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ますいいリビングカンパニーは埼玉県川口市にある注文住宅を作るデザイン設計事務所です。
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増井真也日記

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2016/12/16

朝礼終了、スタッフの渡辺君と一緒に埼玉県東松山市にて設計中のKさんの家の打ち合わせへ。基本設計の5回目ほどであろうか。土地の日照状況に合わせたプランをこれまで幾通りも考え続けてきたが、その答えもそろそろ終着点に向かっているような気がする。今後の方針としては今回ご提案したプランの中で、部屋の配置などの検討を進めてみるということになった。

基本設計の時の様々な進展を思い返してみるとそれぞれのプロジェクト一つ一つに思い出がある。

僕がまだ20代の終わりのころに作ったさんかくの家では、直角三角形の土地に三角形の家を作るに至ったわけだけれど、初めからそういうプランを描いたわけではなくって、打ち合わせのなかでだんだんとそういう風になっていった。この土地にはもともと四角い家が建っていた。16坪の狭小地に、しかも三角形の土地に無理やりに四角い家が建つ様子はちょっと窮屈な感じがした。でもそれを見た僕も、初めのうちは同じように四角い家を設計してしまっていたのである。

何度か打ち合わせをしていくうちに、自然と三角形のプランが浮かんできた。それは驚くほど自然にその土地の形に収まり、そしてとても魅力的な建築へと進化した。考えている建築が土地の条件に当てはまる瞬間を作ることができた、そんな気がしたものである。懐かしいスケッチがあったのでご紹介する。三角形の土地に浮かびたつ柔らかな膜につつまれるように暮らす親子の像、僕が作りたかった家はこういうイメージだった。

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2016/12/15

朝礼終了後、埼玉県川越市にて住宅のリフォームを検討しているSさんの家の打ち合わせ。リフォームの打ち合わせということで、現地に足を運んでの打ち合わせである。Sさんの家は、築40年以上の古い木造住宅だ。200万円台で購入したという。何度かの大きなリフォームをしているということで、初めは平面的に増築し、その後には平屋の上に2階部分を増築しており、今では考えられないような自由な建築なのである。

こういう建築をリフォームする場合、何よりも大切なことは今よりも強い建築にしてあげることである。もちろん希望の間取りやら、水廻りの変更やらの通常のデザインと工事を行うことは当たり前なのだけれど、構造上の補強を行ってあげることはそれにもまして大切な事なのだ。

とはいえ、数度の大規模増築をしているとなると既存建築がどのようにあったのかどうかの判定も見ただけではよくわからない状態となっているので、まずは耐震診断を行い状況を把握することからスタートしていこうと考えている。

工事の方針としては
・屋根をセメント瓦からガルバリウムに変更して軽くする。
・耐震診断の結果に基づき、数か所の弱い耐力壁を新設する。
・内壁を剥がし断熱材を入れる際に、オイルダンパーを設置し地震時の揺れを防ぐ処置をとる。
ということを考えている。基礎の補強などを行うことはコスト増につながるので最小限にとどめるつもりだ。強い建物を作るというより、弱いけれど壊れにくい建築にする方が得策であると思う。とにかく慎重に判断を進めていきたいと思っている。


2016/12/14

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。埼玉県川口市にて設計中のN-ハウスプロジェクトの見積もり作業について、担当者の林君と打ち合わせ。N-ハウスはローコストの賃貸住宅である。17坪で本体価格が1300万円ほどの投資物件ということで、普段ますいいリビングカンパニーで作っている住宅とはちょっと違う方向での設計となる。ノダという既製品の木質建材メーカーの製品を使用し、いかにシンプルで意匠的に納得のいく形を作ることが出来るかの検討を繰り返しつつ、アパート用の設備器具などを使用して極力コストを抑える設計は、普段の家づくりにも役に立つ経験となるであろう。まあどんな仕事も楽しみながらやるに限るのである。

