ますいいの運営するノンプロフィットレンタルアートギャラリーとギャラリー。各アート作品の展示・販売をするショップとなっております。

公式サイト>

ますいいでは、古くなった物件を壊すことなく次の世代に引き継ぐお手伝いをしております。

詳細情報>

ますいいリビングカンパニーは埼玉県川口市にある注文住宅を作るデザイン設計事務所です。
ローコスト・セルフビルドでよい素材を上手に使い家族が幸せになる、そんな建築を目指しています。

ますいいリビングカンパニー|埼玉県川口市

ますいいについて/about us
作品集/galleryコンセプト/concept現場進行中/project仕事の進め方/workflow
増井真也日記
田村和也雑想設計室雑感
お問い合わせ/contact

top > 増井真也日記 > 2016年5月アーカイブ

増井真也日記

2016年5月アーカイブ

2016/05/30

朝礼終了後、各プロジェクト打ち合わせ。埼玉県伊奈町にて設計中のWさんの家についてのスタディーを進める。今回は3回目のプレゼンテーションに向けてプランの修正などを進めている。限られた予算の中で建築の広さをコントロールしつつ、希望を満たすプランを作っていく過程である。いくらでもお金を使ってよいというのであれば何でも作れる。でも個人の住宅という仕事には、厳しい予算がつきものである。なんせ住宅は一円のお金も生み出してはくれないのであって、それでも作る意味は家族の幸せ以外にない。予算をあまりにもオーバーしてしまえば、その幸せに影響が出るのであり、やっぱり予算はとても大切な要素となるわけである。

とはいえ一円もオーバーしないかと言えばそんなこともない。注文住宅でコストを削減するとは、要するに納得ができる項目に予算をかけているかどうかを精査し、余計な所に対するコスト配分を抑えることを言うのである。どうしても納得がいかないのにあまりにも予算を優先してすべてをあきらめてしまうのでは意味がない。一つ一つの素材を吟味しながら、コストとそのものの価値を十分に検討していくことが大切な過程なのだ。2時間ほどの後終了。あとはスタッフの渡辺君の作業のみである。

2016/05/29

今日は妻と娘と一緒に埼玉県川島町へのミニツアーに出かけた。最初のお目当ては遠山記念館である。この建物は遠山元一さんという実業家がお母さんのために作ったという豪邸である。現在では財団法人として運営されており、誰でも中に入って建築美を楽しむことが出来る。ここには早稲田大学の大先輩である今井兼次先生が設計した美術館もあるので行ったことがある方も多いと思う。今井先生は長崎県の26聖人殉教記念館や大多喜町役場等も設計されており、いずれも建築見学に出かけた思い出の場所だ。今日はこちらの美術館ではなく、邸宅、そして離れの茶室を見学させていただいた。

見学に立ち会ってくれた学芸員の依田さんは、裏千家の淡交社で出版しているなごみのライターさんでもある。そして当然ながら茶人でもある。丁寧に建物の解説をしてくれるのだけれど、その知識の深さは大変勉強になるものであった。特に茶事を想定した茶室の解説では、茶人ならではの現実的はお話を楽しむことが出来た。下に邸宅の茶室の写真を載せる。黒い瓦の土間・・・今設計中の茶室と同様の設えである。

20160529.jpg

20160529-2.jpg

続いて和紙作家の岡崎さんの工房へ。こちらでは本物の草木を埋め込んだ和紙漉き体験をすることが出来る。ちょうど僕たちが行く前に、鉄の作品を作っているますいいRDRの作家さんである中澤さんが来ていたということで、今日の和紙には中澤さんが持ってきた鉄の小片を混ぜ合わせることにした。この小片、時間と共にさびてきて良い味わいを出すと予想されている。そういえば遠山記念館の壁に、左官屋さんが創り出した蛍壁というものがあった。この蛍壁も鉄の粉を左官壁にまぶし、その部分がさび落ちたことによってちょうど蛍のような文様が出てくるのを楽しむということである。奇想天外な仕上げへの挑戦、昔も今の物づくりの精神の持ち主たちに備わる変わらぬ嗜好なのであろう。

