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ますいいでは、古くなった物件を壊すことなく次の世代に引き継ぐお手伝いをしております。

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ますいいリビングカンパニーは埼玉県川口市にある注文住宅を作るデザイン設計事務所です。
ローコスト・セルフビルドでよい素材を上手に使い家族が幸せになる、そんな建築を目指しています。

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増井真也日記

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2020/12/20

埼玉県川口市にて進行中のKさんの家では、玄関框に栗を使用した。栗というのは代表的な国産の広葉樹で、最近では岩手県や北海道で採ることができる。近場の材木屋さんに言っても買うことはできないので、僕の場合丸太で購入して製材し、1年間ほど乾燥させて会社の倉庫に保管してる。もちろん新木場などで購入すればあるにはあるが、それこそとんでもなく高いものとなる。でも僕の場合は丸太で購入しているので、通常の造作材と同じくらいの値段で現場に卸すことができるのである。

倉庫にある栗の木は、いわゆる荒木である。この荒木を表見を平らにし直角を出し、長さや形を加工することでこうした部材となる。それをやるのはもちろん大工さんだ。

写真は実際に取りつけが終わった状態である。無垢の栗の框、、、何とも言えない表情なのでご紹介しよう。

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2020/12/19

10時、東京都新宿区にて進行中のFさんの家打ち合わせ。Fさんの家では今日から、1階の土間部分に大谷石の工事が始まる。全部で90枚くらいの大谷石、なかなか迫力のある光景だ。大谷石というのは栃木県で採れる目の粗い石で、その柔らかい風合いがとても良い。内装にも使用されるし外構の塀などにも使用される。今回使用する1階の土間部分というのは、将来的には民泊利用も考えているこの住宅の共用スペースにあたる。共用スペースは木製の玄関を通して外部とつながることで、完全に閉ざされた内部とは違う場の質を持つこととなるであろう。月曜日からの本格的な施工が楽しみである。

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夕方、東京都中野区にて新築住宅を検討中のSさんご夫妻打ち合わせ。

16時、埼玉県川口市にて土地の購入をしたWさんご夫妻打ち合わせ。前回ご提案させていただいたプランのコスト感についてのお話など。僕が基本設計時点でのコスト調整で気をつけていることは、クライアントの満足が得られるプランを作成する際に、いかに無駄な部分をそぎ落としていくかということである。無駄な部分をそぎ落としたプランはたいていの場合バランスが良く美しいものとなる。そして空間も引き締まってくる場合が多い。こういう空間のほうが人の居心地が良いと感じることができ、そして面積を節約することでできた予算を仕上げや性能の向上に回すことができるのでさらに良い。クライアントの求める予算の範囲の中でいかに良い建築を造るかの腕の見せ所は、こういう設計の初期段階にもあるのだと思う。

2020/12/17

午前中、埼玉県川口市にて工事中のOさんの家の打ち合わせ。今日はキッチンの家具工事についての図面確認などを行った。Oさんの家では「森の生活」仕様での家造りを行っている。詳しくはHPのトップページからご覧いただきたいところだが、

①地産地消の考えで地域の自然素材を活用する
木:北関東(栃木県中心)で採れる桧、杉材を採用
土:内装仕上げに漆喰材を採用
石:大谷石などの関東で採れる石を採用
紙:地元で漉いた和紙を壁紙などに採用
②住まい手と作る職人の健康を害する部材を使わない
合板・ベニヤ・ビニルクロス・新建材・サイディング等を使わない。
塗料・接着剤も安全に配慮する
③廃棄時の環境負荷を考慮した部材を採用する
④室内空気環境を測定する

という点をコンセプトにした家造りだ。
特に④の仕う無い空気環境の測定という点にも非常に重点を置いている。今月26日には近畿大学医学部の東教授をはじめとする共同研究チームが、Oさんの現在の住まいの環境測定や健康状態のチェックを行うことになっている。そして建築終了後には、新しい家の空気環境と健康状態のチェックを2年間にわたって調査する。Oさんのお嬢さんはアトピーの症状があるのだが、これがもしよくなってくれればこんなにうれしいことはない。もちろんキッチンもヒノキ材で製作する予定である。これからも逐一ご報告していきたいと思う。

