ますいいの運営するノンプロフィットレンタルアートギャラリーとギャラリー。各アート作品の展示・販売をするショップとなっております。

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ますいいでは、古くなった物件を壊すことなく次の世代に引き継ぐお手伝いをしております。

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ますいいリビングカンパニーは埼玉県川口市にある注文住宅を作るデザイン設計事務所です。
ローコスト・セルフビルドでよい素材を上手に使い家族が幸せになる、そんな建築を目指しています。

ますいいリビングカンパニー|埼玉県川口市

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増井真也日記

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2016/08/22

朝礼終了後、埼玉県川口市にて設計中のスタジオにて打ち合わせ。概算見積もりに入る前の構造に関する詳細事項についてのお話をさせて頂く。普段扱う住宅よりも少々規模が大きいだけで、住宅的な要素を多分に含むスタジオだから、打ち合わせも何となくやりやすい。12時ごろまで。

今日は台風が上陸するということで、なんとなく落ち着かない。事務所の方もベニヤでガラス面を覆うように養生をしているのだけれど、本当に大きな台風が直撃したらこんなことをしてもきっと気休めにしかならないのであろうと思う。自然の驚異の前では、人間の出来ることは本当に小さなこととなってしまう。自然なるもの、喧嘩して勝てる相手ではないのである。

午後からの予定は台風のために中止となる。現場で何事も起きなければよいと願う。

2016/08/21

日曜日。今日は息子の柔道の試合の応援に勝浦までの小旅行。勝浦というのは房総半島の先端の方で、埼玉県の川口市からは2時間ほどのドライブとなる。レインボーブリッジや東京湾アクアラインという首都高速の名所を通り過ぎ、房総半島に入ってしばらく運転すると、信じられないくらいの田舎の風景が楽しめる。東京からこれだけ近いのに田舎の風景がこういう風に残っている、東京湾を超えることが簡単にできるようになった今では考えられないほど、ぐるっと回って東京まで移動することが大変だったということなのだろう。

高速の移動手段が出来て、携帯電話が出来て、技術が進歩すればするほどに実際の距離というものが感じられなくなる、つまり実際の物理的な距離と感覚的な距離感がかけ離れていくという現象が起きてきた。東京-京都間の移動に必要な時間が2時間30分ほどであるのに対し、たどり着くまでに相当の時間を要した金沢などは本当に遠く感じたものだけれど、北陸新幹線が開通した途端にその距離は驚くほど近く感じるようになったし、そのせいであろうか、金沢という特別な響きも失われてしまったように思う。特別な感覚が無くなってしまった金沢という町が、京都と同じような価値観だけで生き残れるのであろうかの不安はおそらく数年後に明確になると思う。利便性を追求してしまったことにより失われる何か・・・そういうものが何となく明確になる事例になってしまうような気がする。

アクアラインが出来ても東京湾を渡るのにはそれなりの覚悟がいる。レインボーブリッジは良いけれどアクアラインはなんとなく嫌だ。やっぱり海の上を車で走るのはあんまり良い気分ではない。なんとなくふわふわするような、くすぐったくなるような気持ち悪さを感じるもので、その橋を毎日通勤で渡りたいと思うような人はあんまりいないのかもしれない。そのおかげの距離感、田舎感が保たれているのだとしたら、海の存在はやっぱり大きいのであろう。房総半島にはそんな隔離された感覚、悲哀、独立性、そしてだからこその価値感が残っているような気がする。つまりは田舎なのだ。堂々と田舎宣言が出来る感覚は大切にしたほうが良い。だんだん少なくなる本当の田舎だからこその価値があるように思うのである。

下の写真は畑で採れたかぼちゃ達。私の家のリビングでは消費しきれないかぼちゃがオブジェのように積まれている。畑をやっているからこそのこんな状態、体験してみたいという方はいませんか?
実は畑の一部を希望者に1年単位でレンタルしようかと考えている。賃料は年間2万円ほどで、広さは50平米くらいを想定している。この広さは、1世帯分の野菜を半分くらいまかなうことが出来る広さである。区画は2区画。資格はますいいのクライアント、つまりお客様限定にさせて頂く。早い者勝ちなので連絡ください。