20160529-3.jpg

20160529-4.jpg

今日の最後は、東松山にある和菓子「清晨庵」さん訪問。いつもお茶会の時などにお世話になっているお菓子屋さんである。

今日はお休みだったのだけれど僕が作ったアスタリスクカフェもすぐ近くにある。今のところこの4件が川島町でのお気に入りのスポットだ。アスタリスクカフェの平山さんいわく、都会に一番近い農村である川島町、今日はとても楽しい一日を過ごすことが出来た。

2016/05/28

朝一番、僕と同じ早稲田大学の建築学科出身の江崎さん面接。来週からますいいでのお仕事をご依頼した。

土曜日。夕方の涼しい時間を狙って妻と二人で畑に向かう。今日は玉ねぎの収穫作業である。玉ねぎはこの時期、年に一度の収穫時期を迎える。スーパーの野菜売り場にも新玉ねぎが登場しているので皆さんもお気づきであろう。ますいい畑でも正確には数えていないけれど、おそらく300個ほどの玉ねぎを収穫することが出来、そのうち250個ほどは軒下で干して乾燥させ、50個ほどは自宅に持ち帰った次第である。苗を植えた数は600本ほどであったので、苗の本数に対する収穫率は50%である。素人とはいえひどすぎる確率なのは苗の生育が悪かったため、やっぱり苗づくりは難しいということを思い知った次第だ。

今日は他にもホウレンソウやダイコンの収穫が出来た。茄子も1本だけなっている。これからの夏の時期は、特にたくさんの収穫ができる時期である。暑さ、蚊、スズメバチ、いろいろな困難も出始める時期ではあるけれど、それもまた楽しみだ。

帰り際に隣の造園屋さんの社長さんと話をしていると、なんとこの方も茶道をたしなんでいたということであった。そしてなんと裏千家の東京道場の庭石などの施工もやったそうである。栃木県の古峯神社の庭石もそうだというから何とも縁を感じる。なんとこの古峯神社には、今年の夏に泊まりに行く用事があるのだ。畑の隣人とのよもやま話、そんな時間もとても豊かなものであった。

20160528.jpg

2016/05/25

午前中は事務所にて各プロジェクト打ち合わせ。

夕方より、埼玉県寄居町にて設計中のMさんの家打ち合わせ資料チェック。あらかじめデザイン案の指示をしておいたので玄関廻りのしつらえなどについて成果物が完成している。特に土田君が書いてくれたパースはとてもわかりやすく表現されていた。

この住宅では玄関を入ると正面に茶室の入り口となる土間と蹲、左手には茶室が配置されている。土間は淡路島で造られた瓦が貼りこまれ、銀黒色で仕上げられる予定である。蹲のスペースは水にぬれても大丈夫なように、大谷石を腰張りする。土間に取り付けられていた窓は前回の打ち合わせに基づいてサイズを大きくした。以前の日記にも書いたのだけれど、瓦や大谷石といった素材はこの空間をを自然に日本的なものにしてくれるであろう。こういう部分の仕上げ材は今の時代様々な種類を検討することが出来る。テラコッタや大理石、タイルにしてもその仕上げの質感には多くの種類がある。でもこの建築では日本的な感覚を喚起してくれるであろう素材がふさわしいような気がする。全くの数寄屋建築ではないけれど、でも茶室がある住宅としてのベクトルは大切にするべきだと思うのである。約2時間ほどのミーティングの後、少々の訂正を指示して終了した。

2016/05/22

最終日。今日はこれまで作った住宅のクライアントや、これから家づくりを行う方々など多くのお客様にご来場いただいた。その日のうちに撤収をやらなければいけないということで、最終日は16時までの会場となったのだけれど、撤収作業は設営作業と比べると驚くほど早く終わる。来ていただいた皆様にはもちろん感謝感謝であるけれど、5日間毎日会場にいたので仲良くなった作家さん達、カフェの店員さん、アトリアの館長さんなどなど関わっていただいた皆様に対しても心からの感謝である。下の写真は最後の集合写真である。とにもかくにも、とても楽しい5日間であった。

20160522.jpg

2016/05/20

3日目。今日はモーガンフィッシャーさんという有名なミュージシャンが来館してくれた。クイーンのバンドに参加するなど??僕が知らないことが申し訳ないような有名人の突然のご訪問に驚きつつご説明。日本での暮らしが長いようで、話の内容はほぼすべてご理解いただけたようであった。