2020/12/16

家の庭に蹲を設置した。蹲というのは水をためることができるようになっている石のことで、お茶室に入る前に身を清めるために使用する設備である。水道で手を洗えばいいじゃないかという現代社会的な考えもあろうけれど、まあそれは神社の手水舎とおんなじこと、こういう伝統的設えがあってこその茶室なのだ。

ようやくできた蹲、だが一つ大きな問題があった!!なんと蹲の隣に西王母、白侘助、むくげが植えられている。どれもこれもお茶らしい花である。まさにお似合いと思うところなのだが、実はこれらの花は茶室に生けられる代表選手たちである。ということはお客様が蹲に身を清めに来てみると、そこには茶室の中に生けられるその日の一番の楽しみの花があるということになってしまうわけなのだ。茶道では、その日にどんな花が活けてあるかというのが一つの感動ポイントだからこそ、ここにこれらの花があることは普通ではないということになる。もちろん茶会に必要な花々なので、庭の見えないところに植えることは必要だけれど、堂々と植わっていてはいけない、なんとも難しい存在なのだ。

そういえば利休のエピソードに朝顔の話があった。秀吉が見事な朝顔を見たいといったところ、利休はすべての花を落とし、茶室に一輪の朝顔を生けたそうだ。秀吉が利休の茶室を訪れてみるとそこには朝顔がない。怪訝に思って茶室に入ると、一輪だけそっと飾られている。そして秀吉は感動するという話である。

こういうおもてなしの心が茶道なのである。このままいけば、僕も茶会のたびにすべての花を落とさなければいけないことになる。早速植木屋さんに目につかないところへの移植を頼むこととしようと思う。

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2020/12/12

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。9時30分、東京都中野区にて新築住宅を設計中のIさん打ち合わせ。最後のコスト調整を行ってきて、大方ご予算の範囲内に収めることができたなかで、やっぱりここはこういう仕様がいいかなあと言う部分についての打ち合わせを行った。ますいいでは一つひとっつのお値段をお客様と共有することによって、仕様について細かい部分まで一緒に悩むことができるようにしている。

例えば玄関のドアをアルミ玄関にするか、木製の玄関にするかについて考えるとすると、アルミの玄関ドアの場合は玄関自体が20万円に2万円の枠材として、それを木製玄関ドアにすると10万円のドアに3万円の金物がついて5万円の枠が必要となるというような具合がある。はたまたパントリーの収納棚板を自分で作ると3万円ダウンというような単純な話もある。ビニルクロスは嫌だから、左官屋さんの補助人工を4人頼んで、それ以外は自分でセルフビルドを行うとビニルクロスとほとんど値段が変わらないで漆喰を採用できるなんてこともある。とにかく細かく細かく、一行一行の金額を精査した結果の打ち合わせなのである。

11時、埼玉県川口市にて土地の購入予定のWさんご夫妻打ち合わせ。現在進行中の川口市の現場のすぐ近く、敷地から屋根が見えるところにある古い住宅を購入し、解体して建て替えるという計画である。今回は中庭型のプランを考えてみた。実はこのプランはクライアントのWさんがスケッチを描いてくれたプランなのだが、それを書き上げてみるとなかなか良い。こういうスケッチをかける施主というのはそもそもセンスが良い。自分の家はこんな風にしたいなあという理想ができている。つまりはとても良い家ができるクライアントなのである。

中庭型のプランというと数年前に造ったW邸を思い出す。Wさんは大手の設計事務所にお勤めの方で、このプランは自分自身で考えたものだ。確か新幹線の行帰りで描き上げたというプランを持ってきて、この通りに造ってほしいといわれたことを記憶している。設計事務所に勤めている方の家やハウスメーカー・ゼネコンマンの家造りがとても多いますいいなのだが、その中でもとても記憶に残るプランだったのでご紹介しよう。

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15時、東京都中野区にて新築住宅の設計中のSさん打ち合わせ。Sさんと先ほどのIさんはご兄弟同士ということで、今回は同じ敷地に二つの家を建てるという計画である。同じく最終見積もり段階の打ち合わせを行わせていただいた。

18時、筑波大学の石塚先生が私の茶室に遊びに来てくれた。以前何度か講演会を拝聴したことがあるのがご縁で、それ以来のお付き合いをさせて頂いてきたが、なかなか成長することができない茶道家である私にとって本当に貴重な先生の一人なのである。今日もいろいろなことを学ばせていただいた。本当に感謝感謝なのだ。

