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増井真也日記

2018年7月アーカイブ

2018/07/13

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。

12時、東京都小金井市にあるヤジマキッチンのショ-ルームを訪問。このキッチンメーカーは完全フルオーダーとセミオーダーのキッチンの二本立てで、こだわりのキッチンを製作販売しているメーカーである。この手法はますいいの家づくりとちょっと似ている。自分が欲しいキッチンのパーツを上手に組み合わせて、オーダーキッチンだけれど比較的安価な状態になるようにいろいろな工夫をしてくれる点が、まるで普段の僕達の仕事の様である。レンジフードはそちらで購入されてもよいですよ・・・のごとき手法もますいいで定番となっている施主支給と似ていて面白い。

グローエの水栓金具はすべてステンレスだけれど、国産の安価なものはプラスチックにステンレスメッキが施されているというような差異もわかりやすく説明してくれるのが良い。ミーレやAEGの食洗器等も実際に見てみたが、内部の広さやその頑丈そうな造り、そして洗浄力の差異などを聞いてしまうとやはり国産よりも良いような気がする。キッチンだけでもまるで自動車ほどのお値段がするわけだけれど、やはり奥が深い領域なのである。

2018/07/12

11時、裏千家の東京道場で開催される茶会「好日会」に参加。この茶会にはこれまでも数回参加したことがあるけれど、とても由緒ある茶会で、毎回楽しませていただいている。今日は茶道具やさんのやましたの若旦那さんである山下さんが、薄茶の席を持つということでご招待いただいたというわけだ。会場に行ってみると、いつもの通り先輩の女性群の中に男性は僕たちだけ・・・。だいぶ慣れてはきたけれど、それでも着物姿の女性群の中につかつかと入っていくにはそれなりの勇気を要する。僕なんか決して注目されるような存在ではないけれど男というだけで目立つのである。みんなからジーとみられているような・・・、少々汗をかく場面なのである。

アイスをいただいたり、煎茶をいただいたりしながら1時間ほど待っていると、ようやく茶席に案内される。男性陣がいないのでなんとなく嫌な予感がしていたら、案の定正客を任されることになってしまった。先輩の先生方に囲まれながら、茶席の正客を務めるのは、なかなか大変なことである。先ほどの汗の量の倍はあろうかという緊張感の中、茶席がスタートした。スタートすると、濃茶席の席主は東京半徳会の方であった。道具の説明は役割分担で岩崎和尚さんが行うとのことである。席主と一通りの御挨拶を終え、岩崎和尚さんの道具の説明などを聞きながらとても楽しいひと時を過ごさせていただいた。

薄茶席もまたまた正客である。こちらは山下さんが席主ということで、リラックスした雰囲気の中で楽しむことができたような気がする。僕が茶道を初めて、8年ほどが経とうとしている。この世界には、本当に日本文化を担っているような人がたくさんいて、道具の作家さんだったり、和尚さんだったり、着物関係の方だったり、庭園を造る人だったり、専門分野は人それぞれだけれど何か一つ日本文化の一端を担っている、そんな人と出会うことができる機会があふれている。そもそも僕なんか、着物も着たことが無かったし、焼き物の種別も知らなかったし、萩とか唐津などの産地も知らなければ、日本庭園の趣向なども全く分からなかった。唯一茶室だけは建築を専攻している関係で見たことはあったけれど、でもそれをどのように使用するのかまでは想像の範囲を超えていた。でもそれは現代に生きる男性として特別なことではなくって、むしろ当たり前のことであると思う。知らないことが当たり前、日本文化とはすでにそういうものになってしまっているのだ。

以前早稲田大学の建築学科の同級生と話しているときに、「僕たちの子供たちって畳を知らないよね。縁側の意味も分からない。だってマンションにはそういうものはないから。」というようなことを言っていたことを思い出す。あらためて考えてみると、僕たちの親世代は花嫁修業の一環でお茶とお花を最低限は学んだ世代だからなんとなく僕たちまでも伝わってきている文化というものがあるのだと思う。でも花嫁修業などという言葉が死語となった現代に生きる僕達が、子供世代に対して伝えてあげられることの中には、畳や縁側といったものまでもがすでに無くなりつつある。そして、こういうことはなかなか止めることができない流れかもしれないと思うのだ。

