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ますいいリビングカンパニーは埼玉県川口市にある注文住宅を作るデザイン設計事務所です。
ローコスト・セルフビルドでよい素材を上手に使い家族が幸せになる、そんな建築を目指しています。

ますいいリビングカンパニー|埼玉県川口市

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増井真也日記

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2018/09/24

2連続の3連休、月曜日にこんな風に連続で休むとなると、これまで通りの仕事ができるのかどうかとなんとなく不安になってしまうのは僕だけではないだろう。学校などでも授業数が足りなくなってしまうということで、祭日の月曜日に授業をしているところもあるという話を聞いた。でも働く時間を短くするという世の中の流れには逆らえないわけで、ますいいも昔と比べるとだいぶ勤務時間を短縮したわけである。日曜日もたいていは休めるようになったし、祭日などはそもそも休みとしていなかったところを休日と位置付けた。デザインという仕事をしていると、どうしても短い時間で優れた創作活動を行うことの難しさを感じるが、その結果として画一的なモノづくりの方向に向かってしまうということは避けたいと思っている。今日はといえば・・・、数人のスタッフは普段通り事務所に来ているし、そうでないメンバーも建築の展覧会を見に行ったなどという話も聞くから、結果的には以前とあんまり変わっていないのかもしれない。変化を恐れていても仕方がないから、良い方向へと変化していくことを促すばかりである。ゆとりから生まれる良い建築、それが一番の結果なのだろう。

10時、東京都杉並区にて新築住宅を検討しているAさん打ち合わせ。ご実家にある離れを改修してご両親の新たな棲み処とした後に、ご実家を取り壊しそこに新たな住まいを作ろうという計画である。大手の建設会社設計部に勤めるAさんは、自分で自分の家を設計しようという意思の持ち主で、今日も新しい住宅のプランだけでなくCG画像まで作り上げて打ち合わせに来てくれたほどである。しかもそれがとても完成度の高いデザインとなっていて、まったくそのままというわけにはいかないかもしれないけれど、大枠はそのまま作ることができるような状態まですでに検討されているというから面白い。「自分の家は自分で作る」のますいいの理念に本当にぴったりなケースなのだ。

下の写真は数年前に造ったWさんの住宅だ。Wさんも設計事務所に勤めるクライアントで、まさに自分の家を自分で考えた方である。仕事での新幹線の往復の時間を利用して、下の建築のスケッチを描いてくれたものを、まさに忠実に実現したのが下の写真の建築だ。中庭のある平屋建てで一部分だけが2階となっているとてもコンセプチュアルな住宅で、とても良くできたと思っている。Aさんの家も同じように進んでいきそうだ。これからの進行がとても楽しみなところである。

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2018/09/23

日曜日。今日は畑にて作業。夏野菜は時期を終え、すでに撤去の時期に来ている。茄子としし唐だけがかろうじて実をつけているけれど、もう終わりが近いようで、まともな形になる前に色が変わってしまったりの状態になってしまう。トマトやバジルは完全に枯れてしまったので、株を引き抜き処分する。ためしにちょっと早すぎる里芋を収穫してみたら、やっぱり早すぎたようでとても小さな芋が数個採れただけだった。しょうがは時期である。立派に育ったものが一つ、早速生姜焼きの薬味に使ってみよう。あらかじめ用意しておいた隣のスペースに、畝を作りマルチをかぶせて、ホウレン草や春菊の種をまいた。早いものだと40日ほどで食べごろになるはずなのだけれど、今年は強い雨で種が流されてしまうことが多くて、なかなか思ったようには育ってくれない。今回はどうなることやら・・・、1週間くらいはおとなしい気候が続いてくれることを願うばかりである。

夕方、ボルダリング。ただただ壁を登るだけの単純な行為だと思っていたら、だんだんとわかってくるにしたがって考えることも多くなる。そしてなんとなく話をする人も増えてくる。純粋な山やのような人もいれば、おしゃれな若者から子供までいろいろだ。1時間ほど汗を流して帰宅した。