それにしてもこうして一つの場所でゆったりと過ごすのはとても久しぶりの出来事のような気がする。カフェでコーヒーを飲みながら、外の風景を眺めながら、来てくれた人と何でもないような話をしながら、毎日毎日新しい出会いがあって、感動があって、そんな一時を過ごすことが出来ていることが何よりも大切なことであるような気がする。

過去を振り返るとともに近未来を描くことを目指して行ったこの展示であるが、意外なことに僕たちにとっては過ぎ去った過去に対して、来館者の興味がとても強いことに気が付いた。過去を振り返る展示の部分では、140件余りの住宅のプランと写真をパネル化して示している。この作品群はこれから住宅を造る人にとっては大きな参考資料であり、ある意味カタログのようなものとして機能する可能性も秘めている。来館してくれた地元蕨市で出版社を営む温井社長との間で、このプラン集をカタログとして出版することについてご相談を進めてみた。ゆったりとした時間の中では面白いアイデアが浮かぶものである。

2016/05/19

二日目。今日も多くの方が足を運んでくれた。途中早稲田大学の建築学科に通う学生さんと話をしたのだけれど、僕は今回の展示を学生さんに最も見ていただきたいと考えているので、とてもうれしい気持ちになった。建築の世界の未来を担うのは確実に学生諸君の使命であり、その彼らを育てることは今の僕たち世代の責務であると思う。学生がこの建築という世界に夢を持つことが出来ないのは、そこで働く僕たちの魅力が足りないからだ。今回の展示を見て少しでも建築の夢を見ていただければと思っている。

2016/05/18

ますいい展示初日。10時に開場を開くと多くの方が会場に足を運んでくれた。16時よりレセプションパーティーを開催。地元の議員さんや企業経営者さん、早稲田大学の関係者、今回の展示に参加してくれた作家さんなどなど多くの方がご参加いただいた。レセプションでは石山修武先生によるミニ講演会を開催した。こういう場なので、くすぐったくなるようなお褒めの言葉が中心であったけれど、これからの未来を担う若手のスタッフたちにとっては生涯の勇気となるような言葉も含まれており大変ありがたく感じた次第である。

20160518.jpg

20160518-1.jpg

レセプション終了後は作家さんとますいいのスタッフで打ち上げに。場所は川口センターホテルさんの1階にあるレストラン・ロシェである。メンバーが集まるとみなへとへとに疲れた様子。僕もたちっぱなしで腰がずきずきといった感じであったのだけれど、乾杯のビールを飲んだ瞬間にすべての苦労が吹き飛んだような感覚に。とにもかくにも達成感である。今日はすでに退職したOBの佐野君と橋本君も参加してくれている。話はいろいろな所に飛びながら、とても楽しいひと時を過ごすことが出来た。

2016/05/17

明日からの展示に向けて搬入準備。朝8時ごろからスタッフ全員で作業を始める。僕は林君と二人で照明のチェック。ローリングタワーを使ってのスポットライトの調整はなかなか楽しい作業であった。

今回の展示は、ますいいの展示スペースと、隣の作家さんによる展示スペース、そしてますいいが運営するRDRギャラリーの3つのスペースから成り立っている。

川口市民ギャラリーアトリアの一番大きな部屋では、「もっと自由に家を作る」というテーマで弊社単独のものと、早稲田大学建築学科の渡邊先生との協働作品を展示している。

そしてお隣の部屋の作家さん側は、「建物にすむ」というテーマで、7名の作品を展示している。また、すぐ近くにある弊社運営のRDRギャラリーにおいても、4名の作家さんの家をモチーフとした作品の展示販売を行っている。アーティストの展示では、「美術」と「住宅にすむ」ことの関係を示すことを目指した。様々なジャンルの方がいるが、いろいろな方が、自分だったら家づくりにこんな風に関われるのではと考るきっかけを生み出すことを目指している。

これらのすべてを合わせて「ますいい建築圏」と命名し、これからのあたらしい家づくりの可能性を探るための思考の範囲を定めた次第である。

作業が終了したのは夕方の18時ごろ。最期にはとても心地の良い気分になることが出来た。明日からの会期が楽しみである。

2016/05/15

午前中は妻と一緒に畑作業。にんにくの収穫時期を迎え、まずはお世話になった先輩より頼まれていた分の収穫を済ませる。畝1列、40個ほどのにんにくを箱に詰めるとそれなりに贈り物のように見えるから面白い。にんにく好きの先輩もきっと喜んでくれることであろうと思う。終了後1時間ほど除草作業。これから夏にかけての除草作業は僕にとっての修行ともいうべき大変な作業である。今日は草刈り機を使って畑全体の草刈りを行った。

よく見ると、2年前に植えたブルーベリーが小さな実をつけている。ようやく収穫が出来そうだけれど、まだまだ少量過ぎて何もできない。ジャムが食べられるようになるのはいつのことであろうか?

