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ますいいリビングカンパニーは埼玉県川口市にある注文住宅を作るデザイン設計事務所です。
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増井真也日記

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2018/12/29

今日で仕事納め、最後の仕事は大掃除だ。みんなで掃除をする傍ら、僕は事務所の庭で焚火を始めた。余り木を燃やせば焚火はいくらでもできるから工務店は良い。そういえば庭で焚火をするのはだいぶ久しぶりのことである。焚火といえば焼き芋である。スーパーでサツマイモを買てきて濡れた新聞紙で包み、その上からアルミホイルで包んで直火で焼く。本当は熾火でじっくり温めたいところだけれど、まだ灰の量が足りないので網の上で直火で焼いた。薪に火をつけるには、ちょっとしたコツがいる。折り曲げたダンボールを芯にしてその周りに細い木を円錐状に立てかけ、空気の道を確保してある状態で中心にあるダンボールに火をつけるとすぐに火が付く。もちろん焚火の囲いは塗料の缶だ。

さてさて、二日前の日記にも書いたが僕の場合は山岳部、他の人だったらボーイスカウトとか、はたまた友達同士で行ったバーベキューとかキャンプとか、そういう場で当たり前に経験ができるこういうことが、驚くほどにやったことが無い、つまりできない人がいることに驚く。河原でキャンプをして夜遅くまで焚火の周りで語り合う時間を過ごしたことがあれば、焚火の魅力を忘れられなくなるだろう。でもやったことが無いと・・・、まず火の付け方がわからない。木の組み方がわからない。缶の穴の開け方も、焼き芋の焼き方も、何にもわからないのだ。恋愛をできない人がいる、みたいな話と似ている現象なのかもしれないけれど、せっかく人間やっている以上やっぱりリアルな魅力は知ってほしいなアと思うのだ。

僕は山岳部だったから中学高校の時代は毎月1回山に行っていた。泊りで行くときはキャンプをするので、禁止されている国立公園内など以外ではよく焚火をしたものだ。中学3年生の時に約1か月間、部活の先輩と北海道の旅をした。層雲峡から入って熊を見ながらトムラウシ山に登ったり、船で渡って利尻山に登ったりの登山から、今では考えられないけれどニッカのウイスキー工場で試飲をしながら泥酔したり、富良野のキャンプ場でキャンプをしたりといった具合である。こういう経験を毎休みごとに積み重ね、なんとなく人間が形成されるのだと思う。

滋賀県の現場に配属された時はすごくうれしかった。周りは山ばかり、夜になるとイノシシやタヌキが普通に歩いている。僕にとっては楽園である。明日から休みだ。今年の年始は石山先生とネパールに行く。これまで行ったことが無いくらいに田舎である。田舎に行って素朴な人と出会い、素朴な空気を吸い、・・・とにかく楽しんで来ようと思う。

1月は7日から仕事始めです。また来年もよろしくお願いいたします。

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2018/12/27

GA JAPANを読んでいたら、その中で内藤廣さんがこんなことを言っていた。

・社会が情報化していく中で、建築にしかできないことがあるとしたらとても高いハードルだと思うけれど「モノの存在感」じゃないかな。・・・

先日購入した栗の幕板とキハダのカウンターが出来上がったので渡邊君と二人で事務所に持ち帰ったのだけれど、やっぱり無垢の木は何とも言えない味がある。特にこういう広葉樹には、広葉樹にしかない表情があって、まさに「モノの存在感」があるように思える。今の日本で広葉樹が採れるのは岩手と北海道が中心だ。昔はどこでも採れたのだろうが、日本の普通の山は杉と檜ばかりになってしまっているのでなんとなく限られたものとなっている。時代が高度化すればするほどに、どんどん手に入らなくなるもの、そんなものの一つである。本来は自然に生えてくるものなのだ。人間が必要以上に余計なことをしなければ誰にでも簡単に手に入るものが、社会が高度化するほどに手に入りずらいものとなる。こういう現象はいろいろなところで起きているように思う。だからこその建築ではないか。

