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増井真也日記

2019年7月アーカイブ

2019/07/10

昨日より埼玉県川口市にて数年前に造ったアトリエにて、母屋の改修工事を行ている。トイレを改修したり、ネズミ君の入る入り口をふさぐ工事を行ったり、腐って穴の開いてしまった戸袋を杉板の外壁にしたりといったメンテナンス工事と、小さな販売小屋の前にウッドデッキとベンチと屋根を作るという楽しい工事の組み合わせだ。どれをとっても現場における感性と臨機応変の対応力を生かしながらの仕事である。ネズミ君の入り口ふさぎにはステンレスのパンチングメタルを利用した。30センチほどの幅に切ったパンチングメタルを土台を隠す板に打ち付け、穴を掘ったところに埋めたらモルタルで固定する。するとしっかりとした防御壁が出来上がるという算段である。僕はといえば、滝本君と二人でモルタルを200キロ手練りで運んで流し込んで均す・・・という少々ご無理な工事をしてしまった。明日の筋肉痛が怖いの状態である。

夜、茶道稽古。葉蓋の平茶碗。予想通りお点前終盤に足がつる。昼間のモルタル練りが疲れの原因なのだが、誰もわかってはくれない。そりゃそうだ、仕方がない、でも情けないの感であった。

2019/07/09

今日はますいいで半年にわたって続けてきた勉強会の発表会を行った。一つ目のテーマは川口市の本町を舞台とした街づくりについてである。この本町という町は、昔ながらの趣がある木造住宅がまだいくつか残っているところだ。細い路地もたくさんあって、迷い込むとどこにつながっていくのかよくわからないような楽しさがある。川口駅にほど近い人気の住宅街なのになんでこのような古き良き魅力が残っているかというと、それはこの地区の住人に関係しているかもしれない。大きな鋳物屋さんの社長さんや元市長さんなどといったこの川口市という町を作ってきたような土地の名士の邸宅が並び、その合間を縫うように商店建築などが建っているので、再開発のごとき乱暴な再生の対象とならなかったのかもしれないし、そういう再開発のごとき意見調整がものすごく難しかったのかもしれないけれど、でも今では川口市内に唯一残る古き良き路地群となった。

この計画ではこの路地にシェアハウスやカフェ・ランドリーのようなスペースを設け、町に開いてこれらを配置することで、町全体を利用して暮らすという若者に魅力的なエリアとすることを目指している。若者の都市における暮らしの中では、すべてを個人所有するのではなく、家をシェアしたりコインランドリーなどの生活基盤をシェアしたりのフレキシブルさが暮らしの魅力を高めるという考えだ。日本の持ち家政策は単身者の増加や核家族化の進行により、すべての人に当てはまる一般解ではなくなっているわけで、駅に近いエリアではこういう暮らし方の提案もどんどんされるべきであるのだ。

二つ目の「お寺における建築のできる事」は、例えばお寺でこんなことをしたら楽しいよ、という数々のご提案をまとめるものとなっている。塀を作るときに地域の皆で力を合わせて版築の壁を創り上げるとか、子どもたちが自由に集まることができるスペースを敷地の一部に造るとか、どこかのお寺の屋根の吹き替えで発生した古い瓦を敷地内の路地の舗装に使うとか、とにかくいろいろなことを考えてみた。日本のお寺はなんとなく敷居が高くって、檀家でもなんとなく入りずらくって、結局お葬式とか法事の時しか足を踏み入れたことが無いような場所になってしまっているところが多いように思える。最近ではお墓の取り壊しのほうが多くて、新しくお墓を造る人が少なくなっていることとか、そもそもタワーマンションのごとき集合墓地に移ってしまったりとか、とにかく葬式を中心に成り立っていた日本の仏教寺院の形は崩壊しかけている。宗教観の希薄化が進めば進むほどにこういう傾向はさらに高まるのであろうが、宗教とは何かよくない状態の時に人の心を平穏に保つための信じる対象であり、もしも全くなくしてしまったらやはり日本にとっては大きな損失であると思うのだ。大きさ自然災害もある。人が起こす過ちもある。人類の過去にはそういうことがたくさんあったし、これからも避けることはできないことなのだと思う。東大寺を造った俊乗房重源上人は、治承四年東大寺炎上後の復興事業にあたり、諸国を歩き布施を集めた。先日のパリのノートルダム大聖堂の火災の際には数日で多額の寄付が集まっている。確かにお寺は多すぎるかもしれないので適正な数の問題はあるのかもしれないけれど、僕たちの生活の場に寄り添うように存在していることが大切であると思うのである。

