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増井真也日記
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増井真也日記

2015年6月アーカイブ

2015/06/30

朝礼終了後、打ち合わせ。建築の可能性について。

住宅というのもは個人の持ち物である。これだけ多くの住宅ストックがあって、しかもそれを使いきれなくて空き家問題が取り上げられているような時代にさらに家を作るということは、この個人の持ち物であるということによることが唯一の理由であるように思う。個人の持ち物であって、個人のためのものであるならば、クライアントが想像する理想の生活を作り上げるための拠点としての姿を、徹底して追い求める姿勢がとても大切であるように思うのである。でも家づくりの中で、普通の契約体制の中でこだわりを徹底して追い求めることにはとてもお金がかかる。これはどうしようもない事実だ。材料を材料屋さんから購入して、それを作る作業をすべて職人さんに頼んでいたのでは、とんでもない人件費がかかってしまう。今は江戸時代とは違うのだ。一部の特権階級だけが豊かな生活をして、それ以外の人は生きていければよい、なんていう時代ではない。職人さんだって豊かな生活をするし、そのためにはある時間の労働に対して、それ相応の対価が支払われる必要があるのであり、特殊な作業になればなるほどに人件費というコストがかかってしまうことは避けられないのである。

では人件費を落とすために何ができるか、この答えの一つがセルフビルドだ。

先日、僕たちは茶室を作った。この茶室はスタジオジブリの作品の中に出てくる建築群とも深い関係を持っている、建築家の藤森照信先生に頂いたスケッチに基づくもので、茶室とはいっても伝統に基づく類のものではない。狭い空間であるということ、入り口が小さいこと、茶室として認められる言語を持つとしたら、この2点である。

構造は6㎜の鉄筋を使っている。床はべニヤの構造に麻の布を張り付けたものだ。まゆのような白い幕は毛糸をその鉄筋に巻きつけたものだ。作業はすべてセルフビルドで行った。僕が参加したのは2時間程度、あとは写真のごとくますいいのスタッフが協力して作り上げたのだけれど、もしもこれを職人さんに頼んだとしたらいったいくらかかるのであろうか。

・ベニヤの床工事は大工さんの仕事である。・・・1人工=25000円
・麻の床工事はカーペット屋さんに依頼する。・・・材工で100000円
・毛糸の工事は・・・だれがやってくれるだろうか?たとえば多能工の派遣会社に依頼したとして・・・3人工=60000円
・鉄筋工事は大工さんについでにやってもらう。・・・無料
・鉄筋の色塗りは塗装屋さんの仕事だから・・・1人工20000円
・カーペット以外の材料費・・・概算で100000円(これは実際にかかったお金である。カーペットは簡易的な麻布で代用したので実際はこの金額にすべての材料費がおさまっている。)
上記が簡単に予想した職人さんの人件費と材料費である。もしも正式に職人さんに依頼したら、今回僕が実際に使ったお金よりも、205000円も多く費用がかかることになるのである。この差は、自分が造りたいものを手に入れるために、その工事を実際にやるかやらないかを判断するくらいに、とても大きい数字である。もちろんお金をいくらでもかけられる人はプロの職人さんに作ってもらえばよい。でそうではない場合、少しでもコストを抑えて、かつやりたいことをやるというのがとても大切なことである。そんなとき、自らが多能工になってしまうことがどれだけ有効かということが、上記の比較からもよくわかるのである。

セルフビルドには無限の可能性がある。だって自分のものを自分で作るのだ。クレームなんて気にしないし、気に入らなければやり直せばよい。この茶室、来週から1週間マスイイRDRギャラリーで展示する。
7月10日(金)12日(日):12:00~17:00の二日間は私が在廊する予定である。せっかくいるのだからこの日は、いらした方にお菓子と抹茶を差し上げます。よろしければぜひお越しください。

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茶室に座る藤森照信先生

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スタッフが作業している様子

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2015/06/28

午前中、千葉県流山市にて新築住宅を設計中のFさん打ち合わせ。前回は2階にリビングを配置した案や吹き抜けのある建築を提案したので、今回は1階に天井の高いリビングを配置した吹き抜けのない建築とすることにした。