畑情報:駐車場有・水は雨水タンク利用・トイレ無
    週に3回は私たち夫婦がいます。一緒に楽しみましょうね。

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2016/08/20

珍しく打ち合わせの予定が入っていない土曜日。クライアントとの打ち合わせは土曜日に行うことが多いのでこういう日は珍しい。というわけで午後から妻と一緒にギャラ・間に足を運んでみた。他の建築家の展示を見てみたいと思うことはだいぶ少なくなったのだけれど、南米チリで活動するスミルハン・ラディック氏の展示ということで足を運んでみた。

スミルハンを知ったのは、割と最近のことである。2014年のロンドン・サーペンタインギャラリーにて、オスカーワイルドの物語に着想を得たグラスファイバー製のドーナツのような建築をチリのイースター島にある石の上に乗せたような造形を見たのが始まりであった。素材の使い方、形態の操作、そして作品に潜むロマン、なんとなく石山先生に通じる何かを感じたのが興味の始まりであった。

僕が日本から遠く離れたチリという国に行くことはまずないであろうと思うけれど、きっと何らかの経済的・政治的なタイミングでこういう建築が育ちやすい環境にあるのかもしれない。建築が持つ可能性やロマンをなんとなく感じることが出来る一時であった。

続いて新宿パークタワーにある東京ガス・オゾンに向かう。オゾンというのは家づくりに関する様々な情報を展示し、あらゆるジャンルの家造りに興味のある方々に役に立とうということで造られた施設である。クライアントにも有益な情報にあふれているが、当然家を作る私たちにも有益な情報がたくさんある。というわけで暇な時にはオゾンをプラプラというのが、僕の情報収集の一つの手段になっているのである。今日は色の変わるガラスを体験。光の透過率が数分間で自由にコントロールできるということで、色もそれに合わせて透明から黒に変わるのだけれど、なかなかの優れものである。20時過ぎ帰宅。

2016/08/17

朝礼終了後、埼玉県寄居町にて設計中のMさんの家打ち合わせ。なんとモルタルのキッチンをご希望されているとのこと。これまでも何度も作ってきたモルタルキッチン、これで7台目であろうか?早速図面の変更を検討することにした。

12時、埼玉県さいたま市にて昨年完成したTさんの家の写真撮影立ち合い。すでに現場にはカメラマンの鈴木さんと私の妻が撮影の作業をしている。子育ての手がだんだん離れてきたということで、今年に入って設計のスタッフの一人として妻もますいいに参加しているのである。

建築外観のデザインは周辺の住環境と調和する落ち着いたキューブ状のデザインとなっている。

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玄関は普通の1FLよりも少々高い位置に配置されている。玄関の先には階段を下りると子供室、階段を上がるとサブリビングにつながるようになっている。

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こちらは子供スペースの様子である。サブリビングの床をを支える梁が表しとなっている天井と、南側に配置された大きな窓が特徴的だ。子供室を明確に一つの部屋として分けるのではなく、サブリビングの下に生まれたスペースを有効に利用しながら、他の部分とつながりのある子供用の空間となっている。

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サブリビングには、大きな机と収納を含む作り付けの家具が設えられている。中2階に位置するからこそ実現できた高い天井高は、住宅的なこじんまりとしたスケール感を崩してくれる効果をもたらしている。このスペースはリビングに常備置いていたら邪魔になってしまうような書斎に存在するべき様な物があったり、家族の記念となるような思い出の品々を並べおいたりできるようなスペースと位置付けている。家族が暮らすリビングは、得てして雑多な物たちが集まりがちである。食事の際や来客の際にいちいち物を無くさなければいけないとしたら、そこを片付ける人はたまったものではない。ならばもう一つのスペース、リビングの一部のようであり、それでいて離れている、そういう空間を造ったらどうかの思考の結果生まれたのがこの場所なのだ。

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サブリビングとリビングは半階ずれて配置されている。つまりはスキップフロアの構成を取り入れている。スチール製の階段を上がるとワンルーム型のLDKとなる。この手のスチール部材、実はなかなか設計が難しい。鉄というのは工場で扱おうとすると木よりも自由に加工が出来る、つまりとても柔らかい素材である。熱すれば伸びるし曲がる。でも一たび固まってしまえばそれを現場でちょっと切ったりの加工はなかなか厄介となるわけなので、多少のずれが生じても取り付けられるような部材のデザインをしたりの工夫が必要になるわけなのだ。

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LDKは対面式のガラス壁を持つキッチンが特徴的だ。収納家具などはすべてサブリビングと同じように作られている。

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寝室には小さな書斎机がある。収納も多めに作られている。

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洗面室には、大きなダブルシンクと鏡が取り付けられた。二人並んで歯を磨いたりがゆとりを持ってできる洗面室はとても魅力的だ。

