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増井真也日記
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増井真也日記

2017年1月アーカイブ

2017/01/30

18時30分よりますいいRDRギャラリーにて「ますいい建築塾」開催。今日の勉強会では耐震補強工事に使う金物を研究している住宅構造研究所の遠藤さんによる商品説明、耐震診断工事のポイントを解説する日経ホームビルダーのDVD鑑賞、そして和順君による両国の家の耐震補強工事を兼ねたリノベーションを経験しての所感という構成であった。
以下に和順君がまとめた所感を転載する。ぜひご一読いただきたい。

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増田様邸は築55年の下町民家のリノベーションである。古いモノと新しいモノをどのように共存させるかに取り組んだ。下町民家において、最も象徴的な小屋組みをそのまま残し、小さく仕切らてしまっている間仕切りを取り払い、広々とした一室空間とした。それら古いモノを全体の軸とし、新しいモノを加えていった。リノベーションで肝となる窓は、既存の状況に応じて、防水性が気になる箇所はアルミサッシに、そのまま利用できる箇所には断熱性向上も兼ねた新たに障子を取り付けた。障子は敷居、鴨居を一筆書のように連続させ、室として一体感を作り、古い小屋とそれらを支える柱、梁をくるりと包み込むような雰囲気となった。

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一方一階は、既に何回かに分けてリフォーム工事をしている。震災後に新設された鉄骨で出来ているシェルター部屋の工事や、一階部分の外壁のリフォーム工事などがすでに行われていた。鉄骨シェルターが工事作業スペースを限定していたり、外壁リフォームは基礎周りの納まりに不備があり、柱と土台が腐っていたりのトラブルもあった。こういった状況から判断して、一階は修繕工事を優先することにした。一階は、そもそも採光が少ない上に、外からの視線により開口が小さくなり、光の量が限られてしまう。そこで、全体を明るい色味の漆喰壁で包み寝室を配した。結果として、2階の下に隠れた穴蔵のような味わいのある空間となった。

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2階テラスに庭を作るという事も行った。都市部では土地の過密さゆえに生活空間が窮屈になりがちなので、どうにか広がりや奥行きを作り出せないかと考えた。そこで、サイズの違う焼き杉のボックスをいくつか作り、バランスに気をつけながらそれらを配置し、そこに竹を植えている。そうすることで、奥行きを持って配された竹とボックスにより、陰影が生まれた。竹は、比較的小ぶりな布袋竹で、風が通ると音をたてて葉が揺らぎ、自然を感じられる庭となっている。

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今回のリノベーション物件では、新築のように一から線を引いていくようなデザインとは異なる思考が求められるように感じた。新築のような感覚だと、建物の線が通っていないとどうも落ち着かない。しかし、リフォームの現場でその線を通そうとすると、工事範囲が広がり費用が拡大してゆく。

古いモノたちというのは、視覚的表現として安易に現しにして扱えるモノでは無かったし、性能を保つために、取り替えたほうが善いものは取り替えた方が良い。一方で、古いモノの持つ、魅力というのもあるのも事実だと思う。どれを残してどれを隠すか。はたまた取り換えるか否か。この答えを出すには一つ一つの「古いモノ」との対話が必要という事なのだろう。今回の経験を活かし、次の物件でも考えていきたいと思う。

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2017/01/29

日曜日、今日は埼玉県伊奈町にて設計中のWさんの家の契約である。契約のお時間は12時、その前の11時に11年ほど前に僕が造らせていただいたWさんの弟さんの家に向かった。家に着くと、弟さんが早速出迎えてくれた。当時の思い出話し、住宅のメンテナンスのアドバイスなどなど1時間ほどのお話であった。住宅の窓辺にはかわいらしい猫がいた。この猫を飼うきっかけになったのは僕の家に猫が来たという日記を読んだことだということだ。そういえば10年ほど前に僕がフォルクスワーゲンのゴルフ5GTIを購入したのは、逆にWさんのお勧めの言葉であった。その当時のWさんは同じくワーゲンを2台所有していた。昭和49年生まれの同い年、様々な影響をしあいながらこれまで来た。なんだかとても懐かしいひと時であった。

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終了後、Wさんのご実家にて契約作業、2時間ほど。

14時過ぎ、茶道でお世話になっている東大宮の先生宅をご訪問。5月に茶席を持つ関東地区大会の茶席について1時間ほどのご相談をさせていただく。僕が所属している裏千家淡交会埼玉県青年部、とても丁寧に面倒を見ていただいている担当の先生なしでは茶席など持てるはずもなく、本当に感謝感謝である。