基本設計のこの段階では、土地、周辺環境、コスト、クライアントの希望や条件、等を考慮したうえでなるべく多くのバリエーションを考えるようにしている。今回の計画では、敷地のすぐ近くを流れる川とその河川敷が主な要素となる。こういう要素はどんな場合でもたいてい見出すことができるもので、それが川や公園といった比較的わかりやすい場合もあれば、そうではなく人の記憶などに結びつくわかりにくいものである場合もある。だからこそ土地とクライアントのお話を結び付けるべくスタディーを重ねることが大切で、それがうまく結びついたとき、なんとなく自らが望む対象に対して常に意識を開放することができる住宅ができるのだと思う。解放感・・・、感覚的な一言でいえばきっとこんな言葉になるのであろうが、そういう実態を作りあげるにはやっぱりそれなりのスタディーが必要なのだ。

午後、娘二人を連れて畑に向かう。今日はジャガイモ等の収穫作業。じゃがいもは一年に2回作ることができるのだけれど、春に育てたものはもうじき食べごろを迎える。本当は少し早いのだけれど家で食べるには収穫時期をなるべく長期間にしたほうがよいので、1週間に50個ぐらいずつ採るようにしている。下の写真は大根を抱える子供たち。収穫作業はやっぱり一番楽しいひと時である。

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2015/06/27

午前中は事務所にて各プロジェクト打ち合わせ。

夕方より、茶道稽古。今日は大円の草という奥伝のお稽古。奥伝というのは、許状が進んでいった段階でそのお点前を習得してもいいですよと許可された人だけが習うことができるもので、つまりいわゆる教本などの類が存在しない点前である。僕にはこのお点前の真髄を語るほどの経験があるわけでもないので、まずは初めての機会、足のしびれと闘いながら約1時間の指導を受けることで精いっぱいのひと時を過ごした。

2015/06/26

僕は今日とても驚いた。以前紹介させていただいたかよちゃんを救う会の件である。アメリカで心臓移植を受けなければならないお子さんのために2億4500万円の寄付金を集めるというプロジェクトを、ますいいのクライアントのKさんからご紹介され、日記への掲載を依頼された時にはわずか5000万円程度の寄付金しかなかったのだけれど、あれから1か月と少し、ついに目標金額が集まったというお知らせを、先ほど頂いたのである。

2億4500万円という金額はとてつもない金額である。もし僕がわが子の命とこの金額を目の前に突き付けられたら、間違いなく途方に暮れるしかできないと思う。とてもじゃないけどネットの募金活動で、これだけの金額を集めることができるなんて、前向きに意識を保つことなんてできないと思う。以前の日記にも書かせていただいたけれど、これほど多くの行為がこの世の中には存在しているのかということ、そしてある手段を用いることでこれほどにも多くの人を巻き込んだ運動を起こすことが可能であるということに驚いたのである。

ますいいへの日記への掲載を始めてすぐに、まだクライアントになると決めたわけでもないのに、経営する接骨院での募金箱設置を申し出てくれた町田分室顧客のMさん、また僕には連絡をくれないけれどご協力をしてくれた皆様に心より感謝したい。あとはかよちゃんの手術成功を祈るばかりである。様子はHPで見ることができる。

かよちゃんを救う会
http://kayo-chan.com/

2015/06/25

朝礼終了後、川口市安行にあるTさんの家にてリフォーム打ち合わせ。江戸時代から続く旧家のTさんは、植木屋さんと骨董屋さんを生業としている。今回リフォームの相談をされているご自宅はというと、昭和60年ごろに降幡廣信先生という古民家の再生を専門にされている建築家に再生をしてもらったということで、まさに古民家という風貌だ。下の写真はその屋根の様子。もともと茅葺屋根だったところを、銅板で葺いたということである。しかも細かい銅板をつなぎ合わせていく平葺きという葺き方で、とても手間のかかる仕事をしている。

