2006年


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2006/11/23〜28

カンボジア紀行

2006/11/23

朝5時30、カンボジアに向けて出発。今回のカンボジアツアーは大学の恩師に当たる石山修武氏の広島ハウス完成記念式典に参加することが主な目的。空港に着くと石山研究室の学生さんや雑誌「室内」の編集スタッフの永井さん塩野さん山本さん三砂さんなどの面々が続々と集合してきた。カンボジアまではベトナムのホーチミンで乗り換えて約8時間ほどの行程。愛煙家としてはアジアのいまだにルーズな感覚がヒジョウに心地よくなかなかリラックスできる良い旅であった。

2006/11/20

今日は朝から中青木の診療所兼住宅の現場に足を運んだ。すでにクロスが貼られ床のコルクタイルも工事が終了している。現場にはすでに大工さんが来ていて木製ベンチの造作工事やらなにやらの説明を池上が一生懸命になってやっている。図面と言葉で必死に作りたいもののイメージを伝えるのが建築現場での一番大切な仕事なのだが池上はまだそれが上手には出来ていない。大工さんのめんどくさそうな視線が私のほうに投げかけられてくる。少しでも早く仕事を進めたいと考えがちな職人さんと少しでも良いものをデザインしたいという設計者の攻防はこうしていつの時代にも行われていくのだろう。それが楽しくなるようでなければ一人前とはいえない。
9時過ぎ、まずはセルフビルド技術指導役の左官屋さん登場。数分後クライアントのKさんが現場に来てセルフビルド開始。指導役の左官屋さんに大部分の施工を任せるというチョットイレギュラーなセルフビルドなのだが、きてもらった左官屋さんはこの手のことにヒジョウに慣れているので文句も言わずにもくもくと作業をしてくれる。何を隠そうこの和光さんという職人さんは我が家のスター、ラブラドールの小屋の土壁の施工してくれたし、さんかくの家の石灰クリームも塗ってくれた。伊奈の家も安行の家も、要するにますいいいのセルフビルドといえば和光さんというくらいのスーパーオジサンなのである。その和光さんの指導の下スムーズに行われるであろうことを確信したので事務所に戻り引き続き雑務。
午後からは先日いらしたSさんの敷地調査のため練馬区役所にいった。一通りの質問を投げかけたのだが、これといったすばらしい解決策を得ることも出来ずに、予想通りの回答しか出ないことを確かめ事務所に戻った。
夜になってもやることがなくならない状況。ひたすら雑務。

2006/11/18

今日は土曜日なので池上と山本がお休みをいただいている。小さい事務所なのでいつもいる筈の二人がいないだけですごく静かな気がする。ますいいではスタッフに月に一度は連休を取るようにさせている。私の場合は休みといっても仕事をしていたり、というよりは何から何までが仕事でどこからが遊びなのかもわからないような感じになってしまっているので例外ではあるのだが、勤務時間中は大手の会社ほどではないにしてもそれなりに拘束されているスタッフにはやはり連休は必要なのだろう。何かを見たり、彼女にあったりの余裕もまたジンセイには仕事の経験と同じくらいに重要なことだ。
朝10時ごろSさんというご婦人が来社してくれた。以前からメールでやり取りしているかたで、何でも練馬のご実家の庭に家を建てるとのこと。その際の敷地の分割の方法やもし増築+リフォームをした場合のことなどについてのお話をした。来週、役所に調査をしてご連絡するとのお約束を結び終了。
午後は事務所にて雑務。
夕方、浜田山の家の契約のためTさん来社。あらかじめ作成しておいた契約書についてのご説明をして契約を結んだ。いよいよ来週から工事に入ることになるのだが確認申請が下りてからまだ数日したっていないのですぐに始めることはなかなか難しい。まずは年内の工事予定表を作って検討してみよう。

2006/11/15

朝一番より浜田山の家の地鎮祭。と行きたいところだったのだが昨日の作業の際にインパクトドライバーの調子が急に悪くなり動かなくなってしまったので、方向的には逆の力屋さんに向かうことになった。力屋さんというのはますいいが現場で利用する金物を仕入れているお店で建物の外壁にはヒジョウに大きな字で「プロ専門店」と書いてある。この金物屋さんの専務とは親しい仲なのだがこの「プロ専門」というこだわりは業界の値段を一般の人に知られないようにするためだという。でもネットがこれだけ発達した今となってはあんまりその効果は発揮できていないようではあるのだが、看板を取り外す費用をかけるのはもったいないからつけっぱなしにしているというところなのだろう。力屋さんに着くとあらかじめ充電しておいてくれたマキタのドライバーを渡された。充電を頼むときに何色がいい?ときかれたので「何色でもいいよ」といったら、なんと白いドライバーが用意されていた。田舎の暴走族じゃないんだからとも思ったが充電されているものがそれしかないのだから仕方がない。早速そのドライバーを受けとり、逆方向の杉並区に向かうことにした。
現場に着くとすでに神主さんが地鎮祭の準備に取り掛かっている。われわれも負けじと建物の外周を示す縄張り作業に取り掛かった。現場の回りで分譲されていた土地はすでに建売業者によって買い取られ、そこではいっせいに同じような建物が建てられている。きっと正月アケには新しい住民が住んでいるんだろうなどと考えながら作業をしていると、クライアントご家族が現場に到着した。簡単な説明の後地鎮祭開始。晴天の中ヒジョウによい式を執り行うことが出来た。終了後いくつかの打ち合わせを行い、近くのレストランにてお食事。おいしい料理をご馳走していただきありがとうございました。
16時過ぎ事務所に戻り雑務。

