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ますいいリビングカンパニーは埼玉県川口市にある注文住宅を作るデザイン設計事務所です。
ローコスト・セルフビルドでよい素材を上手に使い家族が幸せになる、そんな建築を目指しています。

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増井真也日記
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増井真也日記

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2017/04/04

朝礼終了後、東京都豊島区にある本納寺さんへ。今日は屋根の吹き替えをする場合に必要となる、建物をすっぽりと包みこむような大屋根の足場について現場にて鳶さんとの打ち合わせを行った。普通の住宅の屋根の吹き替えの時などは、決してこんなお金のかかることはしない。ブルーシートをかけて水の侵入を防ぐ程度の処置で済ませる。しかし寺の本堂となると、たかが屋根の葺き替えとはいえ期間は半年ほどかかってしまうわけで、それなりの仮設工事が必要となってしまうのである。今日の打ち合わせでは足場をかける位置、その際に足場がかぶさるようになってしまうお墓の位置などについて把握することができた。これで何となく工事中の様子が思い描けることとなるだろう。

13時、茶道稽古。4月のお稽古ということで、最後の炉を使っての炭点前を行った。以前茶事をしてからの数か月ぶりの炭点前である。少々記憶が飛んでいるところはあるけれど、都度都度のアドバイスを聞きながらなんとか無事に終了することができた。一度覚えたことは完全に記憶から抹消されることもなく、すぐに呼び戻されるものなのかもしれない。続いて濃茶の棚のお点前。こちらは普通のお点前でスムーズに進行。お稽古仲間にふるまうとおいしそうに飲んでいただき満足である。

2017/04/03

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。今週も週末にはいろいろな打ち合わせが控えているので、それぞれの検討事項について的確なアドバイスをしていかなければならない。

気が付けば陽気もだいぶ暖かくなってきて、庭の桜もほぼ満開、週末は関東地方がお花見日和とのことである。畑のほうもだいぶ春らしくなってきていて、じゃがいもが小さな芽を出したり、エンドウ豆などもすくすくと育ち始めたりの様子である。冬に育てていた大根や水菜の収穫は終わりを迎えて、その代わりに種をまけば40日ほどで葉物の野菜を収穫できる時期になってきた。5月になったら夏野菜の苗を植えたりの作業に入る。毎年毎年同じようなことを同じ時期にやるのだけれど、でも少しずつどこかを変えてみて、その変化を楽しんでいたりもする。

そういえば一年目のこの時期にはスズメバチを駆除するためのわなを仕掛けてみた。構造はとても単純。ウェブで検索すればすぐに出てくる。ペットボトルに「はちみつ」やら「お酢」やらの好物を入れて、ちょうど蜂の入り口になりそうな穴をあけておくとどんどんその罠にスズメバチが入るというものだ。
が・・・・10月の最もスズメバチが好戦的になる時期にまるでその罠に誘われてしまったかのように、わなを仕掛けたすぐ近くの木に大きな巣を作られてしまった。ある日作業をしていると頭の上にスズメバチがたくさん飛んでいるのである。妻は平気でその下で作業、傍らには小学生の娘、そして僕。しばらくすると娘があそこに蜂さんの家があるよ・・・といった時には唖然とした記憶がある。
それ以来蜂のわなは仕掛けていない。そしてハチの巣も出来ていない。自然とはそんなものである。

自然の世界はなんでも思い通りになると思いがちだけれど、たいていのことはそうでもない。そうでもないもののほうが多いということはわかっておいたほうが良いと思う。それでも色々と工夫をしながらあれこれ試しているときはとても楽しい。これは建築の仕事も同じような気がするのである。

2017/04/01

朝礼終了後、各プロジェクト打ち合わせ。

14時、東京都練馬区にて計画中のKさんの家の打ち合わせ。今日は数回目の基本設計打ち合わせだ。現在のところは、細かい変更も含めると10案以上ご提案していることになるので、計画の方針もだいぶ固まりつつあるという段階である。