17時前、畑に到着。少々の作業。

2017/01/28

今日は川口市が主催している民間街づくり実践・川口セミナーに、僕と江崎さんの二人で参加させていただいた。このセミナーは市内にあるあまり有効に利用されていない古い公共建築について利活用の計画を考え、ワークショップ形式で提案としてまとめたものを市長を含めた行政に対してプレゼンするというものである。アドバイザーには資金計画やプロデュース、建築設計の専門家が呼ばれ、市内から参加の名乗りを上げた参加者とともにワークショップを進めていった。市内からの参加者は僕たちのような建築系の人もいれば、アート系の人もいたり、はたまた酒屋さんがいたり、さらには元鋳物やさんの貸しスペース運営をしている人がいたり・・・とにかく雑多で、でもこの町が好きでこの町で何かをしたいと考えている面々が集まった。僕にとっては約半数が知った顔、半数は初対面というところであろうか。

僕たちのグループの研究テーマはシャトー赤柴という施設である。この施設は川口グリーンセンターという公園の中にあり、その昔国体の観戦のために川口市にお泊りになった現在の天皇陛下ご夫妻の宿泊のために造られた施設だ。当時は皇太子さまだったのだけれど、かれこれ50年ほど前、皇太子さまが来られるということだけで建築を作る、今では考えられないような行為だけれど、様々なものが整備されていない時代、町が成長しているまさにその時だからこそ、こういう風に新しい建築が作られることもあったのである。

午前中は現地視察を行い、午後はアドバイザーの先生方の講演を聞いた。夕方よりワークショップ、短時間のため答えを出すには至らないけれど、2週間の時間を経て再度行う時までには各自のアイデアをまとめてくることをお約束。大人になるとなかなか味わうことのできない、なかなか有意義な時間であった。

2017/01/26

朝礼終了後、埼玉県東松山市にて設計中のKさんの家の打ち合わせに出かける。いつも車を止めさせていただいている近所の薬局の駐車場に車を止めて歩いていると、茶道でお世話になっている東松山の清晨庵という和菓子屋さんの小林社長に出会う。こんなところで奇遇ですな・・・の挨拶を交わすが、こういうのも何かの縁なのであろう。今日は実施設計第1回目の打ち合わせである。基本設計の時よりもスケールを大きくした平面図、展開図などを使ってよりリアルなイメージを描きながらの打ち合わせとなった。12時過ぎ終了。

夜、埼玉県建築士事務所協会川口支部新年会に参加。


2017/01/25

朝礼終了後、各プロジェクト打ち合わせ。

10時過ぎより、「小屋の家」についてのスタディー。今日の打ち合わせでは、僕と江崎さん、鈴木君、和順君そして妻の5人がそれぞれ考えた、1500万円程度で作ることができる「小屋の家」の住宅像についてのイメージを出し合った。小屋の家なる名前は、小屋というイメージが、最小限で無駄のないシンプルな暮らしの拠点としてふさわしいという判断である。まずはこれまでのますいいの作品群の中から、このイメージに合う住宅を1戸ずつ抽出してみてそれらの特徴を見てみようと思う。もしかしたら何らかの共通点が見いだせるかもしれないし、そうでないかもしれない。でも150件以上の住宅を作ったからこそのスタディーをしてみる価値はあると思うのである。

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2017/01/24

朝礼終了後、各プロジェクト打ち合わせ。

午後13時過ぎ、茶道稽古。今月は日曜日に行われた初釜を含め、2回の稽古に参加することができた。月に2回参加できれば上々である。僕にとってお稽古の時間は、茶道というものに心を落ち着けてかかわることができる唯一の時間だ。若いころ、まさか茶道などやるようになるとは思ってもみなかったけれど、でもそれなりの年齢を重ね、こういう時間を大切に過ごすことが、人生をとても豊かにしてくれる要素であるということに気が付くことができたことは何よりの幸運であったように思える。僕がお茶を教えていただいている先生はとても素晴らしい先生だ。素晴らしい先生だからこそ余計に豊かな時間となるのである。

