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増井真也日記

2018/04/04

朝10時、東京都豊島区にて計画中のお寺の屋根の葺き替え工事打ち合わせ。築90年ほどの古い瓦屋根を下ろして耐震の補強工事を行い再び瓦を葺く工事についての打ち合わせなのだけれど、お寺となると工期も長く様々な行事との時期的な調整なども必要なため、何かと打ち合わせが必要となる。瓦の種類もお寺用の専用瓦のごときものが必要で、予想通りお値段は高くつく。耐震補強工事もどこならば壁を作ってよいのかのジャッジなどなどなかなか難しい。本堂の中央付近に壁の新設を提案しても、そんなところに壁を作るくらいなら計画自体がだめになるといわれてしまえばまた考え直すしかないわけで、住宅のように自由がないというのが実情であるのだ。かれこれ2時間ほどのお話の後終了。引き続き計画を進めていかなければならない。

夕方、大工さんの面接。来週から来てもらう予定で話を進める。

池田さんと話をしていたらAIによる設計を研究しているグループがあるという。諸条件を入力していくとプランが立ち上がる、そんなシステムはすでに確立しているような気もするけれど、人工知能によって学習していくシステムが実現すれば、出来上がる建築のモデルが建築家が考えるそれと同等に多様化して行く時代が来るのかもしれないなあという気もする。一方で建築家の職能というのはプランを考えるだけではないんだよの自負もある。様々な感情を整理して、そこにあるべき建築とはを考える過程は、単純な入力作業ではない感覚的な部分である。デザインは最終的な建築の顔ではあるけれど、形にはならない建築が実現する過程のデザインというもののほうが実は重要な部分であるような気もする。

伊豆の長八美術館という建築がある。ますいいリビングカンパニーの生みの親でもある石山修武先生の作品であるが、この美術館の建築では全国の左官屋さんが鏝仕上げの仕事をするために呼びかけられ、集まり、そして長八への畏敬の念を示すかのような仕事を残していった。建築請負契約の中で、一部分だけを取り出して直接職人さんにやらせるなどということはないのだけれど、でも左官屋さんの神殿のごとき美術館を作るにあたっての物語を、無数の職人の手の跡を残すという形で作ることが石山氏の狙いだったのだと思う。今もこの美術館は左官職人の巡礼地のごとき場所である。そして僕たち建築に携わる人間にとっても一つの特別な場所であると思う。建築の作り方は決して表層のデザインだけの話ではない。その深淵にあるものを引き出し物語を紡ぐ、それこそが建築という行為だと思うのである。果たしてこれをAIができるのか。それはAIが書いた小説に人間が感動できるのかの問いに同じような気がする。そしてもしそうなれば、もう両社の差異はなくなってしまう時なのかもしれないなどとも思うのである。

201805

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