2020/12/11

報道関係者各位
プレスリリース
2020年12月17日
(有)ますいいリビングカンパニー
代表取締役 増井真也

荒川氾濫!!
木造住宅の押し入れに95歳のおばあさんの為の垂直避難設備を制作

埼玉県川口市では、荒川氾濫時の想定水深が5m~3mと想定されている。水害時には近隣の公共建築や、車で20分くらいのところにある高台への非難を計画されているが、高齢者の住人など避難しきれない人が発生することは容易に予想される。Iさんの家には、90歳を超える明日の不自由な女性と、70歳を超える息子さんが二人で住んでいる。いざという時お母さんをおんぶして避難ができるかどうかの不安は年々募るばかりである。そこで、家に居ながらにして非難をすることが出来るための装置を開発することにした。この装置はあくまで非常時のみに使用するもので、普段は荷物の上げ下げの為に使用される予定だ。
上下階の移動の為の開口部は、押し入れの床に1m角ほどの穴をあけることで造られた。車いすのままで乗ることが出来るように木製の箱を取付て、いわゆる江戸時代のお屋敷に2階の座敷にお料理を運搬するために造られていた木製滑車の装置のごときものとなった。上下移動は停電時でも行えるように、貨物用のチェーンブロックを取り付けている。各所の段差は小さなスロープを付けることで解消した。箱がぶれることがないように、四方に木製のガイドレールを取付ている。2階に上がれば、地盤面からは3.5mほどは上がることが出来る。

価格      60万円(設置費用込み)
工期      1週間程度
設置可能場所  押し入れ
目標      エレベータより低コストかつ停電時使用可能の装置として普及し、人命救助にに役立てたい。
現場      埼玉県川口市中青木4丁目

問い合わせ先
(有)ますいいリビングカンパニー  住所 埼玉県川口市中青木3-2-5
TEL 048-254-8021  
mail masuii@masuii.co.jp

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2020/12/10

13時、東京芸術大学の小林先生打ち合わせ。埼玉県川口市にあるSさんの家を登録文化財に申請しようというプロジェクトである。登録文化財というのは、国が指定する重要文化財にはしないけれど、でもその地域の景観形成に十分価値があるよねとか、もう一度造ることがとっても難しいよねとかの理由で、壊してしまうことは地域にとっての損害であると認められた建築物をリストに記載して、いざ改修工事をして利用するというようなときには適正なアドバイスを頂くことが出来るという制度である。(だいぶ簡単に説明はしているけれど)50年以上の築年数が条件なので、僕の会社の建物だってあと30年すれば登録文化財にすることが出来ると思う、そういう簡易的なところが良い。日本には文化財がたったの4000棟くらいしかないそうだけれど、英仏といった建築文化先進国では何百万棟もある・・・それが現実である。僕たちが住む街並みを少しでも良い街に使用と思えば思うほどに、古い建築物は大切にしなければいけない。だって新しく建てた建物を、すぐに50年の味わいを持つようにアレンジすることなど不可能なのだ。

18時、川口裏路地実行委員会のメンバーが集まって、Sさんの家についてのレクチャーを行った。もちろん講師はSさんである。約30分ほどのレクチャーだったが江戸時代から続くSさんの家の様々な事情について知ることが出来た。これはまさに街の歴史である。こういう歴史観が新しい街と融合してこそ、その街ならではの魅力となっていくのである。

2020/12/09

朝礼終了後、各プロジェクト打合せ。

11時ごろ、埼玉県川口市にて水害時の垂直避難設備を造ったIさんの家の現場確認。
埼玉県川口市というところは、荒川反乱時の想定水深が5m~4mと想定されている。水害時には近隣の公共建築や、車で20分くらいのところにある高台への非難を計画されているわけだが、高齢者の住人など避難しきれない人が発生することは容易に予想される。Iさんの家には、90歳を超える明日の不自由な女性と、70歳を超える息子さんが二人で住んでいる。いざという時お母さんをおんぶして避難ができるかどうかの不安は年々募るばかりである。

そこで、家に居ながらにして非難をすることが出来るための装置を開発することにした。この装置はあくまで非常時のみに使用するもので、普段は荷物の上げ下げの為に使用される予定だ。