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クライアントも私たちも、互いにこだわって創り上げられた住宅である。納得ができるまで何度も模型を壊しては考え直したことを記憶している。いわゆるn-LDKの間取りに明確に納まる住宅ではなく、ワンボックス型の大きな箱の中にそれぞれのスペースを必要最低限の間仕切りを使って配置した住宅なので、ライフスタイルに合わせて比較的自由に間取りを変えることが出来るようになっている。暮らし始めて数か月であろうか、とても魅力的な暮らしの様子を拝見で来て至極満足であった。

2016/08/16

午前中、67才の設計士Tさん面接。Tさんはこれまでの人生を設計士として様々な建築の設計に注いできたということである。ますいいがスタッフを募集しているということを知り一度話をしてみたいと来ていただいた。僕も67歳の大先輩にスタッフを依頼しようなどとはあんまり考えてはいなかったのだけれど、それでもせっかくご連絡をいただいたのだからということでお会いした次第である。

Tさんがこれまでどの様なお仕事をしてきたかという話を終えて、それではますいいはどのような仕事をしているのかという話になる。ますいいリビングカンパニーというのは建築家が工務店機能も兼ね備えることで、設計から現場のマネジメントまでを一貫して行う組織であるということから始まり一通りのお話を終えた時、予想通りにTさんの方からご辞退されてしまった。

理由は簡単である。設計から現場のマネジメントまでを一貫して行うなどということは、出来ればやったほうが良い形だとは思うけれど、実際には大変な作業である。そういうことは若い人でないとできないだろうというものであった。

やり始めてしまえばそんなにとてつもなく大変なことではないのだけれどね。でもやったことが無い人から見れば、職人さんたちと直接やり合いながら、現場を進めるなんてことはとてもとてもやりたいことではないのであろう。

フランス、ナンシーの建築家にジャン・プルーヴェという人がいる。飛行機の羽のようなデザインの足がついたダイニングテーブルやいすのデザインの方を知っている人がいるかもしれないが、家具だけでなく多くの建築も作った建築家である。この人は、もともと加治屋さんの職人さんとして鉄を扱う作業を学び、家具工場を経営し、建築の部材製造工場を経営しながら、多くの建築も作った人である。自らを建設家と位置づけ、設計・生産・施工を等価のプロセスとして扱い完成品を作ることを第一に考えていた人物である。

ますいいリビングカンパニーは大工さんや左官屋さん、板金屋さん、和紙づくりの作家さん等々物をづくる人々と直接にお付き合いをしている。いわゆる建築の世界の職人さんだけではなく、ギャラリーの運営の中で知り合った多くのアーティストさんたちともお付き合いをしている。家づくりに作家さん?と思うかもしれないが、日光東照宮だって、サクラダファミリアだって、昔から建築はアート作品がたくさんくっついているもの。特別なことではない。

さらにますいいでは、材木屋さん、山の製材所、輸入業者さん、などなど物流の専門家とのお付き合いも直接に行うようにしている。こうすることで「物の値段」という家づくりには切っても切れないとても大切な要素を、少しでも安く抑えることが出来るのである。だって職人さんの手間代を抑えることは無理なのである。職人さんだって人間で、皆家族もあるし生活もある。そういう人たちが満足な生活ができないような家づくりに未来なんてあるはずもないから、僕は大工さんの手間賃を少しでも安く使用などという非人間的な発想を持つことはできない。そこで努力をするくらいなら、材料の仕入れを直接行うことで安くする方がどれだけ良いか、と思うのである。

工務店機能を兼ね備えることは価格決定権を手に入れることと同義である。そりゃ、果てしない価格決定権の川の流れをどこまでさかのぼることが出来るかはやってみなければわからない。でも、ますいいを初めて16年目、この川を大分さかのぼることが出来たという自負もあるのである。

2016/08/15

今日から仕事再開。一部のスタッフはまだ休みをとっているが、それぞれの都合だから仕方がない。人数が少なかったころはまるで家族のように一斉に休んだものだけれど、10人を超えればなかなか足並みがそろわなくなる。本来の盆休みは16日ごろが適正なのだから、どちらかというと僕が決めた休みのほうが少々おかしいのである。

初日の朝礼は、夏季休暇中で印象に残った場所。皆それぞれに有意義な時間を過ごしたようである。20代から30代のスタッフたちだから、休みの間に様々な人との交流や建築を見るなどの行為はとても大切だと思う。若いうちにやらないと意味がないことも沢山あるのだ。