午後、川口市立西中学校にてふれあい講演会の講師を務める。つい最近までPTA会長をやっていた学校だけに、しかも3月までは愚息がお世話になっていた学校だけに、いまだにとても愛着がある。中学生に建築家の職業についてのレクチャーをして欲しいということで依頼を受けたので、僕なりの建築家像を時間の限りお話させていただいた。

建築家という仕事は・・・一言で言うとなんだろうか。今の僕の答えは、「建築を通して、人々が豊かに暮らすことが出来るように提案すること」もしかしたらいずれ変わるかもしれないけれど、バックミンスターフラーも、ガウディ―も、安藤忠雄も、とにかくすべての建築家が大小の差や、公共の物であったり、宗教建築だったり、はたまたそうでなかったりの違いはあるものの、常により豊かな人々の暮らしの実現のために建築を考案してきたのだと思う。そういう思いを伝えるべく、一生懸命お話をしたものの、果たしてどこまで伝えることが出来たのだろうか・・・。とにかく楽しい経験であった。

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2016/12/13

朝礼終了後事務所にて各プロジェクト打ち合わせ。

13時より茶道稽古。先日の茶事以来初めての稽古である。「宗真」という茶名を頂いたことを披露する茶事を開催させていただき、社中みんなで客に参じてくれた礼を述べ、こういう機会を与えていただいたことに心より感謝をした次第である。

茶道の文化的価値はしばしば日記にも書いていることだけれど、こういう文化を生み出すにはそれ相応の経験が必要だと考えている。なんとなく本を読んでみればデザインや決まり事を理解することはできるし、あらかたのことを理解すれば見よう見まねの茶室を作ることはできる。でも、公民館などの茶室がしばしば水屋が狭すぎたり、僕も使うことが出来ないような逆勝手だったり、とにかく多くの事例が税金を使ってせっかく作ったのに残念ながら使いにくいという現実を考えれば、設計者のいい加減さは明らかだ。

もちろん僕だってまだまだである。まだまだなことを理解しつつ、それでも少しずつの進歩を稽古の中で体験することが出来るのが何よりのこと。とにもかくにも先生に感謝である。

夜、地元の会合に参加。11時過ぎ帰宅。

2016/12/12

午前中は事務所にて雑務。川口市にて設計中のNさんの貸家の見積もり作業打ち合わせなど。

14時、構造事務所の正木さん来社。正木さんはますいいの事務所の構造設計をしてくれた梅沢良三先生という構造家の事務所で修業をすること10年あまり、僕より少々年上の先生で、現在は都内で構造設計事務所を営んでいる。先日の石山修武先生の出版記念パーティーの時に初めてお会いしたことを御縁として、この度構造計算の依頼をさせて頂くことにした。相談するのは現在、東京都世田谷区にて設計中のKさんの家である。Kさんの家はとても小さな土地に建つ狭小住宅である。

この住宅の設計では少々変わったことに挑戦している。というのは、旗竿地の旗竿の部分まで利用して建築を作っているのである。

幅が2m強ほどの旗竿の部分に建築を作ろうとすれば、この狭い幅の方向に耐力壁を存在させるのは難しい。幅が狭い部分を通り抜けて奥の広いスペースに行くのに、その狭い部分に耐力壁を作ってしまっては奥に行くことが出来なくなってしまうからだ。だから普通の壁以外の方法で構造を成立させなければならないことになるわけで、そういう工夫には優秀な構造家がとても大切なパートナーとなるわけである。約1時間ほどの打ち合わせをへて終了。

2016/12/11

昨日は少々遅くまで知人たちと飲み明かしてしまったので、11時ごろまでゆっくりと寝ていた。こんな風に寝坊をしたのは本当に久しぶりのこと。なんとなく心地よい日地曜日の朝を過ごした。

