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増井真也日記
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増井真也日記

2013年1月アーカイブ

2013/01/31

午前中お茶の先生の稽古場の茶室工事打ち合わせ。私がついているM先生はマンションの1階を購入し改修工事を施して稽古場としているのだが、基礎のコンクリートのうえに直接床が強いてある構造なので炉を切ることが出来ないということをいつも不満に思っているのである。いつか茶室を作りましょうね、とかれこれ言い続けること2年間。だいぶ茶の点前についても理解できてきたので、いよいよ本当に造ることとなったわけである。

マンションの中の茶室となると新築工事のように自由に造るわけにはいかない。特に頭を悩ますのは畳の大きさである。お点前をする点前畳は出来るだけ大きいほうが良い。この点前畳のサイズを、普段使っている江戸間サイズの風炉先にあわせて910mmにすると、他の畳のサイズは710mmほどになってしまう。なんとなく4畳半の部屋なのにバランスが悪いかななどという考えも浮かんでくる。あれやこれやと考えているとなかなか考えがまとまらない。ひる釘一つ取り付けるにしてもマンションのスラブにアンカーを打ち付けるとなると埋設されている電気配線などに傷をつけてしまう恐れもあるので、新たな梁材を化粧で敷設しようなどというアイデアも必要だ。なんとも難しい工事であるのであるが、まあ楽しんでやらせていただくことにしよう。

夜、大学の同級生の新築住宅の相談に銀座で会食。相談という名目でお会いするも数年ぶりの再会に当然のように思い出話に花が咲いてしまう。話を新築住宅に戻さねばの感は、出会って数分で吹き飛んでしまった。2件目に場所を移してもその状態は変わらない。まあ仕方が無い。今日は楽しんで帰るとしよう、そう心に決めてからはワインのボトルを二人で飲み干す。気がつけば12時を過ぎている。友人はまた仕事に戻るという。会社の中で戦っているのだなあ、などと考えながら家路に着いた。

2013/01/29

午前中は事務所にて雑務。

午後、お茶のお稽古。今日は台天目という天目茶碗を台の上にのせて扱うお点前の稽古をした。天目茶碗というのは古く禅宗のお坊さんたちが茶の習慣と共に中国の天目山というところから持ち帰ったということで名づけられているらしい。何でもようへん天目なる茶碗は、宗時代につくられたものとして3つだけ残っているそうだ。徳川将軍家などから代々名家に受け継がれ、そのすべてがなぜか中国ではなく日本の美術館などにあるということである。なんだか非常に仰々しいのである。

19時ごろ、埼玉県さいたま市付近に住宅を建てたいというSさん来社。なんと土地代込みで1500万円程度での家造りを考えているということである。土地は400万円から500万円程度。住宅は1000万円まで。なんとも言いがたいローコスト、こういうことを言う人はよっぽど勘違いをしていどうにもならない、つまり私が逆立ちしたってお役に立つことは出来ないような方である場合が多いのだが、たまあに、ごくごくたまあに、本気でそういう家造りに挑戦したいと思っているまともな人がいるのである。

まずはSさんはどっちなの?これを解き明かさなければ話にならない。職業は?何でそんなローコストで家を作りたいの?奥さんは働いているの?乗っている車は?などなど、失礼とは思いながらも次々と質問していくうちになんとなく、なんとなくではあるのだが私が役立てる、というより私しか出来ない仕事だなあ、の感が生まれてきた。個人情報があるので詳細までは言わないが、職業が公務員、家は3回は作りたいし1回で数千万も使ってしまうと後がない、それに今は奥さんと2人暮らしなので9坪ハウス程度の広さで十分、奥様は専業主婦で、車はなんとゴルフⅤGTI、私と同じである。これは何とかなるな。1000万円住宅を建てました!!とSさんが言える日まで気を長くお付き合いしてみよう。