Kさんは建築系の大学をご卒業されているので、まさに自分で自分の家を設計することができるタイプのクライアントだ。お話を聞くと住宅とは分野は違うが、現在も設計のお仕事をされているということである。今回もご自身で作ったプランを1案持ってきてくれた。前に造ったプランと比べるとだいぶ腕を上げてきた印象がある。きっと何度も何度も自分でプランを描いているのだろう。ということで、次回打ち合わせまでにKさんご自身が書いたプランをCADに落としこみ、設計上の問題点がないかどうかの検討をすることとした。

一つの文章を紹介したい。これは僕が作った本に書いた文章で、津田寛治さんという俳優さんの家づくりをした数年後に、その家づくりについてインタビューをしたものである。家づくりはクライアントのためにある、という当たり前のことをあっらためてわかりやすく考えさせてくれる言葉が込められている。そしてそれはますいいリビングカンパニーという会社が存在する意義でもある。
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建築家をやっているといろいろな人と出会う。年齢も職種もそれぞれで、打ち合わせをしていると、いろいろなお話が聞けてとても楽しいし為にもなる。時には有名人もやってくる。7年ほど前に俳優、津田寛治さんのご自宅を建てた。映画やテレビドラマなどで活躍されている方でご存知の方も多いだろう。津田さんとの出会いは、奥様がさんかくの家が掲載されている雑誌「住まいの設計」をご覧になった時に、モルタルで作ったキッチンやお風呂の写真を見て気に入ってくれて、ご連絡してくれたところから始まった。

土地を購入して、不動産屋さんに紹介してもらった設計士さんに図面を書いてもらうところまで進んでいる状態だったのであるが、その設計士さんに塗り壁で仕上げをして欲しいと依頼したところ、「この土地では地盤が悪いから塗り壁の仕上げは無理です。クロスを貼らなければ仕上がりません」と言われて決別してしまった時に、たまたま新宿パークタワーにあるリビングデザインセンターオゾンのライブラリーで雑誌を見つけて、ますいいに来ていただいたというわけである。

津田さんは当時のますいいとの出会い、印象をこのように話してくれた。

「僕の家づくりには、設計を押し付けるような建築家は絶対に入れたくないと思っていました。そういう建築家って他人の住む住宅を自分の作品としてとらえているじゃないですか。でもそれは傲慢なことでしかないと思うんです。住宅は決して建築家の作品ではないと思います。住宅はあくまでそこで暮らす人のものなんですね。だからこそ、住む人の希望とか使いやすさとかをないがしろにして作品性を高めることに偏りすぎてしまうことは傲慢だと思います。
建築家の人がもしクライアントの希望を聞いていて、でもやっぱり後々後悔するよって思っても、お客さんがそう望むのであれば思うようにやらせてあげればよいと思います。それで、どうしても嫌になったらやり直せばいいと思います。
僕たちは、デザインを押し付ける建築家ではなく、工務店なんだけれどセンスのわかるところを探していたんですね。その考えにぴったり合う会社を見つけたのが、たまたま(ますいいリビングカンパニー)さんだったんですね。はじめての打ち合わせで、妻がこれまで依頼しようと考えていた他の設計事務所が書いた図面を見せて「これでお願いします」というようなことを言ってしまったときに、さすがに失礼だろって思ったのですが、増井さんが「わかりました」と言ったんですね。あの時の増井さんを見て、クライアントの要望を寛容に受け入れるところと、それでも自分を崩さないところを持っているなあと、つまりとても自然体だなと思いました。施主の思いを実現するという設計手法は、ともすると設計という行為に対してモチベーションが感じられなくなる場合もあると思います。でもそこをうまくバランスをとって、それを楽しんでくれるのがすごくよかったんです。」

津田寛治さんは僕の印象では、芸能人と呼ばれる人が持つであろうとイメージされる派手さとか、傲慢さとかとは無縁の人である。むしろ普通の人よりも自然体かもしれない。乗っている車などぼろぼろのワゴン車にニコちゃんマークのペイントを施しているような車だし、服装だってセンスの良い普通の大学生のようなもの。とにかく見栄を張るような行為とは無縁の人だ。そんな津田さんにとっての住宅とはどのようなものだったのかを聞いてみた。