13時前、事務所に出かけるとスタッフのテル君が現場に行く準備をしている。クライアントとの打ち合わせのために現場に行くということであるが、日曜日まで出てくれるのは本当にご苦労な事である。セルフビルドをやっているとどうしても日曜日に現場に行かなければいけないことがある。だいぶ慣れてきたので以前ほどではないけれど、でもたまにはあることなのだ。

今日は、事務員さんの安江さんご家族と設計の江崎さんと一緒にジャガイモ堀り大会である。今年のジャガイモは11月に降った季節外れの雪の影響で不作だったのだけれど、それでも数百個の収穫を分かち合う事は出来るし、何よりもこの楽しい畑作業を体験してもらいたいなということでお誘いした次第である。ジャガイモやサツマイモの収穫だけでなく、ちょうど良い具合に育っている水菜やダイコン、小松菜なども収穫もらうことが出来た。電車で帰る江崎さんはちょっと大変だったかもしれないけれど、でもおいしい野菜を楽しんでもらうことが出来て何よりである。

2016/12/10

午前中、埼玉県伊奈町にて設計中のWさんの家の打ち合わせ。今回は見積もりの金額調整2回目ということで、内装工事の仕様を一部変更したり、セルフビルドを取り入れたりの変更案についてご説明をさせて頂いた。

この伊奈の家の見積りでは外構工事に関する金額が100万円強算入されている。通常ますいいで作る住宅に比べるとちょっと多い気がするのだけれど、実は敷地自体が道路よりも50センチほど上がっているために、コンクリートブロックを用いた小さな擁壁をつくらなければいけなかったりの事情がある。

こういう高低差があると玄関のポーチの段差なども通常よりも大きなものになる。段差が大きいということは、落下防止のための手すりも付けなければならないわけで、そういうものを積算していくとこれまた通常よりも価格が高めになってしまう。

それならば建物の周りの防草シートや砕石の敷きこみをやめれば多少は安くなる・・・、と思ってみても、こういう部分をやらないでおくと結局住み始めた後に草むしりをしなければならないなどの不都合が起きてしまうわけで、なかなかに判断が難しい。コスト調整をする部分とそのまま進める部分についての最終的な検討をしている。こういう一つ一つの細かい部分についてもコストと効果を比較しながら検討していかなければならないのである。

外構工事にお金がかかると言えば、この道路との段差がもっと大きな場合、つまりがけ地の場合にはもっと多額の費用を要することになる。これまでもいくつかの擁壁を作ってきたけれど、がけの段差が2mほどある場合では、30坪程度の住宅地であったとしても500~700万円近い造成工事が必要になる場合があるので注意が必要だ。下の写真は埼玉県富士見市にて進行中のTさんの家の擁壁工事の様子である。このような工事が必要な土地を購入する場合には必ず事前の相談をしていただくことをお薦めする。

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こういうがけ地、費用は掛かるがそれでも魅力はある。がけはとにかく見晴らしが良い。周辺敷地よりも地盤自体が高いのだから当然であるが、こういう見晴らしの良さはどうあがいても手に入れることが出来ない宝物だ。

ギリシヤにサントリーニという島がある。エーゲ海に浮かぶ小さな島であるが、ここにはヨーロッパ最古の文明があったとも言われている。小さな島のがけに、真っ青な海と対比しながら、真っ白な建築が建ち並ぶ姿は、ほとんどの人がどこかで見たことがあるであろう。がけの事例の中の最高峰である。50センチの段差の話がいつの間にかがけの話になってしまったけれど、人はそういう自然の地形を利用したり、なだらかにしたりしてこれまでも暮らしてきたのであって、そういう営みはこれからもきっと変わらないのであろう。