2013/01/28

朝礼終了後各プロジェクト打ち合わせ。

11時より埼玉県幸手市にて設計中のバレエスタジオ兼住宅についての打ち合わせ。Mさんご夫妻はお二方ともバレエをお仕事としている。自宅の2階をスタジオとして利用できるようにしたいという要求をどのように満たすかについてのスタディーを重ねた結果、写真のようなトラス形式の小屋組みを利用した屋根をかけることになった。トラストは小さなフ部材を三角形になるように連結することで、すべての部材に圧縮か引っ張りの力しかかからないようにした構造形式で、そのために小さな寸法で大きなスパンを飛ばすことが出来る。よく体育館や駅の屋根などを支えるトラスを街中でも目にすることがあるが、今回はそのトラスを木造で作り、スタジオの部分の屋根を支えることにした。2階の天井部分には外周部分に約1mほどのはしご上のステージが出来る予定である。これは構造的には2階の天井レベルでの水平力を負担し、用途としてははしごで登って収納などに利用されることになるであろう。
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夕方よりスタッフ全員での新年会。屋外にテントを建てて、ちゃんこ鍋やらバーベキューやらでの宴となった。ゲストは松本工務店から松本さんと星野木材から星野さん。松本さんには基礎工事、星野さんには材木販売をお願いしている間柄である。さすがに1月ということで寒かったが、お酒のほうがすすむにつれて次第に場の雰囲気も体のほうも温まり、楽しく和やかなひとときを過ごすことができた。

2013/01/27

午前中は近所にある浮間ゴルフ場にて小学生達のゴルフコンペ大会に競技委員長として立会い。とてもとても競技委員長などを行うことの出来るゴルフ経験は無いのであるが、何の因果かたまたまその役をお引き受けすることになってしまったのである。初めの挨拶で丁寧にルール説明をするも子供達の反応は薄い。本当にわかっているのかなと不安に思うも、その思いは彼らのプレーを見た瞬間にすべて吹き飛んでしまった。観衆に見守られながらの緊張する1番ホールのティーショットを何の苦も無く4年生の女の子が200ヤード飛ばすかと思えば、6年生の男の子などは230ヤードは飛んでいるかと思えるような見事な弾道を披露してくれた。ラテラルウォーターハザードのワンペナルティーのときにも、ボールをドロップする位置をしっかりワンクラブの範囲をはかり、ティーでマークしてさらに競技委員に確認を求めてからドロップするのである。これは子供と思っていた私の間違いである。というよりゴルフを一つの競技として見ていなかった私の間違いである。彼らにとってはサッカーや野球などを真剣にやっている子供と同じく一つのゴルフという競技を、しかも一つの大会に参加しているのであった。なんとも目からうろこの一日であった。

終了後14時ごろより埼玉県さいたま市にて新築住宅を設計中のIさんご夫妻打ち合わせ。今回で2回目の打ち合わせである。一部の共用部分を持つ2世帯住宅ということで、3つのプランをご提案した。16時ごろ終了。

2013/1/26

午前中に予定されていた東京都世田谷区に住宅を建てたいというOさんの打ち合わせがキャンセル。原因はインフルエンザA型。私の娘も今同じ理由で寝込んでいるが、相当猛威を振るっているようだ。幸い私にはうつっていないのだが、いつ罹患するか分らないので気をつけないとな。というわけで今日はゆっくりと読書。

堀口捨巳先生の「利休の茶」第1章読了。はしがきの中に堀口先生のエピソードとして、銀座の喫茶店で「茶を読む会をつくろうではありませんか。読茶会という名はどうでしょう。」と、数人の仲間と共に会を立ち上げたという話が載っていた。いわく、「おそらくわが国の茶湯文化に、興味を惹かれる若い人の多くは、茶を飲む人ではなくて、茶を読む側の人たちであろう。私どもが茶を読むといったのも、その含みは、茶の湯の深みとその広がりをわきまえたへりくだった心からであったが、その中には病みがたい跳ね返しの心も隠されていて、茶の素直でない数寄癖や、骨董臭みや、ひねこびた宗匠顔が、醸し出す茶の湯のある部分への耐えられない嫌はしさがこめられていたのであった。」というのである。