敷地に入るにはまるで小さな住宅のような門をくぐる。門の両側には6畳程度の部屋がある。お寺の仁王像のおかれているところを想像していただくとわかりやすいかもしれない。あの仁王像の代わりに、応接ルームが配置されている。門から庭までは20mほどのアプローチ。背の低い躙り口のような玄関を入るとそこは5,7mの吹き抜けとなっている。10畳ほどの玄関はタイル張りの仕上げとなっており、そこには同じように応接用のテーブルセットが置かれている。今回のリフォームはその隣にあるカーペット仕上げの部屋を、和風の板張り仕上げに変更するという内容。全体とのバランスを考えながら魅力的な空間を作っていきたいと思う。

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2015/06/24

朝礼終了後事務所にてスタッフとの打ち合わせ。以前造った美容室についての話などをする。設計は大学時代の友人であり、建築家の添田が行った。ますいいには珍しい、設計事務所とのお仕事である。

この美容室は、築40年以上の古い民家を改修して作った。民家にはすでに住む人がいなくなってしまったので、オーナーさんはどのようにリフォームしてくれても構わないという。つまり普通の賃貸物件にある原状回復義務がないのである。そこで、このプロジェクトでは、和風住宅の持つ本来の魅力を断片的に残しながらも、ほぼすべての部分を解体し、内装だけでなく外部まで白い塗装を施すことで、抽象的な白い空間の中に和の感覚を感じる意匠が浮かび上がる状態を目指すことにした。下の写真がその時の様子である。庭石までもが白く塗られている様子はまるで現代アートの中小空間のようであり、お店に来た女性がより一層きれいに浮かび上がる背景となるのである。

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2015/06/21

久しぶりにゆっくりとできる日曜日。昨日は裏千家に関する大きな会合を開いたので少々疲れた。というわけで今日はゆっくり家で過ごす。朝目覚めると10時30分だった。妻が気を使ってくれて起さなかったのだろうけれど、こんなに遅くまで目が覚めなかったのは本当に久しぶりの事だ。昔はよくそんなに寝ることができるなと思うくらい寝ることができたのだけれど、いつのころからかあまり長い時間寝ることができなくなった。年を取ると寝ることができなくなる、のかと思っていた。でもやっぱり本当に疲れるとまだ寝ることはできるのだということが分かった。ということは、本当に疲れることが少なくなったのかもしれないな。

テレビでゴルフの中継を見ながらソファーでゴロゴロしていると、また眠ってしまった。次に目が覚めると、もう17時を過ぎていた。何もしないですぎていく一日。僕にとっては結構珍しいことだから一応日記に書いておこう。

夜、寝れない・・・。当たり前である。家族はすでにみんな寝静まっている。仕方がないので1階の和室で一人で書道、読書・・・夜中の2時過ぎになりようやく眠くなる気配を感じ布団に入ることができた。

2015/06/19

朝礼終了後、事務所にて雑務。

10時30分、川口市役所都市計画課。西川口エリアの町おこしプロジェクトの運営について、僕なりの意見を聞きたいということでお呼ばれ。このプロジェクトについては、依然川口市役所の呼びかけで数人のメンバーが集められたわけだけれど、それ以来何にも目立った動きはない。メンバーは商店街の人々と、近隣の大学の先生、そして私といった状況で、会の運営にあたっての道筋をつける役割でメインストリートプログラムというアメリカ発の町おこしプログラムを指導してくれる内藤先生という方があてられている。第2回の会合を開催するにあたってどのように進めたらよいかの意見を聞きたいということだったので、まずは僕が考える基本的なことをお話しさせていただいた。

何かをするにはまず目的がある。このプロジェクトの目的は、寂れた町の商店街に活気をもたらすこと。この目的を達成するために必要と思われる条件を考えるための会合を開くことがまずは第一段階であると思う。
・街並みのデザインを統一する。
・町の歴史などを掘り起こして、明確なイメージを与える。
・何かに特化した町となるようにテナントなどを呼び寄せる。
・建築のデザインなどで町のイメージを変える。・・・・
まあいろいろなものが考えられるであろう。

