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ますいいリビングカンパニーは埼玉県川口市にある注文住宅を作るデザイン設計事務所です。
ローコスト・セルフビルドでよい素材を上手に使い家族が幸せになる、そんな建築を目指しています。

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増井真也日記
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増井真也日記

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2018/03/22

午前中は、埼玉県富士見市にて進行中のMさんの家の現場確認へ。Mさんの家は公園に面した住宅地に建つ木造2階建ての住宅で、これまでセルフビルドを取り入れながら自由な家づくりを進めてきた。現場につくとセルフビルドの最中であろう塗装済みの木材などが積まれている。これからバルコニーの手すりなどになるというので一緒に行った和順君とともに積みなおし、その周りにあった不要なものをトラックの荷台に積みこんだ。現場の終わりかけはさまざまな雑物があふれていることが多い。脚立やらベニヤ板、木の切れ端や余った長物材などなど、一度ではとても積みきれそうもないので、取り合えずは詰めるだけ積み込むことにした。

内部に入ると、まずは造作で作られた階段が目に入る。クライアント自らが貼ったラワン合板仕上げの壁も面白い。ステンレス天板の造作キッチンも全体の雰囲気にとてもよくあっている。外壁にはこれから自分自身で取り付けようとしている屋根の下地金物があったりの姿も特徴的だ。工事が終わって完成ではなく、そのあとも少しずつ作り続けたいというクライアントの思いが形になっている。数日後に完成写真を撮影するので楽しみにしておいてほしい。

夜、某大学の先生と一緒に南極の氷でウイスキーをいただく。南極の氷というのは、細かい空気がたくさん入っていて、ウイスキーを注ぐとぱちぱちと音をたてながらその空気が出てくる。氷の中に閉じ込められた空気だから当然その氷ができたときの空気ということになるわけで、ちなみにこの氷の中に閉じ込められた空気は約6000年前のものということになるらしい。6000年・・・僕が学校の授業で習った歴史よりも前の時代、要するに全く想像できない時代の空気とともにウイスキーを味わう、なんとも贅沢な時間を過ごすことができた。

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世間はトランプ大統領の人事だの、安倍総理の土地問題などとても騒がしい。特に安倍総理の問題など、もうすでに関係していたことが明白になってしまっているような状況なのに、いったい何をやっているのかの感である。人の世は常にこういう話題に事欠かない。これはいつの時代も同じであろう。僕はこういうことになるべく無関係でいたいと思う。十何年かタルの中で熟成していたウイスキーのように、ゆったりと生きて行ければと思うのである。

2018/03/21

午前中は埼玉県和光市にて計画中のKさんの家の打ち合わせ。Kさんの家では中庭型の住宅を検討している。敷地のコーナー部分に庭を配置し外構の塀と建物で取り囲むような中庭が良いか、はたまた建物の中央部分に凹みを作りその部分に庭を配置する形式が良いか、二つのプランを作り比較してみての打ち合わせとなった。

中庭というのは、外部を生活の中に自然に取り込むことができるとても有効な手段である。いわゆる南側に開けた庭を住宅の隣に造ったとしても、都会の狭小地ではプライバシーを確保することに配慮をしなければ、結局は暮らしと切り離された庭となってしまうことがある。前面道路にめったに人が通らないような敷地ではそんなことはないけれど、常に人通りがあるような場所ではプライバシーへの配慮がとても大切な要素となるのである。下の写真は凹型の中庭である。庭の大部分はウッドデッキを製作し、一部に緑を配置した。ウッドデッキはリビングと同じ高さでつながることができるので、リビングに大きな広がりを与えている。

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14時、東京都台東区にて計画中のSさんの家の打ち合わせ。いよいよ工事に向けて最終契約を取り交わすことができた。

2018/03/19

朝礼終了後、埼玉県朝霞市にて土地の購入を検討しているTさんご夫妻のご相談で、現地にて打ち合わせを行った。場所は新座市と朝霞市の境で、比較的自然が残る住宅街である。地主さんが所有する土地の一部を譲り受けることができそうだということで、その土地だとどのような住宅が建てられるのかなどについてのアドバイスを行った。