「俳優って特殊な仕事のように思われるけど、実は普通の仕事と変わらないんです。一部のスターは違うかもしれないけれど、僕たちのような役者は現場に行って、衣装に着替えて、せりふをしゃべって、お疲れ様でしたと、まるで大工さんみたいに働いています。
日本中のいろんな現場に行って、その現場の仕事をします。だから僕が家を建てる時も特別なことを考えていたのではなく、ただただそこで育つ子供のことを考えていました。僕の中では児童館みたいな家にしたいと思っていたんです。決してファッショナブルなものではなくどちらかというと暖かいもの。家という物はその場だけの完成作品ではない。住んで何十年もたって完成する。すごくきれいだけれど20年たってみすぼらしくなるものではなく、時間がたった時に魅力があるようなものが良い。先日も通りすがりの人がこの家を建てた人を紹介してほしいと言ってきた。」
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2017/03/31

朝礼終了後、埼玉県川越市にて計画中のSさんの家の打ち合わせ。今回は1回目の見積もり提示、少々のオーバーで収まったのでとてもスムーズな打ち合わせを行うことができた。1回目ということで、削減する方策がいろいろとある状態での説明である。1週間ほどの時間を空けて、どの部分にどれくらいのお金をかけることが本当に妥当かのご検討をしていただくことにした。今回の打ち合わせでは、打ち合わせの中で取り上げられた減額項目だけでも50万円ほどのコストダウンが見えていた。採用するかの検討をすることにした部分も入れればさらに減額をすることも出来る。

この段階を見積もり調整期間と呼んでいるのだけれど、どの項目が本当に大切なもので、どの項目が本当はそれほど必要がないかもしれないものかを真剣に検討する期間となっている。ますいいの家づくりではこの時間をとても大切にしている。

例えば料理を作るとき、4000円の予算を使って家族のディナーを作ろうと思ったとする。メインはビーフシチュー、お肉は奮発して600円の牛肉を400グラム購入することにした。残りの1600円で野菜やらパン、チーズも買って、ワインは予算が足りないので400円のハウスワインにしよう・・・、これが普通の買い物である。1回で4000円のお金を使う時は夕食としてはだいぶ高価な時、特別の時、だからこそよく考えて少しでも安いお店まで足を運んだりもする。

家づくり、これは4000円のディナーよりももっと特別な時だ。だからこそよく考えないといけないと思う。少しでもイメージをしやすくするために図面や模型、詳細な見積もりを並べてみて、そしてよくわからなくなった時には僕たちがいて、いろいろアドバイスをして、それで決めていけばよいのだと思う。結果的にはとてもおいしいディナーのような素晴らしい家が出来上がるはずである。そのための打ち合わせ、今日はとても有意義な時間を過ごすことができた。

夕方、僕が昨年PTA会長をしていた川口市立西中学校の校長先生退官祝いの会を主催。21名ほどのメンバーが集まり、これまで長きにわたって教職を全うされた先生の苦労をねぎらった。懐かしいメンバーが集まっての会合はとても楽しいひと時であった。少々飲みすぎたけれど、とても良いお酒だったと思う。

2017/03/30

午前中、各プロジェクト打ち合わせ。埼玉県富士見市にて計画中のMさんの家のプランについてスタディー。このプロジェクトはローコストで最大ボリュームを作ろうというプロジェクトである。クライアントはセルフビルドによる家づくりをふんだんに取り入れたいという方だから、様々な造作を施す住宅と比較すると同じコストでも建築空間を大きくすることが可能となる。最大ボリュームをどのような配置で、そして構造で実現するか。セルフビルドで行う部分と、請負工事の部分を範囲をどのように分割するかなどのイメージを描きながら計画することが大切と考えている。

