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増井真也日記

2019/03/28

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。

長らく工事をしてきた埼玉県蕨市のリフォーム工事がようやく終わりを迎える。20年ほど前に著名な建築家が造った住宅なのだけれど、すべてのジョイント部分がコーキングによって納まっているために、あちらこちらからの雨漏りが絶えない状態となってしまっていた。リフォームとはいえこれらのサッシや外壁をすべて造り直すことはできないので、再度コーキングを施すしかないわけだが、これがまた一筋縄ではいかないのである。ホースで水かけ試験を行い、内部で漏水のチェックをして、漏れたところを再びコーキング。この繰り返しの末にようやく雨漏りを押さえることができた。めでたしめでたしである。

雨漏りはするけれど、この建築はとても良い建築である。設計者の魂が込められていて、そして住まい手がそれをとても大切に使ってくれている、それこそが良い建築と呼べる一番の条件だ。外壁にはガルバリウムの波板が無造作に貼られ、サッシとの取り合いが少々危ない納まりだから水が回ってしまうし、今では絶対に造ることができない準防火地域内における造作の羽目殺し窓などのチャレンジャーな部分が満載なのだけれど、日本の家造りがとても自由だった時代の良さがにじみ出ている本当に良い建築だと思うのである。そしてクライアントもそういう自由のなかで生きた世代であって、そういう感覚を大切にしているからこそこの建築を大切にしているのだと思う。

モノづくりは本来こういう自由さがあるべきだと思うのだけれど、日本の制度設計というのは何か悪いことがあるとそういうことが絶対に怒らないように過剰に規制をしてしまう傾向があるようで、少しずつ自由なふり幅をなくしてしまっている。自転車に乗っているときに傘をさしてはいけない!!確かに危ないかもしれないけれど、これを法律で規制する必要があるのだろうかの疑問をきっと多くの人が感じているのに、そういう規制がどんどん増えてしまう状態だ。火事で亡くなる人がいると住宅にも火災報知器が付くようになるし、準防火地域のサッシなどは規制を満たしていなかったとか言って突然値段が跳ね上がってしまった。規制規制の先にいったいどのような未来があるのか。どうしても不安を感じてしまうのである。

201904

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