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ますいいリビングカンパニーは埼玉県川口市にある注文住宅を作るデザイン設計事務所です。
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増井真也日記
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増井真也日記

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2017/05/05

連休3日目。部活や塾で忙しそうな子供たちをほったらかして海外旅行に行けるわけもなく、かといって何もしないのも嫌なので、今日はたまたま休みのとれた二人の娘と妻と一緒に奥多摩の三頭山に上ることにした。中3の長女は本当は部活に行きたそうだったけれど、半ば無理やり連れていくことに。こうして一緒に過ごせる時間は短いのだ。それくらいのわがままは許されるだろう。

この三頭山という山は4時間30分ほどの短いコースタイムだけれど、都民の森から入って奥多摩湖側に下ると最後には浮橋で湖を渡ることができるというなかなかのコースである。この山は日本の山にありがちな杉林ではなく、ブナの森が残っていることでも知られている。緑が濃くなりきる前の新緑の薄緑の葉が、太陽の日に照らされている様子はとてもきれいだ。幸いとてもお天気が良いので空の青ともマッチしている。それにしても久しぶりの運動は足に来る。下り道で震える足を笑いながら、再挑戦を誓う。また山を趣味にしてみよう。中学高校の山岳部のころのようにはいかないけれど、それなりには楽しめる事だろう。

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2017/05/01

朝礼終了後、事務所にて雑務。3日から7日まで5連休とあって、スタッフの表情もいつもより穏やかである。休み前の期待感というのは何歳になっても心地よい感覚である。10時ごろ事務所を出発して、埼玉県伊奈町にて進行中のWさんの家の現場確認へ。今日は大工さんが2階の天井下地の工事を行っている。屋根勾配に合わせた勾配天井の工事ということで、足場を使っての高所作業だ。足場の固定がされていない状況だったので、急遽ゴムバンドを購入し現場に届けた。大工さんには安全に作業をしてもらわなければいけない。そういう状況にするように指導することも現場での大切な仕事である。

1階のリビングには化粧の梁が見えている。米松の梁が並んでいる姿はとてもきれいだ。この後の進行が楽しみである。

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14時ごろ事務所に戻り、東京都荒川区にて計画中のSさんの家の敷地確認へ。柳沢君と二人で20分ほどの敷地見学である。敷地を見ているとなんとなく建物のボリュームが浮かび上がってくるもので、どこにどんな窓があったらよいだとかの基本構図が頭の中で立体化する感覚を持ち帰るように心がけている。いくら平面的な敷地図面を見ていても、やっぱり現地での感覚にはかなわないのだ。

夜、ダニエルキイス「アルジャーノンに花束を」読了。利己的だったり、自己中心的だったり、そういうことが人間を孤立させていく様子などを否定的に描き、障害を持つことで逆に周りとの調和を図りながら仲間を増やす主人公の様子は、いろいろと考えさせられるものであった。自分と重ね合わせることができる存在であるネズミのアルジャーノンに花束を捧げてほしいという気持ちこそが、なんとなく僕たちが普段生きていて忘れがちな感情のようにも思える。この本は読んでみないとどうにも伝えようがない、そんな感覚を含んでいるような気がした。

2017/04/28

今日は10月からますいいの仲間になる予定のIさん来社。Iさんは現在木の家に関する団体の理事をされているかたで、その方面でとても深い見識がある。しかも偶然ながら僕が大学時代に所属していた早稲田大学理工ラグビー部の先輩だ。(というよりは、この関係があるからこそますいいに参加すると決意してくれたような気もする。)現在のところは入社前の体験段階。そこで今日は現在ますいいで興味を持って取り組もうとしている「CLT」に関するアドバイスをいただいた。

CLTというのは木材を直行方向にクロスさせた集成材で、3m×12mというとてつもない大きさまで製作できる。この材料はすでに海外では中層建築物の構造体として利用されており、なんと9階建てのマンションなどでも利用されている。木でできるプレキャストコンクリート構造のようなものであるから、普及が進めばこうした建築物のコストが下がる。そしてさらには日本の林業の再生にも貢献できるかもしれない。今まさに国が力を入れて取り組もうとしている構造体なのである。