11時、川口市長面会。

16時、早稲田大学建築学科のT君来社。中谷先生の研究室に所属する大学院1年生である。将来に向けたご相談ということで、微力ながらも僕が普段経験したり感じたりしている住宅、建築の話をさせていただく。3時間ほど・・・。少々長すぎたかなとも思うけれど、話を聞きたいと若者が来るのだからそれにはなるべく答えてあげたいとも思うわけで、僕にとってもなんとなく有意義な時間を過ごすことができたような気がするのである。

2017/03/28

朝礼終了後、各プロジェクト打ち合わせ。

埼玉県川越市にて設計中のSさんの家に関する、見積書の作成について担当者の橋本君と一緒に作業をした。4時間ほどの長丁場に及ぶ作業だったけれど、材木関係を含めた一通りの部材や職人さんの手間賃などに関して拾い出すことができた。

ますいいのように設計から現場管理までを一貫して行っていると、積算業務を行いながら設計の内容を変更するなどの調整も同時にできるのでとても効率が良い。設計事務所と建設会社が別々の組織の場合は、一通りの設計図面を完成させて、その図面に基づいて建設会社が見積もりをするわけだけれど、どうしても積算金額が大幅にオーバーしてしまうことが多いようで、特に近年のように建設関連の業務が多い時代には不調に終わることもあるという。

僕たちは概算の見積もりを作りながら、設計を進めていって、設計の進捗に合わせて金額的にも細部まで見えてくるような流れを取るようにしているのだけれど、そのおかげで予算をオーバーしたとしてもそれが1割程度に収まることが多いのである。

石山修武氏のアイデアによって作られたこのますいいリビングカンパニーという会社は、設計事務所が工務店機能を兼ね備えていることが何よりもの特徴である。つまり建築家が、コストマネジメントとコンストラクションマネジメントを行うことこそが、小住宅を手掛ける意義であるという考えを、社会の中で実践している。

さっき書いた見積書の作成はまさにコストマネジメントにあたる。引っ越しはいつですか?の質問から工事のスタート時期を定め、職人さんの手配などを行うことはまさに初期のころのコンストラクションマネジメントだ。

そういうことをトータルに行うことが小住宅を手掛ける建築家には必要なことだというのがますいいの理念である。設計だけを小住宅に対してやっている建築家は、意匠論やデザインといったことだけを、住宅というとても小さな規模の中に生み出す仕事しかしておらず、それはあまりにも意味がないことだというのが石山修武氏の持論である。僕たちは理念に基づいて仕事をしている。だからこその詳細見積もり、これをもとに今度はクライアントとのコスト調整に関する相談が始まるのである。

2017/03/27

朝礼終了後、10時より埼玉県富士見市にて新築住宅を検討中のMさん打ち合わせ。今回は第1回目のプラン打ち合わせということで、敷地模型と1/100のプラン模型を使ったプレゼンテーションを行った。写真は担当者の和順君が作った敷地模型。模型に航空写真画像を貼るという初めての手法を試したのは、隣地の公園をリアルに感じるためである。ちょっと面白い敷地模型である。

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終了後、茨木健古河市にて新築住宅を検討しているTさんご夫妻と初回面談。初めてということで家づくりの流れなどについてのお話をさせていただいた。

2017/03/26

日曜日。今日は雨が降っていたので家で絵をかいて過ごすことにした。本当は晴れていれば畑に行こうと思っていたのだけれど、こういうことは思い通りにはならないものである。絵は村上春樹の騎士団長殺しに影響されて、娘の肖像にした。普段毎日見ている顔だけど、改めて絵にしてみるとこんな顔をしていたんだなあの感がある。BGMにフレンチのボサノバをかけたのは娘だった。なぜか小学4年生の娘の耳にとても心地よく聞こえるようで、ご当地のブラジルでは演歌のような古いリズムが、どことなく新しいものに聞こえるようである。リズムに乗って描いていると僕までなんとなく影響されて、結果的にはご覧のような結末であった。時間を忘れてリラックス、それでいて楽しければ十分よいのである。

