか難しいことである。飽きる、尽きる、疲れる、・・・いろいろな理由があろうが、とにかく簡単そうでできない事である。簡単にはできないことをつづけた先にある感動、直向きさ、まっすぐさ、正直さ・・・そんな感覚の先にある感動を味あわせていただいたことを、意味はないかもしれないけれどご報告したいと思う。

2016/09/23

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。

15時ごろ、スタッフを連れて現場見学会を実施。今日の現場は柳澤君が担当している流山の家である。この住宅は玄関を入ると縁側のような小上がりとなっていて、その小上がりがL字型のベンチのようにリビングを囲んでいるのが特徴となっている。玄関や洗面室、浴室などには御影石や十和田石が使用されており、素材の風合いが程よく調和しているのも見どころであった。リビングには吹き抜けが設えられており、吹き抜けの周りにはスタディーコーナーとキャットウォークが作られている。フロアリングは群馬県の唐松フロアリング、内外部の壁にも一部この唐松が貼られている。スタッフ一同、1時間弱の住宅見学を楽しんでくれたようである。この企画、設計感覚と知識の共有のために1年間ほど続けていこうと思う。

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2016/09/21

午前中は埼玉県東松山市にて新築住宅を検討中のKさんご夫妻打ち合わせ。だいぶ前に土地探しのご相談を受けて、それから気に入った土地が見つかったということで寄居町にて新築工事中の現場にて再会して以来、初めてのプレゼンテーションとなった。今回は初めてということで、この土地の購入にあたりKさんご自身がイメージしていたプランを再現するような内容にした。南側に大きな庭をとることが出来るプランである。まだまだ変更する余地はあるものの、初回としてはなかなかの出来栄えだと思う。

午後、東京都にて新築住宅を検討中のKさん打ち合わせ。わずか19坪ほどの敷地に、1階8坪、2階8坪、3階4坪というとても小さな家を建てる計画である。クライアントは女性二人組。友人を招いてのパーティーをしたりのスペースと、洋服や靴を仕舞うことが出来る収納スペース、キッチン、寝室、書斎、一つ一つの面積は小さいけれど必要な要素は数多くある。それを限られた空間の中でどのようにおさめていくかの工夫が楽しい部分だ。下は1/100模型である。小さいけれど豊かな空間を造ることが出来た。

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2016/09/19

月曜日。今日は3連休とあってスタッフもほとんどがお休みである。朝会社に来てみると渡邊君が寝起きの顔で出てきた。彼だけは今日の打ち合わせに向けて泊まり込みをしていたのであろう。設計の仕事は終わるところがない仕事、と言うよりはどこからが仕事でどこからが自己研鑽や趣味の範疇かが良くわからない職種である。こういう仕事は、例えばプロダクトデザイナーなどのたぐいもそうであろうけれど結構多い。気持がのっているときは徹夜をしても作業が進むし、そうでないときは全く思考が回らないときもある。果たして渡邊君はどんな夜を過ごしたのか。

10時、埼玉県伊奈町にて設計中のWさんの家打ち合わせ。渡邊君が書いた図面のプレゼンをさせて頂くくと、とても喜んでいただけたようであった。やっぱり一生懸命考えた内容について、ご理解と賛同を頂けたときが一番うれしいものだ。きっと徹夜の疲れも吹き飛んだであろう。

14時、埼玉県川口市にてご相談を受けているとある住宅の打ち合わせ。こちらは確認申請をしたけれど、完了検査は受けていない既存の母屋に対して、増築をしたいというご相談である。母屋は築42年の鉄筋コンクリート造だ。完了検査を受けていない・・・、今では信じがたい話になったが、でも昔は半数以上の住宅が完了検査を受けていない、つまりは当たり前にある話なのである。

こうした建築物の用途変更や増築工事には既存不適格の適合を証明しなければいけないことになっている。既存不適格というのは、当時の法律に照らし合わせて合法であったということで、その後に新たな法律が出来たり、法律自体が変更されたりの結果、今は違法な建築物という状態のことを指す。しかしながら、昔の資料がそろっていないことが普通の中で、例えばコンクリートの配合計画が適正であったかどうかや、鉄筋の配筋状況が適正であったかなどを設計図書と照らし合わせて、証明することはとても難しいことであり、だからこそこうした建築の利用が進んでいないというのが現状ということなのである。さてさてどうしたものか・・・

アバウトさを受け入れながら国や地域が急激に成長していた時代におけるアバウトな行為を責めたところで仕方がない。現在はそういうアバウトさを排除して、誰でもわかるルールの中で一定の水準を満たす環境を、国民が誰でも手に入れることが出来る世の中を目指しているわけである。

姉羽事件における被害者を税金を投入して救うという行為だって、そういう方針を示していると思うし、その後にはすべての新築住宅が、構造と雨漏りを保証する瑕疵担保保険に加入することを義務付けられたことも同様だ。

この国からはそういう事件が起こるたびに、アバウトな悪をとり除く制度が生まれ、同時にアバウトな良さも取り除かれているのである。つまり残念ながら被害をこうむってしまう人が、個人の責任でそうした状況から脱することを求める世の中ではなく、そういう被害をこうむる人が限りなくゼロになる社会を構築しようという動きである。民主主義国家において、しかもポピュリズムのようなもので大きな意思が決定される世の中において、平和で、安全な社会に世の中が移行するのは必然であるような気がする。そして、そのうねりの中で魅力的な個性が消失していくこともまた避けられないのかもしれない。