夜、東京都墨田区にてリフォームの設計を行っているKさんご夫妻打ち合わせ。21時ごろまで。

2018/03/17

朝礼終了後、東京都新宿区にあるリビングデザインセンターオゾンにて打ち合わせ。今日は東京都杉並区にて新築住宅を検討しているUさんの家の打ち合わせである。1回目のプレゼンということで、いただいたご要望に合いそうな暮らし方のご提案をさせて頂いた。ここは都内の計画らしい狭小地、しかも高さに関する厳しい規制もある地域だから、限られた空間の中でどのように魅力的な場を生み出すかの工夫が設計のポイントとなる。暮らしの中に取り込むことができそうな緑、天井高さを工夫することによる広がり、光の取り込み方、生活導線などなどに気を配りながらの設計となった。

ご主人が初めの打ち合わせの中で、「夜遅くに帰ってくるときに迎え入れてくれるような、ぽわっと明かりが漏れているようなそんな家がいいな・・」のような言葉を発していたのだけれど、僕はその言葉がとても印象に残っている。駅から帰ってくる道はいつも決まっている。その道をちょっと歩いてみると、なんとなく家の顔、正面がわかる。迎えてくれるような家、家族の暖かさを感じる家、そんな家となるように次の提案も考えてみたいと思う。

2018/03/14

10時、4月からますいいに参加する滝本君来社。無事卒業を決めて、後は卒業式、旅行とすごしたのちにますいいに参加してくれることとなっている。卒業論文にセルフビルドを取り上げ、セルフビルドを行うことが家づくりの中でどのような効果があるのかを、ますいいのクライアントに対するアンケートなどを参考にまとめ上げた。こんなことをしてくれるスタッフなどこれまでいるはずもなく、どのような論文になったのか読むのを楽しみにしている。まあ、大学4年生の論文なので過大な期待は禁物だとは思うのだが、それでも純粋にうれしい気持ちはあるのである。

15時、埼玉県川口市にて計画中のHさんの家のリフォームに関する契約。今回の契約ではリフォームをする前の段階の解体工事や不要なものを処分などについて、そして防水や穴の開いた外壁を埋めるメンテナンス系の工事に関しての契約を行った。もともとはお父さんが水道工事やさんを経営されていて、今でも弟さんがその仕事を受け継いでいる。約60年間の営業行為のなかで次々と広がる設備や施設をメンテナンスすることなく維持してきてしまい、だいぶ傷んでいるものもあれば、すでに倒壊寸前という状態のものまである。いくらなんでもそのままの状態でリフォームをするわけにもいかないので、ある程度の物量を減らす、つまりは整理整頓をすることを最優先としたわけである。

建築や不動産の仕事をしていると、このように生活の中でたまったものの整理整頓を依頼されることがある。それを直接的に依頼されなくとも、結果としてそれを行うことがある。こういう時はどれだけ作るかよりもそれだけ減らすかを考える。この思考はスプロール的に広がり続けた街をどのように縮小させるかにつながる、つまりは人の暮らしの場の整理整頓の手法ということになるであろう。近未来の廃墟を描くSFの中の街並みはたいてい混とんとしたカオスである。それは決して望ましい状況ではなさそうだけれど、それでも多くの人がそんな未来を予想してしまってもいる。減らすことの難しさ、これをしみじみと感じるのだ。

2018/03/13

今日は、埼玉県蕨市にて作ったAさんの家のリフォームの現場での「オトナ・リノベ」なる雑誌取材立ち合いに、担当の和順君と一緒に訪れた。この住宅はご両親から受け継いだ古い木造住宅を、住宅兼カフェにリノベーションしたものである。クライアントは自分らしくゆったりとした暮らしを営む場としての住宅を作り上げ、その暮らしのなかで無理なくカフェの運営をする予定である。今日も数種類のハーブを混ぜて作ったハーブティーや、カステラの代わりに何かを使って豆乳のムースをかけてあるラズベリージャムのトライフル(あんまり詳しくないので記憶もあいまいである。)、そして僕がゴマかと思ったら全く違って、コーヒーの粉をまぶしたほろにがのボーロなど、これまであまり口にしたことのない手作りのお菓子をふるまってくれた。写真はその撮影をしている取材陣の方々だ。皆Aさんの心のこもったおもてなしを楽しみつつ、楽しい時間を過ごすことができた次第である。