今回の計画地である西川口の場合は、その昔風俗産業でにぎわっていたという過去を持つので、その町の持つ負のイメージを払拭するという条件が考えられる。では安全・安心な街に感じるためにはどのような実際の行動をとればよいのか、ここでまた壁にぶつかるわけだけれど、この壁を乗り越えるために必要であれば外部からの知恵を借りればよい。とにかく何とかして、町の人たちが実際に動く方向性を探し出すことが大切である。

このように条件を実現するための実際の行動が見つかったらあとは行動するだけであろう。ここまでくれば、何らかの効果は得るところまで来ていると思う。たとえそれが画期的な変化につながらなくとも、少なくとも皆で考えた理想に向けて、皆で考えた手段で動き出しているのだから、小さな変化は起き始めるはずだと思う。街づくりなんて、結局はそんなものなのではないだろうか。

2015/06/18

昨日今日と、息子の柔道大会観戦。柔道をやるために隣の学区まで越境入学をして稽古を摘んできた2年間である。その中学生最後の大会とあって、見ている親のほうが緊張するような気もするのだけれど、これまで結果が出せない息子を見ていると、やっぱり本人のプレッシャーというのは計り知れないようにも見える。子供の心の中とはいえ、手に取るようには見えなくなるのがこの年頃である。しかも子供の事となると冷静な判断力がなくなってしまうのも、渡しと同じくらいの年頃の親にありがちな状況なわけで、とにかくギャーギャー騒がず、黙って見守ることを心がけ観戦。

12時ごろ観戦終了。結果は惜しくも・・・といった感じである。真剣に取り組んでも、組み合わせ次第でなかなか結果が出せないこともあるのがスポーツである。努力をしてきたのは間違いない。でも結果が出ないこともある。本人は大いに落ち込んだことだろう。でも落ち込むときは落ち込むことが、その人間を大きくしてくれることは間違いない。大いに落ち込めばよいと思う。親にできることはそれを見守ってあげることだけだし、また歩み始めた時にそっと支えてあげればよいような気がする。だって大人になっても同じような機会がたくさんあるのだ。

ちょっとだけ過去を振り返ると、本当に子どもが育つのは早いものだと感じる。早生まれの14歳、中学3年生になって、背も同じくらいになったし、すでに腕相撲も負けてしまうかもしれない。とにかく早いのである。ある年齢から、自分自身の感じる時間がたつ感覚というものが、変化しているように感じる。子供の時も青年と呼ばれるような年齢の時も、時がたつことが早いと感じるようなことはなかったのだけれど、30代後半になってからだろうか、なんとなく一年があっという間に過ぎ去っていくような感覚を頻繁に感じるようになった。それまでの人生はいつも何かを得たり、自分が成長したりの繰り返しだったのだけれど、いつのころからか失うことを意識するようにもなった。そんなことも時の感じ方に影響しているのだと思う。

家づくりをしていると、家を作るきっかけとなる大きな要因の一つが子供であるような気がするのだけれど、子供にとっては家で育ち、そして巣立って、一緒に暮らすことはなくなっても、でもなんとなく「実家」という心のよりどころとなる世界で一つの場所となるわけだから、それも当然のような気もする。僕だってもしも夫婦二人だけで、子供がいなかったら、家を作らないで気楽なマンション暮らしを選択したかもしれない。だって、知らない町に住み始めて1年間くらいの間に味発見や出会いの楽しさは戸田建設時代に癖になるくらい味わってしまったのだ。でも子供が生まれ、学校に行き、部活や勉強の中で友達ができ、いろんなつながりが出来上がっていく中で、やっぱり地元というものの大切さが身に染みてくる時がある。そんな感覚が家というものを作りたくさせる要因の一つであることは間違いない。そしてその家は、失うことを意識し始める人生が始まった時に、心のよりどころとなっているようにも感じるのである。

2015/06/16

朝礼終了後、事務所にて雑務。

10時より、埼玉県ふじみ市にて新築住宅を作りたいというTさん打ち合わせ。ご両親から引き継いだ古い住宅を造り替えるというプロジェクトである。擁壁があるのでいろいろ工夫が必要な計画であるという点は前に書いたような気がするので割愛する。まずはその擁壁の扱い方について役所に調査のうえで、方針を決定していきたい。