上下階の移動の為の開口部は、押し入れの床に1m角ほどの穴をあけることで造られた。車いすのままで乗ることが出来るように木製の箱を取付て、いわゆる江戸時代のお屋敷に2階の座敷にお料理を運搬するために造られていた木製滑車の装置のごときものとなった。上下移動は停電時でも行えるように、貨物用のチェーンブロックを取り付けている。各所の段差は小さなスロープを付けることで解消した。箱がぶれることがないように、四方に木製のガイドレールを取付ている。2階に上がれば、地盤面からは3.5mほどは上がることが出来る。まだ最悪の事態の想定水深には届かないけれど、これでたいていの場合は助かることが出来ると考えている。

2020/12/06

日曜日。コストダウンについての方策を考えてみる。工事の請負金額を下げるにはいくつかの方法がある。最も簡単な方法は業者さんと値下げ交渉を行うことだけれど、長い付き合いの業者さんたちを相手にしているとなるとこの交渉もなかなか限界が来る。常に競争意識をもってもらうためには同業者間での合い見積もりを取るという方法もあるが、そもそも同じことを求めているという場面ではこの手法も度を超すことはできない。

そんな中で有効な方法の一つが中間業者を少なくするという方法である。これはどんな業界でも起きている物流改革だと思うけれど、建築業界でも同じように有効な手段だと思う。僕の感覚では一つの商社さんが絡むと2割から3割高くなる。二つ絡めば1.3×1.3の場合1.69となり、元の価格の69%増しになってしまう。こういうことを何とかしようとして、直接の取引を試みても多くの場合は妨害が入り実現しない。特に知名度のある大手メーカーなどの場合はまず無理である。でも産地直送というのはそうでもないようで、材木やら石やらといった自然の恵みの場合、ごくたまにではあるけれど取引が成立するから面白い。僕が産地から直接購入する場合、たいていは「1」の価格、つまりは産地の生産者さんが市場に卸している価格ではなく、それに1割程度のせた価格で売っていただくことが多い。こうすることで産地はいつもよりも高い金額で売ることができる。つまりは産地にとっても高収入モデルとなり、ますいいのクライアントにとっても低価格でよい商品を手に入れることとなる、まさに一石二鳥の手法となるのである。

良いものを造りたければ良い材料は不可欠である。良い材料は良い生産者の手によってしか得られることはないのに、その生産者はこれまで販売経路を持たないという理由で、商社に卸すことしかできなかった時代がある。でも今のネット社会では、農産物だって水産物だって、生産者が直接消費者に売るというスタイルは珍しいことではない。特にこだわって作っている無農薬の世界のようなものになればなるほどその傾向は大きく、欲しい人と作りたい人の直接的な取引が主流となっている。これは建築でも同じこと。この方法はさらに進めていきたいと考えている。

もう一つの手法は大手メーカーによる低価格製品の商流をつかむことである。通常の量産メーカー品の場合、定価の30%~40%くらいの仕入れ価格というのが多いと思う。僕がこの会社を始めたころはそれこそ60%くらいの価格が普通だと思っていたが、初めて10年もするとそれがいかに高いものだったかがわかってきた。同じものの値段が、数%ずつ安くなる。なんだか変な話だけれど、でもこういう風に物流と価格というのは決められているのだ。そしてさらに言うと、大手メーカーには特別価格の製品というものが存在していて、ある一定量を購入することでさらなる値引きをしてくれる場合がある。通常はこういう製品は隠されているので知る由もないのだが、ひょんなことから出会ってみるとこれまでとおんなじ製品の品番だけが変わって安い!!!なんていう仕組みだとわかる。この手法を確立するとその製品だけは25%くらいの価格で買うことができるなんて言う場合もあるので驚く限りである。建築界の値段に関するブラックボックスというのはこうして出来上がっているのだから、ハウスメーカーなどの場合はどうなっているのか、恐ろしい限りである。

僕はその時に手に入る最も質と効率の良い製品を、ご提案することを旨としている。これからも少しでも質を高め価格を下げるべく努力していきたいと思う。

2020/12/05

今日は所要のために京都に出向いた。茶道の関係で日本で一番よく来る街のような気もするが、伝統的な社寺建築が多く保存されている地域であるのに、一方で変わるべくところに関しては本当に変化が早く、いつも新しい出会いがあるのが面白い。今回は空いている時間を利用して3つの建築を見てきた。