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団塊世代とそれよりも少し下の世代、つまり55歳くらいから上の先輩方の過ごし方は本当に人それぞれだと思う。埼玉県川島町で作ったアスタリスクカフェでは早期退職をしたご主人と奥様のカフェ兼住宅を作ったけれど、仕事中心の人生を少しアレンジしてもよいかなと考えたりの余裕が出てきたり、逆に余裕ではなくってそうしなければならない状況になってしまったりの年代なのかもしれないのだと思う。カフェというのは良い手段で、嗜好的傾向の近い人が集まり、豊かな時を過ごすことに適した行為なのかもしれない。そういえば僕が好きだった長野県にある入笠小屋のご主人だった故・小間井さんも同じような匂いがした。石山先生が大好きな気仙沼にあるジャズ喫茶ベイシーの菅原さんも同じだと思う。始まりのタイミングは違えど始めようと思ったその時に、自分の価値観や嗜好、その暮らし方自体を表現し、そこに集う人と共に過ごしたい、そんな行為の一助となる建築が必要なのだろう。越生町にある山猫軒も面白い建築である。そんな行為の一助となる建築だからこそ面白いのだと思う。

2018/03/12

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。

10時過ぎ、埼玉県川口市にて設計中のTさんの家の打ち合わせ。Tさんの家のプロジェクトでは、ご両親が暮らしている2階建ての住宅の2階部分をリフォームして、玄関だけ共同利用の2世帯住宅として利用できるように計画を進めている。今回の打ち合わせでは、キッチンなどの設備に関する詳細事項と、全体の見積もり調整について確認を進めることができた。2011年の東日本大震災以降、核家族化でバラバラになるのではなく、逆に親の家の近くに住んだり同じ家をリフォームして暮らしたりの事例が増えた。集まって住む、これは昔当たり前だった共助の姿であり、個人主義の浸透した現代では逆に珍しいスタイルとなっている。老人介護やら子供の保育園やら、一緒に暮らしていれば助け合えることもたくさんある。合理的かつ心も豊かになる、なかなか良い解決策であると思うのである。

19時、東京都板橋区にて新築住宅を検討中のSさん打ち合わせ。現在基本設計中ということで、地下1階、木造3階建てのプランをご説明させていただいた。21時ごろまで。

2018/03/08

9時、埼玉県川口市にて新築住宅を検討中のTさん打ち合わせ。Tさんは共通の知人であるHさんのご紹介でますいいリビングカンパニーに足を運んでくれた。Hさんは以前ブログでご紹介したことがあるけれど、僕の自宅の寝室のカーペット貼りを実演してくれた内装屋さんである。こうしてご紹介をしていただけるのは何よりもうれしいことだ。さてさてTさんの家、なんでも区画整理の換地が出るということで新築住宅を作ることとなった。区画整理というのは細くてくねくねとした自然発生的な街並みを整然とした区画に整理する事業であり、地権者や行政職員から構成される組合が窓口となって事業運営を進める。道路が広くなったりの整理事業の過程では、土地の場所が変わったり広さが少々狭くなったりの変更が生じる。そして家の場所が変更される場合には、家を建て替えるための補償金が支払われて、その補償金に自己資金をプラスして建て替えを行うことになるのだ。お昼ごろまでの笑談の後終了。普段ダムなどの土木のお仕事をされているということで、畑違いの興味深いお話を伺うことができた。こういう機会もまたこの仕事の楽しいところであるのだ。

14時、母の友人の依頼で計画しているリフォームの現地調査。お父さんが営んでいた水道工事業の倉庫の一角にある部屋をリフォームして、事務所にするという計画である。今日は塗装兼防水屋さんと解体屋さんを招いての現地打ち合わせである。約60年ほどであろうか、お父さんの事業に合わせて次々と作られた建物群や、その中にある大量の物たちをどのように整理するかの道筋を建てながら、なおかつ鉄骨造3階建ての母屋をこの先30年住み続けることができるようにするためのメンテナンスを考えて指示を出させて頂いた。

