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増井真也日記

2018/01/07

仕事が始まったかと思ったらいきなりのお休み。なんとなく世間はまだ正月休みが続いているような雰囲気もあるけれど、僕は所属している裏千家の社中、つまりはお稽古をしてくれる先生を中心とした教室の初釜に参加した。初釜というのはその年の稽古始で、その社中ごとにいろいろなスタイルがあるようだ。僕のところでは、立礼席を僕が受け持ち、濃茶席を先生が受け持ち、みんなでお弁当を食べた後に、花月をやって解散となる。なんだかんだと一日がかりでのお稽古なのだ。

先生は10年区切りで先生の茶道を考えているそうである。今年古希を迎えたということで、多くの生徒が集まってくれている現状を踏まえて、次の10年間を指導者として歩んでいきたいというお話をしてくれた。自分の周りにはいろいろな70歳の方がいるけれど、次の10年に対してここまでしっかりとした視野を抱いている方はなかなかいない。通常の仕事年齢を言えば、今の時代で60歳とは言わないけれど、それでも70歳はほぼ終わりの年である。大学の先生だって退官してしまう。再就職をした人も本当の意味での退職をしてしまう。ただの仕事では70歳から80歳まで現役としてさらに10年活動することなどなかなか難しい。

でも先生の周りには総勢17名の生徒がいる。先生と同じくらいの年の方もいれば、僕よりも若い20代の生徒もいる。そして今月からはまた更に2名の生徒が増える。だからこそ、次の10年を明確にイメージできるのである。仕事は続けられないけれど茶道はそうではない。さてさて、その違いはいったい何なのであろうか。

茶道の稽古は、先生の前に生徒が座り点前をしてそれを指導するという形式である。季節ごとに行われる行事では生徒が来る前に準備をし、特別な設えで出迎えてくれたりもする。たまには茶事を行ったり、難しい奥伝を教えてくれたりもする。茶道を習いに来る人は日本文化の愛好家たちであり、こうした稽古を通して様々な文化に触れ、文化を作る側になることを目指す。つまり先生を通じて文化を伝承してもらっているのである。何かを伝承することは仕事の世界にもある。スポーツなどの指導者にもある。テクニック的なことの伝承も大切だけれど、でも多くの場合は精神的なことの伝承がとても大切であることが多い。精神的なことの伝承者は年齢制限がないような気がする。だから茶道の先生はみな高齢になっても続けているのかもしれない。僕は先生のこんな姿がとても好きだ。尊敬もする。70歳になって堂々と次の10年を語る、なんと素晴らしい姿かと思うのである。

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