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2017/03/24

今日は少々急いでいたので、朝礼に参加せずに埼玉県東松山市にて設計中のKさんの家の打ち合わせに向かう。関越自動車道を走ること約1時間、いつも通りの順調なペースで目的地に到着した。今日の打ち合わせのテーマは、実施設計のまとめの段階、見積もりに入る前に一通りのこれまでに打ち合わせをしてきたことを確認するという内容である。すべての細かい事項まで決めきれるわけではないけれど、大体は決まっているという状況を目指すところだ。13時ごろ終了。

帰りがけ、近所の爆弾ハンバーグにて昼食。こうしてご当地の定食屋さんに入るのも、現場をやっている一つの楽しみである。なんとなくではあるけれどおいしそうな店を発見する嗅覚もついてくるような気がする感覚は、現場をやっている外に出る人ならみんな持っていると思う。ただ、東松山で食事をしてしまうと帰りの高速道路がどうにも眠くなるのが難点なのだ。

2017/03/23

過去の日記を読んでいたら、僕のプロフィールの紹介の下に下記の文章が記載してあった。今でも全く変わらない思い、というよりこの思いだけが僕をこの仕事に突き動かしているモチベーションであるような気もする。最近では川口の街に公共物として何らかの作品を残す機会も得られるかもしれないの気配もしてきた。

過去の日記、なんだか別の自分が語っているような気がするから面白い。僕はこの作業をきっと続けることができる限りは続けると思う。50歳、60歳になったときに20代の自分が書いていたことをどういう風に思うのだろうか。それもまた楽しみである。

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「日本の住宅はどうしてこんなに同じものばかりなのだろう。」というのが私が設計を行うようになったきっかけでした。住宅はそれぞれの家族が自分たちのこだわりに合わせて自由に作り上げていくものだと思います。他の工業製品と違い工場での生産が出来ないということからも、本来は個別のデザインが許されて良いはずなのです。

しかし、現実には建築条件のない土地の取得の困難さという問題や、かつてのずさんな工事による工務店の衰退にともなう工業化住宅の発展によって画一的な住宅ばかりが作られるようになりました。

このような中で、今一度住宅の設計を一つ一つ丁寧に行い、そして工務店として作り上げる。その活動こそが個性あふれる豊かな住宅の生産につながると思っています。そして、そのこだわりを実現させるデザインが豊かな街を作り上げていくでしょう。

私は川口の町で生まれ、川口の町で育ちました。住宅を作るという活動を中心としてさまざまなデザインを街の中にちりばめ、この街をもっと魅力的に変化させ、魅力ある街づくりに貢献したいと考えています。
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午前中、埼玉県さいたま市にて設計中のYさんの家の打ち合わせ。今回の打ち合わせは数回目の見積もり調整ということで、細かい減額案などのすり合わせをしている。注文住宅の見積もりというのはとかく増額傾向にあるので、最終的な調整はどうしても複数回必要になることが多いのである。

夜、協力会総会・懇親会。年に2回、ますいいの家づくりに協力してくれている職人さんや商社の皆さんとの会合を開催している。大工さんやサッシやさん、左官屋さんに水道屋さん・・・と、普段現場ではタイミングが合わずに顔を合わせることのない職人さん同士の懇親も深めることができるし、僕たちと職人さんたちの懇親も深めることができる。高崎の大工さんがわざわざ参加してくれたり、その際に群馬県の〇〇屋さんを紹介するよ・・・といった提案をしてくれたりの言葉もうれしい限りだ。家づくりの仲間は多いほうが良い。それに業者さんというのはその時抱えている仕事量などのタイミングによって値段が高かったり、安くしてくれたりの交渉も変わってくるので、やっぱり依頼できる先は多いほうが良いのである。

思えばますいいの職人さんたちも少しずつ変化をしてきた。水道屋さんはいつのころからか僕が初めて他人に家づくりを依頼された時の施主である関さんに依頼している。その前はほかの水道屋さんだったけれど、今ではほとんどの現場が関さんの手による工事だ。板金屋さんも10年前に造った僕の自宅くらいから今の山内君にすべて依頼するようになった。その前の板金屋さんは石山先生に紹介していただいたのだけれど、住まいが調布ということで、しかも少々高齢化が進んでしまい、依頼しにくくなってきたところでの山内君登場だったような記憶がある。今では屋根はすべて山内君が葺いている。ほかの人には頼まないようにしているのは、雨漏りを起こさないようにするための職人サイドからの品質確保のためである。