午後、ひさしぶりに南青山へ。独立したばかりの頃は岡本太郎記念館の裏にあるIDEEさんに仕事の関係でよく通っていたので、とても懐かしい場所である。今はそのIDEEさんもこの場所にはなくなってしまったし、この辺に来ても知っている人に会うこともない。周りを見渡すと当時は無かった新しいショップが高級感を漂わせながらそびえたっている。こうして一つの良い雰囲気の場所が資本の渦にのみこまれていくのである。何ともさびしい限りだ。

今日はその近くにある根津美術館にて「燕子花図屏風 尾形光琳筆」の鑑賞。毎年この時期になると展示されるようであるけれど、僕は初めての鑑賞である。外に出ると庭園に咲く、本物のカキツバタを見ることが出来た。ツバメのような姿をしているということで、燕子花なる漢字が当てられているのも面白い出来事である。

20160515.jpg

20160515-2.jpg

2016/05/12

素材について。昨日打ち合わせをしたMさんの家の玄関の床には淡路瓦を敷き詰めることを計画している。淡路島と言えば日本での有数の瓦の産地である。瓦と言えば日本の建築には欠かす事の出来ないアイコンではあるのだけれど、僕の家づくりでは正直言ってあんまり登場しない素材である。瓦という素材自体がガルバリウム鋼板と比較すると非常に重たいこと、どうしても屋根の重量が重くなることによりそれに耐えうる建築構造を造るコストがかさむこと等々、要するにローコスト住宅にはあまり向く素材ではないのである。

今回の計画では茶室の前の土間部分に瓦のタイルを張ることとした。茶室は、白い和紙に包まれるモダンな空間の中に床の間だけを和の象徴として残している。白い和紙は、市松模様の濃淡をつけることで、和のイメージを生み出すことを考えている。その外側の土間部分に張る床材だからこその瓦なのである。

僕はますいいリビングカンパニーの生みの親である石山先生の建築で、この淡路瓦に初めて出会った。石山修武先生は山田修二さんという方が焼いた瓦を好んで使っていたように記憶している。この河原で造った下駄箱を頂戴したことがあるのだけれど、それは今でも町田分室の下駄箱として利用されているものだ。瓦で下駄箱・・・ぴんと来ないかもしれないけれど要するに焼き物、つまりは食器などと同じ陶芸のジャンルだから、どういう風にでも作れるのである。どういう風にでも作れるけれど、誰が見ても瓦だよね、の色合いはやはり瓦だからこそ持っている味と言える。そしてその風合いが、僕たちには日本的なものとして認識されるのである。

2016/05/11

午前中、埼玉県寄居町にて設計中のMさんの家、打ち合わせ。見積もりをご提示した後の最終段階のミーティングということで、これが終わればいよいよ確認申請の手続きに入る段階だ。この住宅は、茶室のある平屋の住宅である。今回の打ち合わせでは、茶室横のつくばいの設えや、茶室のエアコンの設置方法、茶室の壁・天井の仕上げ、子供室の開口部の変更等々についての内容についてスタディーをしながらの話し合いをすることが出来た。

2016/05/09

月曜日。いよいよますいい建築圏まで1週間となってしまった。これまで準備を進めてきたが、ここから先はなるようにしかならない。最後まで頑張るだけである。

展示の中にシェルターの家なるものがある。このプロジェクトは、近年頻発している台風や竜巻、地震や高温化現状といった自然災害に立ち向かうべくシェルターとして機能することが出来る住宅を提案するものである。内容については展示内容をご覧いただきたいのだけれど、その中で一つ気になるデータがあった。それは人口当たりの核シェルター普及率というもので、日本人にとってはあまりピンとこないデーターである。これによるとスイスやイスラエルは100%の普及率、ノルウェー98%、アメリカ82%、ロシア78%、イギリス67%と続き、日本はわずか0.02%ということであった。