2018/09/21

今日は川口市が主催する社会福祉協議会の中の保育園や幼稚園に関する施設審査の審議会に参加した。川口市が中核市に移行したことにより、こうした施設の審査権限が埼玉県から川口市に移ったということで、新たに審議のための委員会が作られた。僕の立場は建築家という視点で、施設の認可に対して意見を述べるというものである。今年度は10数件の保育園が新設される予定で、人数にすると1000人弱の受け入れ人数を増やす計画だ。現在保育園を必要としている児童数が10000人強、それに対して結果的に9000人くらいの受け入れ施設ができることになるということである。人口が増えている市だけに、こうした施設の需要も伸びるわけだけれど、ただただ作ればよいというものでもなく、子供たちを育てるにふさわしい環境を整備しなければいけないという中で、多くの苦労が垣間見える計画が多くあった。特に駅に近い都市部での計画というのは用地確保に多額の費用が掛かるだけでなくそもそも土地自体が少ないわけで、限られた条件の中で何とか施設としての認可基準を成立させようという設計上の難しさが多くあるようである。2方向避難の確保、事務室や職員の休憩室等、それぞれの項目についての確認をしつつ、約2時間ほどの時間をかけて審議を終えた。

2018/09/19

11時、埼玉県川口市にてアトリエの新築を検討しているSさん打ち合わせ。Sさんは映像関係の仕事をしていて、作業をしたり、打ち合わせをしたりの自由にできる自分自身の秘密基地のごとき小屋が欲しいとのことである。広さにして約10坪ほど、1000万円以内で外構工事も含めて建築したいというから何ともロマンチックな仕事なのだ。

今から10年ほど前に、川口市の安行というところに小さな小屋を作った。ガーデニングを楽しみながら日曜日を過ごすための小さな小屋であるが、小屋としては大きいほうであろうか、約50㎡ほどの小屋である。小さなキッチンとトイレがあるだけの小屋だけれど、庭に対して開かれた様子はとても魅力的だ。

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Sさんの小屋はここまで開放的ではない。映像の製作っ作業をしたりのスペースと打ち合わせを行うスペース、他にはシャワーブースや仮眠室などがある。大きさはもう少々大きいけれど、壁に小さな窓が開けられている様子はコルビジェがカップマルタンに造った休暇小屋のごときものかもしれない。小屋というのは住宅と違い、個人の趣味の実現や思考の活動の場というような側面が強いので、自分自身のこだわりが思いっきり影響する建築だと思う。天井を高く、木をふんだんに使って・・・イメージはいろいろと膨らんでいるので、これから先が楽しみなところである。

2018/09/17

今日は娘と二人で高尾山に登った。なんとなく思い付きで、明日休みだからどこかに行こうかというような話になって、そうしたら高尾山に行きたいという風に返事が来て・・・別に何の目的があるわけでもないのだけれど行ってみることにした。今は長男と次女が受験の時期で動きが取れない。長女は昨年高校受験を終えたから比較的自由がある。子供が小さい頃には親の思い通りにすべての予定を立てることができたけれど、だんだんと育ってくると子供には子供の事情というものが生じてくるのでなかなかそういうわけにもいかなくなる。こうやって少しずつ親は子供から離れていくのだといううことがようやくわかってきた。だからこそたまにはこうして娘と二人旅というのも良いものだと思う。

高尾山に登るのは何回目だろうか。おそらくもう8回目くらいかな・・・。小学生のころに数回、中学生の山岳部で数回、大人になってからは2回目か。茨城県にある筑波山も何回も登ったけれど、この山ほど多く登った山はない。それくらい気軽に登ることができるということなのだろう。京浜東北線から武蔵野線、最後に中央線を乗り継いで現地に着いたのが9時ごろ、山に行くには遅すぎる工程だけれど高尾山なら問題はない。駅舎は隈研吾さんの設計である。木製のルーバーが特徴的な意匠だ。さすがにケーブルカーを使うほどの高度でもないので、自分の足で登って自分の足で降りてきた。軽く汗ばむ程度の3時間ほどのハイキングだけれど、意外と疲れるものだ。なんだか明日は筋肉痛になりそうな気配である。