夕方、僕が初めてリフォームのお仕事をさせていただいたFさんのご自宅を訪問。もう16年も前の話であるけれど、独立したばっかりで全くやることがなかった僕に、リビングとキッチンのリフォームを依頼してくれたご婦人である。当時はおそらく60歳くらい、ご主人と既婚者のお嬢さんがいらしたのだけれど、そのどちらも2年ほど前と昨年にすでにお亡くなりになったということであった。義理の息子さんとお孫さんがいるけれど、それほど頻繁に会うわけではない・・・とても寂しい状況である。

何で急にお邪魔することになったのかというと、先日、突然の電話を受けたからである。内容は土地の売買に関することでとある不動産屋さんから、わけのわからない支払いを要求されているというものだった。生前、がんに侵されたお嬢様の治療費を作るために売却した土地の取引に関連するトラブルらしい。昔不動産屋さんを営み、とっても気の強い社長さんだったFさん、現役時代だったらこんなことで僕に電話を掛けることなんて考えられないのだけれど、一人になって、気も弱くなって、それで電話をくれたのだと思う。僕は早速お付き合いのあるますいいの顧問弁護士さんを紹介してあげることにした。

その電話でちょこっとした防犯器具の取り付けを依頼された。今日の訪問はその下見であった。仕事はすぐに終了した。あとはお茶飲み話である。約1時間ほど在宅し、事務所に戻った。こういうことをしていると家づくりの仕事というのは、その人の人生のあるひと時から、ずーっと先の最後の最後までに関わる可能性の高い、とても尊い仕事のように思える。僕は自分の仕事を町医者のような仕事だと思っている。何かに関して特別な最高の技術があるとかではなくって、もし大学病院で手術が必要な場合なんかには大学病院を紹介するみたいにキチンとそういうレベルの構造事務所とかとのつながりがあって、適材適所にいろんなものや人を配置できて、コストも適正に抑えることができる、家づくりに関してそんな存在になっていることが僕の役割なんだと思う。僕にとって今回の仕事は、防犯器具の取り付けの仕事ではなくって、Fさんの今後の人生のちょっとした活力を与えてあげることなのかななんて思ったりもする。マフラーの忘れ物をしてしまったので、また受け取りにお邪魔しようと思う。

2017/01/23

朝礼終了後、午前中は裏千家関係会議に参加。

16時、埼玉県草加市にてKさんの家、リフォームのご相談。Kさんの家はかれこれ11年ほど前に造らせていただいた美容室兼住宅である。僕がまだ32歳だったころ、今は高校1年生の息子がまだ4歳だったころの仕事だ。11年というと大した時間ではないような気もする。でも、子供の年齢を考えてみると、ものすごく前のことのような気もする。

約29坪で1700万円少々、結構なローコスト住宅の仕事だった。でも、独立するタイミングでの新築工事とあっては、それでも大金である。人生をかける大金である。お互い頑張ってきちんと営業をできていることに本当に感謝である。草加市でOlu Oluという名前で営業されているのでぜひ行ってみてほしい。

Kさんのお子様たちも小学校高学年となった。さらにはお母様も同居するという事情となった。それで間仕切りを製作するなどのリフォーム工事を行うこととなったわけであるが、こういう風に何年もたってまたその家の工事を依頼されるというのは、何よりも嬉しいことである。キッチンの交換、収納の増設、洗面化粧台交換などのほかの工事も計画している。今日のご相談で大方のことは決定したのでいよいよ契約をして工事の準備に移ることとなる。工事の様子も後ほどご報告したい。

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新築工事とは時期をずらして独立のタイミングで工事が行われた店舗の様子。この工事の時にはセルフビルドもふんだんに取り入れながらの工事となった。

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2017/01/22

日曜日。少々早めの朝を迎えたので、家族全員の分の朝食を作る。朝食といってもパンを焼いてスクランブルエッグを作り、簡単なサラダとスープを作ったくらいのものだけれど、こういうことをしているときは僕の中で結構大切な時間だ。普段の生活では大体は時間に追われて暮らしているわけだけれど、日曜日はそうでもない時が多い。こういう数少ない機会はやはり大切にしていきたいと思う。

息子は柔道の東京都大会に出場するために朝早くから試合に出かけて行った。大人から見ると日本の部活は忙しすぎる気がするけれど、子供にとっては夢中になって取り組んでいることがあるというだけで幸せなことであろう。僕はといえば、家の片づけを終えた後は読書などを楽しむことにした。