まあ、核シェルターとなると僕も何のことやらと言う感じであるけれど、竜巻などの自然災害時における木造住宅の脆弱性に関しては思うところがある。たまたまかもしれないけれどここ埼玉県では、毎年のように竜巻による被害が発生している。数年前の栃木県での事例では、基礎がくっついたままの木造住宅が転倒し、家の中にいた中学生がなくなった事例もあった。その時の様子などをレポートする様子を聞いていても、いざという時に避難する場所の無い木造住宅では、せいぜい窓から離れる程度の対策しかとりようがないのが現実である。

そもそも竜巻や超大型の台風の時などには建築基準法で想定している風圧力よりもはるかに大きな力がかかるわけである。建築が壊れて当然の状況の中で果たしてどのように生き延びるのか、それに対する提案だけにぜひご覧いただきたいと思う。

2016/05/08

朝6時、川口市にある長徳寺という禅寺にて座禅。京都で体験したことはあるのだけれど、地元の川口市にもこういう場所があったことに驚く。川口市の中でも芝という場所、蕨市にほど近い所に位置する長徳寺は、鎌倉建長寺派のお寺である。茶道に始まり禅に関心を持つというのは、ごくごく自然な流れなのであるが、禅寺で座禅を組んだからと言って、いったい何が学べるのであろうかの疑問が首をもたげもする。事前に住職とお会いした時に話をしてみても明確なお答えはもらうことはできなかった。ただ座禅会にお越しくださいと言われただけであった。

座禅を組んだ後に住職が、学校の授業のごとき話をする場面がある。その中で、外道、つまり仏教以外の宗教を信じる者が、釈迦に仏教の教えとは何かと問う場面を紹介してくれた。その時釈迦は答えても答えずとも同じという風で、結局何も答えなかったという。するとその外道が何かがわかったという風に驚いて去って行ったということ。その様子を見ていた釈迦の弟子は、なぜ外道が去ったのかを釈迦に聞いたところ、良い馬が鬣を触っただけですぐに思い通りに動き出すようなものだと答えたという話であった。(ウル覚えの説明なのでわかりにくいことをお許しいただきたい)

僕としてはこの話を聞いて、事前に問いかけたこと、つまり「禅とは何が学べるのであろうか」への答えをいただいたような感である。とはいえ明確に説明することなどできない。答えのない問の連続、なんとなくそんな思考の世界に興味がある。家を作るという仕事に携わっているからこその興味なのかもしれない。

午後、娘を連れて畑作業。今日はにんにくの収穫を少しだけやってみた。なんとなくまだちょっと早いような気がするので、本格的な収穫は来週の日曜日にするつもりである。

20160508.jpg

夜、採れたての乾燥していないにんにくを炒めて料理をしてみる。通常は乾燥されて売っているものだから、こういう状態のものを食べることを出来ることもまた農家ならではの楽しみである。皆おいしく食べていた。しばらくはこれで楽しむことが出来る。

2016/05/06

11時、父が経営する会社にてますいい建築圏で展示するチェスボードアーキテクチャーのジョイント金物の製作について打ち合わせ。私の父はゴムにまつわる機械の部品を作る会社を営んでいるのだけれど、もともとが機械加工業者の出身だからこういう金物を作ることにもとても長けている。困ったときの父頼み、ますいいリビングカンパニーを始めてからの僕の変わらぬスタイルだ。

思えばさんかくの家の階段金物や二つの中庭のある家での玄関ドアなど、僕の作品の中で自由な金物の製作をするときには本当によく父に頼ってきた。今回のジョイント金物もそうであるけれど、困ったときは建築金物の世界を飛び出すほうが何とかなるような気がするのである。建築金物の世界では答えが見つからない事であっても、機械加工業の持つ加工技術のバリエーションの多さと、その質の高さに頼ることで見つかることもある。日本の機械加工技術、つまり車や家電を動かし、人工衛星だって作り、とにかく僕たちが認識しているハイレベルな機械物の製作を担っているこの世界は世界でも有数の物であると思うのである。