2006/11/14

なんだか朝起きると頭が痛い。またまた子供に風を移されたようだ。なんとも情けない。幼稚園から運ばれてくる最強の菌たちに打ち勝つ方法はないのだろうか。インフルエンザも恐ろしいのでこれが治ったら予防注射を申し込むこと決意。
午前中は痛い頭を抱えながら事務所にて雑務。途中TOTOショウルームにて打ち合わせ。
夕方、池上、山本と3人で明日運ばれてくる予定の25万円分の金物を収納する棚の作成に取り掛かった。設置場所はかつて3年間住宅として利用されたコンテナハウスである。どうして急にこのような金物が運ばれてくるようになったのかというとこれまで材木屋さんに管理を一括で依頼していた木造建築物の金物の管理を自社で行うようにしたからだ。こうすることでこれまで現場であまった金物が何に利用されるかも判らないままごちゃ混ぜになって材木屋さんに引き下げられていく様子を見ることはなくなる。つまり無駄のない利用が出来るというわけである。まだテスト段階なのでどこまで正確な管理が行えるかどうかはわからないが、最終的には住宅の価格を少しでも下げることにつながるであろう。小さいけれど大きな一歩との自負はある。
終了後、RDRにてカンボジアについてのビデオ鑑賞。来週訪れる予定の地を少しでも知っておこうとの山崎の配慮なのだが、連れて行くことの出来ないスタッフたちの冷たい視線が少し怖かった。

2006/11/10

今日は埼玉県にある材木市場の見学。まだどのようなお付き合いが出来るのかはわからないところではあるのだが圧倒的な量の材木の山に驚きを感じざるを得なかった。木の流通とは面白いものでまずは山がある。山から切り出された木は製材所で製材されて市場に並べられる。町の材木屋さんはこの市場で買い付けをしてそれぞれの工務店に売りつけるということになる。聞いたところによると山から切り出されたばかりの杉の4m丸太などは100円程度の値段らしい。それを柱に利用するとなると私たち工務店は3800円程度で購入することになる。この間約38倍。だから材木さんの一歩手前の市場で買い付けが出来ればということを思うわけだがこれがなかなかスムーズに行かないのが難しいところ。まあ根気よくがんばってみよう。

2006/11/9

11時望月さんというこれから家を建てようとしているご婦人が来社。めぼしをつけた世田谷の土地に希望の家が建つのかどうかなどについてしばし話をしたのだが、この土地は東京都の土地にありがちな建蔽率容積率が40%−80%というヒジョウに厳しい物だったので希望通りのものが立つかどうかは微妙であるとの見解を示した。それにしても土地というのは難しいものでおんなじ広さであっても法律によって定められた数値によってはその有効に利用できる広さには驚くほどの差があるのである。たとえば川口市の土地は平均的に60%−200%という規制がある。この規制であれば土地の広さの2倍の広さまでの床面積を確保できるわけで先ほどの土地と比べると倍以上の面積となる。なんとも不可解な規制なのであるがこればかりは法律なのでどうにもならない。
13時過ぎ、日本一のプレカットメーカーであるポラテックという会社の営業担当者来社。見積もりなどの打ち合わせを行った。規模が大きいからといって目段を下げてくれるとは限らないこの業界のことなので正直コストダウンの道につながるかどうかは微妙なのだが、まずは聞くだけ聞いてみようということである。

2006/11/7

午前中事務所にて雑務。10時中青木の診療所兼住宅の現場にてクライアントによるセルフビルド作業の指導。今日の作業は石灰クリームを石膏ボードに塗るための下地処理。ボードのジョイント部分にジョイントテープというガラスクロスの繊維を貼りそこにパテを塗っていく。慣れてくれば簡単な作業なのだが最初はなかなか上手に塗ることは出来ない。へらにぺースト状のパテをうまくのせることなど慣れれば簡単なのだが、こんなことでもなかなか難しいものなのである。様子を見ながら1時間弱のあいだ作業を一緒に行い、だんだん慣れてきたところで事務所に戻った。
15時ウッドワン小川さん来社。これまでほとんど目を向けてこなかった既製品の建具や扉についての説明を受ける。既製品の扉というのにはいくつかの制限がある。まずはそのサイズ。床から天井までぴったりと収めたいと思っても既製品のドアにはサイズが1種類しか存在しない。だからとにビラの上にはチョット変な隙間が残る。巾に関してもおんなじ。またドアノブやレバーハンドルなどの金物も選択することが出来ない。この辺はいいなりになるしかないのである。そして意匠的な大きな違いはケーシングという枠の作り方の存在がある。このケーシングというのは合理的といえば合理的で各所によって微妙に厚みの変わる壁圧の変化に対応すべく調整しろが付いている。だから一箇所ずつ特注で枠を作る必要がない。しかし逆に意匠的にはこのケーシングがヒジョウにいやらしい感じがするのだ。
今回の説明を受けてこれから既製品をどの程度利用していくべきかというのはまだ結論付けることは出来ない。これはあくまでクライアントと相談した上でのケースバイケースということになるだろう。まだまだこれからの検討が必要である。