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。久々の顔合わせとあって1時間刻みで打ち合わせが続く。20時頃終了。

最若手のスタッフ、林君が「搭の家」についてのスタディ-を提出してきた。東京のど真ん中、青山の狭小地に建つ、搭のような小規模住宅の事例である。好きな建築を調べてきなさいとの問いかけに、なぜこの建築を一つ目に選んだのかは不明だけれど、こういう事の積み重ねは設計をするうえでとても役に立つものなのだ。

ちなみにこの搭の家は住んでいる。狭小住宅の地下1階地上5階・・・エレベーターもなく、とてつもなく住みにくいような気がするけれど、でも人が住んでいるのである。(いまだに東孝光氏の御嬢さんである利恵さんがそのままの形で住み続けているらしい。)

僕はこういうところが住宅という建築の面白いところだと思う。つまりたった一人の同意を得ることが出来れば、たった一人にとてつもなく愛されることが出来れば、その建築は数十年の歳月を経てもまだまだ壊されることなく利用されるのだ。こういう愛される建築を作ることが出来たらどんなに幸せだろうと思う。とても難しいことだとは思うけれど、でもいつもそういう気持ちで仕事をしていきたいものである。

2016/08/14

夏季休暇最後の日曜日。午前中は家の掃除。僕はなんとなくだけど掃除をするのが好きで、特にこういう節目節目には掃除機かけやら、リビングの物の片付け、簡単な模様替えなど、半日くらいかけてゆっくりと掃除をすることにしている。するとなんとなく気持ちの準備が進むというか、いろいろなことを考えながらの思考が回転するというか、とにかく心地が良い気分になるのである。

午後、真ん中の娘と一緒にお買いもの。今日は末っ子の娘の誕生日ということでプレゼントやらケーキ屋らの買い出しに行くことに。

夜、猛烈に眠くなる。最近はオリンピックのせいでだいぶ不規則な生活を送っていた。明日からはまた仕事が始まる。朝6時起床の規則的な生活を作り直すこととしよう。

2016/08/12

朝一番、畑作業。今日は息子も手伝いに来てくれているので、少々大きなスペースの土づくり作業を行うことにした。腐葉土や鶏糞などを畑のスペースにばらまき、耕運機で耕していく。僕が使っているのはホンダの「こまめ」という小さな畑用の耕運機だけれど、家庭菜園の延長のような規模であれば十分に賄うことが出来る。暑くなるお昼前まで作業を行い終了。

午後、上野にある東京都美術館にて「ポンピドゥーセンター傑作展-ピカソ・マティス・デュシャンからクリストまで」を鑑賞。この展示は1906年から1977年までの第1次世界大戦、第2次世界大戦を含む時代におけるアーティストとその代表作品を一人一作で展示しているものである。時代における作風の変化を見出す楽しさや、一度に多くのアーティストの作品を見ることが出来る楽しさはこの展示の特徴だと思う。お盆休みということで込んでいるかと思ったけれど、お休み中の東京都は意外と人が少ないもので過ごしやすい午後の一時であった。

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2016/08/08

朝7時、新幹線に乗って妻の実家の滋賀県へ向かう。最寄駅の米原には「ひかり」じゃないと止まらないから、いつも京都に行く時とは違う「ひかり」に乗る。「のぞみ」と比べるとちょっとレトロなデザインだけれど、いつもは車で7時間ほどかけていくところを新幹線で一っ跳びの贅沢を楽しみながら、家族全員で移動することとなった。

米原駅に着くと、早速予約しておいたレンタカーに乗って、滋賀県の実家に向かう。妻の滋賀県の実家というのは正確には東近江市というところにあって、家業は工務店を営んでいる。田舎づくりの家をつくったり、リフォームをしたり、畑を耕したり、罠猟でイノシシやシカを捕まえたり、とにかく悠々自適というのはこういうことを言うのであろうと、うらやましくなるような生活をしている。特に罠猟や畑に対する執着はものすごい物があって、むかし見たオーストラリアのコメディー映画「クロコダイルダンディー」の主演のごときワイルドな男なのである。

昼前には実家について、のんびりと過ごす。今年はたったの2泊しかできないからどこへも行かずに実家で過ごす予定である。いつの間にか僕よりも背が高くなった息子を見て驚くおじいちゃん、娘二人の成長ぶり、従弟の3兄弟と楽しく遊ぶ様子、こういう当たり前の光景がこれからも続けばいいななどと心の中で思いながらの小旅行であった。