午後、茶道稽古。今日は濃茶の平出前。普通の濃茶を点てるだけとはいえ、すべてのお点前の原点のようなお点前でもある。忙しい現実からしばし離れて、心落ち着く一瞬である。

2015/06/15

朝礼終了後、事務所にて雑務。事務所の1階には例の藤森照信先生のスケッチによる茶室がどーんと陣取っているので、いつもの様相とは少々違う。この藤森照信茶室の製作にかかわったスタッフたちも、普段とは異なる仕事の成果にとても充実感を感じている様子で、やっぱりどういう風に作るのかがわからないようなことを、頭を悩ませながら作り上げていくというものづくりの原点の大切さと楽しさを感じる機会となったようであった。

というわけで今日は2階で打ち合わせ。10時過ぎより、埼玉県所沢市にて新築住宅を作りたいというYさん打ち合わせ。奥様のご実家の農地の一角に、ご家族のための住宅を作るというプロジェクトである。奥様は新しい家ができたら、敷地の残った部分で畑を作りたいという。畑と住宅は完全に分離するのではなく、土間で柔らかくつながりを持つようにしたいという。うーんどこかで聞いた話である。現在最終見積もり作業中の、埼玉県さいたま市にて設計中のTさんの家のコンセプトと同じような・・・。というわけでTさんの家の建築模型をお見せしながらプランの説明をしてみると、これが欲しいといわれてしまった。

このスタイル、実は僕の理想の生活像でもある。僕の家は川口駅にほど近い場所、小さな敷地に建っているので、畑には車で20分ほどかけて通っているのだけれど、どう考えても家の目の前にあるほうがいいに決まっている。できた野菜を夕食の準備の直前に収穫、こんな理想像を夢見ることもあるのだけれど、なかなか引越しをすることはできない。それに僕は農家ではないから、農地を購入することもできないし、本気で農地を購入しようとすると5反以上、つまり1500坪以上も持たなくてはならなくなってしまうのである。

農地法の障壁は大きい。都市農業のスタイルとして、このようなライフスタイルに適合できるよう2反程度の農家も認めてはどうかと思うのだけれど、現実はそうはいかないのである。うらやましいな~と思いながらの打ち合わせである。いつか僕もそんな生活がしたいものだ。

2015/06/14

日曜日。朝から娘二人を連れて畑に行く。畑には収穫された玉ねぎ900個農地の一部がぶら下がっている。少々小ぶりのたまねぎとなってしまったのだけれど、それがなぜかはわからない。隣の畑のたまねぎの茎と比べると、太さが半分くらいしかないのである。隣の畑はよく見える、でもほんとによいのだ。プロの力である。土の中にはじゃがいもが1000個くらい埋まっている?でもこれはあくまで予定であって、半分くらいはなぜかまともに成長していないので、100円玉くらいの小さな粒となってしまうであろう。植物の成長を本の通りにコントロールすることはなかなか難しい。農家の人に言わせれば、土の問題か、苗を育てる時点での問題だそうだ。

大根は見事に成長している。冬のものよりも長く育つ種類にしたのでとにかく長い、でも曲がっている。スーパーで見る大根はなぜかまっすぐなのだけれど、これも土の違いであろうか。

他にもトマト、ナス、ピーマン、カボチャ、さつまいも、トウモロコシ、枝豆・・・まあ思いつままに植えているので、その時が来ればそれぞれおいしい実をつけてくれるはずである。自給自足などということが本当にできるとは思わないけれど、でもそれでも自分でできる範囲では挑戦できていると思う。できるだけ自然の力だけで物事を進めようということで、水は雨水を使っているし、ここには電気は引いていない。ヘンリー・デビッド・ソローの森の生活にあるような人里離れた自給自足の理想に走ることはできないし、すでに都会の生活をしている僕にとって、突然行われるそういう行為がそれほど意味を持つことのようにも思えないのだけれど、都会の小さな農家の活動にはそれなりに意味があるような気がするのである。