2006/11/6

午前中、浜田山の家の確認申請作業などについての打ち合わせ。それにしてもこの確認申請はなかなか進行しない。それなりに法律ぎりぎりの申請をしているという自覚はあるのでそんなにすんなりと許可が下りるとは思っていなかったのだが、それにしても遅すぎるような気がする。これも最近の事件の影響だとは思うのだが小さな個人住宅にまでそれほど神経を尖らせる必要はないと思うのになあ。

2006/11/4

今日は朝から事務所で浜田山の家やそのほかのプロジェクトの打ち合わせを行った。世間は3連休という感じなのだがますいいにはあまり関係がない。
夕方5時ごろ千歳烏山のOさん宅へ。Oさん宅といってもまだ購入したわけではない。これから購入する予定の事務所兼工場のような建築物である。Oさんはこの建築を住宅に改修して利用する予定だ。築4年という新しい鉄骨造の建築なのだが1階は倉庫か工場というような状態で、住宅にはありえないような開口部がたくさんくっついている。2m角のシャッター、吐き出しの引き違いサッシによる出入り口・・・。まずはこれらの開口部を整理することからはじめることになった。そして次に問題となるのが階段である。現状では屋外階段のみで屋内には階段がない。でも寝るときにわざわざ外に出て1階に移動するというのではあまりに不便すぎるということで、デッキプレートにコンクリートという頑丈な床に穴を開けてそこに鉄製の階段を設置することになった。それから次はお風呂。今の建築いにはお風呂がない。でもOさんは知り合いからユニットバスをもらえるそうだ。今回はそれをつける。だからこれは安く収まるだろう。そして最後がキッチンである。キッチンは2階の壁際につけることになるだろう。
このプロジェクトでは住宅ではない建築を利用して人が暮らすことの出来る空間を作る。建築自体は鉄骨造の2階建てでかなり頑丈そうに作られている。そして築4年という新築並みの新しさである割には建築の値段はかなり安くなっている。だから住宅を取得する際に必ず必要になる構造体を作るお金はほぼかからないという考え方も出来るのである。その構造体を利用してあまりお金をかけずに自分たちの好きな空間を作っていく。窓とか階段とか電気とか自分たちで出来ないところだけはプロに頼んでそれ以外の塗装工事などは自分たちで時間をかけて行っていくそうだ。道端で話をしているときに奥さんが大好きといっていたアンティークの大きなボビンを拝見した。この家にOさんご夫妻の良質な歴史が刻まれていけばキットこの家もいつかはそのボビンのように人をひきつける魅力を醸し出していくのだろう。

2006/11/3

午前中は事務所にて雑務。午後より西新井の家の現場にて大工さん、山崎、山本、山田とともに打ち合わせ。築40年の家の改修工事とあって見積もり作業のなかなか進まないのだが今日はどこをどのように直すかについて直接大工さんと打ち合わせを行った。来週は板金屋さんや足場屋さんなどもつれてきて打ち合わせを行う予定なのだがそちらのほうもまた、一筋縄ではいかなそうである。16時ごろ事務所に戻り再び図面作成など。

2006/11/1

日記を書き始めて早4年がたつが誕生日の11月1日に自分が何をしていたのかということを見てみるのもなかなか楽しいもの。ちなみに4年前の11月1日にはセルフビルドのことを考えていたようであるのだが、3年前の11月1日は残念ながら日記を書いていない。2年前には鎌田の家の現場にて打ち合わせをしていて、そして去年は会社の庭にテントを建てて大宴会を開いていた。そして今年は?これといった特別なこともなく平和に時が進んでいくのを感じるばかりであるのだが、11月だというのにシャツ一枚で十分に過ごせるこのごろの暖かさがなんとなく気持ちが悪い。そういえば山田洋二監督の映画撮影が正式に川口市で行われることに決まった。むかしNHKの鉄塔が立っていた広大な空き地にセットを作って撮影を行うらしい。何でも21棟の住宅を建てて昔の町並みを再現するそうなのだがその工事を知り合いの大工さんが請け負うことになりそうだと聞いた。なんだかとても面白そうな仕事なのでもし本当にやることになったら見学させてもらうことにしようと思う。

 
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