2018/09/16

10時過ぎ、東京都新宿区にあるリビングデザインセンターオゾンにて、現在計画中のUさんの家の打ち合わせを行った。詳細部分に関する変更などを図面に落とし込み、最終的な確認をしていただくという流れである。

14時、同じくオゾンにて家づくりセミナーに参加。以前にもこのセミナーで講師を務めさせていただいたことがあるのだが、今回も前回と同じリフォームについてのセミナーとなった。今回は町田分室の田村君と二人での参加である。まずは田村君が世田谷区の作品についての解説を行い、そのあとに僕が蕨市の作品についての解説を行うという流れで進行した。全体の進行はオゾンの村松さんがやってくれた。わざわざ話を聞いに来てくれたお客様は15名ほどだろうか。吹き抜けの上にもちらほらと聞いてくれている人がいる。古い住宅のリフォーム、きっと多くの人が興味を持ているのだと思う。

今回の蕨の事例は、家カフェをやりたいという女性のためのリフォームである。築50年を超える住宅をリフォームするとなると、構造のチェックとか雨漏りを止めるために屋根をふき替えたりとかのメンテナンスの工事も必要となる。設計の段階では、思い出の残る古い障子を再利用したり、古い床板を壁に貼ることで味わい深い空間を作り上げたりの工夫をした。新築のようにまっすぐと答えに向かっていくのではないあいまいな感覚の中で、いかにクライアントと価値観を共有して進めていくことができるか、リフォームの成功というのはそこに尽きるような気もするのである。

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2018/09/14

朝礼終了後、各プロジェクト打ち合わせ。

10時より、埼玉県坂戸市にて設計中のYさんの家の打ち合わせ。Yさんの家は33坪ほどの木造2階建て住宅で、庭とつながりのあるダイニングキッチンと、小上がりの向こうにあるちょっと奥まったリビングの二つの大きなゾーンで構成されている。ダイニングキッチンはなるべく床の高さを押さえて、庭と連続する空間とし、逆にリビングは小上がりの奥とすることで外部とはちょっと距離を置いた落ち着きのある場としたいと考えている。下は1/100模型写真である。中央部の2階ゾーンには少しシンボリックなストーヴの煙突が建つと良いなあと思う。

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14時、セルフビルドによる家づくりを検討しているというHさん来社。なるべく多くのセルフビルドに挑戦しながら、自分自身の家を作りたいというが、とはいえいったいどこまでできるのかがよくわからない。こういうご相談はこれまでも少なからず受けてきた。房総半島や離島で行われているような本当に自分自身ですべての工事を行ってしまうようなセルフビルドもあるが、そういうまるで工務店のような方はめったにいない。かつて屋久島で、一人で家づくりをしているという男性にあったことがあるが、その人はもう10年も作り続けてるというようなことを言っていた。これはもはや家づくり=人生である。いったいいつになったら住めるのかもわからないのでは、普通の人が取り組むには酷過ぎる。

ますいいで通常行っているセルフビルドは、構造や屋根、外壁周りなどはプロの力で行い、内装の仕上げ工事などの素人が行ってもあまり問題のない部分の一部をクライアント自らの手で行うようにしている。どれくらいまでを行うかはその人による。漆喰の左官塗やペンキの塗装、タイル貼りなどは比較的取り組みやすい内容だから、多くのクライアントが挑戦している。最近ではワークショップなども多く開催されているので技術の習得もやりやすくなっているようだ。Hさんは果たしてどこまでやるのだろうか。またのご連絡をお待ちしたいと思う。