最近の建築は寿命が長い。昔のバラックのごとき建築は姿を消し、100年は使えるのではないかと思うような強固な構造の建築が増えている。木造住宅に関していえば、昔は無筋コンクリートの布基礎の上に、筋交いもほとんど入っていない構造体が作られ、その頭には重い瓦が載せられていた。次の世代になると、べた基礎なる基礎形態が主流になったが、その基礎に入っている鉄筋の量は今よりも少なかったように思う。そのうちに不動沈下を防ぐための地盤改良が行われるようになった。ホールダウン金物などの構造金物を仕口に取り付けて、部材が外れるのを防ぐことも行われるようになっている。基礎の構造もどんどんと頑強になっている。とにかく建物は丈夫になったので、その結果長持ちする可能性は高まったのだ。今回の依頼では、もうすぐ退職する僕の母の友人が学生時代を過ごした小屋をリフォームし、そこで育った鉄骨造の住宅をメンテナンスする予定だ。お父さんが作ってきた作業小屋やパイプ保管庫なども解体し、崩壊の危険のある屋根を取り壊したりの安全措置も行う予定である。長い暮らしの中で積み重なったすでに不要なものを取り除きつつも、理屈では不要だけれどまだ取り除くことはできないものはそのままにしておくという、とてもデリケートな調整をしつつ計画は進められているのである。

2018/03/07

朝10時、二人のスタッフ面接。二人目のコン君、韓国の建築系大学を修士まで学び、日本が好きで日本人と結婚して定住しているという。1歳になる子供もいるという。そして夢は建築家になること。何とも素直で良い感じがしたので、来週月曜日から会社に呼ぶことにした。実際に模型を作ってもらうと、これまたますいいのスタッフ顔負けの技術である。実際にどこまでできるかわからないけれど、でも良い人材は世界共通である。そして夢も世界共通である。建築という共通の言語があれば多分うまくいくと思うのである。

夕方、埼玉県川口市にて事務所建築を検討しているSさん打ち合わせ。80坪程度の鉄骨造2階建て事務所の設計の依頼である。今の時代には少々きついローコストの予算との調整をうまく行いながら、店舗系の事務所としてふさわしいデザインを考えなければいけない。これまた難しい仕事なのである。

2018/03/06

今日は昨年から今年にかけて作ってきた埼玉県さいたま市にあるYさんの家の雑誌取材。担当者の柳沢君と私の妻、そして僕の3名で取材に立ち会った。扶桑社さんの住まいの設計のほうからは坂本さんとカメラマンさんのお二人がいらしている。Yさんはご家族3人総出で出迎えてくれた。Yさんの家は南北に細長い土地に建つ木造2階建ての住宅である。両側に建物が建っているこういう土地はどうしても建物の中心部に光が届かない事となるのだけれど、この計画ではすのこ状の吹き抜けを、南側のリビング上部と建物中心部の廊下の上部に設けることで、家中に陽の光が入り込むように工夫している。カメラマンさんもその部分に光が差し込むタイミングを見計らって撮影をしてくれた。写真の感覚というのはこの光一つでも大きく変わるもので、設計の意図が伝わるような写真を丁寧に撮ってくれるカメラマンさんはとてもありがたいのである。

夕方、東京都荒川区にて新築住宅を検討中のSさん打ち合わせ。現在検討中の土地での建築計画についてのお話をさせて頂いた。Sさんはもともとますいいで働いていた早稲田大学の後輩の佐野君の紹介でいらしてくれた。Sさんも同じく大学の後輩である。こういう仕事は縁でやることが多いのだけれど、今回もとても大きなご縁を感じる。ちなみに佐野君はご実家のある静岡県で「さのさのリビングカンパニー」なる会社を運営している。子会社でもないし、フランチャイズでもないけれど、でもますいいリビングカンパニーの理念はしっかりと受け継いでくれた会社であることは間違いない。そしてその名前にちょっと笑ってしまうのである。

2018/03/05

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。今日から埼玉県川口市にて進行中のHさんの家の土台敷き工事が始まった。土台敷きというのは大工さんが基礎のコンクリートの上に土台と呼ばれる角材を固定していく工程で、この土台の上に柱が立つことになるとても重要な部分である。敷地は会社から徒歩2分ほどの近所なので、現場の管理は至極やりやすい。施主は大学の後輩である。これでよい家ができぬはずはないのである。