アンリアルを語り、アンリアルの世界の中で娯楽を楽しみ、それだけで大方の精神的満足を得ることができるような気がする世代がいる。驚くことにこの世代は例えば焚火をしたことが無いとか、車を洗ったことが無いとか・・・、僕の世代ではあんまり考えられない程に現実の行為、経験の欠落が見える。建築はリアルだ。材料があり、それを組み立てる職人がいて、組み合わされるディテールがあって、そしてその中で実際に人間が行動する、どれをとってもリアルである。リアルに物を作るときにアンリアルな発想はあまり役に立たない。モノの存在感・・・、改めて考えるべきことだと思う。

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2018/12/24

年末もだいぶ押し迫ってきたが、なんだか世の中全体がわさわさしている。よくわからない株の大暴落現象も誰かの遊びなのだろうか、景気は上向いていると言い続ける安倍首相の言葉を信じている人はいないように思えるのだけれど、だからといってどうすることができるわけでもないのでただただ傍観なのだ。

6時50分事務所出発で、東京都国分寺市にて進行中のJさんの家の現場管理へ。軽トラックの荷台には階段のササラが積まれている。米松を加工した無垢材で厚みが100mmほどある大物だ。さすがに一人で持つのは重いので、渡辺君と二人で搬入した。しばらく大工さんと打ち合わせをしていると、Jさんご夫妻が現場に到着。壁にするつもりだったところに明り取りの開口を作るとか、レッドシダーの塗装の色とか、タイルの種類とか・・・仕上げの段階のもろもろについての打ち合わせを行った。

14時ごろ帰・事務所。

今日は17時で事務所を閉めた。クリスマスイブにウキウキする年齢でもないが、子供たちにプレゼントをあげたり、ケーキをみんなで食べたりの時間はやっぱり楽しいものだ。スタッフもみな思い思いのイブを過ごしたことだろう。

2018/12/20

午前中は事務所にて雑務。

午後、木風堂という無垢の木を扱うお店に行く。このお店は木がとても親しくお付き合いをさせていただいている地元の友人である鈴木君のお父さんのお店である。丸太で購入した無垢の木を長年寝かせて、テーブルなどを作ってくれたり、材料をそのまま売ってくれたりもする。古民家のようなたたずまいの外観は足を踏み入れるのに少々敷居が高いのだけれど、お父さんとお母さんの人柄はとても親しみやすくって時のたつのを忘れそうなくらいだ。今日は栗とキハダの板を購入してきた。年末ごろまでには仕上げてくれるというので楽しみである。

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2018/12/19

今日は朝から東京都国分寺市にて進行中のJさんの家の現場管理へ向かった。少々距離があるのでこの現場に行くときは朝が早い。まだ暗いうちに家を出るとなかなか気分が良いもので、一日の時間を得したような気がするので不思議だ。早起きは三文の徳、とはよく言ったものであるが現場をやる人間にとっては必須のことなのである。現場では二人の大工さんとガス屋さんが作業をしている。一通りの指示を出して終了。

9時過ぎ、続いて東京都杉並区の現場へ向かう。計画地と隣地の間にあるブロック塀が高さ1200mmを超えるのだけれど、この場合は何らかの補強措置をとるか、まったく新しい塀に作り替えるかの措置を取らなければいけなくって、そのための話し合いに来たというわけである。そもそもこのブロック塀には鉄筋が入っているのか・・・、鉄筋チェッカーを使用して調査するとなんと40年も前の古い壁にもかかわらず800mm間隔で鉄筋が存在しているではないか。なかなか丁寧なつくりだなあなどと感心しつつも、お隣の方とのご相談ではやっぱり安心な作り替えをお勧めする。さてさて、御了承していただけるだろうかの結果は来週まで持ち越しである。

続いて埼玉県川口市にて造った二つの中庭のある家へ。先日は神棚の取り付けを行ったが、今日はポストの取り付けである。神棚は建具屋さんの樋口さんに手作りで家紋を彫り込んでもらった。素材はヒノキである。ポストはアイアン作家に手作りで作ってもらい、そこに猫のマークを真鍮であしらえている。表面はたたき出しの荒々しさで、とても雰囲気良く出来上がった。玄関先のかわいいポスト、ドアを開けると手作りで彫り込んだ家紋がしつらえられた神棚、とても日本らしい設えを作家さんと職人さんの手作業によって生み出すことができた。