会社では日曜日だというのに、柳沢と和順が藤森照信先生のスケッチに基づく茶室の作成に励んでいる。すべて手作業、職人さんに頼むべくもない完全セルフビルドということでようやく完成を迎えた。土曜日に行われる裏千家の事業でフレンディアに展示するまで一週間、この事務所を占拠する予定だ。引き続きRDRギャラリーで展示する予定なので、興味のある方はそちらをご覧いただきたい。

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2015/06/13

朝礼終了後事務所にて雑務。

11時、千葉県流山市にて新築住宅を計画中のFさん打ち合わせ。河川敷にほど近い住宅地を購入し、そこに新築住宅を作るという計画である。まずは基本設計を行うわけであるけれど、こういう特徴のある土地というのはどこに対して開いた住宅とするかがとても明確になることが多い。この敷地の場合は直接河川敷に面しているわけではないので少々距離を取った開き方にはなるのだけれど、でも最終的には開放的な河川敷に向かって意識を向けるようなプランとなることが望ましいような気がする。

前回は2階にリビングを配したプランをご提案した。今回は1階にリビングを配し、吹き抜けを持つプランである。果たして次回は・・・。ご提案を楽しみにしていただきたい。

2015/06/12

埼玉県さいたま市にて進行中の元町のリフォームの現場である。この小さな住宅はとある不動産会社さんの持ち物で、ますいいで改修工事を行い、その後賃貸住宅として貸し出そうという計画である。空き家問題が叫ばれる昨今、このような古い建築に魅力を付加することで、そのままでは誰も使いたいとは思わない建築でも、誰かが使いたいと思えるようにするという行為はとても大切なことである。このような機会を提供してくれた設計主任の田部井君の知人である社長さんに感謝したい。

まず初めの段階では、いわゆる普通の間取りだった古い住宅をほぼスケルトンにし、構造的な補強に関する計画を行った。下の写真では、補強計画に基づいて筋違金物などの取り付けを行っている。このような木造の骨組みを見るといつも思うのだけれど、仕上げを取り払った無駄のない構造だけの姿というのはとてもきれいだ。特に古い建築の構造は、丸太を使っていたり、野地板が無垢材だったりするので、新しいものにはない経年変化を帯びていてよいのである。こういう魅力は壊してみないと見えないもので、でも壊した時に感じるその直感的な魅力を、仕上げた後も消えないように心がけたいところである。

今後は、断熱工事やすべての水回りの工事、電気設備工事だけでなく、リビング部分の床を抜いて吹き抜けを作ったりの工事も行う予定である。アプローチの露地もコンクリート平板などで仕上げる予定である。またご報告させていただきたいと思っている。

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2015/06/11

午前中会社にて雑務。

夕方、埼玉県川口市にて設計中のSさんの家打ち合わせ。実施設計・見積もり作業を終えいよいよ確認申請、契約へと進む最終段階である。この住宅は、高齢のお母さんとその御嬢さんのSさんの二人が住むための家で、とてもコンパクトに設計をしている。敷地は、周りを住宅に囲まれた谷間のような敷地なので、1階に配置したリビングへの採光を考慮して、小さな吹き抜けから光を取り込むこととした。基本的にお母さんは1階だけで生活ができるように、寝室やすべての水回りは1階に配置されている。

以前、同じく川口市内で、足をけがしてしまった高齢のお母さんのためのリフォームをしたことがあるのだけれど、その時は2階に上るための階段に鍵をつけた扉を取り付けた。そうでもしないと、2階に上がってしまい、最悪階段から落ちてしまうかもそれないからという理由での工事であった。年を取ると若いころには考えられないようなけがをしてしまう可能性があることを本当に実感した出来事だった。少しでも長い時間を自分の家で過ごすためには、こういうことに対する配慮というのも大切にしなければいけないのだなと強く感じた次第である。