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2016/12/09

朝礼終了後、埼玉県寄居町にて進行中のMさんの家の現場管理。現場では左官屋さんが3名で作業をしている。この住宅のキッチンはモルタルで作成するのだけれど、3名のうちの2名はちょうどそのモルタルキッチンの表面に仕上げのモルタルを塗りこむ作業をしているところであった。これまでますいいでは7台ほどのモルタルキッチンを作ってきた。初めて作ったのはもう10年以上も前のことである。息が長い意匠だ。素朴な仕上げ名だけに、好む方も多い。つまりは飽きられないのだ。

今回の仕上げでは、割れ止めのためのメッシュシートを2重に張り付ける工法を採用している。工法と言っても、いわゆる一般化した工事手法ではないので、ますいいの左官屋さんとスタッフたちによって作り上げられた工法である。こういう工法が、いわゆるマニアックな手法というものが組織の伝統と言われるものなのだと思う。

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下の写真は玄関の土間である。これも当然左官屋さんによってつくられたものだ。左官屋さんは様々な手法で何もないところに形を生み出す。しかもどろどろのモルタルを使ってその形を生み出してくれるから現場ではとても重宝する。ここには淡路島産の瓦が敷きこまれることになっている。淡路島というのはこの瓦が伝統産業とされている。もちろん瓦というのは主に屋根の上に敷くわけだけれど、この瓦を床の仕上げ材として、まるでタイルのように張る工法を採用するわけなのだ。黒ともシルバーともいえぬ、淡い味わいの瓦はモルタルとはまた異なる風合いを生み出してくれるであろう。和室の仕上げの聚楽、和紙、居室の仕上げの漆喰ともとてもよく合う優しい素材なのである。

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2016/12/07

午前中は近所にある川口済生会病院にて健康診断。3月に禁煙したおかげであろうか、健康状態はおおむね良好である。あれだけ好きで、二十数年間吸い続けた煙草をやめた時は、正直言ってどうなることかと思ったけれど、のどや鼻、動悸などの症状がすべて消える事を経験するとやっぱり禁煙は正解だったような気がする。煙草が原因で蓄膿症になり、その症状を緩和させるための手術のあとに、全身麻酔から目覚めた時、その直後に点滴を引きずりながら喫煙所まで歩いて行ったりの愚行がとても懐かしい限りである。そういえば30歳の時にラグビーの試合で靭帯を断裂し、腰椎麻酔をして再建手術をした時は、動いてもよいと言われるその瞬間に屋上にある喫煙所まで松葉づえで移動した。ここまで来るとわれながら馬鹿としか言いようがない。健康診断など本当にうっとうしい限りではあるけれど、1年に1回くらいは仕方がないのであろう。

12時過ぎに事務所に来ると、埼玉県寄居町にて工事中のMさんが打ち合わせをしている。仕上げに関する詳細事項の確認作業ということで打ち合わせに急遽参加することに。

終了後、スタッフの和順君と一緒に東京都の両国にて工事中のMさんの家の現場確認。この現場では築40年の古い住宅をリフォームし、和の雰囲気を生かしながらの新しい生活空間を造り出した。Mさんはこの家をご両親から受け継いだ。この家の隣ではシェアハウスを運営しており、そのシェアハウスも和の雰囲気をうまく取り込んだデザインとなっている。今回の計画では、2階をリビングとして新たにキッチンなどの設備を設置した。写真はその様子である。

この写真にあるように、リビングの天井部分は古い梁が表しとなっている。こういう現場ではたいてい古い梁に丸太が使われていたりするのだけれど、こういう材料が古くなって味を出している状態は新築では作り出すことが出来ない魅力となる。子上がりの部分にはこの後、畳が敷きこまれる予定である。お仏壇や神棚などが所定の状態になるといよいよ完成となる。

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2016/12/06

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。

15時ごろ、埼玉県さいたま市にて計画中のYさんの家の打ち合わせ。今回は実施設計の2回目の打ち合わせである。前回に引き続き、展開図やキッチン部分の詳細図、電気設備図面などについてご説明をさせて頂きながら、ご要望の確認作業を行った。