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2018/12/18

午前中は事務所にて雑務。

10時、会計事務所来社。

12時、駒込にあるギャラリー「時の忘れ物」にて開催中の佐藤研吾君の個展を拝見。佐藤君はかつて石山修武先生のもとでスタッフをしていた若者で、今はインドの大学の講師をしたり、東京大学で博士課程の研究をしていたりという非常に優秀な人物だ。展示されているオブジェは木でできたカメラである。そのカメラで撮影した風景やらのパネルと、カメラ自体の展示。東大でインドの集落の成り立ちを研究したり、福島の教育委員会で郷土教育の資料を作成する仕事をしたり・・・、土着性のある何かから生まれる人の営みのようなものを追求しつつ、それを形にするすべを探っているような感覚を覚えた。それが木でできたカメラ、原始的な素材で作られた素朴な仕組みによって、自分自身の営みと記録を残す、自分自身の土着性とその発展、そんな表現なのかなあと感じた次第である。

続いて東京都世田谷区にある世田谷村へ。世田谷村と言ってすぐにわかる方は少ないかもしれないけれど、ここは石山先生のご自宅である。約17年ほど前に作られたときはここにある地下室にスタッフがうごめいており、創作活動の場として利用されていた。その名も世田谷村地下実験工房、なんともおどろおどろしい名前の施設であるが、この施設の中で僕の事務所の設計もなされたのである。この建物は地下室の上に覆いかぶさるように、鉄骨の柱で支えられたつり橋上の構造がぶら下がっている。屋根の上には土が敷き詰められ、風の強い日には全体がゆらゆらと揺れるそうだ。まあ僕の事務所もキャンティレバーではねだした部分は良く揺れるから同じようなものである。

世田谷村の2階で石山先生とお茶をいただきながらの打ち合わせ、内容は来年初めに行くネパールでの行動についてである。2時間ほど滞在して、パタンでの再会をお約束。それにしても、17年前、まだ会社を始めたばかりのころに心を震わせながらお邪魔したこの建物にこんな形で再び訪れる日が来るとはなんともうれしい瞬間であった。ちょっとさびた鉄骨もちょうどよい凄みを出している。やっぱり石山建築はこれでよいのだ。

2018/12/17

夕方、広島大学の建築学科の松本君よりセルフビルドに関する論文のためのインタビューを受ける。このヒアリングでは、セルフビルドを取り入れる際の設計手法や契約などの状況、保証などはどうしているかといったことから、実際に指導をどのように行っているかといった実践的なことまで約1時間にわたってお話をした。昨年の今頃スタッフの滝本君がまだ大学生だったときにちょうど同じようなテーマで卒業論文を書いていて、その調査にも同じような協力をしたのだけれど、やっぱりセルフビルドというのは学生にとっても興味深い内容なのだなあという印象を持った。完成した論文は郵送してくれるというので出来上がりがとても楽しみである。

2018/12/15

9時過ぎ、東京都江東区にて新築住宅のための土地の購入を検討中のMさん打ち合わせ。実際に購入を使用かどうかを迷っている土地を見ながらのアドバイスなどをさせて頂いた。土地は浅草の浅草寺にほど近い意外と静かな一角にある。大きな通りからは離れているので、それほどざわざわした雰囲気ではないけれど、でも浅草特有の活気というか雰囲気は十分に感じることのできるエリアだ。土地はまだ更地にはなっておらず、古い木造の住宅を改装した倉庫が建っている。倉庫の中にはまだ荷物が置かれていて何かの会社が営業しているようだ。この古い建物を解体しなければいけないのだけれど、隣の敷地との空き寸法はかなりシビアなようで、解体はおそらく手壊しになってしまいそうである。

敷地を後にしてMさんのご自宅を訪問。実際に土地を見たばかりのなかで、その敷地に住宅を設計した場合のボリューム等について簡単にご説明させていただき、12時ごろ終了。