まず一つ目が隈研吾氏がかかわっているエースホテルである。シアトル発のホテルが2020年6月京都にオープンすると聞いて見てきたけれど、隈研吾さんらしい木製の表現が取り付けられている点以外は、少々雑なリノベーションホテルの印象があった。何でもかんでも木製の木組みとルーバーさえつけておけばよいというような浅はかさを感じてしまうような感じもして、少々残念な建築のような気もした。

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続いてゲートホテルである。このホテルも今年の7月のオープンしたばかりで、なんと3条と4条の間の高瀬川沿い、誰もが行ったことがある繁華街のど真ん中に位置するもともと小学校だった建築を一部リノベーション、さらに新築等を付け加える形で作られたホテルである。竹中工務店の設計施工だけあって、安定感のある出来栄えだ。校庭をイメージした広場では朝から親子連れがバレーボールで遊んでいる。繁華街のど真ん中でこんな光景が見られるのも、この建築ができたおかげであろう。猥雑な繁華街のイメージに規律や歴史が付け加えられたような気がしたが、日本の街づくりのスキルもここまで向上したのかの感があった。

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最後に今年オープンした京セラ美術館。こちらは築80年くらいの古い建物を青木淳氏がリノベーションしたものである。

「美術館はもうホワイトキューブではないな」という青木氏による設計だが、

・・・・・・・・・
もともとあったものを否定するんじゃなくて、あったものに新しいものが重なるようにつくっていくことができないかなと、努めて優しい方法のリノベーションを目指しました。優しいリノベーションは地味だからあんまり評価されないけど、これからは目立つことをやるよりも、いつの間にか変わっちゃってたっていうほうが面白いと思うんですよね。この美術館では、美術館という制度のための空間がどうあればいいのかなっていうことを考えたんです。
・・・・・・・・・(美術手帳 HPより)

上記は青木氏自身の言葉である。実際には写真にあるように地面を地下1階まで掘り下げてしまって地下からアプローチを設けるという荒業をしている。こういう操作を加えることで、既存の既成概念を変更してしまう操作を行っている点が新しいリノベーションの可能性を感じさせてくれた。以上今年オープンの京都特集、皆さんもぜひ足を運んでいただきたいと思う。

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2020/12/03

午後、東京都千代田区永田町にて「日本の森林を守るため共に行動する企業認定証授与式」に参加した。会場には、
7団体
(一社) 日本林業協会         
(一社) 全国木材組合連合会    
全国森林組合連合会     
(一社) 日本林業経営者協会    
(一社) 全日本木材市場連盟会長    
(一社)林業機械化協会        
(一社)木になる紙ネットワーク
といった林業に関する各団体さんがいて、そこに認定された工務店が認定証を受け取るという構図である。僕はこれまでの日記などにも書いている通り、国産材で家づくりをおこうなうことをとても大切にしている。こういう認定があることで何かが変わるわけではないけれど、でもこれまで以上に産地である山とのお付き合いを大切にしようという心構えにつながることは確かであると思う。これからも少しでもこの国の山、自然に貢献できる活動をしていきたいものである。

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2020/12/01

今日から専任の現場監督の松永さんが出社している。松永さんは68歳、現場監督一筋に経験を積まれてきた本当のプロである。ますいいではこれまで設計担当者が現場管理も一貫して行うことを旨として会社の運営をしてきたのだが、現場の管理精度を向上させるとともに、作り上げる住宅の意匠や納まりのレべりの向上を図るために指導的役割もかねて参加していただくこととなった。一緒に事務所で過ごしていると年齢は一番高いけれど、誰よりも声が大きく、そして誰よりも建築に対して愛情を抱き、そして自身の仕事に誇りを抱いている方であることが分かった。大工の本間さんや川浦さんがまさにそういう方であるのだが、またもう一人本当に力強い頼れる仲間が増えたと思っている。家づくりは良い設計者に良い職人、そして良い材料という風に書いてきたが、これからはそこに良い監督という言葉を付け加えたいと思う。この良き出会いに心より感謝したいと思う。

13時、川口市の避難設備兼天体観測所の工事現場にて打ち合わせ。想定浸水高さの5mまで避難することができる鉄骨造の棟を設置する場所や、母屋から塔への乗り移りのための開口部などについて打ち合わせを行った。