この材料、実は耐力壁が取れない木造住宅の構造体として利用ができる。いわゆる木質ラーメン構造の薄肉版である。しかしながら現段階ではコストが高すぎるということでなかなか普通の住宅に利用できる段階ではないし、このコストの問題がどこまで解決できるかの道筋も見えてはいないようだ。どれくらい高いかというと、普通の30坪程度の在来木造住宅と比較した場合、800万円ほどは高くなってしまうようである。これでは普及は無理である。

ではどうやってコストを下げるか、これは林業家と製造工場の問題となる。林業家の販売価格を下げることは林業への圧迫につながる。ここにジレンマが生じる。林業再生の起爆剤となるはずのものが、林業家を圧迫する。つまりは林業そのものの産業構造を変革するなどの工夫と合わせていかなければ、実現させることができない理想であるというのが現実なのである。

いろいろ問題はある。でも普及する気配もある。現段階では助成金を利用した計画だけが先行しているけれど、いずれは自己資金による計画も走り出すであろう。10年ほど前にプレカットが爆発的に普及したように、新しい木造の形となるかもしれない夢を感じるのである。

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(CLT協会HPより)

夕方、渡邊君と一緒に埼玉県東松山市にて設計中のKさんの家の減額案スタディーを2時間ほど行う。こちらはまだまだ長い道のりである。引き続き作業を進めていきたいと考えている。

2017/04/27

朝礼終了後、埼玉県川越市にて設計中のSさんの家、打ち合わせ。今日は見積もり調整最終打ち合わせである。予算オーバーをどこまで縮小するかの検討を続けてきたけれど、ようやく工事に進むことができるラインまで持ってくることができた感である。こういうものはどこまで減額をしたら終わりということが決まっているわけでもなく、建築の計画と価格を吟味し、これだけのお金をここに支払うことに対する納得をできるかどうかの検討を繰り返し、最終的に納得ができたときが終わりの時となる。細かい部分では、既存の下駄箱を再利用するから家具工事代が数万円安くなるとか、既存のふすまを利用するから建具工事代が数万円安くなるとか・・・一つ一つは細かいことだけれど積もり積もって数百万円の減額を検討した結果の工事スタートとなるのだ。

価格調整をスタートした時はたいていのクライアントはわけがわからない状態となる。しかしながら僕が作った減額案を説明すると、「あっ、こういう風に金額が決まっていて、こういう風に安くなる可能性があるんだ・・・」ということに気が付く。そして次にはクライアントの側からの減額案までもが出てきたりもする。今回もそれで収納が二つ減ったりもしたけれど、もしもどうしても必要だと思ったらまた戻せばよい。大切なことは、クライアントの立場に立ってお金の使い方をクライアントと一緒に真剣に考えること、そして少しでも無駄をなくすことなのである。

帰り際、たまたま僕が今読んでいる本と同じ本が棚の上に置いてあることに気が付いた。ダニエル・キイス「アルジャーノンに花束を」。表紙に描かれている花束の絵が印象的な本である。Sさんも好きな本だとのこと。それにしても珍しい偶然である。なんだかちょっとうれしい出来事であった。

夕方、埼玉県加須市にて新築住宅を検討中のNさんご夫婦来社。土地の購入し、これから新たな家を作ろうという新婚さんである。今日が初回の面談ということで、まずは家づくりの流れをご説明させていただいた。

2017/04/26

この仕事をしていて本当に良かったと思うことがある。それはクライアントに心から喜んでもらうことができたと感じるときだ。先日弊社のスタッフを卒業した中村君に対して、こんなメールが送られてきた。彼は結婚を機に実家のある京都に帰っていった。そしてこのメールの送り主は、彼が最後に担当した現場のクライアントである。

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昨日の写真をお送りします。忙しい中お運びいただきありがとうございました。

まだ片付けきらず即席のおもてなしではありましたが、この家の居心地のよさを一緒に味わっていただけたとしたら嬉しいです。

理想以上の素敵な住まいを実現して下さってありがとうございました。どう言葉を尽くしても感謝を伝えきれないのがもどかしいですが、田村さんと中村さんと一緒に家づくりが出来てほんとうによかったです。

中村さんのこれからのご活躍や楽しい家庭生活を、家族一同心から応援しています。

この家は東京の我が家だと思って、ご家族と一緒にいつでも遊びに来てくださいね^^
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5年間ほどの在籍であったが、このような実績を残すことができてきっと中村君も満足であったと思う。京都に行ってさらなる修行を積むといっていたけれど、その先の人生がとても楽しみだ。取り合えずは次に京都に行く8月にでも会ってみるとしよう。