2018/09/11

10時、東京都にあるお寺さんにて打ち合わせ。来年ごろに控えた本堂瓦屋根の葺き替え工事に向けて、いよいよ本格的な準備に入りだしてきた。工事中のモノの移動や瓦志納のやり方などの細かい打ち合わせを行う。

都市に点在する寺院は、その檀家衆の布施により成り立っている。寺院の周辺に広い墓地を所有していたりすれば、そこに建てる墓を含めた葬式ビジネスによってさらなる繁栄を遂げている寺院もある。しかしその状況は近年大きく変化しているようだ。近代的な設備を有する葬式を行うためのセレモニーホールは利便性の高い駅周辺に増え続けているし、一つのビルにお墓と称するものを収容するような施設や、メモリアルパークのごとき墓地もだいぶ増えた。僕自身もお寺さんでの葬儀に参列するよりも、そういうセレモニーホールに行くことのほうが圧倒的に多い。「死」という宗教観なしでは容易に受け入れることが難しい事象を扱う宗教施設としての寺院は、まるで葬式という一つのイベントを行う営利目的の事業者によってその役割や立場をだいぶ奪われてしまったのだと思う。そしてその責任の一端は、やはり寺院の側にあるのであろう。

僕は日本人にとっても、諸外国と同じように宗教観は必要であると思っている。特に震災や豪雨のごとき悲惨な出来事などを目のあたりにすればするほどに、何かを信じたり何かにすくわれたりする考えとしての宗教はとても大切なものだと思う。日本人が自然に存在するもの達を神として扱ってきたのも、きっと地震や火山や様々な事象を引き起こす逆らえないものとしてそういうものたちを意識し、忘れないようにするためだったのではないかと思うのだ。

寺院は究極的に言えば本当に困った時に人が集まる場所だと思う。人が何かに救われたいときに訪れ、普段意識していない神を感じることまではできなくとも、そこで住職の言葉に癒されればそれだけで素晴らしい価値があるのだと思う。そしてそれはメモリアルパークにもセレモニーホールにもできない最も重要な行為なのだと思うのである。今回はそういう素晴らしい寺院の工事にかかわることができたことに感謝している。最後まで無事に進めていきたいと思う。

2018/09/10

10時、埼玉県川口市の木曽呂ということろで土地の販売をしている不動産屋さんを訪問。この辺は川口市でも地盤が一番高いところで、関東ローム層の赤土でできた小高い丘になっている。水害の心配もいらないし、地震の揺れ方も少ないようで、とても災害に強そうなエリアといえる。その代わりに駅からは遠く、車がないと少々不便な場所である。先日の日記にも紹介したが、この木曽呂ということろにとても住みやすそうな土地を分けてもらえるということで足を運んだ次第である。広さにして96坪、分けるとしたら半分か三分の一だろう。東道路で、一番南の角地は南も接道して開いているという好条件、さてさてどうなることやらである。

障子の魅力について考えてみた。和室に障子はよく見るけれど、洋室に障子はあまり見ない。障子は木製の建具に和紙を張っているわけだけれど、この和紙を透過する光というのがとても良い。柔らかい白い幕とでも言おうか、アルミサッシがむき出しの様子と比べると何とも上品な表情となる。もちろん障子には断熱効果もある。プライバシーを守ることも出来る。一つのアイテムでいくつもの効果を生み出してくれる、なかなかのツワモノだ。廃プラスチックの問題が世界的に取り上げられて、インドでは使い捨てプラスチックの使用が禁止されるという。日本は世界第2位の使い捨てプラスチックの排出国である。プラスチック・・・インプラス・・・使い捨てではないけれどなんだかサッシにも共通点があるようだ。そういえば使い捨ての紙ストローができたというニュースを見た。障子の様なアナログな道具も、もしかしたら近い将来にこぞって使用される技術となるかもしれないなあ。

