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2008年〜2009年にかけて川口市の西青木というところで集合住宅の設計を行った。ハウスメーカーのマンションにしようかどうかで迷っているというオーナーからの相談であった。 今回の計画ような中規模の集合住宅は近年空室が急激に増加している。データで見ると首都圏の入居者募集中の居住用物件では、2000年から2009年にかけて2万戸から20万個以上に増えている。このように急激に居住用賃貸物件が増加した原因としては、ひとえに2003年以降進められてきた超低金利政策が挙げられるだろう。2003年以降の過剰供給、それに伴う賃貸から分譲への住み替えがひとつの原因と考えられる。 川口市の空家件数の推移を見ても、平成5年に8.4%だった空家率が平成10年には10.1%で19280件に、そしてなんと平成15年には11.1%で23830件に増加している。最新データはまだ発表されていないが、おそらく平成20年のデータはもっと増大していることが予想される。 また埼玉県の人口予測のデータを見ると、2005年を100とした場合、2010年は若干増大するが、それ以降減少の一途をたどり2035年には88.7%まで減少することが予測されている。世帯構成の変化を見てみると、1990年では1人世帯19.7%、2人世帯17.1%、3人世帯19.3%、4人世帯27.8%、5人以上世帯26.2%だったのが、2005年では1人世帯25.2%、2人世帯26.1%、3人世帯21.1%、4人世帯18.6%、5人以上世帯9.0%となり、いかに家族という構成単位が小規模化しているかがわかる。 このように、今この時期に集合住宅を建設することは通常どう考えても得策ではない。過剰供給に更なる供給をするだけである。賃料の推移を予想してみても自然増の要因はほとんど無く、逆に下落の要因ばかりが目立つ。では、そんな中でどのような集合住宅を作ることが20年、そして30年の長期的に見て最終的にオーナー、居住者の満足につながるか。これが今回のプロジェクトの最大のテーマであった。 まずはじめにオーナーにとっての満足の要因とは何か、それは何よりもなるべく高い賃料貸すことができ、空室を作らないことである。そして、それは入居者の満足無くしてはなりえない。借りている住まいにおける入居者の満足とは何だろう。これは、借りる人によってさまざまな答えが用意されているように感じる。たとえばある人にとっては、家賃が安ければ安いほど良いという答えもある。一戸建て住宅の建築までの仮の住まい、そんな場合はこれにあたるだろう。 そしてある人にとっては、多少家賃が高くても暮らし方の自由度、デザイン性などが重要な要因となることもある。世帯構成として増加している2人暮らしや3人暮らし、住宅を建築する気はないので賃貸住宅でゆったりと自由に暮らしたい、そんなユーザーがそれに当たると思われる。このような考え方の世帯がそれほど多く存在するとは思えないが、本物件を埋めるくらいはいるだろう。それに川口市内にはデザイン性に優れたマンションはほとんど存在しない。逆にハウスメーカーなどの立てた通常のマンションは過剰供給である。過剰供給の市場に挑戦して過当競争に巻き込まれるくらいなら、少ない要望に確実に答えるほうがユーザーに認められる可能性は高い。そこで、今回のプロジェクトではこのようなユーザーに焦点を当てて設計をすることとした。以下、設計の概要である。 最後に、当プロジェクトはクライアントの意向により結果的にハウスメーカーのマンションが建つことになった。完成を見ることができないのは非常に残念だが、設計のエッセンスだけは皆様にお伝えしたいということでこのページを編集した。以下、ご覧頂きたい。
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メゾネット型プラン
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1F plan
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2F plan
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3F plan
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断面図
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通り土間型プラン
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plan
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