2017/04/25

朝礼終了後、埼玉県東松山市にて設計中のKさんの家の打ち合わせ。今日は第1回目の見積もり調整である。前回よりもコストを下げた項目を説明する増減比較表を見ながらのご説明である。2時間ほどの時間をかけてコストダウンのご提案を行った。

帰りがけの車の中で、昔造らせていただいた船橋の家について話をした。この家は住まいの設計のライターをしている方の住宅である。この住宅についての記事をますいい本の中で書いたので下に記す。

「僕は建築の仕事をしている人から家づくりを頼まれることが多いのだけれど、それにはある共通した理由がある。大手のゼネコンマンもいれば、ハウスメーカーの営業さんもいて、はたまた設計事務所に勤務している人もいるのだけれど、とにかくみんな同じ理由で僕に依頼してくれている。それは「クライアントの希望するデザインとはなんであるのかをクライアントと共に考え、そのデザインを実現させるために設計を行い、作る段階においてはクライアントの特性に合わせて、セルフビルドや施主支給などのさまざまな条件を取り込んだ自由な家づくりをさせてくれるであろう」という理由である。

Wさんも、同じ理由で僕に依頼してくれた。仕事柄、たくさんの建築を、しかも著名な建築家からハウスメーカーまで、とにかく飽きるほど見てきている人である。そんなWさんが希望したのは、Wさんにとって、ちょうど良い家、程よい住宅であった。僕も元来、住宅は住みやすいことが一番であると考えている。ギャラリーのごとき空間では、毎日の生活で息が詰まってしまう。買ってきた雑誌や読みかけの本、子供の学校のものがリビングに転がっているのは当たり前。もちろんたまにはすべて片づけるのだけれど、すぐにまた散らかり始める。多少の雑多な光景、混沌とした様相があっての住宅である。だからこそ住宅はそれを許容するものでなければならない。

この住宅には僕の大好きなリビングがある。このリビングには大きなから傘のような屋根がかかっていて、それを太い柱が支えてくれている。台所との境目にある段差を利用して、ダイニングテーブルは台所側から椅子で、リビング側からは座布団で利用するようになっている。だからこのから傘の下の空間は座布団で利用する。この空間の利用の仕方に特段のルールはない。どうにでも利用できる場である。庭と柔らかくつながりを持って、食事の場ともつながっていて、家の動線の中央に位置していて、みんなが通り抜けて、とどまる場である。そんな場所を象徴的な場とすることで、家族を柔らかく包み込んでくれるような住宅を作りたかったのである。

Wさんはこんなことも言っていた。建築家が建てる家は建築家の思いが一貫されているので無駄が無いし、統率されている。しかし、工務店さんが造る家には、施主のやりたいことと工務店のやりたいことが家の隅々に散りばめられている。どこか統一感が無いし、綺麗に納まっていないところも出てくる。私はこの部分こそが魅力であり、面白く感じる。

僕も、建築家がこの家はこうあるべきと考えてクライアントの要望は二の次になっている家は好きではない。そこには住む人がいてそこを訪れる人や周り住んでいる人もいるこれらの人々のことを考え、相談し、考えを伝え合って家という建築は造り上げられるものだと思うのである。そう考えるとクライアントとの相性というのは本当に大事なものだと感じる。この家では、クライアントの望むものと僕が必要だと思うものがそれぞれ混在しつつも共存していると思った。この一つ一つの要素が過ごしていく中でこれから一層溶け合っていくのが楽しみである。」

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見積もり作業や設計作業を通して、一つの住宅を完成させていくわけだけれど、忘れてはいけないのはクライアントにとって何が良い住宅かを熟考することだと思う。そしてそれがうまく言った感覚をこういう風に思い出すことはとても大切なことだと思うのである。東松山の家もクライアントの満足へ向けてさらなるスタディーをしていきたいと思う。

2017/04/24

朝礼終了後、埼玉県富士見市にて設計中のMさんの家の打ち合わせ。今日はMさんのご自宅での打ち合わせである。現在のお住まいを拝見することで、どんなものがあるか、どれくらいの収納量が必要であるかという情報を得ることができる。そして何よりもどんな雰囲気が好きなのかという感覚的なものを直に体感することができる。住宅設計というのはとかく個人のプライバシーに踏み込むもので、そうでないと本当の意味で相手のことを思う設計などできるはずもないのである。12時ごろ帰宅。