さらに「茶を読む人は言うまでも無く、茶を飲む人の中にもあるに違いないが、茶を飲む条件の一つも備えていなくとも、茶の文化的価値を認め、それゆえにここそれを好み、それを語り読む人であれば、そのときの読茶会員なのであった。また私は住居や庭に、茶の湯めいた感じを特に好む人たちや、茶座敷を作っても、それを落ち着きある書斎とか、小さい客間として使って、はじめから茶の湯など考えない人々をも、一人や二人でなしに知っている。そうした人もやはり「茶を読む」側である。読むということは、字を読むことに使うと共に、心を読むという使い方もあって、茶の点て手前や、茶道具を集めることをこえて、茶の湯の心を読み取り、茶の湯の心持を好み、茶の湯の心構えを持つ人も、まさにあって良いはずである。」と書かれている。

この本は昭和初期に書かれた本である。私からすれば、私の知らない時代、まだ日本文化が色濃く残っていただろうと勝手に考えている時代の偉大な思想家の思いは、現代の茶の湯に対する私のような若者の考えとそうは変わらないのである。そしてこれはきっと利休の時代でも変わらぬことなのであろう。それまでの書院における大名茶からの脱却は、まさに前衛的なスタイルであり、それが戦乱の世に受け入れられたのである。では今の世の中におけるあるべきスタイルとは、もし今利休がいたらどんなスタイルを作るのであろうか。そんなことを考えてみるのもまた面白い。

2013/01/24

朝礼終了後、近所の川口市中青木にお住まいのI先生来社。I先生は数年前まで千葉大学の教授をされており、今は退官されて他の大学に5年間だけ勤めている。以前ますいいでご自宅の内装工事を行ったのだが、今回は納屋に使っている鉄骨造の小さな小屋の雨漏りを直して欲しいとのご要望であった。30分ほどのお話の後岸田君と一緒に現場調査。築40年は経っているかと思うような、すでに鉄骨の手摺りが朽ち果てて、上の部分と下の部分がつながっていないような状態の建物である。これを防水と塗装で何とか直すのは至難の業であるような気がするのだが、一応見積もりを指示した。イナバ物置を購入するのとどちらが安いか、悩ましい限りである。

これまたご近所の川口市幸町で進行中のIさんの家の様子である。現場では内装の家具や階段がすでに取り付けられている。こういった内装家具はますいいではシナ合板やランバーコアなどを利用して作ることが多い。これらの材料は現場での製作が容易で、大工さんでも加工が出来ることから家具屋さんに特注家具を依頼するよりもだいぶコストをカットすることができる。もちろん引き出しなどの複雑な機構を大工さんに頼むことは難しいのだが、扉や棚などはまったく問題なく作ってくれる。確かにニトリなどで大量生産品の収納ボックスを購入する費用に比べたら高くつくのだが、例えば写真のように窓下までの高さにぴったりと合わせるなどの自由度の事を考えると、大きな家具は現場で作ってしまったほうが結局は暮らしやすさに貢献できるのではないかと考えている。ちなみにIさんとうちの一番下の娘は来年小学校の同級生になる。まさにこれからのお付き合い。なんだかこういうエピソード、こういうことこそまさに工務店らしいななどと思ってしまう。
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2013/01/22

朝礼終了後、事務所にて雑務に取り組む。終了後、鈴木君と茨城県古河市にて設計中のMさんの家打ち合わせ。実施設計にはいり、矩形図や展開図を描き始めたが、屋根の勾配の検討などを指示。つまり、鈴木君の設計では少々天井が高すぎると感じるところを、勾配の最も高いところで約3000mm、最も低い軒先で約2150mmとなるように指示をだした。部屋の広さと天井の高さの関係は、そこにいる人に対してその部屋の印象をつける大きな要素となる。通常の部屋の天井は2350から2400mmであるが、このたった50mmの差でも、その部屋の広がりがだいぶ違うように思えるし、逆に高すぎる部屋はなんとなく落ち着かない場の質感が生まれてしまう。感覚によるところなので非常にデリケートな部分なのだ。

続いて岸田君と埼玉県幸手市にて設計中のバレエスタジオ兼住宅についての打ち合わせ。2階にバレエスタジオを配置し、柱の無い大空間を作り上げるには小屋組みに工夫を施す必要がある。特に2階の天井レベルでの水平耐力をどのように作り出すかについては慎重な検討が必要だ。というわけでその点についての二つの考え方を構造事務所に検討するように指示を出した。

