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増井真也日記

2017/04/20

セルフビルドについて考えるときには、必ず石山修武氏の開放系技術を思い出す。石山氏は川合健二という人物を師と仰ぎ、自らの建築を作っている。その石山氏が川合健二の何にそこまでほれ込んだのか。その点についてはこんな風に書かれたことがある。

「どうしても継承できぬことがある。下がりっぱなしの頭が上がらぬことがある。孤立して、しかもあれほど自由に生き抜いた生き方のスタイル、そのものである。川合の生き方の全体は一つの巨大な劇場として表現されていた。管理された組織社会に対して構えられた知覚の劇場である。これは同時にある種の理想的な単独者の尊厳を指示していた。・・・・川合の生き方の全うの仕方、その一部始終を眺め終えて、私が再び学ばねばならぬと考えたのは、単純な一つのことである。川合は、まことに川合らしく、その資質を損なうことなく生き抜いたという事実なのだ。一般論、普遍解の俗論を超えて、川合は川合の私性の尊厳を生き抜いた。

別の言い方に直すと、我々のごとき凡才やら、誰の役にも立つことになる。

建築は、あるいは建築家とはという俗論を超えて、それぞれの人間に固有な私性の具体の中に問題を見続けることの可能性。そのことを彼は示唆し続けてくれていたのではないか。それぞれの人間が、それぞれの私性の中の最大の可能性を発見しようとする努力。それもまた、社会組織の中に合理的に過不足なく生きようとすることと同じに、大事な意味を持ちうるのだということの再認識とでもいおうか。

内的な自由の中にこそ生きよ、と川合は言い残している。生きることの全体こそが最大の表現で、それはほかの何物もはるかに超えて大きいのだと川合は教えた。」


 


さらにこんな記述。
「良き時代のアメリカを代表している思想家に、ヘンリー・ディヴィッド・ソローがいます。森の中に一人で入って、小屋を自分で建てる。さらに、これを建てるのに何円何十銭かかったというような記録を残しながら、2年2か月間をそこで暮らす。その記録からアメリカでよく読まれている「ウォールデン 森の生活」を書いた人です。アメリカの良き時代の精神、開拓者の精神、自立の精神、そういうものを表現しています。」

ますいいリビングカンパニーでセルフビルドをやりたい人たちは少なからず、ソローや川合健二のような自立の精神の持ち主であると思う。決まり切ったハウスメーカーの提供する住宅を買い、一生を縛られる人生なんてまっぴらだという考え、そういうものを持っている人々である。

16年前、この事務所を作るときに資金が底をつき、作り上げた枕木階段。このアイデアはますいい本社を設計してくれた石山先生の事務所の担当者である土谷氏によって生み出された。当時JRに勤めていた土谷氏のお父さんからいただいた枕木を26歳のころの僕と1歳違いの僕とで積み上げ、どうしたら階段になるかの検討を重ねたことを覚えている。

セルフビルド・・・この可能性は追及することをやめてしまえば広がりようのないものだと思う。ますいいで家づくりをする人々が自分自身と向き合うことができるような場面を、私性の尊厳を生き抜けるような場面をもっと考えていきたいと思う。

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