14時ごろ、青山にある岡本太郎記念館へ出かける。今はレディーガガの靴のデザインで知られる舘鼻則孝さんの作品が岡本太郎氏の作品群の中に同居して展示されていて、両方を楽しむことができるのだけれど、僕のお目当てはやっぱり岡本氏の作品群である。芸術という言葉では表すことができないような何が人間の内面に潜む力のようなもの、感覚、意識、そういうものを形で現したりの難しさを感じるときに、この岡本氏の作品群は何らかのインスピレーションを与えてくれる。何度も足を運ぶ美術館などあんまりあるものではないのだけれど、ここだけはもう何回来たのかわからないくらいに訪れている場所なのである。

帰りがけに久しぶりのアニエス・ベー。学生時代から愛用するメーカーである。高すぎず気取りすぎないワークウェアーが好きで今でもたまに足を運ぶお店である。

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2017/01/21

朝礼終了後、渡邊君と一緒に埼玉家の伊奈町にて設計中のWさんの家の地鎮祭に参加。長らく続いてきた設計もようやく終了し、いよいよ工事段階に入ることになった。実はWさん、もう10年ほど前に造った伊奈の家のクライアントのお兄さんである。伊那の家は当時いたスタッフの池上君が初めて担当した現場で、設計期間が約1年間、工事を経て渡辺篤史の建物探訪に登場するなどとても思い出深い住宅だ。地鎮祭にはWさんのお父さんも参列してくれた。10年が過ぎみんなちょっと年を取ったけれど、でもこういう風にまた違う形でかかわらせていただけることに心から感動するばかりである。伝統なんて言うにはまだまだひよっこのますいいリビングカンパニーだけど、でもこういう風に繰り返していくことで作り上げられる大切な何かが伝統とかっていうものなのであろうとも思う。再び頼んでくれたクライアントに恥じることのないしっかりとした仕事をしていきたいと思う。

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午後、川口市にて設計中のIさんの家打ち合わせ。Iさんの家では鉄骨造の住宅兼店舗の住宅部分を全面的に改修工事することを計画している。階段の移動に断熱性の向上や、はたまたプランの変更などなど、ほとんど新築状態のリフォームだけにコストのコントロールも難しい。次回の見積もり提示に向けて、作業を進めていきたい。

2017/01/20

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。

10時、埼玉県さいたま市にて設計中のYさんの家の打ち合わせ。設計担当の柳沢君と僕の妻、そして僕の3人でYさんの家にお邪魔させていただいた。今回の打ち合わせでは1/30の模型を用いてのプレゼンテーションを行った。このくらいのスケールになると、吹き抜けにあるすのこ状の光床やバルコニーのルーバーなどの造作もリアルに作ることができる。図面だけではよくわからない形状や空間の広がりなどを確認しながら、一つ一つ確認していくための打ち合わせとなった。

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終了後、土田君と二人で埼玉県寄居町にて進行中のMさんの家の現場確認。明日が引き渡しということで最終的な確認作業である。裏千家の茶道仲間であるMさん、もちろん茶室のある住宅を作らせていただいた。引き渡し前日、でも茶室では和紙職人の岡崎さんが最後の作業を行っている。天井の和紙貼りである。

岡崎さんは着色料をあまり使わない和紙の製造を行っている職人さんなので、今回の和紙も植物を利用して色を出している。写真の天井は2重貼りをしていて、実は天井の下地材に全面張り付いているわけではない。ところどころ貼り付いているけれど、全体的には浮いている、袋貼りという工法を採用した。この方法は天井下地の動きによる破れが発生しにくいだけでなく、部屋の湿気を吸収したし放出したりによる和紙の動きが可能となることで、破れや隙間が発生しないという利点がある。いわゆる伝統的な貼り方なのである。

天然素材を使用した家づくり、今回は本当に職人さんの手作りの素材を仕上げ材として利用することができた。実はこの和紙職人さんの工房では、自分自身で和紙を漉くこともさせてくれる。とても楽しい仕上げのバリエーションの一つなのである。

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作業終了とともにいよいよ茶室が完成した。床柱には赤松、床框はヒノキのさび丸太、落とし掛けには杉を使っている。壁は聚楽で、天井が和紙、照明は一段落ち込んでいる部分にLEDを埋め込んだ。エアコンは写真のルーバー部分に仕込んでいる。障子は吉村障子に近いデザインを採用し、茶室でありながら周辺のモダンなデザインと調和するようにした。今回は新築ということで、建物の大きさを自由に調整できることから畳は京間のサイズを採用している。僕は男性だから余計かもしれないけれど、やっぱり茶道は京間のほうがゆったりと楽しめる。こういう点はリフォームではなかなかできない贅沢なところだと思う。結果、とても良い茶室ができたのではないかと思う。実際に使っていただくのが楽しみな限りである。