2018/07/09

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。

昼過ぎ、川口市役所にて会合に参加。

17時、川口市にある新郷工業団に内のモリチュウさんにて川口市立青木町公園の外柵工事に関するモックアップ検査に立ち合いを行った。モックアップというのは現物モデルのことで、実際に大量生産に入る前に製作した試作品のことを言う。写真に写っているのは二つのパターンのモックアップである。片方はアルミ鋳物の人型の文様の部分を平面に仕上げシルバーの磨き仕上げとしたものである。奥のほうは、その部分に段差を設け手足のパーツが立体的に重なり合うように表現し、さらに鏡面仕上げになるように磨き仕上げをしたものである。下地の表現も左右で変えており、奥のほうの鎌倉彫調の荒っぽい下地のほうが味があってよさそうな感覚がした。下の写真は試作品を作ってくれている職人さんの作業台である。鋳物のもととなる木型は意外にもシナベニヤで作られていた。この段差を微妙に調整して形や高さを変えている、なかなかの職人芸であるのだ。

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2018/07/07

10時、東京都荒川区にて中古住宅のリフォームを設計中のSさんの家の打ち合わせ。今日は現地に出向いて実際に建物を見ながらの打ち合わせを行った。この建物は鉄骨造にALCの外壁が貼ってある構造で、現状は80%くらいのスケルトン状態となっている。一部はまだ石膏ボードが張られていたりしており、設備の配管や電気の配線なども中途半端な状態でぶら下がっている。売主さんもきっとどこまで壊してよいものかを悩んだ末の判断なのであろう。

今日のテーマはリビングを3階に配置するか、はたまた2階に配置するかであった。すでに建物があるので、実際にその場に足を運び、窓から周りの風景を眺めてどちらが良いのかを悩むことができるというのは、リフォームならではの面白さである。窓を開けると風が吹き込んでくる。その風の吹きこむ強さやリズムもなんとなく2階よりも3階のほうが開放的な感じがする。視界の抜けだけでなく、風もまた抜けている感じがするのだ。3階の魅力、でも毎日の動線がちょっと大変そう・・・これは悩むところである。これが新築だったら、あくまで地面の上から想像する以外に方法はないし、そこまでリアルに想像するのは難しいものだから、やっぱりリフォームならではの贅沢な手法だなのかもしれない。

14時、東京都国分寺市にて設計中のJさんの家の打ち合わせ。今日は見積もりの調整を行いながら、実施設計の詰めを行うという段階である。これもしたいなあの思いと、コストを削減したいの思い・・・これを調整するのが最後の大切な仕上げである。さらに言えば僕たちの努力による値下げ交渉なども大切な作業の一つ。協力業者さんたちには申し訳ないけれど、やっぱり少しでも安くしてほしいのクライアントの思いはなるべく実現してあげたいと思うのである。

2018/07/06

午前中、北の常緑ハウスに取材訪問。クライアントのKさんが出迎えてくれて、セルフビルドに関する体験談をお話しいただいた。北の常緑ハウスは2011年、ちょうど東日本大震災のあった年に出来上がった住宅である。クライアントのKさんはこの家づくりを通してセルフビルドに出会い、それ以来木工の趣味を磨き続けている。今回は、ますいい通信に掲載する予定のますいいの家の暮らし方に関する取材を行ったところである。

初めの写真はセルフビルドの駐輪場だ。構造材はレッドシダーの2*4材を利用して、基礎には束石を埋め込む形で施工している。屋根はアクリルツインカーボの板であろうか。提灯型のLEDがぶら下がっていて何ともかわいらしい作品である。

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こちらの写真はセルフビルドに使用する予定の材料たちだ。お気に入りの材木やさんで購入しストックするうちに、こんなにもたまってしまったとのこと。このスペースはいずれ子供室になる予定の場所なので、そろそろ片付けないといけないらしいけれど、そのためには庭に小屋を作らないといけないなあ・・・のご様子であった。