2013/01/21

朝礼終了後、東京都国立市にて建設したSさんの家の現場確認へ。Sさんの家は、町田分室が担当する住宅の中で最初に完成する仕事である。相談された当初は、リフォームの工事を想定した内容であった。それを1500万円ほどのコストで建て替える方向に意識が変わっていったのは、やはり耐震改修の予想外のコスト感と、その効果のバランスに対しての疑問からである。こうして新築へシフトした家造りがスタートしたわけだが、コストを押さえ、かつこだわりを存分に実現したすばらしい住宅が出来たわけであるので少々詳しくご紹介したい。

建物の外観は(左-上)の写真のようなこじんまりとした質素な佇まいを保っている。もともとここに建つ住宅に似ている。1階は土間仕上げとなっており、床には太陽熱を利用した暖房システムが埋め込まれている。システムの簡単な概要としては、屋根の上にあるパネルで不凍液を暖め、配管を経て(中-下)の写真にある蓄熱タンクに送り、それが1階の床のコンクリートを暖める。蓄熱タンクの中には給水管が通過しており、その熱を利用して風呂やキッチンの給湯にも利用するというものである。ちなみにコストは約200万円。一般家庭のソーラー発電と同等の価格帯であろうかと思うが、熱効率や仕組みの簡便さを考えると同コストでもお勧めできる。実際にかなり寒い日にこの家の土間を歩いてみたが、電気式の床暖房でも入っているかのような暖かさであった。

この住宅の特筆すべきはセルフビルドの多さである。(右-上)の写真の家具や各写真に見える柱・間柱の間に埋め込まれた棚板、キッチンのステンレス関係などもともと内装関係の仕事をされていたご主人の持つ人脈技術を総動員してのセルフビルドは、コスト的にも大きなメリットであったし、建築の魅力としても大きく貢献しているように思える。しかもこの手の材料は購入したものではなく、ご主人の知り合いの材木屋さんから譲り受けたあまり材であるというから思わず笑みがこぼれてしまう。ただほど良いものはないのだ。風呂はこだわりの(右-下)五右衛門風呂だ。この家実はトイレに扉がついていない。これもセルフで作る予定である。未完の家、でも実に魅力的な住宅である。
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2013/01/20

今日から3日間毎年恒例の京都小旅行。朝8時過ぎに川口駅から京浜東北線に乗り、東海道新幹線にて京都へ。12時ごろ京都に着いたので、駅前の蕎麦屋さんにて昼食。にしんそばを食す。2時より今日と国際会議場にて会議に参加。会議終了後は懇親会などに参加して金曜日は終了。

翌日10時、裏千家今日庵訪問。今日庵とは裏千家の3代目宗旦が作った1畳台目の小さな茶室の名前であるが、そこに各時代ごとの様々な茶室が増殖して、一つの茶室郡になっている。今では今日庵訪問というとその茶室郡への訪問を意味することが多い。1600年代の建築から始まる建築郡であるので傷みもそうとうあるようで、今年から大改修工事に入るということだ。なので、今年の訪問以降はしばらくそこに入ることはできないし、また改修工事後訪れたとしてもそのときには妙に新しくなってしまった茶室郡に出会うことであろう。茶道の世界に入門して依頼続けているこの訪問であるが、今年で3年目となる。いつまで続けるかは分らない。でもきっとしばらくは続けてみるつもりだ。

ニュースを見ているとナイジェリアのテロ事件の報道があとを絶たない。日本の首相だけが人質の安全第一になどという発言を続けているが、それで許されるのだからなんとも良い身分である。もしも自分で解決しなければいけない立場であればそうは行かないであろう。アメリカやフランスもこの発言で許してくれているのだから、日本の軍備が増強されてまた変な方向にすすまれるるよりは、おとなしく俺達に任せておけというところなのだろうか。それにしても事件の渦中にいる人たちは本当に気の毒である。紙一重の運命の中で生き延びた人もまた大きな精神的な闇を抱えたことであろう。世界にはそういう闇があふれていることを、私たちはこの国で知ることは出来ない。いや、知らずに過ごせることをありがたく思うべきである。