不思議なことに大工さんだけは昔から良い職人さんたちに囲まれているような気がする。この川口市というところが昔、東北地方からの出稼ぎ職人が多く住んでいるということもあったのだろうか、腕の良い大工さんがなんとなく周りにいるような気がする。そして今その腕の良い職人さんたちの息子さんたちが僕と同世代で、ますいいの家づくりに協力してくれているような気がするのである。ということはそのまた息子さんたちへの技術の伝承が問題であろう。息子さんがいる大工さん・・・何人いたかなの不安が芽生える。

建具屋さんも自慢の職人さんだ。出会いはもう10年以上前だろうか。樋口さんと出会うまでは特注の手作り建具を作ってもらおうとしたら図面を投げ捨てられた経験もあった。その人曰く、今時こんな仕事してられるか!!!・・・その時僕は唖然としたけれど、でも数時間の説得の結果作ってもらったことを覚えている。ちなみにそれは今の事務所の建具である。

左官屋さんも最近では自分でテクスチャーを進化させることを楽しんでる。こんな左官屋さんはなかなかいないと思う。しかも息子さんまで跡取りとして入っているから心強い。息子さんが後を継ぐのはきっと親父が良い背中を見せているんだろう。

きりがないのでこの辺にする。振り返ってみると、僕は少人数で小さいけれど信頼できる職人さんを大切にしているようだ。これは住宅を作るにはひとりもしくは二人程度の職人さんで十分だからである。昔いたゼネコンの現場のように、一度に十人も来ることはまずないのである。こういう小さなコミュニティー、大した事なさそうだけれど実はとても作るのが難しい大切な関係、今後も大切にしていきたいものだと思う。

2017/03/21

朝礼終了後、予定していたスタッフとの打ち合わせが明日にずれたので時間ができる。とはいえ目の前にある仕事をしているといつの間にか昼になってしまう。何をしていたのか、正確に思い出すことはできない。なんとなく気になる仕事を確認したり、図面のチェックをしたり、スタッフに声をかけたらそのまま1時間しゃべり続けていたり、午前中とはそんなものだと思う。

午後、茶道稽古。今日は夕方に用事があるので1時間ほどしか時間が取れない。こういう忙しい時は薄茶の平点前かなと思いながら先生の所へ行くと、なんと大円の真・・・。またまた奥伝である。僕にとって奥伝のお稽古はとにかく足の痺れとの戦いである。1時間を経過するころには、まず感覚がなくなり、立ち上がることも歩くことも出来なくなる。次第に血が流れて感覚が戻るときの何とも言えない状態がとてもつらいのだ。

夕方、東京都台東区の根津にて、小さなギャラリーの計画についてのご相談。以前もこの日記に書いたけれど、今回正式に不動産の賃貸借契約を結んでのご依頼である。この場所で現代アートを扱うギャラリーを運営されるとのこと。ますいいでこれまで10年以上にわたり運営してきたRDRギャラリーの雰囲気を見て気に入ってくれたということである。初めてのご相談ということで、まずは図面と模型を使ってのご提案のお約束。約3週間後、提案の内容が楽しみなところだ。

2017/03/20

朝10時、埼玉県川口市にて鉄骨3階建て住宅のリフォームを計画中のIさんご家族打ちあわせ。これまで1年以上の長い時間をかけて計画を進めてきたところで、いよいよ仮住まいへの引っ越しを検討する段階まで進んできた。いよいよ工事である。無事に進んでくれることを祈るばかりである。

15時、東京都荒川区にて新築住宅を検討中のSさんご家族打ちあわせ。初めての顔合わせということで、お互いの紹介から始まり、ますいいでの家づくりの流れについてのご説明などをさせていただいた。お話をしていると、昭和49年生まれの同級生。出身大学が僕の戸田建設時代の同期社員がいる大学であるということだから、つまりは僕の同期がSさんの同じ研究室の同級生ということで、なんだか不思議な気分になる。長く生きているとこういうご縁はあるものである。なんとなくの繋がりの感覚を感じつつ打ち合わせを終了した。