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こちらのテーブルは初期のころに造ったダイニングテーブルで、作ってもらった足にウォールナットの天板を乗せている。その上に置いてあるのは子供の宝箱。何度もいろいろなものを作っているうちにだんだんと精度が上がってきたそうである。

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2018/07/05

朝礼終了後、東京都杉並区にて住宅の建て替えを検討されているFさんご家族来社。Fさんとそのお母さまのお二人での来社である。既存の実家を解体して、Fさんのご主人とお子様の3人家族が、お母さんと同居するという「集まって住む」スタイルである。今日は初めての顔合わせということで、ますいいの家造りの流れについてご説明させていただいた。

4時過ぎ、新宿のリビングデザインセンターオゾンにて、東京都杉並区で新築住宅を設計中のUさん打ち合わせ。今日は実施設計の始まりの打ち合わせである。ようやくプランが決まり、構造などの検討に入ることができそうな段階になってきた。2階リビングの狭小住宅ということで、キッチンのレイアウトなどがなかなか難しいのだけれど、結果的には一番シンプルな形に落ち着きそうだ。やっぱりシンプルが一番。あんまり複雑な形は意外と使いにくいものである。

2018/07/04

10時、埼玉県川口市にて設計中のSさんの事務所打ち合わせ。今日は基本設計を終えて実施設計に移行してから初めての打ち合わせである。事務所全体の展開図を用いての詳細の説明をしたり、設計の過程で増えた3本の柱についてのお話をしたりの2時間であった。真四角の事務所建築である。こういう建物を作るときはある程度合理性を重んじて進めることになる。柱の本数は、4本は不安なので6本が一般的だけれど、それを3本増やしてスパンを短くすることで、柱一か所当たりの負担重量が軽くなり、鉄骨造でもべた基礎で作ることができるようになるというコスト的なメリットが見込まれるということで変更した次第である。来週は地盤の調査や構造の計算へと進んでいく予定である。慎重に作業を進めていきたいと思っている。

14時、川口市役所にて青木町公園外柵工事についてのミーティング。入札の結果、工事業者さんが決まったようで、今回工事を請け負ってくれることとなった中原建設さんの担当者を交えての打ち合わせとなった。
このプロジェクトは、何といってもこの公園がオリンピックの練習会場に使用されるかもしれないというくらいの事情もあって、川口市を代表する公園の外柵を、川口市を象徴する鋳物という素材を用いて表現するためのデザインしたところである。設計は終了したものの、工事の段階でさらに素晴らしい作品へと昇華させていかなければならないと考えている。今後は試作品のチェックや色きめなどの作業へと進んでいくことになるが、とても楽しみなところである。

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2018/07/02

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。

夕方、数年前に造った二つの中庭のある家をご訪問。今日は新築工事の時に造った家具をアレンジしたりの相談を受けて訪問した。ますいいでは新築工事の時に大工さんの造作家具を作ることが多い。素材はシナやラワンの合板を利用したり、無垢材の板を利用したりするのだけれど、大型の製品が比較的安価で提供できるというメリットがあるので好評である。

Mさんはこの家に住み始めてから、古材をアレンジした家具を集めている。家具を購入すると、新築時に作成した家具がなんとなく邪魔になってみたり、はたまた雰囲気を変えてみたくなったりの気持ちの変化も生じたりする。そしてもう少し使いやすい形にアレンジしてみたいなどの考えも沸いてくる。というわけで、今回のご相談になったわけだ。

Mさんの家に行くと、いつも当時のプレゼン図面を出してくれる。今日も図面を見ながら、一回目のプレゼンではこんな家を提案していたんだね~のような思い出話に花を咲かせた。そして必ず話題になるのが玄関ドアの製作にまつわるエピソードである。僕がデザインした玄関ドアを造るために8万円の予算が30万ほどになってしまったのだけれど、Mさんはその時とても快く玄関ドアを作らせてくれたのである。当時建設の時にいた猫はもうすでに亡くなってしまったけれど、今は野良猫が毎日来てくれるという。今日もちょうどその猫がえさを食べにやってきた。目が合ったので写真を撮ってみた。

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