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増井真也日記

2017/05/06

昨日の山行の疲れで足がひどい筋肉痛だ。階段の上り下りもまともにできない程である。ここまでなるのは何年ぶりだろうか。たかだか5時間弱の工程でここまでなるのはあまりよくないから、もうしばらくトレーニングを続けることにしよう。半年も続けることができればだいぶましになるだろう。

連休も終わりに近づいてきてだいぶ頭の中に仕事のことが浮かび上がるようになってきた。建築を作るという行為は仕事のモードの時だけに何かをすればよいというものでもなく、例えば山を歩いている時にふと思いついたことが設計に生きてきたりする類のものだから当然といえば当然である。自然の中に身を置いていると、建築の初元のようなものを思う。ヘンリー・D・ソローの森の生活の中という本がある。この人物は1800年代の半ばのアメリカにおいて、ウォールデン池のほとりに自ら建てた小屋で2年3か月の間、施策と労働と自然観察の日々を過ごした人である。今の日本社会の中でいうと、山小屋の管理をしている人の生活に似ているかもしれない。あこがれるけれど、そうそうできるものでもない。僕の知る限り、燃えてなくなってしまった長野県の入笠山荘がこのソローのイメージに合っていた。詩人の尾崎喜八氏から小屋を買い取り、山小屋を経営していた小間井さんのイメージである。

森の生活の中の一説にこんな文章がある。

「暖房について
いよいよ煙突を作ることになって私は煉瓦工事の勉強をした。私の使用する煉瓦は使い古しのものだから鏝できれいに磨き立てねばならず、そのため煉瓦と鏝の性質を人並み以上に学ぶことができた。・・・実際はかなり慎重に仕事をしたので、朝地面から積み上げたのに、夜になっても床から数インチの高さまでしか積めなかったので、寝るときに枕代わりになるというありさまだった。」

暖房を手に入れるための煙突工事に関する記載である。この感覚は僕たちの生活の中にはすでにない。復活させようと思ってもなかなかできるものでもない。時間がそれほどゆっくりと流れていないのである。亡くなった小間井さんの小屋には手作りの暖炉があった。渡り廊下を登っていくと天空につながりそうな露天風呂があった。どれも手作りだから今にも壊れそうだった。亡くなる数年前にすべて燃えてなくなってしまったからもう見ることはできない。家は何のために造るのか。自分のための時間が流れる場所、自分のペースの時間が流れる場所、自分のペースで時間の流れをコントロールできる場所・・・、現代社会における自分自身のための住宅の意味、そんなことをふと考えてしまったお休みであった。

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