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増井真也日記

2017/12/16

10時、埼玉県和光市にて新築住宅を検討中のKさんご夫妻打ち合わせ。現在所有している中古の住宅を建て替えて、新しくしたいという計画である。住宅は築20年ほどの中古住宅である。建売用に造られたものを中古で購入したそうで、南西の角地という好立地にもかかわらず、どうにも住み心地が悪そうな建築である。

南西の角地の西側が長方形の長辺となっている土地である。その長辺には多くの窓が設けられていて、結果的には西日がとてもよく入る建物となっている。西日はとても強い光なので通常の設計だとなるべく取り込まないようにするのだけれど、きっと建売の設計士さんが深く考えることなく窓を設置してしまったのであろう。夕方に強烈な西日の入る家、それではなかなか快適に住めるものではないのである。結果的には建て替えのご希望が強そうである。年明けのご連絡をお待ちして、プランのご提案をさせていただきたいと思っている。

13時、東京都杉並区にて新築住宅を検討中のIさんご夫妻打ち合わせ。今日は第2回目のプレゼンテーションである。前回のL字型のプランに続き、長方形のシンプルなプランをご提案させていただいた。どちらのプランも外部からの視線を遮ることができる中庭のようなウッドデッキが配置されている。住宅密集地に建つ都市型住宅の場合は、開口部を設けることにより光と風を取り込みつつ、プライバシーを確保することで落ち着きのある居心地の創造を両立するという、二つの快適さを作り出すことがテーマとなる。今後の設計でも引き続き追及していきたいポイントである。

17時、新宿パークタワーにてオゾンさんのコンペに参加。東京都墨田区にて検討中のマンションの改修工事計画についてのプレゼンテーションを行った。プランの説明、模型による説明、そして見積もりの解説と、一連のプレゼンテーションを1時間で行うという忙しさである。最後にご質問にお答えして、18時ごろ終了した。

2006年に屋久島である一軒の住宅を設計した。当時は東京都の世田谷区で暮らしていた初老のご夫婦が二人で移住するための住宅として造ったものである。60歳くらいだろうか。今の僕にとっては、この年齢を初老と呼ぶのは早いような気がするけれど、当時まだ32歳だった僕にとってはそんな感覚だったのだ。

敷地は海から数百メートルくらい離れた高台の土地である。LDKに寝室が二つ、納戸と通り土間のある30坪くらいの建築だ。北側を見上げるとモッチョム岳という山が見える。その山をイメージして大きな屋根をデザインした。主な材料は杉である。屋久島では小杉と呼ばれる小口径の杉しか採ることができないので、鹿児島の杉も利用している。LDKや通り土間の様子は写真のようである。

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現場は屋久島の大工さんに依頼した。久保田さんという大工さんで、手刻みをこよなく愛する職人さんだった。プレカット全盛期に機械に頼らず手刻みしかやらない姿勢がとてもかっこよかった。だから梁も角材ではなく、たいこ梁を使ったりの自由があった。島に打ち合わせに行くと、大工さんが鹿の鍋を作ってくれて、三岳をストレートであおりながらつぶれるまで飲んだ。そしてそのまま、大工さんの家で家族と一緒に川の字で寝た。

家づくりではこんな物語が現場ごとに生まれる。現場に泊まることはないけれど、でも現場で遅くまで作業を行うことはある。今でもますいいのスタッフはよく夜遅くまで現場にいる。さてさて、今日打ち合わせを行った3名のクライアントとは、いったいどんな物語が始まるのだろうか。僕が作ることのできる住宅など、人生をすべてかけてもきっと400件ほどであろう。今はちょうど1/3を超えたあたりであろうか。ハウスメーカーなどと比べれば比較にならない小さな数字だけれど、でもそれだけ濃密な物語が生まれるのだとも思う。今後を楽しみに進めていきたいと思う。

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