2017/04/22

午前中は東京都豊島区にてマンションのリフォームを検討中のWさん打ち合わせ。山手線の大塚駅にほど近い築15年ほどのマンソンで新しい生活のイメージを膨らませる。あらかじめご希望のリフォーム案のごときものはいただいていたので、まずはそのご希望を伺う。お話を一通り伺った後は、マンションのリフォームの事例をまとめた事例集を見ながらの事例紹介である。限られたスペースの中で何ができるかの工夫は、多くの建築家によって試行錯誤が繰り返され、その作品事例は多岐にわたっている。ますいいではその事例をスタディーし、クライアントが自分のマンションのリフォームの手法を自ら選択できるカタログのごときものを作成しているので、まずはそれをご覧いただきながらご詩人の家のリフォームについて夢を膨らませていただくことにした。

終了後、スタッフの柳沢君の結婚式に参列するために群馬県高崎市へ。高崎というのはなんとなくご縁がある場所で、裏千家の関係の知人も多くいる町である。この町はレーモンドの建築群があることでも知られており、その中でも僕は旧井上房一郎邸が特に好きな建築であり、これまでも住宅の設計で悩んだ時などには何度か足を運んだことがあるのである。

式は夕方4時よりスムーズに進行。多くの仲間と大切なご家族に囲まれながら幸せそうな二人を見ることができた。

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2017/04/21

朝礼終了後、各プロジェクト打ち合わせ。まずは、茨城県古河市にて計画中のTさんの家のスタディー。Tさんの家は、商店街の中にある道路に面する敷地で、間口が狭くて奥行きがとても長い土地に計画している住宅である。とても長い奥行きをどのように扱うかのイメージを膨らませることがまず初めの段階だ。こういう敷地は建築家にとってなかなかの好材料である。普通ではないという条件が、建築にどのような魅力となって返ってくるかがとても楽しみなところだ。

続いて、埼玉県東松山市にて計画中のKさんの家の見積もり調整作業。渡邊君との二人三脚の作業である。こういう作業は毎日少しづつ進めていくとよい。新しい項目を発見しては、減額の計算をしたり価格の調査をしたりの雑作業が必要となる。そしてまた明日・・・、なかなか終わりの見えない作業なのだ。

夕方より、懐石料理のいただき方講座を主催。地元の若手経営者さんたちで構成している茶道の会のイベントとして講座を開講した次第である。先生には普段からお世話になっている松田先生をお招きし、総勢14名で新宿柿傳の元料理長さんのお料理を堪能した。

懐石料理は、普通の料理屋さんなどで食す会席とは少々違う。まず初めに、向付と飯椀、そして汁椀が載せられたお盆が運ばれてきて、そこにいる人が一斉に箸を取り、ご飯と味噌汁だけを食べるところからスタートする。二つの椀の蓋は両方の手で同時にとり、重ねてわきに置く。ここまでを聞いても知らない人には少々異様な作法である。この料理、じつは茶を飲む前の腹ごしらえである。料理が主役なのではなく、あくまで濃茶といただくための準備であり、豪華すぎる食事は逆に茶の邪魔となってしまう。今日は一汁五采の豪華バージョンであったが、いただき方講座ということで濃茶のほうを省略したので問題はなかった。こういうものも現代の社会の中で自然と失われていく文化の一つであるが、細々とでもよいので受け継いでいきたいものだと切に願う。

2017/04/20

セルフビルドについて考えるときには、必ず石山修武氏の開放系技術を思い出す。石山氏は川合健二という人物を師と仰ぎ、自らの建築を作っている。その石山氏が川合健二の何にそこまでほれ込んだのか。その点についてはこんな風に書かれたことがある。

「どうしても継承できぬことがある。下がりっぱなしの頭が上がらぬことがある。孤立して、しかもあれほど自由に生き抜いた生き方のスタイル、そのものである。川合の生き方の全体は一つの巨大な劇場として表現されていた。管理された組織社会に対して構えられた知覚の劇場である。これは同時にある種の理想的な単独者の尊厳を指示していた。・・・・川合の生き方の全うの仕方、その一部始終を眺め終えて、私が再び学ばねばならぬと考えたのは、単純な一つのことである。川合は、まことに川合らしく、その資質を損なうことなく生き抜いたという事実なのだ。一般論、普遍解の俗論を超えて、川合は川合の私性の尊厳を生き抜いた。