続いて早稲田大学戸山キャンパスへ。今日は、木造在来工法の住宅のパネル工法による建て方実証実験が行われるということで見学に訪れた。この工法は三菱商事さんとYKKなどのメーカーが協力し、普通の在来工法をパネル化して作るという新工法である。イメージ的にはハウスメーカーのごときプレファブリケーションの採用なのだけれど、完全なオープンソースで誰でも利用できるようにしていることが良い。今日は風がとても強くこうした工法の実証実験には悪条件であるが、すでに2階の小屋組みの建て込み作業まで進行していてもう少しで終了というところであった。下の写真は工事の様子である。約2時間ほど見学して事務所に戻った。

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2018/12/12

今日は福島県の木こりの家を運営している株式会社オグラの渡部さんが来社してくれた。この会社では丸太の販売をしていて、僕たちがクリなどの丸太を購入して製材して保管することができる。その材料は約2年ほど寝かせて、十分乾燥させた後に造作材として利用することができるわけだ。もちろん使用する前には大工さんの手によって厚さをそろえたり、幅を切ったりの加工が必要となる。手間暇はかかるけれど、でもとっても趣のある材料をストックすることができるのである。福島の山奥ではすでに雪が降り始めているそうだ。車で行くのは一苦労だけれど是非一度丸太の買い付けに行ってみようと思う。

物の由来というのは流通が進化した現在はとってもわかりにくいし、それに近いから安いわけでもなく、海外からの輸入品が埼玉県の杉よりも安いなどというへんてこな現象が当たり前になってしまっている。しかもこういうモノの値段は、トランプさんがどうしたとか、中国がこうしたとかの理由で大きく変わるので、昨日まで安かったはずのものが突然2割値上げしまうなどという変化もある。値段の問題はさておき、やっぱりどこで切られて、どこで製材して、どこの地域の環境下で乾燥して、・・・こうしたトレサビリティ―というようなものがわかっていることは、家への愛着につながるような気もするのである。

2018/12/10

今日は埼玉県草加市にて設計中のYさんの家のスタディーを行った。前面道路から割と近いところに南側に向けた全面開口を設け、そこに面した部屋のプライバシーを保つために、外構の塀やカーテンなどを利用しなければいけないという条件の中で、どのような工夫ができるかの可能性を探ってみた。

以前埼玉県の川口市に造った琉球土間の家では、前面道路のある側に大きな土間を設けた。琉球石灰岩を敷き込んだ土間にしたのは、沖縄を愛するクライアントの好みによるものなのだけれど、この石灰岩はとても肌触りが柔らかく例えて言うなら栃木県で採れる大谷石のような優しさがある素材だ。リビングはこの土間の奥にある。ご両親が暮らす和室もしかり、つまりは部屋は直接外部に面するのではなくこの土間を介して外部の大開口と面している。真夏の暑い時はダブルスキンのごとき土間がエアコンの効率を高めてくれるし、逆に転機の良い寒い日には太陽の光を存分に取り込んで日向ぼっこも出来るのである。

このアイデア、Yさんの家での外部とのお付き合いの仕方にも通じるところがありそうだ。もうしばらく検討を続けてみよう。

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2018/12/08

今日は大宮にある氷川の杜文化館にて、裏千家の青年部による茶会を主催した。この大宮氷川神社というところは、意外にも氷川神社の総本山のようなところで、古代からの歴史がある埼玉県には珍しい場所だ。文化館はその参道の入り口付近にあるいわゆる和の催しができる施設である。公共施設にしては本格的な茶室もありなかなかのものである。

今日は立礼席と、畳の間での薄茶席の2席を設えた。立礼というのは椅子に座ってお茶を点てたり、お茶を頂いたりというもので正座が苦手な人には大変助かるお点前である。僕も正座に関してはだいぶ苦労したけれど、たぶんほとんどの人は30分程度の正座で動けなくなってしまうだろう。お茶会の場合は1回の席で約30分を要するわけだから、初心者にはなかなかしんどい時間なのだ。

10時ごろから14時ごろまで和気あいあいとした時間を楽しむ。茶道というのは稽古をすること自体も心の安らぎのような時間でとても良いものだが、茶会を催すときもまた楽しいものである。特に少ないお客様の茶会では一人一人と時間をかける会話を楽しむことができるわけで、茶事を除けばこれぞ茶の湯の醍醐味のような気もするのである。