2013/01/16

今日は朝7時に事務所を出て、東京都目黒区自由ヶ丘にて進行中のOさんの家の現場管理へ。現場に着くと飯島塗装の飯嶋さんと職人さんの二人が塗装の下地工事を行っていた。普段のセルフビルドの下地に見慣れているせいか、さすがにプロの職人さんの下地はうまいものだなあと感心してしまう。カウンターの板にオスモを塗ってから400番程度の紙やすりをかけると表面のざらざらが取れてきれいに仕上がるよ、なる施工方法も入手。これでまたセルフビルドのテクニックを一つ習得することが出来た。

この住宅は私の大学時代の同級生が設計事務所を営み、そして家族と一緒に暮らすためのものである。数年前には隣に立つ母屋、つまりご両親のご自宅も作らせていただいたのだが、その流れの中での2件目の建築というだ。母屋を作るときには、私はまだ独立間もないころであり、Oさんはまだ設計事務所に所属しているころであった。お互いまだ20代ということで、現場で夜通し建築について語り合ったりのよき思い出がある。今彼は独立して設計事務所を経営している。私もゼネコンを退職してから住宅を作り始めて13年目となった。お互いもう38歳。結婚もして家族も出来た。またこうして仕事を出来ることを嬉しくも思うし、なんだか懐かしくも思うのである。
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終了後、東京都世田谷区下馬にて住宅の建て替えを検討しているOさんのご自宅の敷地調査へ。自由ヶ丘から下馬へは車で15分ほどで到着した。現場は通りに面した小さな敷地である。今は築30年以上は経過している木造の住宅が建っており、それを建て替えようという計画だ。池上君と二人で現場周辺を30分ほど散策し調査終了。

2013/01/15

今日は埼玉県久喜市にてバレエスタジオ兼住宅を検討しているMさんと一緒に、もしかしたら購入するかもしれない中古ビルの下見調査に出かけた。昨日の雪が少々残っているということで、電車での移動。川口駅から大宮駅を経て久喜駅まで1時間足らずで到着。やっぱりこういうときは電車に限る。駅まではMさんが迎えに来てくれたので、一緒に車に乗って現場に着くとすでに不動産屋さんやお母さんがいた。早速建物の下見調査に入るも、図面が無いので詳細までの判断は出来ない。約20年ほど前に建てられた鉄骨造の建物なのだが、雨漏りがひどいようであちこちにシミがある。震災での外壁への被害も多少あって、ALC版の割れも酷いようだ。まあ土地の価格のみで提供してくれるということだから、そのことから判断しても建築自体に少なからずの問題が潜んでいることは仕方が無いのであろう。そうでなければタダで手放すはずが無い。

下見調査終了後は、Mさんのご実家にて打ち合わせ。ご実家でのお話中、壁のあちこちにバレエの写真やらパズルやらが掛けられているのを見かけた。さすがにバレエダンサーのご実家であるなあなどと思いながら眺めていると、なんだかそのパズルの写真のバレリーナの写真を観たことがあるような気がしてきた。どこで見たのかと考えていると、息子が絵を習っているアトリエKのH先生が書いている、美しいバレリーナの絵に似ていたのである。H先生の家系はバレエの家系で、お母さんはバレエの先生、弟さんは確かバレエを職業としていると聞いたことがあった。何気なくその話をしてみると、なんとMさんはその先生の弟さんをご存知とのこと。それどころか、H先生のお母さんのバレエ教室に通い、昔はH先生や弟さんと一緒にこのご実家でバーベキューなどをしたんだよ、などという思いがけないお話まで飛び出してきた。なんとも世間は狭いものである。今度Mさんのバレエの舞台を見に行ってみよう。はじめての経験だがきっと何かを感じるだろう。これも何かの縁だと思う。打ち合わせを終了し、15時ごろ事務所に戻る。

2013/01/14

今日は茨城県古河市にて設計中のMさんの家の打ち合わせで、9時ごろスタッフの鈴木君と一緒に事務所を出る。10時過ぎ、ご自宅に到着し打ち合わせを開始。その後1時ごろまで。打ち合わせを終了しすぐに事務所に戻ろうとするが、外に出てみると一面雪化粧だ。この様子だと川口市の方もだいぶ降っているのかと考え事務所に電話してみると、事務所のほうも同じような状態とのこと。午後からの打ち合わせもキャンセルになったようだ。東北自動車道も通行止めだし、下道で帰るしかない。というわけで雪道をゆっくりと帰還。約6時間後事務所に到着。