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2018/09/09

日曜日。今日は小学校6年生の娘が中学入試の模擬試験を受けるというのでその送り迎えに、王寺駅の近くにある順天中学校を訪れた。学校の門の前で川口市の知人に遭遇したが、目的は同じとのこと。昔は模擬試験に親が一緒に行くなんてことはまず考えられなかったけれど、今ではそれが普通のことのようである。普通というのはその時代によって変化する。そもそも僕だって、昔はあり得なかったと言いながらも行っている。なんでだろうと思うけれど、やっぱり世の中がなんとなく物騒になっているような気がするからであろうかとも思う。

学校で待っている間は、その学校の説明会がセットされている。教室にはまたまた川口市の知人の奥様がいる。何ともまあ、世間は狭いのである。僕はといえば、島崎藤村の「破戒」を読了。差別を受ける部落出身の青年がその事実を隠し続けることができずに、ついには告白してしまうという内容である。100年近く前に書かれた本だけれど、差別を受けるような秘密を持っている人がそれをカミングアウトするという行為は今の時代にも通じるところがあるような気がする。同性愛や病など、そういうことを原因として人を差別してはいけないよということになっているけれど、それでも同じように接することがちょっと難しいような事象を抱える人がそれを告白するような事例は後を絶たない。本当の自分を認められたいと思う気持ちか、そもそも人は秘密というものを保持し続けることが苦手なのか・・・。約3時間の待ち時間はあっという間に過ぎていった。

夕方、娘と一緒にボルダリングジムへ行ってみた。5月ごろから初めてからというもの、月に数回は練習しているのだが、結構登れるようになってきたような気がするから面白い。まるで猿のように壁を上る熟練の若者たちには全くかなわないけれど、でも汗をかきながら何かを登るという行為はとても心地の良いものであった。夜は家族で食事へ出かけた。先日は北海道で地震があったけれど、こうして普通の日々が過ぎていくことに本当に感謝をしたいと思う。

2018/09/06

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。埼玉県川口市にて計画中のリフォーム工事見積もりなど。

4日の台風では、関西地方に大きな被害が出た。地震もとても気になるところだけれど、最近増えている台風も建築を造る僕たちにとってはとても気になる事象である。屋根が飛ばされたり、家自体が飛ばされたりの様子は、基本的な構造の強化を考えざるを得ない気持ちにさせる。

地震に対しては耐震等級という言葉があって、これには1から3までの段階があるのだけれど、すごく簡単に言うと耐震壁の量を1から1.25倍か1.5倍に増やすことで家全体の耐震力を高めるということが行われている。こういう風にランク付けをされ始めると法律を十分に満たしている等級1でもなんとなく不安なような気がするものである。したがって予算やクライアントの考えなど条件となる要素は様々あるが、場合によっては等級2とか3にランクアップする設計を行うこととなるわけだ。ますいいでは基本的に普段から構造計算を行っているので、2階建ての木造住宅に許されている簡易的な壁量計算しかしていない住宅よりはだいぶ強い構造体を作っているのだけれど、耐震等級を挙げた場合はさらなる強化となるわけだ。それに伴って金額も多少は上がるけれど、木造の柱や筋交いを増やすことでの増額は驚くほどの増額とはならないことが多いので、プランが許すのであればお勧めの手法であると思う。

厳しい温度変化も気になるところである。これに対しては、サッシの断熱性能と家自体の断熱性能を上げることで対応しているけれど、どれだけ断熱性能を上げたところで、外気温が40度を超えるような日があるのではエアコンの適正設置は避けられないと思う。空気循環システムを設置するなどの対応も効果的だと思う。冬に上部にたまってしまう暖気を床下まで循環させ、さらにペレットストーヴを設置することでエアコンよりも効率の良い暖房が可能となる。