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2017/01/17

朝礼終了後、1000万円住宅プロジェクトについてのスタディー。1000万円でできることを考えてみたものの物価の上昇やらのことを考えると現実的には1500万円の予算が適正との方針に固まる。というわけで20坪程度で1500万円の住宅像を設計することにした。

1500万円で作る小さな庵のような住宅。小さいけれど豊かな空間にしようと思う。僕はこの住宅を禅的な方向で考えていきたいと思っている。禅的とはいっても、仏教には関係がない。鈴木大拙により禅の思想がアメリカに渡った戦後の時代、禅の特徴として7つ挙げられたのが、不均斉・簡素・孤高・幽玄・自然・脱俗・静寂である。この7つの特徴にみられる禅的なるものの様相を根幹に据えながら、終の棲家としてふさわしい住宅の姿を考えていきたいということである。

不均斉とは、完全でなく、ゆがんでいて、ムラがあるような状態を指すのであろう。住宅の場面においては、自然の素材の持つ魅力、あじという言葉で表現されるような要素のようなものに置き換えられるかもしれない。自然はこの不均斉とともにあり、さらには外部の自然とのつながりへと発展していくものだと思う。

簡素はシンプルでかつそれが魅力的に感じること。

孤高は自分を大切にする、つまりは住まい手の嗜好にあったオリジナルなものであり、決して大衆受けするような一般解の張りぼてのような、つまりは建売のようなものではないということであろう。脱俗はここに当てはまると思う。

幽玄・静寂は建築のプランの中に現れる場の質のようなものである。

まずは1週間ほどで仮想のプランと設計のコンセプトを作ることとなった。仮想のプランは自分自身に向けて作るプランとすることにした。さてさてどのようなものになるであろうか?自分でも楽しみである。

2017/01/14

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。10時より、埼玉県久喜市にて新築住宅を設計中のIさんご家族来社。現在基本設計中であり、10案ほどのプレゼンテーションをさせていただいたところなのだけれど、中庭のプランを採用しようか、はたまたL字型のプランを採用しようかの選択をしているところである。

中庭案には僕もそしてクライアントのIさんも、とっても魅力を感じている。でもまだ、暮らしの場がどの程度光を受けて明るくなるのかの不安がぬぐい切れない。そして中庭案よりもL字型案のほうが建物にあたる日差しの量は多くなる。敷地は周りを住宅に囲まれた旗竿地であり、だからこそ中庭案で外に対して閉じることは日照条件を悪くしてしまうのではないかと予想される。それが選択を悩ませる要因だ。

そこで次回の打ち合わせまでに、光を取り込む工夫を模型などで表現し、さらには簡単なCGを作成して光の当たり方をシュミレーションしてみることにした。CGには周辺の住宅のデータも反映させることができるので、実際にどのような影ができるかをある程度把握することができるであろう。良い選択ができ、家づくりが前に進むことを祈るばかりである。

15時、東京都練馬区にて設計中のKさんご夫婦来社。今回は初めてのプレゼンテーションといいうことで、スタッフの土田君と江崎さんによるプラン提案をさせていただいた。二人の建築家によるコンペのような形式でKさんも楽しんでいただけたことと思う。

実はKさんご自身も建築の設計を出来る経歴を持っている。今が違うけれどもともとは設計の仕事をしていたことがある。つまりますいいリビングカンパニーのクライアントに多い「自分の家を自分で考える」種族であるのだ。さらにお話をするうちに、実は自分で考えた図面と模型がご自宅にあるという。これは良い。次回はKさんもコンペの提案者の一人になってもらうことにした。審査員は奥様とそしてKさんご自身である。

家づくりは楽しいものだ。人生の中で最も大きな買い物をする緊張感はあるけれど、そういうところは僕たちがプロとしてフォローすればよい。限られた予算の中で、なるべく理想とする暮らしの形を手に入れる、お金が足りない時には自分たちで作業をしたりの工夫も取り入れ何とか理想の形を作り上げる、そんな家づくりを進めていきたいと思う。