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夕方、東京都両国にて設計中のKさんの家のリフォーム工事打ち合わせ。今日はプランや収納などについてのご説明を行い、一つ一つの使い勝手や寸法を確認をしていく作業を行った。マンションリフォームでは限られたスペースを上手に使い新たなご要望を実現することを求められる。今回の打ち合わせで悩んだのは玄関だった。玄関の幅を現状の1400ミリ程度から900ミリ程度に狭くする設計をしていたのだけれど、最終的には間を取って1200ミリくらいを狙ってプランを変更していこうという方針を立てたのである。確かに玄関の幅が狭いのは圧迫感がある。でもそれを広くすればほかのスペースで現状よりも広くしたいというご要望を実現することが難しい。どちらを取るか、間を取るか・・・最後は感覚的な正解を探るしかないのだ。22時過ぎ帰宅。

2018/03/02

今週末は日曜日まで京都にて裏千家の行事に参加している。今日はアトキンソン氏の講演会を聞いたのだけれど、これがとても印象に残った。アトキンソンさんという人はイギリス人の貴族出身の方で、以前はゴールドマンサックスの副社長さんを務めたような方であるけれど、今は小西美術工藝社という日光東照宮の漆のメンテナンスをしている会社の社長さんを務めている。なんでも日本の漆産業のシェアの1/3を占めているというからとてもすごい会社なのだけれど、それまでは全世界に4万人もの社員がいる会社の副社長さんだったというから、ご本人に言わせればちっぽけな会社なのかもしれない。

それにしても京都というのはさまざまな建築があって面白い。今回は国宝茶室の密庵を見ることができた。特別公開などを一切しない住職さんがいるということで有名なので、俗に日本一見ることが難しい茶室などとも呼ばれている。この茶室は綺麗さびといわれる遠州好みの茶室で、利休が好んだわび・さびの世界観とは少々違う趣がある。例えば漆塗りの床框があったり、障子は吹き寄せ桟で桟の間には宝珠の文様の布が張ってあったり、釘隠しにはとても精巧な彫金がされていたり、・・・戦国の世も終わりちょっと余裕が出てきたころだからであろうか、室町時代にあったような装飾が再び頭をもたげてきた、そんな時代の茶室である。ゆっくり時間をかけて拝見することができるのかと思いきや・・・やはりこれぞ禅寺のお坊さんというような性質の持ちぬし、あっという間に時間は終わり見学は終了してしまった。まあ、そんな住職さんがいるからこその価値かもしれないのである。

2018/02/28

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。

東京都国分寺市にて設計中のJさんの家のプラン修正について。今回は主にテラスの上部にかかる屋根をどのように設えるかについてのスタディーである。本体と一緒にするべきか、それともテラスの屋根だけを独立して設えるか・・・。もうしばらく考えることとしよう。

夕方、林君と一緒に埼玉県川口市にて進行中のHさんの家の現場へ行く。現場では何をしているというわけではないのだけれど、基礎工事を終えて綺麗な基礎が出来上がっている。何にもない土地はものすごく狭く見えるのだけれど、基礎が出来上がると急に家のスケール感がリアルなものとなるから不思議だ。6畳の部屋は6畳の広さに見えるし、1坪のお風呂もそう見えてくる。人の感覚というのは常に何かと何かと比較してそのものの広さとかの認識をするようで、何もない広場のようなところで感じる6畳と、住宅のスケールの中で感じる6畳では全く異なる感じ方をするのである。

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2018/02/27

朝礼終了後、東京都台東区にて設計中のSさんの家の打ち合わせ。確認申請完了前の段階ということで、壁量計算や構造の考え方などについての説明をさせて頂いた。Sさんの家の敷地には古い家が建っていた。解体工事を済ませてみると、土地の中から何やらよくわからない小さな小屋の基礎のようなものが出てきた。細かいガラもたくさんあって、このままでは工事ができないということで解体工事屋さんにきれいにしてもらうことになった。都心の土地は関東大震災や東京大空襲などを経験しているので、地面の中から埋設物が出てくるということはよくあることである。場合によっては不発弾なんてものが出てくる場合もあって、そういうケースでは自衛隊が出動していたりのニュースになったりもする。今回はおそらく小屋か何かの基礎であろうと思われるのでそこまで大ごとにはならないと思うので安心だけれど、以前板橋区で地下室のある家を作ったときには、地下2mくらいのところにぎっしりとコンクリートの塊が敷き詰められていたなんてこともあった。その土地の周辺の住民に聞いてみると、なんとその土地は以前解体屋さんが所有していて、地盤のレベルは今よりも2mくらい低かったらしいのである。そこにぎっしりとコンクリートの塊を敷き詰め、上に土をかぶせて、そのまま分譲地として売却したというのだから、今では考えられないような暴挙が昔は当たり前だったということなのであろう。