写真は畑のスイカの様子である。まるで建築のごとき竹の柱とワイヤーメッシュの屋根、そこにかぶさるように育つスイカたち。こういう建築からぶら下がるスイカは初めて見るが面白い。やっぱり大工さんが畑をやると一味違うのである。

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2016/08/04

昨年作った、埼玉県さいたま市の住宅に住むTさんから写真をいただいた。この住宅は、ベニシアさんの家みたいな雰囲気にしたいという思いを実現するように、クライアントと僕、そしてスタッフの鈴木君や和順君の努力のもとで作り上げたものである。ベニシアさん、知らない人もいるかもしれないけれど京都の大原で日本らしい暮らしをしているイギリス人の女性で、その暮らしぶりがNHKの番組などで紹介されているという人物である。

ベニシアさんのような暮らしとは、
・自然の素材を大切にする。
・経年変化による美しさを大切にする。
・なるべくエコな暮らし方をする。
・自分たちでできることは自分たちでやる。
・外部の庭や畑といった要素を住宅と同じくらい大切にする。
・・・・・
こんな感じである。

写真を見てとてもうれしかったのは、こうした感覚を見事に暮らしの中で実現してくれていそうだったこと。住宅は結局暮らしている人が暮らし始めた後にどのように育ててくれるかで決まるような気がする。僕たちはその背景となる箱を作っているに過ぎない。でもその箱がクライアントの思いにぴったりと合っていそうな時、とてもうれしい気持ちになるのである。

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2016/08/03

午前中、埼玉県さいたま市にて計画中のYさんの家打ち合わせ。今回は3回目の基本設計打ち合わせである。広い土地だけにまだもうしばらく基本設計のご提案が続くことになるかもしれないけれど、今回の提案もとても気に入っていただけたようである。

基本設計というのは敷地をどのように利用して住宅を造るか、その配置計画や平面計画を検討する段階である。この段階では通常1/100のプランと小さな模型を作るようにしているのだけれど、こうして家の様子を想像している段階というのは、もしかしたら家づくりの中で最も面白い場面かもしれないと思う。

下の写真は和紙の見本である。埼玉県寄居町で設計中のMさんの家の茶室の壁に貼ろうと思っている市松模様の和紙をためしに貼ってみた。なかなか良い雰囲気にできそうだけれど、この感じをうまく和紙作家の岡崎さんにお伝えしなければいけない。8月21日にMASUII RDR ギャラリーで岡崎さんの和紙づくりワークショップが開催されるので、この時にでも話をしてみよう。

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2016/08/02

午前中は事務所にて雑務。

途中、所用の為、地元のゼネコンさんである伸明建設さん訪問。

午後、茶道稽古。今日は茶箱のお点前。茶箱というのは、木製の小さな箱にお茶碗やら茶筅やらの道具を仕舞い込み、そこから道具をだし、茶を点て、また仕舞い込むまでを一連の点前としているもので、先生によると野点、つまり屋外での点前を想定しているそうである。今日は最も簡単な卯の花という点前を2度ほど繰り返した次第である。そういえばこのお点前は、昔茶道を始めたころ、茶会で初めてやった点前であった。人前で茶を点てる初めての機会ということで必死になって覚えたことを記憶している。何年たっても覚えられない、まあそんなものなのだろう。

2016/08/01

朝礼終了後埼玉県寄居町の現場管理。寄居町と言うと秩父の玄関口で、川口市からは結構な距離があるのだけれど、高速道路のおかげで1時間ほどで現場まで行くことが出来る。外環・関越自動車道というのは大型連休などの行楽シーズン以外はめったに渋滞することが無いので、気楽に走ることが出来るのである。

現場では基礎工事の初期の段階である砕石地業を行っている。基礎の底面の高さに合わせて砕石を敷きこみ転圧する作業である。平屋での40坪というとても贅沢なプランだけに、基礎の面積もいつもの倍以上、こうした作業にもとても時間がかかる。まあゆっくり進めていくしかない。

基礎屋さんはクライアントの知人を地元でご紹介いただいた。ちなみに電気屋さんはクライアントのおじさんである。いつものメンバーを川口から連れて行かなくとも、現地の方に頼めることはそのほうが良いこともある。遠方の現場の場合は臨機応変に対応しながら進めていったほうが良いこともあるのだ。