別の言い方に直すと、我々のごとき凡才やら、誰の役にも立つことになる。

建築は、あるいは建築家とはという俗論を超えて、それぞれの人間に固有な私性の具体の中に問題を見続けることの可能性。そのことを彼は示唆し続けてくれていたのではないか。それぞれの人間が、それぞれの私性の中の最大の可能性を発見しようとする努力。それもまた、社会組織の中に合理的に過不足なく生きようとすることと同じに、大事な意味を持ちうるのだということの再認識とでもいおうか。

内的な自由の中にこそ生きよ、と川合は言い残している。生きることの全体こそが最大の表現で、それはほかの何物もはるかに超えて大きいのだと川合は教えた。」


 


さらにこんな記述。
「良き時代のアメリカを代表している思想家に、ヘンリー・ディヴィッド・ソローがいます。森の中に一人で入って、小屋を自分で建てる。さらに、これを建てるのに何円何十銭かかったというような記録を残しながら、2年2か月間をそこで暮らす。その記録からアメリカでよく読まれている「ウォールデン 森の生活」を書いた人です。アメリカの良き時代の精神、開拓者の精神、自立の精神、そういうものを表現しています。」

ますいいリビングカンパニーでセルフビルドをやりたい人たちは少なからず、ソローや川合健二のような自立の精神の持ち主であると思う。決まり切ったハウスメーカーの提供する住宅を買い、一生を縛られる人生なんてまっぴらだという考え、そういうものを持っている人々である。

16年前、この事務所を作るときに資金が底をつき、作り上げた枕木階段。このアイデアはますいい本社を設計してくれた石山先生の事務所の担当者である土谷氏によって生み出された。当時JRに勤めていた土谷氏のお父さんからいただいた枕木を26歳のころの僕と1歳違いの僕とで積み上げ、どうしたら階段になるかの検討を重ねたことを覚えている。

セルフビルド・・・この可能性は追及することをやめてしまえば広がりようのないものだと思う。ますいいで家づくりをする人々が自分自身と向き合うことができるような場面を、私性の尊厳を生き抜けるような場面をもっと考えていきたいと思う。

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2017/04/18

朝礼終了後、埼玉県東松山市にて設計中のKさんの家の見積もり作業。前回作成した見積もり金額から、減額できそうな項目を探し出す作業である。担当スタッフの渡辺君と一緒に約2時間ほどの検討を重ね、その後の価格調査や積算の作業を指示した。

2017/04/15

10時より、埼玉県富士見市にて設計中のMさんの家の打ち合わせ。今回の打ち合わせでは自分の家のプランをクライアント自身が自分で書いてみるという、実験的な試みをしてみた。ご主人は最後までプランの作成をしてくれたけれど、奥様はお任せの模様であった。やっぱり家づくりで、とことんセルフビルドなどの部分にはまり込むのは男性のほうが多いのかな・・・などと考えながら、僕自身や担当スタッフの和順君が造ったプランと合わせて比較検討をしてみた。結果は3者3様、でもよくよく見てみるとどことどことを入れ替えると誰のプランになるというようなアレンジの法則が見えてくるというものであった。次回は今回のプランに基づいて一つのプランを作成してみることとした。

15時、家づくりを検討中のOさんご家族来社。まだまだ土地探し中ということで、しかも奥様のご実家のある千葉県から東京都までの広範囲での土地探しとのことだったので、ますいいでの家づくりについての一般的な流れを説明させていただいた。

土地探しというのはとても時間がかかる場合がある。特にOさんのように範囲が広い中で検索する場合には、余計かもしれない。これまでもいろいろな土地探しに付き合ってきた。一番遠いところでは、当時世田谷に住んでいたクライアントと一緒に屋久島に一緒に出向いたこともあった。さんかくの家では、三角形の土地と出会う前からいくつかの土地探しを一緒に行い、最終的に三角形の土地を購入する決定をするところまでを行った。

北の常緑ハウスでは、クライアントのKさんが足立区内の河川敷の近くの土地を探してくると、それを見に行ってコメントをするということを繰り返した。最終的に購入した土地も川のほとりの土地で、その河川敷の緑をふんだんに取り込むプランを実現することとなった。担当者の岸田君が基本設計段階からとても気持ちのこもった設計を貫き通し、素晴らしい建築が出来上がることとなった。すべての始まりの土地探し、Oさんの土地探しもうまく進んでくれればよいと思う。