終了後参加者で打ち上げを行うというので、一杯だけ飲んで帰ろうと思い参加するも、なぜか2時間ほど居座ってしまった。11時ごろ帰宅。

2019/07/08

朝一番より群馬県前橋市にて住宅の建て替えを検討中のMさんの家打ち合わせ。今日は2回目の打ち合わせということで、前回からの修正プランなどについてのご説明を行った。川口からは車で約2時間ほどの距離である。秋に分室を開所する予定であるのだが、拠点がないとなかなか来るのが大変な距離だ。それにしても川口市と比べると空が大きいことに驚く。これは滋賀県に住んでいたときにも感じたことなのだけれど、地方都市は高層建築が少ないので空がとても大きいのだ。向こうの方まで見渡せる空を見ているとなんだか心まで大きくなるような気がするから不思議なのである。

2019/07/05

11時、埼玉県坂戸市にて設計中のYさんの家の打ち合わせ。今日は第2回目の実施設計打ち合わせということで、リビング周りの展開図などを用いての打ち合わせとなった。

18時、東京都港区にて開催中の早稲田大学の渡邊先生による展示を見る。今日はオープニングレクチャーということで箱の家の難波先生など、僕が知っている人たちが何人か来ていた。品川駅を降りて10分ほど歩いたところにある小さな倉庫が会場であるが、港湾の建築について真剣に考えたことも感じたこともない僕にとってはなんだかとても新鮮な体験であった。埼玉県は海がない。だからというわけではないけれど、僕はどちらかというといつも山を意識して生きてきた。港湾の華やかさとは程遠い人間なのである。

海辺の倉庫はその用途を変えようとしている。倉庫という用途を失った倉庫建築は、イベントホールや若者の集いの場や住宅やレストランなどの新たな用途を挿入される。もともと倉庫だった建築は、柱と屋根という初元的な要素を持つ自由なインフラとしてとても利用がしやすいから、大きな可能性を秘めている。商業的にも大変魅力的な要素であるけれど、それをそれとしてだけではなく、神聖のある何かとして利用できないかの検討が渡邊先生らしいところで面白い。ネパールでやろうとしていたお祭りに共通する何かがあるような気がするのである。渡邊先生らしい華美な建築や祭りの衣装などの表現を見ていると、今の日本に失われてしまった人間の内面から湧き出てくる何かを建築的に表現しようとする渡邊先生の心が見えるようで大変刺激的だった。興味のある方はぜひ足を運んでみてほしい。

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「ブルーインフラがつくる都市 -東京港湾倉庫論-」展

■開催概要
・開催期間:2019年7月5日(金)~7月27日(土)(期間中土日祝日開場)
・時間:11:00~18:00
・入場料:無料
・会場:Re-SOHKO GALLERY(リソーコ ギャラリー)
    東京都港区港南3-4-27 第2東運ビル(WAREHOUSE Konan)1階
・主催:Logistics Architecture(ロジスティクス・アーキテクチャ)研究会
・企画:中崎隆司(建築ジャーナリスト&生活環境プロデューサー)
・理念とデザイン:渡邊大志(建築家・早稲田大学准教授)
・特別協賛:東京倉庫運輸株式会社
・協賛:株式会社リソーコ
・協力:イーソーコグループ