2013/01/13

日曜日。今日も昨日に続きよいお天気だ。11時ごろ、東京都小金井市にて住宅の建て替えを検討されているKさん御夫婦来社。これまで他の工務店を回ったとの事であったが、どちらもデザインコントロールの不安があったとのことで、新宿リビングデザインセンターオゾンさんの紹介でますいいに訪れた。御夫婦共に都市計画のお仕事をされている。ということは二人とも大学は建築学科の卒業である。こういうクライアント、実はますいいには非常に多い。ゼネコンの方、設備系のデザイナーさん、プロダクトデザインをされている方、大手建築設計事務所の方、建築系の雑誌編集者などなど、とにかく建築系のクライアントが多いのは昔から変わらない。理由は明確である。彼らの多くは自分自身の中に、建築に対する理想系を素人よりは明確に描けている。確かに住宅を作る仕事をしているわけではないので、法規制などの細かい点は分らないであろうが、それでも大学時代の経験などにより理想を描く能力もあるし、すでに様々な価値の中から取捨選択したその理想と思っている像へのこだわりも強い。その強い理想像を高名な建築家に持ちかけたところで意味が無い。でも、デザインを理解してくれない工務店では実現することは出来ないであろう。だから、ますいいに来てくれる。理由が明確な以上、求められた仕事は一生懸命やるだけである。非常に良い出会いができた日曜日であった。

2013/01/12

今日はお茶のお稽古をしている社中の初釜があるということで、朝8時に知人の砂沢君と一緒に横浜のランドマークタワーに向けて出発。このタワーの65階には、閃光庵なる茶室がある。その名の通り、超高層にある光り輝くお茶室というような意味だ。4畳半台目に下座床という形式で、中柱には百日紅、床柱には赤松、周り縁にはコブシと赤松を使っている。6つの窓を持ち、それぞれ超高層の景観を切り取るように作られている。天井は杉の砂擦り板を利用していた。全体的な印象としては、天井の周り縁にコブシと赤松を両方用いている点のみ少々しつこさを感じたが、それ以外はなかなかの設えである。あとの難点といえば、超高層の強い光から来る熱が障子では遮ることができずに、部屋全体が温まってしまっていることであろうか。

今日の初釜はその茶室を舞台に、社中の門下生一同が集まり、食事をし茶を飲むというものだ。私はといえば、昨年仕立てた紬の着物と袴を身につけ、角袖のコートをはおり、印傳の巾着袋を持って、いかにも和風という格好で出かけたのだが、こういうイベントもたまには風情があって良いものである。

横浜といえば、三渓園という庭園に小田有楽好みと伝えられている春草盧という有名な茶室がある。以前は京都の三室戸寺金蔵院の、客殿に付属する茶室で、九窓亭と呼ばれていたという。大正9年に、現地に移設され名が改められたとのことだ。時間があったら見に行こうかとの思いもあったが、閉園の時間も迫っているのでまた次の機会にと諦めた。

それにしても、このような文化に触れるときいつも思うのは、現代社会との乖離とそれゆえの価値である。茶道などというものは、今の世では伝統文化以外の価値を見出すことは難しいであろう。ビジネス・政治の交渉であれば、ゴルフ場やら料亭やらで行われるであろうし、紳士のたしなみとして茶道を、などと考える人もほとんどいない。私も茶を点て、茶を飲む、という茶道の作法には正直さほど興味が無い。数え切れないほどの茶の点て方を覚え、資格を取ったところで何の意味があろうか。と、ここまでは誰もがそう考えるであろう事を私も考えている。

しかしである、一方で自分がどんな時に感動なるものを味わうかを回想してみると、建築で言えば古寺・茶室などの設えに触れたときや、ヨーロッパの教会にある崇高な光を見たとき、場に適応した見事な造詣を見たときであって、決して現代の建築家が設計をしたモダンな建築ではないという事実もあるのである。下の写真は左から、ギリシャのサントリーに島の街並み、フランスのロンシャンにあるコルビジェ設計の小さな教会、京都の大山崎にある千利休の茶室待庵であるが、どれも実際に訪れ、大きな感動を味わった。すべてを挙げることはできないが、こういうところに通じる何かを茶道が持っているのではないかとの思いもある。しかも日本人に適した何かをである。