20160506.jpg

2016/05/04

ますいいリビングカンパニーの連休4日目。今年の連休はまともに休むことなどできるはずもない。今日は母と二人で久しぶりに東京都世田谷区にある世田谷村地下実験工房、つまり石山修武先生のご自宅を訪問した。

11時のお約束。ご自宅に付きインターホンを押すとすぐにピロティ―まで下りてきていただいた。少々風は強かったけれど、ちょうど良い春の空気に包まれて、ガーデンチェアーで打ち合わせをすること約1時間。話はますいい建築圏でのレセプションへの参加をお願いすることから始まり、中国、インド、はてはヨーロッパまで続く果てしない展開をしたのであった。

下の写真は世田谷村、つまり石山先生のご自宅の鉄骨構造のジョイント部分である。この構造は、数本のマストのような鉄骨から、2階と3階の床スラブがつり橋のようにぶら下がっているという、とても珍しい構造形式を採用している。その結果、構造を支える引っ張り材があちらこちらから1点に集中し、中心にある球体にまとまることでお互いにその動きを制御するジョイント部分が生まれているわけである。とても貴重な画像なのでご紹介しよう。

20160504.jpg

打ち合わせ終了後、母と妻、娘二人を連れてお墓参りへ。なぜか私の家のお墓は世田谷にある。何でももともと日暮里にあったお寺が戦争の関係でこちらに移動したということである。お墓参りを済ませると、そのまま今度は埼玉県岩槻市にある母方のお墓参りも行うことに。やっぱりこういうことは片方だけというのは良くない事、のような気がするのである。

なんだか久しぶりに母を含めた家族と一日を過ごしたような気がする。こんなことをしようという気になったのは、左官屋さんのお母様のお通夜に母と一緒に行った時の気持、そしてとあるクライアントのご自宅にあるお仏壇にお線香をあげさせていただいたときに感じた気持、これらの感情がきっかけである。親孝行などというものは、生きているうちにしかすることはできないものだ。そういう当たり前のことに気が付かせていただけたことに感謝したいと思う。

2016/05/03

連休3日目。今日はほとんどのスタッフがお休みしている。妻が息子の柔道部の用事で安田学園に行くというので、僕は一番下の娘を連れて事務所で仕事をした。こういう休みの日の事務所というのはとても居心地がよくって、落ち着くことが出来る。この感覚はきっと皆さんも感じたことがあるであろう。何も動いていない事務所、電話もなく、人もまばら、特にやらなければいけないことが無い、そんな事務所にいる時にこそ新しいアイデアが生まれたりもするものである。

13時ごろ、妻を迎えに両国へ向かう。両国などという場所にこれまでほとんど降り立ったことが無いのであるが、最近は頻繁に訪れるようになった。これまた一つの御縁である。

妻を乗せるとそのまま銀座へ。車を地下の駐車場に止めて、日比谷公園へ。ちょうどご当地グルメのイベントが開催されているようで、多くの人でにぎわっている。改修工事を待っている日比谷公会堂等を眺めながら、しばしのお散歩である。帝国ホテル、工事中の日生劇場などの建築を眺めつつ車に戻ると、そのまま今度は早稲田大学周辺に移動。

大学周辺も連休中で人がいない。大隈講堂の前にあるカフェでコーヒーを飲み、石山先生が設計をした観音寺を眺めつつ、早稲田通り方面までぶらぶらと歩いた。ここは僕が中学1年生から大学4年生まで10年間通った場所である。とても思い出深い場所であるし、いつ行ってもまるで自分の故郷のような気がする場所だ。連休中の都内散歩、とても贅沢な一時を過ごすことが出来た。

2016/05/02

今日は早稲田大学創造理工学部建築学科の渡邊先生が来訪。本当は5連休のゴールデンウィークなのだけれど、ますいい建築圏の準備などでほとんどのスタッフが事務所に来ている。渡邊先生と一緒に取り組んでいるチェスボードアーキテクチャーの内容についても今日の会合で大方決定することが出来た。下は先ほど僕に渡された宿題である。

20160502.jpg

今日の僕の宿題は
①チェスボードアーキテクチャーのための調査
②チェスボードアーキテクチャーやプロジェクト展示に関心のあるクライアント募集・ますいい建築圏を構成する河川運搬やその他の部分を担うパートナー募集