そういえばこの現場では木製の杭を利用している。木杭などいつの時代の話かと思うかもしれないが、住宅用の地盤改良はエコの時代なのである。地面のなかにセメントミルクを入れる柱状改良工事が一世を風靡した20年ほどであったが、その結果大量のセメントミルクが住宅の下に埋められることになったわけで、それに疑問を感じた地盤改良業界が天然素材での改良工事を展開するようになったことは必然のように感じる。むしろ少々遅すぎた感もあるわけだけれど、こうした流れはなるべく取り入れるようにしていきたいと思っている。

僕は群馬県産の唐松材をフロアリングとして加工してもらって利用している。この唐松という木がなんで群馬や長野にこんなに多いのか、それは建築工事の杭材として利用するために植樹したからである。せっかく植樹したのに、それが育ったころには誰も唐松を杭材として利用しなくなってしまったのである。この新しい地盤改良の工法はこうした環境問題にも寄与してくれるであろう。むかしの人が育ててくれたものをうまく利用し、次の世代につなげるということ、世代を超えて循環することが大切なのだと思う。

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2016/07/30

午前中、埼玉県川口市のNさんの家にてご相談。Nさんのご両親が亡くなり、空き家となったご両親の家を賃貸住宅として利用するか、はたまたご自身がそこに移り住むかの検討中ということ。ご自身では10年ほど前に建てた新しい住宅を保有しており、ご両親の家も築20年と比較的新しい。売却するにはご両親の思いがこもっていて躊躇するものの、自分たちの今の住宅にも思い入れがあるので移住することは望んでいない。空き家となったご両親の家、60坪くらいの大型住宅だけに広さに見合った価格での貸し出しは難しそうだけれど、少々安めに価格設定をして賃貸にしてみようかとの結論に至った。

こうした空家の問題は近年急速に増えている。この川口市でもおそらく同じようなストーリーの結果生まれたと思われる土地や空き家が売りに出されている様子をよく見かけるようになってきた。同じくマンションでの空家も増えていて、解体費用を積み立てることを法律で義務化しようかなどという議論もされているようである。

空き家問題が顕著になっている現代、住宅の供給は急速に減らされる方向に向かうであろう。住宅産業の活性化による経済政策も限界を迎えるような気がする。つまりもうそんなに家を作る必要は無いですよと言うことを、国が率先して言い出すのではないかという気がするのである。こういう時代だからこそ、どうでもよい建築を大量供給するスタイルのビジネスはもう終わりにしたほうが良い。大手の建売メーカーが合併を繰り返し規模を縮小しているのは、時代の要請なのであろう。

夕方、埼玉県伊奈町にて設計中のWさんの家打ち合わせ。今日から実施設計に移るということで、縮尺を1/50にあげての詳細図面による打ち合わせを始めることとなった。これまでの基本設計の流れから若干の変更のご希望などを伺い打ち合わせを終了した。

2016/07/28

午前中、大工さんの佐々木さん来社。町田分室のすぐ近くに住んでいるということで、ますいいの家づくりに参加してみたいということでお越し頂いた次第である。木造住宅を造る場合、大工さんというのは本当に重要な職人さんである。釘一本打つだけでもその場にあった打ち方があったりの、現場でしかわからない技術というものが確実にあるし、最終的な成果物を自分の作品として責任を感じてくれるような人でないとなかなか任せることはできないわけである。良い関係が築ければと思う。

続いて構造設計事務所の大沼さん来社。鉄骨造の撮影スタジオの構造打ち合わせ。この仕事はCMやプロモーションビデオなどを撮影するハウススタジオを造ろうという計画である。広い空間を実現するために鉄骨構造を採用するので、あらかじめ構造設計事務所との打ち合わせが大切になってくる。大方のプランニングに基づいて柱の位置を定め、梁や基礎の仮の断面の設定を依頼する。それにしても住宅を中心とした建築家を続けていたらの、ハウススタジオ。見た目は似ているけれどその用途は全く異なる。何とも意外な展開であった。

夜、茶道稽古。今日は初めての灰型に挑戦。建築工事の左官屋さんみたいなものだろうと思っていたら、これがまたなかなか難しい。思ったようにきれいに仕上げることはできなかったけれど、初めてとしてはこんなものかな、という感じである。続けていたらいつまででもできそうな感覚だったのだけれど、まさか先生の家で徹夜をするわけにもいかないので21時までで終了する。

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