私たちが育った環境は、いわゆる歴史的寸法体系から何もかもが逸脱してしまいかけているように思える。それはネットなどの環境もしかり、そして利便性のみを追求した住環境や学校などの環境もそうであろう。よく古いホテルを新しく改修した際に、流行の和モダン風などにしている例を見かけるが、私からすればなにが和なのか分らないし、改修前の大正モダン風な内装の方ははるかに魅力を感じたなどということがよくあるのだが、それとて利便性追求型に染まってしまった人からすれば気がつくことすらできないこととなってしまっているのである。ディズニーランド風内装とラブホテルの内装と和モダンの内装のかわりはない。どちらもデコレーションだ。それに気がつけない、つまりは、感性の喪失だ。利便性が感性を奪ったともいえる。定期的に畳の上に座して、茶道に触れる時、なんとなくそんなことを考えるのである。
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16時過ぎ帰宅。今日は仕事を休んでいたので、家に帰ってからは家族と一緒に近所のキッチンキングというカレー屋さんにて会食。

2013/01/08

10時より埼玉県幸手市にてバレエスタジオ兼住宅を検討されているMさん打ち合わせ。今回のご提案では、1階に住宅を配置し、2階にバレエスタジオを配置したプランをご説明した。2階のスタジオは柱の無い大空間を木造で作り上げるということで、トラスの小屋組みを化粧で見せる特徴的な大空間をイメージしている。トラスというのは小さな材料を三角形を単位として構成した構造形態である。これらの部材の接合部をピン接合とすることで、外力が加わっても圧縮力と引っ張り力しか働かないようになるので、曲げが生じる構造体に比べて部材断面が小さくできるという特徴がある。2階の荷重を受ける1階については、逆に柱の多い空間を提案することに。柱が林立している森の中のようなイメージ、それが構造体としてしっかりと働いているそんな空間を作った。

2013/01/07

今日から仕事始め。朝一番の朝礼では今年度の抱負をスタッフ一同で述べる。夢を持ってますいいに来る若者ばかりなので、独立やら資格取得やらの目標が次々と飛び出すが、一年間は短いものだ。きちんとその目標が実行されることが何よりも望ましいことであると思う。

朝礼終了後、茨城県古河市にて設計中のMさんの家の打ち合わせ。冬期休暇中に鈴木が描いた20枚のパースに基づいて様々なシーンについての熟考。プランのほうがだいぶ固まり、イメージも捉えられるようになってきたもののまだまだ満足してはいけない感があるので、魅力を引き出す為の最終調整の必要があるようだ。この基本設計の段階が固まるといよいよ実施設計にはいるわけだが、建物の全体計画を決める段階の基本設計を通り過ぎてしまうとなかなか大きな変更をすることは難しくなってくるもの。つまりはこの基本設計がすべてというくらい大事な段階であるので妥協をしてはいけないのである。
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Mさんの家パースの一部

2013/01/06

新年明けましておめでとうございます。

1月1日、今日は家族全員で劇団四季の「ライオンキング」を鑑賞。大学時代に始めて観てからこれで4回目となるのだが、何度観てもそのときの自分の価値観なりに、楽しむことが出来る、つまりいろんなことを感じることが出来る舞台である。20代は、汗を流しながらがんばる劇団員達の姿に感動した。四季の舞台に立つことがどれほど大変なことかは容易に想像できる。特に台詞のある役をとることがどういうことかを考えると、それを精一杯演じている姿に共感し、自分もそうありたいと奮起する、そんな観方をしていたものだ。今回は約6年ぶりの鑑賞である。私も38歳になった。さてさて何を感じるか。子供達もそれなりに楽しめたようだ。

2日。親戚が家に集まり会食。かにやらすき焼きやらお寿司やらで常に満腹状態。

3日早朝、車で軽井沢プリンスホテルスキー場へ。6日帰宅。いよいよ明日から仕事始めだ。今日は早く寝るとしよう。

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