2017/01/13

朝礼終了後、埼玉県川越市にてリフォームの計画をしているSさん宅訪問。今日は耐震診断である。診断を担当している構造家の大沼さんとその息子さんがすでに診断作業をしているところに合流し、2階の屋根裏や床下、1階の天井裏などの目視作業を確認した。

耐震診断作業というのはすべての部材を確認できるわけではない。そんなことをしようとすればすべての仕上げを解体しなければならなくなってしまう。実際には押入れの天板の上とか、床下収納庫の穴の下とか、本当にごく一部の部分を目視して診断の計算をすることになる。でもそういう部分から頭を入れて、懐中電灯の光で照らして奥のほうをジーとみていると、反対側の外壁にある筋交いまで見えたりもする。住宅というのはそんなに大きなものではないから、普通の30坪程度の家なら結果的に50%くらいは目視できるのではないだろうか。

診断結果が出たらいよいよ改修工事の設計である。なるべく費用を抑えながら建物を補強する方針を立てていかなければいけない。今回の計画では一部耐力壁の新設、屋根の軽量化、制振ダンパーの取り付けを考えている。なるべく良い結果が出ることを期待しよう。

2017/01/11

朝礼終了後、事務所にて各プロジェクト打ち合わせ。

12時、親戚葬儀参列。昨日連絡をもらい、急遽通夜兼告別式という一日での葬儀に参加した。親戚とはいえ血のつながりは薄い。僕の祖母の従妹、95歳の大往生である。とはいうものの愚息の幼き頃、お菓子をもらったりの面倒を見てもらった恩があり、その恩や記憶は息子も鮮明に覚えている。血のつながりの濃さよりも、どれだけの関係を育んできたかのほうが、こういう際の思いには繋がるもの。今日は親子そろって手を合わさせていただいた次第である。

17時過ぎ、銀座にて石山修武先生と六角鬼丈先生の展覧会に足を運ぶ。暇そうにしていた息子も連れて行ったら、先生、上機嫌で息子をあやしていただいた。建築家への道を説いてくれるのかと思いきや、柔道のオリンピック選手になれの繰り返し。写真はその決意を書いて、石山先生の彫刻へと結びつける様子、きっとこの彫刻は魂の叫びの類であろう。結んでいるのが息子、写真を撮影しているのが早稲田大学の渡邊先生、一番左が石山先生である。会場には様々な作品が展示されていたが、2001年に描かれた広島ハウスのイメージ画を購入させていただいた。ますいいリビングカンパニーの精神的基盤である先生には今後もますます元気でご活躍いただきたいと願うばかりである。

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2017/01/09

朝礼終了後、各プロジェクト打ち合わせ。

14時、埼玉県東松山市にて新築住宅を設計中のKさんご夫妻打ち合わせ。Kさんは建築系のお仕事をされており、「自分の家は自分で考える」のクライアントである。毎回のように自分で考えたプランを作成し、僕たちはそのクライアントのプランを建築家らしくアレンジしたりの工夫を施したり、たまには全く関係のないプランを考えてみたりの行為を繰り返しながら、これまで数回の打ち合わせを進めてきた。これまでの打ち合わせはたいへんスムーズに運んだようで基本設計もほぼ終了段階まで来ている。いよいよ実施設計に向けて進みだすけれど、魅力的な住宅となるようにこれまで以上に意匠を作り上げていきたいと思う。

2017/01/08

新年の日曜日。毎年この日は僕がお稽古をさせていただいている社中の初釜である。今年も例年通り、立礼のお席を担当させていただいて、僕と川口センターホテル社長さんの荒木さんとで交代でお点前をすることになった。

三園棚の薄茶点前、お稽古でやれば何の緊張感もなく普通にできるはずである。でも、今年から始めたという新人さんだったりのお客様たちに、1mも離れていない近距離で、お点前の指先までをじーと見つめられての所作は普段では考えられないような緊張感を生み出すもので、なんと茶碗を清める湯を捨てる前に茶杓と棗を手にするというわけのわからない所作違いをしてしまった。何年かやっている社中の仲間からの「立礼のお点前だと茶碗を清めるお湯の中にお茶を入れるんですね・・・。」の質問にしばし沈黙。手には汗がじんわりと出てくる。まあ僕のお点前の実力などまだまだこんなものである。

久々の畑作業である。春からの作付けに向けて土を作る。土づくりには手間のかからない石灰分入りの腐葉土を使っている。ホームセンターで売っているような市販品だけれどこれは結構使いやすくて便利だ。土に混ぜ込む作業は、ホンダの耕運機「こまめ」を使っている。小さいけれどとてもパワフルで使いやすい。ここには3月にじゃがいもを植える予定である。