この二つの内容を文章にまとめることである。

こういうことはすぐにやってしまったほうが良い。
①の調査はこれまでに書き溜めたものがある。

物流と職人集団を持つ、工務店機能を兼ね備えた設計事務所に向けて
ますいいリビングカンパニー
2015・11・06 増井真也

近年の問題点
これまで15年間工務店機能を兼ね備えた設計事務所を運営してきたが、職人の高齢化による人材不足の問題を強く感じるようになってきた。また、既存の物流体制の中ではコストのコントロールにも限界があり、良いものを安く提供するには更なる改革が必要となる。そこで、今後10年間の目標として、物流と職人集団を持つ、工務店機能を兼ね備えた設計事務所への飛躍を目指すものとする。

1. コストダウンにつながる新たな物流の可能性
① 木材市場との直接取引
→必要条件
     ・大量購入を義務付けられる。(材木の場合はパレット単位など、その場合材料の変形も問題となる。)
     ・倉庫の整備・在庫管理。
     ・小口運搬体制の確保とその経費。
→取り組み方
弊社は建売業者のように画一化された住宅を大量生産しているわけではないので、上記の条件を鑑みても部材調達のコストダウンにつながる項目のみを抽出して行う必要がある。
② ノーブランドの生産者から直接購入する造作材
・群馬県の唐松15㎜にて実施済み。市場価格の半額程度で仕入れ・販売。
③ 照明器具(個単位),クロス材(ロール単位),電気配線材,水道配管材を商社から購入。
④ 建材の輸入・・・石材・タイル等の仕上げ材。東南アジア、アフリカ製の建具。照明器具など。

2. 生産体制の整備
2-1.職人集団の育成
戦前まで、我が国の建築はすべて大工が建てていた。その子孫がゼネコンで、いまだに大林組のように「組」を名乗っている会社もあるほどである。東京大学の建築学科はもともと造形学科と称していたのだけれど、そこでは日本建築の授業は無く、後に建築学科と呼ばれるようになった。ここの出身者たちはもっぱら「官」の仕事ばかりをして、民間事業にはほとんど手を出さなかった。ましては住宅にはほとんど関知しなかった状態で、突然戦後の住宅ラッシュに突入したのである。
その後、世の中に建築家が大量に放出された。今では正直言って余っているほどである。しかしたくさんいたはずの大工さんが不足するようになってしまった。大工には学校が無い。これは徒弟制度が完備されていたからであり、教育制度を作る必要が無かったからである。大学の建築学科を出たものは現場の監督にはなっても職人にはならない。これが失敗だったのかもしれない。もしも早稲田大学大工学科なるものがあれば、きっと今でもたくさんの大工さんがいたであろう。
小学生・中学生に聞くと、大工さんになりたいという子は意外と多いということである。しかしながら、成長するにしたがって、建築職人になることなど選択肢の中から無くなっていく傾向がある。雨が降ったら仕事ができない、社会保険などが完備されていない、一人親方になるので生活の保障が無い、・・・こうした現実的な理由が成長と共にわかってくると、大工になりたいという気持ちも失せてしまうのであろう。それに上記のとおり、偏差値の高い学校に入ることが美徳とされる今の社会に、その欲求を満たす大工の学校は無いのである。これでは大工の数が増えるはずはない。ましてや少子化の時代である。名前を書ければ入れる大学がたくさんある時代に、好き好んでイメージの悪い職人の道を目指すはずなど無いのである。
僕はこういう状況を何とかしたいと思っている。大工さんでも、きちんとした会社で、生活も保証されて、しかもただの職人ではなくて現代の家づくりに必要な他の職種の技能を習得して、出来れば設計の分野までできてしまうようなスーパーな大工さんの会社を組織したい。こういうことは目標を定めないといつまでたっても先に進まないから5年くらいの目標にしていきたいと思っている。

②については、下に新たに記載しよう。
・クライアント募集
ますいい建築圏で展示している建築に興味のあるクライアントを募集しています。まずはお気軽にご相談ください。
・パートナー募集
ますいい建築圏を共に構築するパートナーを募集しています。是非一緒に建築の未来を創造しましょう。

以上

追伸:ますいい建築圏で展示する茶室についてはこちらをご覧ください

page top