風圧力に対しては、よほど変形した薄っぺらな長方形のプランでない限り地震力の強化が寄与してくれるはずだけれど、大きな軒の出などの構造計算にはあまり関係ない部分では注意が必要だろう。屋根が飛ばされたらやっぱり困る。垂木で薄い軒を出すようなデザインは日本家屋の常とう手段であり、数寄屋的なデザインには欠かせないものだけれど、できれば梁自体を跳ねだして丈夫な屋根としたいところだ。

今はまだあまり造る機会がないけれど、地下シェルターのようなものも一般的になるかもしれない。RC構造を1階部分だけに取り入れるなどの工夫はこれまでもしてきたが、こうした混構造によって水害から建物を守ったり、シェルター的な場所を作ったりの操作は水害発生が予想される地域には有効だと思う。

想定外の事象が起きて想定外の被害が起きる。でもなるべく想定をしてあげたほうが余計な被害は防ぐことができるわけだから、こういう風に思いつくことはできるだけ取り入れるべきなのだと思う。

2018/09/04

午前中、各プロジェクト打ち合わせ。埼玉県坂戸市にて設計中のYさんの家のプランについていくつかのスタディーを行った。Yさんの家は庭が十分に確保できる広い敷地に建つ木造住宅である。庭には小さな畑などを計画し、庭と住まいが一体となった暮らし方を提案している。今の計画では敷地の北側と西側にL字型のボリュームを配置し、その中央部分を2階建て、両翼を平屋のように抑えている。片方の屋根の上に出ることができるようにして、天気の良い日には屋根の上でビールを飲んだりの遊びができるように考えた。中央部分には吹き抜けを設け、そこにはペレットストーヴの煙突が2階まですうーっと伸びてゆく。内装には自然素材の漆喰や無垢の木を使用し、温かみのある空間としたい。

僕が初めてストーヴを使用したのは東京都板橋区に造った「さんかくの家」である。この計画では、クライアントのTさんがとても積極的に薪ストーヴの導入を望んでいて、1500万円台というローコストにもかかわらず薪ストーブを購入した。各階のプランはわずか9坪の直角三角形である。そもそも敷地も16坪ほどの狭小地だ。薪ストーヴは、そのような狭小のプランの1階の玄関から続く土間部分に置かれていて、その煙突は3階を貫いて屋上まで到達している。まさに家のシンボルのような存在感であり、冬に稼働すれば家全体をほのかに温めてくれる存在だ。

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こちらは建てて数年目に開いたパーティーの様子。土間空間もこんな風に暖かく利用できるのである。

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2018/09/03

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。

来週末の9月16日に東京都新宿区にあるリビングデザインセンターオゾンにて行う予定のセミナー資料確認など。今回のセミナーは「工務店と一戸建てリノベーション・子育て中から、終の棲家まで」と銘打って、2軒のリノベーション事例について説明をさせて頂く予定だ。下記はオゾンさんのHPよりの紹介文である。興味のある方はぜひお越しください。

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工務店とリノベーションをすると、リノベーション内容と工事金額の連動が分かりやすいこと、費用を抑えやすいこと、工事後もずっとお付き合いして家を守っていけること、などのメリットがあります。

そこで設計施工を一貫して行う工務店「ますいいリビングカンパニー」を講師にお招きし、一戸建てをリノベーションした2つの事例をご紹介します。

1軒目は、「共働きで子育て中」のお宅。
中古の一戸建てを購入しましたが、周りに住宅が密集しており、家族が集うリビングダイニングが暗く、昼間でも電気をつけなければならないほどでした。それを解消したいとの要望があり、アイデア溢れる設計のもと、部屋に自然光が入るようにした事例です。

2軒目は、「築56年の実家をリノベーション」したお宅。
建て主は、朝夕のガーデニング、ストレッチ・ヨガ、ポプリづくり、干し野菜づくり等々が好きで、健康的な「暮らしの知恵生活」を実践していらっしゃいました。もうすぐ60歳になるのを機に、住まいを「終の棲家」として、耐震性にも配慮しながら、使える部材は残しつつ、小さなカフェが出来るようにリノベーションしました。