2016/12/05

朝礼終了後事務所にて各プロジェクト打ち合わせ。

埼玉県伊奈町にて設計中のWさんの家では見積もりの減額案の作成や、追加で見積もりをしている項目がある。まだすべて出そろったわけではないけれど、途中経過を確認のうえ追加の作業を指示した。

東京都世田谷区にて設計中のKさんの家の現場では、地盤の中にある地中障害物を売主さんの責任で撤去してくれることが了承されたようである。土地の取引につきものの地中埋設物であるけれど、これが見つかったときには速やかに対処しないと建築の工事に影響が出てしまう事となる。そもそも売主さんが瑕疵担保責任を履行してくれる期間というのが1年から2年という規則があるので、それを超えてしまう前に調査をしたりの注意も必要となる。(売主が業者さんの場合には2年となる。)

今回は土地の地盤調査を早めに行ったところ、スェーデン式サウンディング試験の棒が打ち込めないくらいの障害物に突き当たってしまったことで、地中傷害の存在に気が付いたわけだけれど、こういうケースが何となく増えているような気がするから、土地を購入した場合にはなるべく早く調査をしたほうが良いのかもしれないとも思う。それにしてもすぐに対応してくれそうな売主さんでよかった。

昼前に川口市でお世話になっている知人の会社事務所の扉と天井のクロスの張替え相談に出向く。こういう小さなお仕事も有難い限りである。
そういえば僕が独立して最初にやらせていただいたお仕事は小学校の頃の同級生の実家の床フロアリングの張り替え工事だった。次のお仕事は、東川口のFさんの家のキッチン前タイルの張替えとリビングの漆喰塗であった。Fさんからは16年たった今でもたまにお電話をいただいている。ご主人を亡くし、お嬢様までなくしたFさんがくれるお電話は、大体がちょっとした世間話なのだけれど、でもそういう関係が今でも続いていることがちょっとうれしいのである。

夕方税理士さんとの打ち合わせ。お金の話はやっぱり苦手なのだけれど、でも僕が理解していかなければいけない事でもあるのできちんとやらなければ・・・。

2016/12/02

朝礼が終わる頃、茶道具屋さんの増幸さんがロダン受けを持ってきてくれた。著名な彫刻家のことではない。ロダン受けというのは漢字で書くと、炉壇受け、つまりは和室に炉を作るために使う受け金物のことである。とてもマニアックな金物なのだけれど、でもこの金物が無いと銅製の炉壇を取り付けることが出来ないからとても大切な金物でもあるのである。

実はこの炉壇というもの、本当は左官で作るものである。左官屋さんが作った竈というかまどのごとく、昔はこの炉壇も左官でできていた。今でももちろんそういう炉壇を使っている茶室はある。しかしながら金属よりも左官職人の人件費のほうが高くなってしまった現代社会では、よほど予算に余裕がある場合でなければ銅でできたものを取り付けるようになっているのである。早速担当の土田君の手によって現場に運ばれる。現場ではこういう風にいろいろなものが集まって一つの建築になるのである。

この和室、実は畳のサイズが普通と違う。茶道に使う部屋では京間と言われる大きいサイズの畳が使われることが多く、(もちろん絶対にそうでなければいけないというわけではなくって、マンションの中のように制限がある場合には普通の畳の場合もある。)そのほうがお茶のお点前をやりやすいということになる。普通よりも大きな畳を使うためには、普通のモジュールを崩さなければならないわけだけれど、この現場でも当然ながらモジュールを崩して、大きくして畳を割り付けているのである。

おまけに言うと茶室には変な釘がたくさん取り付けられる。釜を吊るす釘、花をかける釘、掛け軸の釘にお正月に柳をかける釘・・・、もう何のことやらであるけれどこういう設えも、日本らしい文化を実行するための住宅では大切な要素の一つなのである。

