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コンテナハウス
製作は完全セルフビルドである。二部屋造ると一部屋当たりの広さは4.5畳という事になるのだが結構住み心地は良さそうだ。人の生活には様々なポイントがあり、彼ら二人は安定というよりはめまぐるしく変化するまっただ中にいる。その時点で、高い家賃を払いワンルームのマンションに住みながら少ない収入を浪費するよりは多少不便でもコンテナハウスというのは十分に可能性があると思われる。  〜『増井真也日記』より

住宅には人それぞれさまざまな価値観がある。特に若者にとって住宅というものは最低限寝起きするためのスペースでしかない場合が多い。6畳ひと間のワンルームマンションに暮らすことに毎月6万円も払うということに対する疑問。そんな疑問からこのプロジェクトは生まれた。2003年の春ますいいには二人のスタッフが仲間入りした。一人は北海道育ち。そしてもう一人は兵庫県出身者だ。どちらも東京に身寄りがあるわけでもなく単身建築を勉強するためにますいいリビングカンパニーにやってきた。そんな彼らのための最低限の生活空間。それをわずか50万円で作り上げた。溶接作業以外はすべてセルフビルドで行った。さび止め塗装、ウッドデッキの製作、ガラスの立て込み、建具の製作、塗装、そのどれを取ってみてもプロの仕事とは思えない雑なものばかりだ。決して住み心地がよいとはいえなかったかもしれない。夜、寒いときには寝袋に入って布団をかぶった。夏はドアを開けながら寝ることもあっただろう。もちろんエアコンなんてものは付いていない。いま、このプロジェクトから早2年半が過ぎようとしている。そしてあと半年もするとこの部屋の住人はいなくなる予定だ。住宅というものの持つ既成概念が強くはびこる中で、2年半ものここでの生活から何を学び取れたか。本当のことは生活した本人にしか分からないのかもしれない。(増井真也)

コンテナハウスで暮らすということ
熱帯夜はドアを開けて眠り、真冬はダウンを着込み手袋をはめて毛布に包まる。大変だねと言われるがそれほど悪い暮らしではない。真夏にはカキ氷が旨いし、春には満開の桜がコンテナに覆いかぶさる。寒いから冬であり、暑くなければ夏ではない。季節のうつろいを肌で敏感に感じると、それぞれの季節の魅力がはっきりと見えてくる。せっかく日本で生活しているのだから、暑い寒いは少々我慢して四季のうつろいを体全体で味わわなければもったいない。(山田)