2019/07/03

朝礼終了後、千葉県市川市にて新築住宅を検討中のIさんご相談。10時に現地に出向くが、少々早くついてしまったので敷地の周辺を車で散策。この場所は10年以上前に船橋の家を造った現場のすぐ近くである。まだ若かったころ毎日のように現場に足を運び造り上げた3世帯住宅の現状をどうしても見てみたくなって探してみると、なんとなく記憶に残る住宅街の中にすぐに見つけることができた。この建築は鉄骨構造に木造の造作を施して作り上げているが、このやり方はますいいの事務所と同じ手法で、軽い鉄を利用することによる跳ねだし構造などを可能にしている。下の写真はその時の鉄骨工事の様子である。丸い鉄骨は跳ねだし部分に露出している現しの柱。それ以外は木でおおわれる主要構造だ。なんだかとてもきれいな鉄骨である。この鉄骨を施工してくれた接骨やさんはますいいの本社の鉄骨も造ってくれた。思い出深い建築を眺めつつ、時間になったのでIさんの家に向かった。

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Iさんはお母様と二人で暮らすための2世帯住宅を検討している。それぞれが独り暮らしの2世帯住宅である。横長の敷地にどのように住宅を創り上げるか、なかなかプランが難しそうな土地だけれどゆっくりと考えていこうと思う。

2019/07/02

朝10時、桜設計集団の佐藤さんと打ち合わせ。今日はますいいで計画を進めている、某神社のトイレ・倉庫棟新築工事に関する構造打ち合わせを行った。この計画では平屋の二つのボリュームの上に薄い木製の大屋根をかけることを考えているのだけれど、今日の打ち合わせではどのような構造形式が適しているかについてのアイデアをご提案していただいた。屋根を大きく跳ねだすことを考えるとまず最初に思い浮かぶのが鉄骨を利用した構造である。多くの建築家が鉄骨を利用して軒先をよりシャープにすることに様々な工夫を施してきた歴史があるわけだけれど、今回の計画では木を利用して薄い軒先を実現することを考えている。先日の東照宮に関する日記でも書いたが、神社の建築は屋根の建築である。本殿などのいわゆる伝統建築ではなくとも、いかにしてそこに屋根をかけるかがテーマになるのだ。佐藤さんは木造を得意とする構造の専門家である。様々な経験に基づく助言は今後の方針を決定するために大いに役立つものであった。とにかく感謝である。

16時、東京都北区にて木造3階建ての耐火建築集合住宅を検討しているHさん打ち合わせ。今日は2回目のプレゼンということで、修正プランと概算のお見積りについてのご説明をさせて頂いた。

19時、建築士事務所協会参加。高齢で退会する方のお知らせがったが、今はどんな業界でも新設するよりも廃業するほうが多いようだ。今日退会される方はすでに病院に入っているのか、連絡もつかない状態になってしまっているらしい。日本の産業全体で労働力も会社自体も減少していくようであるが、それに合わせて社会自体も縮小していくことを良しとしなければその社会を維持をすることができなくなるわけだけれど、経済を縮小させることにつながるそういう思想は政治家の側から発せられることはないようにも思える。そのために実質的な移民を労働力として受け入れることを決めたわけだが、僕はこれについては意外と賛成なのだ。安価な労働力としての移民受け入れに賛成というわけではなくって、どちらかというとそれとともに入ってくる人のエネルギーのようなものに期待を感じるのである。

そもそもこの国はさまざまな外部からの人々によって作り上げられてきた国ではないかと思う。朝鮮からの陶工が焼き物を造ったり、大工が寺院を造ったり、医者だって、鉄砲だってみんなそうだ。近代に入ってからだって同じである。島国のこの国は定期的にそういう時期を経て、進歩を繰り返しているような気がする。今回の転換期はいったいどうなるのだろうか。少なくとも今よりも良い状況になることを祈るばかりである。

201907

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