2016/12/01

ついに今年も12月。時のたつのは早いものである。朝晩の冷え込みもそうだけれど、日が短くなったなあの感が冬を感じさせる。朝礼後皆で大掃除。あるものは落ち葉掃き、あるものはコンテナの金物整理・・・ますいいの庭には桜、柿、そして栗の木が植わっているのだけれど、これらの木は毎年大量の落ち葉を放出する。どこからこんなにもたくさんの物質が出てくるのだろうかと不思議になるほどたくさんの葉っぱが落ちてくる。太陽の光、水、そして空気中の二酸化炭素、土の中の養分、そういうものからこれだけたくさんの物が作られるのだから本当に不思議なものである。

13時、リビングデザインセンターOZONにて世田谷区で設計中のKさんの家の打ち合わせ。今日は実施設計の1回目である。主に縮尺を1/50に拡大した平面図をもとに打ち合わせを進める。途中階段の勾配についての考察となったのでビルの中の階段を測ってみると、意外といろいろな勾配の階段があることに気が付いた。この階段はこんな寸法ですよ・・・の説明は図面だけよりも分かりやすい。こういう実物模型があっても面白いかもしれないな等と考えてみた。打ち合わせは15時ごろまで。その後は新宿紀伊国屋にて、設計の参考資料を購入し17時過ぎ帰社。

2016/11/30

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。今日は少々微熱があるようでなんとなく具合が悪い。この時期には子供がいろいろな風を運んできてくれるので、どうしてもその影響を受けてしまう。インフルエンザだけは避けたいものだが、世間の流行を聞くと避けきれるものかどうか・・・。

11時、扶桑社「住まいの設計」取材。今日は僕を対象にした取材ということである。家づくりの考え方、いま興味があること、これからの展望、家づくりの工夫・・・・話は尽きることが無い。様々なお話をさせて頂くことが出来たと思う。

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2016/11/29

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。

10時ごろ、東京都東久留米市にて土地の購入を検討しているNさんの土地の下見。土地は小さな川に沿った場所にあって、その川のおかげで南側に開けている。その川の向こう側は5mくらいだろうか、高台になっていてその上にはたくさんの家が建ち並んでいる。上から見下ろされるのは嫌かなと思ってみたけれど、結構離れているし、それらの家にとってこちら側が北側であるのであまり窓はないことからそれほど気にならないようだ。それよりも南側に何の障害物もないのでとても明るく、日当たりが良いのが何よりというところだ。

土地の下見をしていると隣の家の70歳のお母さんが出てきて僕に話しかけてきた。僕が家を建てると勘違いしているようで、僕の家族のことをいろいろと聞いてくるものだから、僕は設計を依頼された建築家で、僕の友人がここに家を作ることを検討しているんですよ・・・という説明をしてあげた。やっぱり隣に引っ越してくる人がどんな人なのかは気になるのであろう。

この土地に住んでいた人の息子さんが昨年亡くなったらしい。朝買い物に行って帰ってきたら急に具合が悪くなって・・・というお話をしていた。ご両親は高齢であるという。隣の家のお母さんも70歳くらいと言っていたので、同じような時期にできた住宅なのであろう。皆一緒に年を取り、皆一緒にこの土地を出ていく。いろいろあって子供たちもいなくなり、またそこに新しい世帯が住み始める。こういう転換がされる健全な住宅街であるということである。今の日本ではこういう転換がなされなくなってしまう、つまりは高齢化とともに過疎化してしまう住宅地が少なくない。地方だけではなく駅からものすごく遠いニュータウンのような住宅地では埼玉県などの比較的都心に近いエリアでも過疎化が進んでいるような場合もある。でもここは東京都、さすがにまわりにはきれいな家が建ち並び、まちの活気も勢いがあるようである。

土地の下見後、車の中で帰りの準備そしているとちょうどNさんから電話が入ったので折り返す。とても良い土地である旨をご報告。来てよかったの一日であった。

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