こういう現状に抗おうとできる部分もある。そしてごくまれにそういう物の影響を受けずに社会の中で受け入れられるようなロマンもある。佐賀県にある馬場ボデーさんなる板金屋さんが作ったエッフェル塔などは、もし間違っていたら申し訳ないが、きっとそういうたぐいの受け入れられるロマンなのであろうと思う。奇跡的に受け入れられるロマンには特徴があると思う。それは非営利の表現欲・・・純粋な個性・・・つまりは最後に残るべきもの・「本当のアート」なのかもしれない。

2016/09/18

日曜日。今日は朝から茶道の家族稽古を行った。家族と言っても妻と二人、茶が出来た時だけ娘が2階から降りてくる。長男と長女は二人とも部活である。こういう時間がとれるようになったのだなあの改めての感もある。

僕が習得しているのは続き薄茶のお点前、11月に行う茶事の際に行う点前だ。炉と風炉の違いはあるものの、初めての茶事ということで何かやっていないと落ち着かない。経験もないし道具もないなかで、本当に出来るのだろうかの不安を感じつつも、まあ何事も挑戦である。

本番を想定しての着物を着てみる。洋服での点前とはなんとなく違うので、慣れておきたいという思いである。着物を着てのお点前はとても久しぶりだ。寒い時期にはたまに着物を着ていくようにしているのだけれど、夏は着ようとも思わない。何も変わらないと言えば変わらないし、でも足元のさばき方やら、袖の部分への気遣いやらはやっぱり違う点である。

いつの間にやら14時を過ぎ、娘が和室に入ってきた。さすがに一日中茶道でもないので、一緒にジョギングをすることにした。4キロほどゆっくりと走るとじんわりと汗がにじんでくる。タイムを競うような走り方はできないが、ゆっくりならばまだ走れる。そして何よりも心地よい。

夕食を作り、食事を終えると、夜、再び茶道勉強。今度は茶事についての今日本を読み合わせることに。何せ水屋は妻である。半東は僕より初心者の砂沢君、不安だらけの茶事を迎えるに、事前の準備は欠かせないのである。

2016/09/17

今日は、川口市立西中学校の体育祭を観戦。すでに息子は卒業してしまったのだけれど、息子が在学中にPTA会長なるお役をさせて頂いた関係で、来賓としての観戦をさせていただいた。この中学校の体育祭は市内でも大変定評があり、とにかくみんなが真剣で盛り上がることで知られている。組体操やら、集団行動の演武なども、さすがに高さや人数を調整して危険を回避しながらも、昨今の安全志向に逆らいながらいまだに継続している数少ない学校なのだ。子供たちの頑張る姿はいつ見ても良いもので、すでにそれほどのかかわりがあるわけでもないのだけれど小さな感動を味わうことが出来た次第である。

2016/09/16

午前中、川口市役所市長室にて打ち合わせ。ますいい建築圏を見に来ていただいた事をきっかけに、川口市の公共建築についての相談をされることになりそうである。建築家として自分の暮らす街の建築に関わることは必然であるような気がする。実現すれば精一杯努めさせていただきたいと思う。

午後、耐震改修を含むリフォームのご相談を受けているNさんの家についてのスタディー。耐震改修を相談された時は必ず耐震診断をする。これにより、今の住宅がどの程度の強度を持っているのかがわかるのだけれど、それによるとそんなに悪い数字ではないようだ。瓦がのっている屋根を板金屋根に葺き替え、数か所の壁を作ることで耐震強度1を目指すことが出来そうなので一安心。

総額500万円ほどのリフォームを想定しているのだけれど、今日の打ち合わせによるともう少し予算を増やしても居室をきれいにしてほしいということであったので再度検討してみようと考えている。いたずらに予算を増やして、その後の生活を圧迫してしまうことは避けたい。どこが本当に大切な部分かについての検討をしていきたいと思う。

2016/09/15

午前中は各プロジェクト打ち合わせ。

夜、東京ステーションホテルにて会食。東京駅の南口のある建物の2階~4階にあるホテルである。大正4年に辰野金吾の設計によって完成した古い駅舎を改装して2012年にオープンしたということであるが、ホテルの内部に入るのはこれが初めてである。今日は内部の見学までさせて頂けるということで楽しみに参加した。

下の写真は屋根裏部屋の広間で、通常は宿泊客の朝食会場として利用しているということであった。今日のパーティーはこの会場で開かれるということで、建築当時のレンガが一部記念的に露出している内装を楽しみながらの会食となった。

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こちらはドームの様子である。戦争時の空襲によって焼け落ちた後はしばらく金属の屋根をふいていたということであるが、改修を機に元の姿に復元したということであった。西洋の建築を目指して造られたドームに飾られている装飾は実は日本的なモチーフが使われている。一番上の鷲は稲穂を加えているし、窓の下にあるキーストーンに見せかけたものは秀吉の兜の形をしている。柱のように見える部分の正面には古代の鏡と剣の装飾があり、8角形の角には12支中の8支が取りついている。こういう話は知らなければ知らないで終わりだし、でも知ってしまうとなんだかうれしい、そんなものである。古い建築をリノベーションして新しくする場合に、見かけの経年変化だけでなく、語り継がれるほどの長い物語を得た部位をデザインの要素として表現することの意味を身をもって感じることが出来た瞬間であった。

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