夜、村上春樹「騎士団長殺し」読了。僕はたまに古い本を取り出して読み返すようにしているので、1Q84から7年とはいうものの、これまでも一年に1回くらいは村上ワールドに入り込んでいる。ちょうど主人公の男性が同じくらいの年齢であろうか。勝手にそういう風に思い込んでいる。つまりはなんとなく自分に当てはめて読んでいる風でもある。

これまでもそうだけれど、主人公の考え方や生き方に共感をするような場面が何度もあるもので、その中の一部を自分自身の実際の生活に取り入れて試してみたりもする。これまでも1Q84を読んで、ヤナーチェックのシンフォニエッタのCDを聞いてみたり、スコッチウイスキーのボトルを買って家飲みをしたりの挑戦をしてきた。そして今回も、画家の男性の嗜好や思考に自分を重ねつつ、さらには非現実的な空想の表現の中に込められた自由や信念、愛、という言葉で表されるであろう感覚を見出しながらページを進めていったりしたわけである。

2巻の最後にある「信じる力」、この言葉が妙に心に残っている。村上氏もきっと自分自身の表現活動の中にある様々な揺れ動く心の状態を小説に込めているのであろうと思う。そしてそんな活動の根幹に必要なものがこの「信じる力」なのではないかとも思うのである。人は何かに導かれてどこかに向かっている。その何かがすべて明確に露呈することは決してなく、その何かは時にはいくつもの選択肢を持っている。イデアとメタファー、理念と暗喩、つまりはそれぞれの人にとっての普遍的価値と何かを暗に示す直接的ではない現象、それは誰の人生の中にも様々な形やタイミングで現れては消え、そのあとにとる行動に大きな影響を与えるものでもあると思う。既成概念的なイデアを刺殺したあとに現れるメタファー、そのメタファーに指示された道を歩む中で何かをクリアし、乗り越え、自分が幸福と感じる状態に近づく、なんて理想的な心と実践のバランスではないかと思う。そして自分自身もそうありたいと思うのである。

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2017/03/18

朝礼終了後、埼玉県久喜市にて設計中のIさんの家の打ち合わせ。

終了後、畳についてのスタディー。最近の家づくりでは畳を使用することはとても少ないのだけれど、でも僕と同じくらいの年齢層の人が家づくりを行う場合には、畳の部屋が欲しいという要望を聞くことも多い。この感覚、なんとなく共感できる。

僕たちの世代の両親の実家というのは、たいてい畳の部屋があったものである。僕の場合はというと、母方も父方もどちらの実家にも畳の部屋があった。というよりは畳以外の部屋のほうが特別な空間だったような気がする。つまりは和風の住宅の中に、洋風のキッチンが挿入されたような状態であり、洋間こそが近代を現す特別な部屋だったのであろう。

畳の部屋が欲しいという人は、なんとなく男性のほうが多い気がする。くつろぎのスぺース、座禅をしたり一人になったりの自分だけのスペース、茶室、・・・用途はいろいろあるように見えるけれど、実は共通しているようにも見える。僕の家にも畳の部屋はあるけれど、茶をたてたり座禅をしたりの目的で使用しているのは僕だけだ。僕以外の家族がこの部屋に入ることは、菓子とお茶を家族にふるまう時以外はめったにない。それを求める人にとっては畳という素材の持つ理念が、なんとなく心にしみわたる何かを持っているとしか考えられないほどに特別なスペースとして利用されるのである。

畳には障子が似合う。この二つの素材の愛称は特別に良い。それに障子には断熱効果もある。サッシ自体が高性能でなくとも、障子の一層があるだけで冷気を遮ってくれる。特に大きな窓を作った場合には効果的だ。コストはカーテンなどよりも安いと思う。汚れたカーテンを洗って、もしくは買い替えることを考えると、障子の場合は紙を張り替えるだけでよい。そしてその作業はもちろん自分でできる。