午後、東京都杉並区にて新築住宅を検討中のUさんの家の敷地調査。都心の住宅密集地の敷地である。南側に建物がせまっていて、北側と西側で接道している角地だ。低層住居専用地域なので上部からの光は永続的に期待できるから、南上部の光に注目した設計をすることになるであろう。西側にも一部視界の通る隙間がある。北側の集合住宅の上の空もきれいだ。敷地周辺の状況を分析しつつ設計を進めていきたい。

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続いて埼玉県和光市に設計中のKさんの家の敷地調査。敷地の南側は集合住宅の駐車場となっており大きく開けている。近所では大型の分譲開発工事が進められているけれど、そこは敷地から結構離れているのであんまり関係はないであろう。中庭のある家を検討中なのだけれどこの条件であればしっかりと光を取り込むことができそうだということを確信した。西側のアパートの窓がすべてこちらを向いていることが少々気になる。この視線対策は何らか考えなければいけないかなと思う。18時ごろ帰事務所。

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2018/02/25

10時30分、新宿デザインセンターオゾンにて東京都杉並区にて新築住宅を検討中のUさん初顔合わせ。家づくりのご希望などについてのお話を伺った。12時過ぎまで。

終了後、スタッフの渡辺君と一緒に近くのお寿司屋さんにて昼食。回転ずしかと思ったら、板前寿司なるスタイルである。板前寿司とわざわざ書くのはなんでかとも思うけれど、回転ずしがここまで普及している新宿の繁華街では板前寿司のほうがレアなのかもしれない。カウンターの中には板前さんがいて、注文するとそれをウェイトレスさんに言って伝票を書く・・・なんだか変な感じだなあの感あり。中国人らしきお客さんのグループは、カリフォルニアロールの注文である。板さんは一人でトッピングのカイワレやら海老やらに悪戦苦闘。まるでデコレーションケーキを作っているような様相だ。この国も変わったなあと感じつつ、これが国際化なのであろうか。

寿司屋など本来日本の文化であると思う。海外のスタイルを逆輸入して、観光客向けにアレンジするような媚の売り方が本当に必要なのだろうかとも思ってしまう。かたくなに寿司屋の伝統を守り続けるような頑固おやじのいる店が僕は好きだ。川口のそんな店のおやじはすでに72歳である。若い人たちのそんな店もちらほらと出ているけれど、総量は減る一方のように思える。

近所のソバ屋も「しげる」1軒だけになってしまった。3軒あった内の2軒である、「大むら」と「まるまん」は高齢化でやめた。そのうちの1軒の「まるまん」は娘さんが一緒にやっていたのに、両親の引退とともにやめてしまった。家の1階の店舗は使用されないまま眠っている。おいしいそばを作ってくれればと思うけれど、もうそれもかなわない。そして最後の1軒である「しげる」もすでに70歳を超える店主がぎりぎり営んでいる状況である。その代わりというわけではないけれど近所には「丸亀製麺」なるうどん屋さんができた。街のあちこちにあるチェーン店である。どこもかしこも同じ味、個性のない店が増えている。

「くらかわ」という料理屋さんが浦和にある。メニューはコースのみ、季節の料理を出してくれる。酒は日本酒のぬる燗だ。ビールを頼むと意地悪で小さなグラスが出てくる。店主はまだ40代、若いけれど個性的なこだわりの店である。髪型は僕と同じ丸坊主、そして僕よりもかなり短い、というより多分剃っているような感じだ。修行僧のごとき雰囲気の人物から、まるで美味しんぼのような感動的なメニューが生み出される。

食は文化である。そして幸せを感じる大切な瞬間である。よい店が増えてほしい、切なる願いである。

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