ふたつの事例を通して、一戸建てのリノベーションの可能性や、工務店とのリノベーションの様子をご覧ください。

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今日から新人の山本君がますいいリビングカンパニーに参加してくれている。武蔵野美術大学出身の若手だが、その画力には皆驚くばかり。今後の活躍に期待したい。

2018/09/01

午前中、埼玉県桶川市にて設計中のAさんの家の打ち合わせ。基本設計がほぼ終了し、各部屋の展開図などを描きながら設計を進めている段階である。初めは純和風の住宅として設計を進めていたが、コストを抑えるために、茶室のあるスペースの設えとそれ以外の部分の設えを区別して、和と洋の交わったプランとした。延べ床面積が60坪と少々大きな建築だけに、段階的に設計を進めていきたい。

14時、埼玉県川島町にて住宅の建て替えを検討中のSさんご家族打ち合わせ。この計画はお父さんとお母さんとお姉さんが住む実家を作り替えて、妹さんご夫妻が同居する2世帯住宅を作ろうかというものである。敷地には今の母屋だけでなく、さらに古い牛小屋とか、農機具などが保管されている倉庫とかがあって、合計4個の建築が建っているから面白い。特に牛小屋はなんだか魅力的なスペースになりそうな予感をわき起こすような建築であったので、思い過ごしだとは思うけれど、まさにリノベーションをされるのを待っているかのような建築の思いが伝わて来たような気がした。建築の思い・・・、ちょっとおかしな言い方だけど、でもそういうものを僕はとても大切にしている。その「思い」はほぼ同じような意味で作り手の「思い」でもあり、そしてそれに関わる家族の「思い」でもあるのだ。

2018/08/31

朝礼終了後、各プロジェクト打ち合わせ。

11時、東京都台東区にて進行中のSさんの家の現場確認。現場では和順君が清掃作業を行っていた。すでにセルフビルドが80%ほど終えたところだろうか。漆喰の壁はほぼ塗り終わり、場所によっては塗装の仕上げも施されている。キッチン前の壁のようにタイルが張られるのを待っている場所もある。

ますいいでセルフビルドを取り入れる場合、半分くらいのケースでは補助のための職人さんを何人か呼べるように見積もりを行っておくことが多い。本当にすべての作業を自分自身で行う覚悟があればよいのだけれど、やっぱり夏の暑さだったり、そもそも初めて行う不慣れさがあったりで、お手伝いをしてくれるプロがいるのといないのとでは、その作業の大変さにだいぶ差がある。でも、この現場のセルフビルドは職人さんの補助人工を当てにしていない、つまりはすべての作業をクライアント自身が行うセルフビルドであるからすごいのである。

実はクライアントはかつて塗装職人をしていた経歴の持ち主だ。左官職人ではないけれど、建築の仕上げ工事をやったことがあれば大体の感覚は身についている。だから左官仕上げも結構上手にできている。でも塗装仕上げはすごく上手にできていて、当然のことながらプロとしての仕事が施されている。なかなか良いのである。

日本の住宅は、必要以上に精度を求めるがゆえに非常に高価になってしまう傾向がある。でも住宅というのはもともと人が住むことができればよいのであって、そこに施される仕上げというのは風合いや雰囲気がよろしければ、角がぴったり合っているなどの精度が本質的に重要なのではないのだと思う。もちろんそういうことが大切だと思う気持ちもある。そりゃあ、より手間をかければ、より精度を求めれば、より良い材料を使えば・・・それは良いに決まっている。しかし、そういう縛りから逃れられないで、結果的に自然素材などを利用するためのコストを下げることができずに、すべての仕上げがビニルクロスになってしまうような建売のような結末に至るのは本末転倒な選択だ。

Sさんの家では、漆喰が天井まで塗られている。ちょっと雑なその仕上げが、完成した時の雰囲気をとても柔らかいものしてくれるような気がする。出来上がるのがとても楽しみな住宅である。

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