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夜、一番下の娘と高校1年生の長男を連れて「君の名は。」鑑賞。新海誠監督の作品を見るのは初めてだったけれど、こういう映画は見る側の年齢や状況によって受け取り方のポイントがいろいろ変わるんだろうなあなどと思いながら、そしてたまに涙ぐんだりしながらの鑑賞であった。僕たち親子は監督が意識した恋愛を楽しむど真ん中の世代ではないけれど、それでもそのターゲット以外のところでいろいろと感じさせる懐の深さがヒットの理由なのだろう。僕はといえば・・・「忘れかけている純粋だった若いころの様々な情動や行動を思い出しつつ、今の僕にできること、やるべきことを改めて考えてみた」というところだろうか。

2017/01/07

10時、埼玉県朝霞市あたりで新築住宅を検討中というMさんご家族来社。1000万円くらいのローコストで家を作りたいというセルフビルダーである。1000万円ぴったりで出来上がるかどうかは別といて、これまでも同じようなローコスト住宅には挑戦してきた。

1000万円で家を作りたいという東京都庁の職員さんであるSさんの家では、最終的に9坪2階建ての9坪ハウスのような住宅を1100万円ほどで作った。この住宅では断熱を外断熱とすることで、内部に木構造を現しとし、そこに後からセルフビルドで様々な造作をしやすいように工夫している。

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埼玉県川島町に作ったカフェでは1250万円ほどで22坪ほどの住宅兼カフェを作った。このプロジェクトでは退職金に当たる2000万円の中で、土地と建築を作り上げるということに挑戦したのだけれど、土地代が700万円強、建築費が上記の値段ということで何とか目標値に収めることに成功している。

Mさんの家はまだ土地も見つかっていないので何とも言えないけれど、最終的には家族で暮らすことができる最低限の広さと、簡素な仕上げで住宅を考えていくこととなるであろう。初めはそれでよい。暮らしながら少しずつ装飾を施したり、部材を追加したりの変化を作り出せばよいのである。

Mさんの車がデリカワゴンであることにお帰りになるときに気が付いた。実はこの車は僕が若いころにあこがれていた車である。こういうことって意外とうれしいもので、良い家を作ってあげたいと思うモチベーションになったりもするから面白い。

2017/01/06

今日から仕事始め。7連休も明けて皆が無事に揃った。初日ということで、皆で今年の抱負などを報告した。

昼過ぎ、今日からオープンする埼玉県戸田市の炉端焼き屋さん「ねぶ家」に開店祝いのお花を届ける。お花屋さんやカフェ、美容室などをこれまで手がけてきたけれど、こういう炉端焼き屋さんは初めての経験である。今日は予約のお客様でいっぱいとのこと。商売繁盛で何よりである。2週間ほどして落ち着いたころ担当のスタッフを連れてお邪魔してみようと思う。皆様もぜひ足を運んでいただきたい。

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2017/01/05

3日から今日まで親戚一同で軽井沢にて過ごす。二日間ほどスキーをしたら足がだいぶ疲れた。日ごろの運動不足が解消されたようで爽快な気分だ。今日は軽井沢ニューアートミュージアムに行ってみた。ここは冬でもオープンしている数少ない美術館である。戦後のアートを中心に展示しているということで今回はシュルレアリスムの作品を楽しむことができた。この美術館自体は西森陸雄さんによる設計である。細い鉄骨の柱が林立する白樺の林のようなイメージのエントランスはなかなか良い。天井のスチールプレートであろうか?裏側の配管むき出しのストライプのデザインも面白いものであった。

下の写真は記号化されたトイレ。落ち着かないような気もするけれど、トイレとアートという珍しい組み合わせなのでご紹介したい。


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2017/01/01

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。

今年の正月は妻の実家に帰省することなく、川口市内で過ごしている。年賀状を手書きで書くこと300枚弱。とても時間がかかるけれど相手の顔を思い出しながら言葉を書き連ねている時間はとても楽しいひと時である。昨日は池袋の西武で万年筆を購入した。パイロットの極太でインクはブルーインクだ。実はこれ、恩師の石山先生が愛用している組み合わせを僕も取り入れさせていただくことにしたものである。愛用のペンで中身の詰まった言葉、デッサンを書き連ねていきたいと思う。

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