今回のSさんの家でも、安全性、断熱性能などの環境性能にとても配慮した設計を行っている。安心して長く住むことができる家になればよいと思う。

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2015/06/10

朝礼終了後、東京ビッグサイトで開催されているinterior lifestyle tokyo を訪問。ミラノサローネのミニチュア版といった感じのインテリア展である。世界中から集まったさまざまなメーカーが日本での販路開拓のための交渉をしているといった感じなのだが、僕はといえば面白いデザインはないかなの物見遊山。フランスコーナーで見かけたコンクリート製の家具を作るメーカーさんの製品は、僕が造る建築に通じるところがあってなかなか興味をそそられたので、僕の喋る片言の英語とフランス人のいい加減な英語のインチキトークでお話をしてみると、これまた面白い社長さんであった。何でもコンクリートのテクスチャに惚れたとのこと。ファイバーを混ぜて軽く強くしたコンクリートそのままの椅子やらテーブル、ブロック収納のようなものをとてもうれしそうに紹介してくれたので、It,s like an architecture!と褒めると,またまたマシンガントークを繰り出され、もう何が何だかわからない状態になってしまった。下の写真はベンチとテーブル、まあこんな感じである。

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そのまま帰るのではもったいないので築地の場外で3種海鮮丼を食して、帰事務所。築地場外は立派な観光地で、日本人の修学旅行生やら外人さんの旅行客やらで平日の昼間だというのに結構な人出である。水曜日なのにこれだけの人がいるというのに少々驚きだ。

感じたこと、それは多国籍な展示であるはずなのに、国の違いによる産物の違いがほぼなくなっているということ。特に目を見張るのがアジアの国々で、中国やシンガポール、タイといった国のブースを見ても、そこに並んでいるのは欧米のブースのコピー品のようなものがほとんどであるのだ。日本もしかり、伝統を語る少ない人たちを別として、ほとんど変わりがなくなっている。モダニズムに始まる様式の均質化はここまで世界に浸透しているということなのであろう。そういえば最近のCNNを見ていると、アフリカの特集がとても増えていることに気が付く。産業革命には100年かかったけれど、中国の発展はわずか20年で終わってしまった。アジアの小国はすぐに通り過ぎるとして、次に控える大物は間違いなくアフリカである。

CNNに出てくるアフリカの人は、僕たちとまったく変わらない生活をしている。趣味も着ているものも、作っているものも変わらないのだ。先日はプロのサーファーで空手家でビジネスマンの青年が紹介されていた。その次は皮製品をデザインして作る会社の女性社長だった。腰巻をして槍を担いでいる人たちが今はまだいるのだろうけれど、2030年ごろにはきっと「古き良きアフリカ村」と名付けられた日光江戸村みたいなところにしかいなくなってしまうのかもしれない。そしてその時僕たちの暮らしはどうなっているのであろうかの想像は、・・・終わらなそうなのでこれは次に書かせていただく。

2015/06/06

午前中、埼玉県越谷市にて新築住宅を検討中のUさん打ち合わせ。奥様のご両親の敷地に一家4人で暮らすための新築住宅を作るという計画である。約1年ほど前に数回のプラン打ち合わせをしたのであるが、1年越しに正式にご依頼をいただくこととなった。住宅とは大きな買い物である。1年悩んでも全くおかしくない買い物であろう。

集まって住む。思えばこの形がとても増えたように思う。この話は震災以降何度も日記に書いてきたが、日本人の中にある家族という概念に対する価値観が確実に変化したのであろう。東日本大震災が起きて久しいけれど、最近でも口永良部島の噴火や、小笠原沖の大地震など自然の驚異を感じる話題には事欠かない。こういう自然現象のニュースを見るたびに、本当に勘弁してほしいという気分になるけれど、でも火山列島である日本に生きる以上、こうした自然の驚異と寄り添うように生きていかなければならないことはすでにみんなが認めている事実であり、自分だけは関係ないなどと楽観視している人などもうだいぶ少なくなっているのだと思う。

もしも自分の命が尽きるとしたら、などということを考えることはあまりない。でもそういうことが起きるかもしれないということを考えたとき、果たしてどう感じるか。世界一周旅行に行く?海外に移住?いろんな答えが頭をよぎるであろう。僕も一瞬そんなことを考えた。でも本当にじっくりと考えてみると、僕は、今自分にできるすべての事を最後までやりたいと強く思う。