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2017/04/14

朝礼終了後、各プロジェクト打ち合わせ。埼玉県富士見市にて設計中のMさんの家のスタディーなど。Mさんの家ではセルフビルドをふんだんに取り入れた超ローコストでの家づくりを行いたいということで計画を進めている。セルフビルドをふんだんに取り入れるための設計を行う上で、どのような工夫を取り入れ得るのか?ということを悩んだ挙句に、今回はプランを作成するのではなく、
・どのような箱、つまり家の外と中を区切る外壁を作るか?
・その箱の中にどのように設備を作っておくか?
・その箱はどのような間仕切りを作って、暮らしに合わせたカスタマイズを行うことができるか?
の検討を行うこととしてみた。プランを作成しないので、プレゼン図面は外壁ラインしか入っていない。でも設備だけはなんとなく記載されている。そういう状況で、クライアントと一緒に内部の間仕切り例を考えてみて、その中から何かのアイデアが生まれないかの実験をしてみたいと思っている。果たしてどうなることやら、和順君に指示をして準備を進める。

午後、青山3丁目のギャラリー「ときの忘れ物」にて石山修武先生の展覧会にお邪魔する。会場には石山先生と東京都豊島区の教会の牧師さんである芳賀さん、そしてその息子さんがいらっしゃった。石山さん、仏教の寺院はすでに広島ハウスINカンボジアで、ご自身が最高傑作といわれるほどの建築を造ったから、次はキリスト教に興味を持っているのかもしれない。コルビジェのロンシャンを以前フランスで見学したことがあったが、この建築は確実に見る人の心を打つものであった。そして歴史になる建築であるのだとも思った。宗教建築は最も寿命が長くなる可能性がある。スクラップアンドビルドを繰り返す日本でも、寺院だけはそうそう壊されることはない。すでに70歳を超えた石山先生が将来どんな建築を作るのか、とても楽しみである。

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2017/04/12

朝礼終了後、すぐに埼玉県東松山市にて設計中のKさんの家の打ち合わせ。今日は第1回目の見積もり提示である。1回目の見積もり提示というのは、これまでの打ち合わせでクライアントからうかがってきたご希望がほぼすべて取り入れられた場合の価格が積算されているので、たいていの場合は予算金額をオーバーする。そして今日もそうである。ここからどのように金額を落としていくかの提案を繰り返すことが、実施設計最終段階におけるとても大切な作業となる。そして少々時間のかかる部分でもある。これからの作業では、「自分の家は自分で建てる」の感覚的な部分を満たす、つまり自分の家のお金の使い方を自分で考えたという状況になるためのお手伝いをしていきたいと思う。

2017/04/11

10時より、東京都北区にて新築住宅を検討中のKさん打ち合わせ。今日が初めての顔合わせということで、家づくりの流れなどについてのお話をさせていただく。

終了後モルタルのキッチンについてのスタディー。僕が初めてモルタルでキッチンを作ったのは2004年ごろに造ったさんかくの家である。この住宅は三角形の狭小地に建っていて、平面形状は30度、60度の直角三角形をしている。ゆえに普通のプランは収まらないわけで、おのずとここで暮らすためのアイデアが浮かんでくる。お風呂なんて頂点に配置したから三角形のモルタル製だし、キッチンも1:2:√3の1の辺にモルタルで作った。こんなものは売っているはずもないので、大工さんと左官屋さんの手作りである。

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この時に造ったモルタルのキッチンを見て、ますいいリビングカンパニーに家づくりを依頼してくれたのが浜田山の家のクライアントのTさんだ。モルタルの素材の感じが好きだというTさんの家では、無垢の木の面材や杉の床板などとも調和するキッチンを作ることができた。おさまりや仕上げの手法は経験として積み上げられていく。結果、今では10個ほどのモルタルキッチンを作ったであろうか。少ないけれどなんとなく受け継がれるキッチンの形、ちょっと面白いので考えてみた。

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終了後、埼玉県川越市にて設計中のSさんの家の見積もり調整作業など。減額案の作成作業を一つ一つ細かく進めていくこと数時間。担当者と一緒に頭を悩ますひと時である。

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