2018/12/07

今日は朝一番で事務所を出て、東京都国分寺市にて進行中のJさんの家の現場管理へ向かう。現在は大工さんによる工事が進行中で、そろそろ杉の羽目板の天井を貼ろうかというところだ。その前にグラスウールの断熱材を施工したり、石膏ボードの捨て貼り用のベニヤを貼ったりの作業がある。一連の作業状況を確認し、おさまりなどを検討して事務所に帰る。

2018/12/06

今日は依然作ったカフェのオーナーさんから、外部に簡単な壁を作ってほしいというご相談を受けた。もともとは大手のハウスメーカーさんで造った住宅なのだけれど、そのリビングの部分をスケルトンにして古民家風のカフェの内装を設えた。普段は家族が集うリビングとして利用する一方で、不定期に営業する会員制のカフェとして利用したいというご相談であった。工事をしたのはかれこれ4年ほど前であろうか。まだ新しいハウスメーカーさんの住宅を壊すのはなんとなく忍びなかったけれど、そのデザインはやっぱりちょっと残念な感じなんだよなあ。

現在はお子様の受験のために一時休業状態であるということだったけれど、春先にはまたスタートしたいということである。そんな中で今回のご依頼は、外壁の外側にもう一枚外壁の様な壁を設え、そこに扉をつけて中庭のような空間を構成したいというご要望であった。外壁の外側の壁・・・、なかなか面白い発想である。日本の住宅ではあまり中庭というものを見ないけれど、西洋の住宅では道路から扉を開けて敷地に入るとそこが中庭となっている建築が珍しくない。さてさて、どんなふうに造ろうか、楽しみなところだ。

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2018/12/04

午前中、埼玉県桶川市にて設計中のAさんの家の打ち合わせ。今日は現地で解体屋さんや植木屋さんとの打ち合わせである。庭木や石がたくさんある日本庭園を一度整理して、そこに新たに家を建て、家と家の間に茶庭を造るという計画だ。ほとんどの樹木を伐採しなければいけないが、数本は再び植えることになる。二つの家の両方に向けたアプローチの位置、二つの建物の高さ関係などなど、母屋と子世帯の関係性を魅力的な形で作り上げるための検討をすることができた。12時過ぎ事務所に戻る。

2018/12/02

金曜日より今日までの3日間は裏千家の関係で京都に足を運んでいる。50歳以下の茶道をたしなむ人々が全国から集まって話し合いを持つという行事で、僕はこの会合に年に3回参加することになっている。会合に行くとご宗家の方々も参加しており、まさに現在から未来の茶道を考える会合なのである。

京都というところは観光産業で成り立っているようなところがあって、最近ではホテル建設がものすごいラッシュとなっている。町のあちこちに小さなホテルから大型ホテルまで造られており、こんなに建てていったい誰が泊まるのだろうと首をかしげたくなるような状況だ。飲食店も街の隅々まで立ち並んでいる。日本食からそうでないお店まで様々であるが、皆一様に工夫を凝らした様相で、もしも埼玉県ならば名店の中に名を連ねそうな店が多い。どこかの街に似ているなあと思っていると、そういえば以前足を運んだスペインのバルセロナに似ているような気がする。ガウディーはスペインのカタルーニャ地方の文化を建築に取り入れ、独自の意匠を表現し、それが街の遺産となり世界中から最も人が集まる観光地となった。京都は日本の歴史の中心地として茶道だけでなく、華道やら香道やら、はたまた和歌や造園、寺院や宮内庁施設など、とにかく日本という国家を示す要素として思いつくものが受け継がれ、それを現代まで維持している点で何となくスペインのバルセロナを連想させるのである。

土曜日の夜に二条城がライトアップされている様子を観光した。いわゆるプロジェクションマッピングのようなもので、花が建築にまとわりつくような様相を表現しているものである。確かにきれいで多くの人が集まっているのだけれど、歴史的な建築を画像でデコレーションする様子はなんとなく不思議な感じがした。違和感とでも言おうか、別に嫌なわけではないけれどそれでもなんとなく不思議な感じがするのである。名工といわれる職人が時間をかけて作り上げた建築物がお花畑・・・・。バーチャルとリアルが入り混じって生まれるあらたな価値観なのだろうがどうも雑な感じがしてならないのである。

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