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top > 増井真也日記 > 2020/10/13

増井真也日記

2020/10/13

今日は終日、明治神宮にて開催された裏千家のお家元の後継者を指名するという格式披露茶会にて、全国から集まった50歳以下の茶人による茶席に参加させていただいた。創作の棚・若手作家の道具を使用しての立礼ということで、それぞれの道具に応じた扱いを工夫しながらお点前をするなどというなかなか面白い嗜好であった。僕も2席目の点前をさせて頂いたのだけれど、いざお席が始まるとそれまでの準備も吹き飛ぶような緊張感に包まれる中で大変良い経験をできたと思う。

このような伝統文化というのは継続していくことがなかなか難しい。実際に茶道の人口もどんどん減っていると聞くし、次世代の家元となる千敬史さんもその時代を担う上で大変な苦労をされることが予想されるわけである。茶道がいわゆる女子絵の花嫁修業という時代は終わった。花嫁修業などという概念自体、共働きが主流の現代社会には全く当てはまらないと思う。今はその時代に茶道を始めた人たちが僕たちのさらに上の世代として文化の担い手となっていただいているわけだけれど、後10年もすればそういう時代の方々に頼り続けることは無理があるだろう。そして10年後には僕も50代半ば、いつも間にやら上の世代の担い手になってしまう。

僕たちの時代における茶道のような文化の意味とは?
・自国のアイデンティティーとして
・観光産業に素材
・精神的安定の材料として
・趣味
・一部の人にとっては生活の糧
・・・・
こういうことが考えられると思う。

でも、こういうことは花嫁修業のごとき爆発的普及はしないだろうから、そのまま放っておけば能や狂言のように、一部の人しか見たこともないというような、一般人には関係のないものになっていってしまうかもしれない。そして茶道がもしそうなれば・・・、抹茶、茶碗などの陶器、軸、漆や蒔絵、着物などなど多くの周辺にあるものたちもまた衰退の一途をたどるであろう。

僕は建築家としてモノづくりに携わっているから、こうした伝統的なもののデザインとか造り手にはとても興味があるし、伝統的でない現代の作家さんたちにも同じように興味があるのだけれど、こういうことに同じような興味を持つ人たちはそれほど多くはないだろう。そもそも茶道の道具はなんといっても高すぎる、という致命的な事実もなかなか普及できない理由の一つだと思う。高いものを購入するという事実は人のエゴとか見栄とかが購入要因であることもある。そして一部で本当に素晴らしい作品に対するリスペクトである場合も多いと思う。前者による購入が少なくなるとするならば、後者による購入の適正価格とはいかほどなのかを追求し新たな販路を造る事、これは道具作家の生き延びる一つの道かもしれない。

次世代の家元が茶道をどのように率いていくのかはわからないけれど、一つの流派の家元だけではなく社会全体としてに日本らしい暮らし方の一つとしての茶道を大切にしていく傾向が高まっていくようなことを期待したいと思う。
イギリスの哲学者トゥインビーの言葉で、
・自国の歴史を失った民族は滅びる
・物の価値をすべてと捉え、心の価値を失った民族は滅びる。
・理想を失った民族は滅びる
という言葉がある。
これからこの国で生きる子供たちのためにもやっぱり大切にしていきたいものだと思うのである。


202010

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