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畳には和紙も合う。この茶室の天井には和紙を張っている。埼玉県の川島町で小さな和紙工房を営む岡崎さんの和紙をますいいではよく利用している。岡崎さんはますいいのクライアントに自分で和紙を漉かせてくれたりの体験もさせてくれる。しかもそれを自分で壁に張るなどのセルフビルドの指導まで面倒を見てくれる。その周辺の素材と調和して何とも言えない温かい雰囲気を作ってくれる畳という床仕上げ材、これからも、より積極的な新しい使い方を考えていきたいと思う。

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2017/03/17

朝礼終了後、埼玉県伊奈町にて進行中のWさんの家の現場確認。今日は鉄筋の配筋状況を第3者機関が検査をする日であるので、それに合わせて確認に来た次第でる。新人スタッフの林君に鉄筋工事の要領を指導したりの1時間程、ほどなくクライアントのお父さんもお孫さんと一緒に現場にいらして記念撮影をされていた。まだまだ工事は始まったばかりだけれど、4月の上棟に向けて準備は着々と進んでいる。

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15時ごろ、町田分室で担当している玉川学園の家の現場確認。こちらの現場は完成に向けての仕上げ段階である。2階のリビングにある木製建具の完成度の高さは目を見張るものがある。担当者の中村君のこだわりの結果であろう。キッチンの天板に利用されているフレキシブルボードも面白い。決してチープな住宅ではないデザインされた住宅の中に、安価な素材がきれいに使用されている様は、これまた担当者の上手なコントロールの結果だ。デザインとコスト、この二つをうまく操りながら、家づくりをいかに楽しく進めるかがますいいの家づくりの面白いところなのである。

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2017/03/16

朝礼終了後、埼玉県川越市にて設計中のSさんの家の打ち合わせに向けて、橋本と江崎の3人で現地に向かう。今日は見積もり作業に向けた最終的な打ち合わせという段階である。仕上げ関係をまとめ、設備なども一応の決定事項とする。つまりモノの値段がわかる状態にするということである。この作業は料理に例えると、まずはフレンチなのか中華なのかの方針を決めて、もし中華料理に決まったとするならば、その中で具体的にエビチリなのか麻婆豆腐なのかはたまたチャーハンなのかのメニューを決めて、そしてその料理に使用する食材の種類やらを決めていくという作業である。今夜の夕食の予算は3000円と決めたとして、もしもそれをオーバーしてしまうようであればやっぱりエビチリはやめようとなるかもしれない。まずは一回目の見積もりである。果たしてどう出るか・・・。

下はプレゼンで使用した模型である。今回はリフォームの雰囲気がわかりやすいように1/30の模型を作成した。二つの部屋を仕切るオープンな階段の雰囲気など、図面では伝わらない部分の状況もわかりやすい。

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話をしていると、古い建具や欄間を使ってほしいという。なんでも思い出のある古い住宅からはずしてきたものであるとのこと。こういうものは作ればそれなりにお金がかかる。線の細い千本格子などは職人の手間がかかるのでとても高価であることが多い。昔は人の手間が安かったのだ。だから複雑な装飾がとりついているものが人々の暮らしの中に溶け込んでいたのである。現代はそれらの装飾が画一的な大量生産の既製品に代わってしまった。結果、本当はものを作りたい人々の作る場まで奪われてしまった。そして今である。今はどこに向かっているか、時代の揺り戻し、個人の手仕事の大切さが再び脚光を浴びている。それは日本という国の成熟の過程なのかもしれない。

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14時ごろ事務所に戻る。続いて田部井君と週末に控えた埼玉県久喜市にて設計中のIさんの家についてのスタディーである。これまで基本設計を進めてきたIさんであるがここ1か月ほど中断していた。コストの問題や光環境の問題などを検討し、もしかしたら土地を変更するかもしれないという中での中断であったが、もう一度打ち合わせをしようということでの準備である。1時間ほどの作業を経て終了した。

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