「できるすべてのこと」、の中にはもちろん仕事も入る。ボランティアの類も入る。大切な仲間と過ごす時間も入る。そして何よりも家族と過ごす時間も入る。いつも一緒にいる家族だからこそ、伝えていないことがあるような気がする。幸いに僕は両親とすぐ近所に住んでいるけれど、例えば妻の様にいつでも会えると考えている、遠いところに住む両親に対して、大切な何かを伝えられないで終わってしまうことがあるような気もする。そして近くに住んでいるからといって安心している僕の両親に対しても同じような気もするのである。

家族というものに対する価値観、一言でいえば簡単なことだけれど、こういうことはとても深い意識の変化であるような気がする。まさに「宝珠在掌」の実感なのだ。

2015/06/03

以前日記に書いた、ロンドン経由バルセロナ視察の計画がほぼ完成した。エクスペディアなるサイトで10月2日から4日までのロンドン、5日から9日までのバルセロナのホテルを予約し、JTBで航空券を購入し、おまけに10月3日にロンドン近郊のミルトンキーンズで開催されるラグビーワールドカップの日本代表対サモア代表のチケットまで購入した。ここまで準備が整えば十分である。あとは見たい建築を堪能するのみだ。

ロンドンに建築を見るだけの目的で滞在するのはわずかに1日である。近郊まで入れればたくさんの見てみたい建築があるので、とてもじゃないけれどすべてに行くことはできない。僕は元来バタバタと移動することが好きではないので、今回は「サー・ジョン・ソーン美術館」という建物を中心にその周辺の見学をすることにした。この建物を知ったのは、磯崎新さんの「建築談義11」を読んでのことである。このシリーズは磯崎さんが紹介する建築を篠山紀信さんが撮影するというもので、ギリシアのアクロポリスに始まり、20世紀のクライスラービルまで、各時代ごとの見るべき建築が一つずつ紹介されているというものだ。この本はこれまでのことあるごとに目を通してきたのであるが、その中でもいつか行ってみたいと思っていたのがこのジョンソーン美術館であった。

この建築はジャンルでいえば、新古典主義の建築であるとされている。装飾過剰になったバロックやロココの建築に対抗し、ローマよりも古いギリシアの単純さを参照した、古典主義における原理主義ともいえるものである。この建築には、日本の建築家でいうところの白井晟一の作品に通じる重々しさがある。光が物静かに漂う・・・この本にはそう表現されているのだけれど建築に潜む神秘性のようなものがはっきりと見て取れるのである。今からとても楽しみな建築だ。

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2015/06/01

月曜日。早くも6月になった。40才になり、自分自身もそして友人たちも大体結婚してしまうとジューンブライドの6月という感覚はもうない。中学生を育てていいると、さまざまな大会が始まる夏の始まりという印象だろうか。この時期をスタートにしていろいろなドラマが始まる。雨も急に多くなる。しとしとと降る梅雨という印象よりも、最近では豪雨と呼びたくなるような雨が降るほうが多い。雨の量が増えたからだろうか。畑ではいろいろな野菜が急激に獲れ始める時期でもある。僕の畑でも、かぶ・大根・じゃがいも・玉ねぎ・インゲン・ソラマメ、等いろいろな野菜が収穫されている。

朝礼終了後、各プロジェクト打ち合わせ。

埼玉県さいたま市にて進行中のWさんの家が竣工を迎えた。ほぼ平屋で、中心部に大きな中庭を持つこの住宅は、クライアントのWさんの手によってデザインされ、それを担当者の鈴木と和順の手によって設計した。クライアントは大手の組織設計事務所で働く方である。当然僕たちと同じように大学の建築学科を卒業し、ゆえに理想の家なる自らのイメージは若いころから温めてきたものがあったわけであろう。まさに自分の家は自分で作るの代表作ともなるべく作品である。

以下にスタッフが撮影した写真を掲載する。手持ちのカメラではのびやかな空間がうまく撮影できないので、後日プロのカメラマンに撮影してもらったものをご紹介するとして、今日のところはこの写真でご勘弁願いたい。

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