2020/11/29

今日は地元の方々と一緒に千葉県旭市にある「才兵衛」さんという料理屋さんに鴨を食べに行った。旭市というのは銚子の少々手前にある街である。のどかな田園風景が広がる街だが、こんなところに名店があるのが面白い。鴨は鴨の形をしたお皿に盛りつけられており、豚の油をたっぷりと敷いた鉄板の上で焼くとなんとも甘く食べやすいうまみがある。野菜と一緒に食べるとなお良いのである。食後近所の沼にいる鴨と白鳥を見学に行った。僕たちに驚いた白鳥が飛び立つと、その優雅な姿に目を奪われる。昼間は田んぼの草を食べているそうだが、夕刻になると羽を休めに沼に戻ってくるそうだ。自然の営みというのは本当に見ていて飽きない。僕たちも本来はそんな姿が自然なんだよなあ、などと感じつつひと時を過ごした。

心無き身にも哀れは知られけり 鴫立澤の秋の夕暮れ
鴫ではなくって白鳥だったが、鎌倉時代の僧、西行の詠んだ歌の心境なのであった。

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2020/11/27

11時、埼玉県川口市にて土地の購入を検討しているWさんご夫妻打合せ。先日ご紹介させていただいた土地の購入を検討するために、ショールームとして活用している僕の自宅を見て頂き、土地に建てられるであろう住宅の簡単なプランと、銀行ローンの申し込みに必要な書類などに関する打ち合わせを行った。土地との出会いというのは運命的なもので、なかなか気に入った土地に出会うことが出来ないこともあれば、このようにとても良い条件の土地に偶然出会うこともある。何となくだけれど結婚のようなものかなあという気もする。今回は今作っている現場のすぐ近くという事もあって、僕たちの側の地の利がとても良い。そうでなければもしかしたら探し出すことが出来なかったかもしれないという事を考えると、これもまた運命的なのである。

16時、少し前に引き渡しを行った草加の家のクライアントのYさんが、わざわざ家づくりのお礼をと言う事で会社まで足を運んでくれた。Yさんはたまたま僕が良く知っている方が経営する地元の企業にお勤めの方なので、何となく普通のクライアントよりも近いような感じがする。自分の家を設計するにあたり、プランの大部分を自分自身で設計し、CGを自分で描いてきてしまったりの積極派なので、当然ながらセルフビルドもたくさん取り入れて家づくりを行った。機械設計という仕事をしているので、そもそもモノ作りが好きな種族の方である。そういう方が楽しく家づくりを終えたと言ってくれることは何よりもうれしい限りである。お礼にと頂いた能作のぐい飲みは錫100%でできでいる、なんとも手のおさまりの良い品ものである。錫のヒヤッとした手触りが心地よく、きりっとした冷の酒をおいしく頂けそうだ。また一つ良い思い出を重ねることが出来た。

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夜、両親や妹家族も集っての親戚一同誕生日会を開催。11月周辺の誕生日をまとめたお祝いである。コロナで出歩くことはめっきり減ったが、やはり家族の集いは良いものだ。甥っ子がそのまま僕の家に泊まりに来たが、自分が小さかった頃にやっぱり同じように従弟の家に泊まったりしていたことを思い出した。

2020/11/24

午後、茶道稽古。今日は四カ伝の和巾の御稽古である。塗蓋の瀬戸一重口の水指の前に古帛紗を広げて置き、桑生地、内部は金箔張りの仕覆に入れた中次という茶入を使う。和巾点の経緯は、裏千家11世の玄々斎が孝明天皇にお茶を献上した時に、そのお返しとして立派な切地を拝領した際に、その切地を使って、古帛紗などを作り、それを使用したお点前として考案されたのが「和巾点」だという。僕たちにはあり得ないシチュエーションのお点前だけに、何とも言えない気分になってしまうのだけれど、古帛紗の左角に指を入れ、すーと右側に指を寄せたら、両手の指を真ん中に持って行って中次を持ち上げるしぐさなどはなかなかに奥ゆかしくて素晴らしいと感じた。師匠に稽古をつけていただく幸福な時間を過ごしていると、僕もそろそ誰かに教えるという事をやってみようかなあなどと思いつつ、そんな時間はまだまだ取れそうもないのである。

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